
去年
BMWの335(エストリルブルーメタリック)に丸塗りした、トヨタのマイノリティ、クルーガーV。
大分以前から足回りの相談をされていたのだ。
オーナーも、特別クルマに詳しいわけでもなく、こんな風にカスタムしたいとか、やりたいことのイメージがハッキリ決まっているわけでもない。
多分、周りの影響でクルマは好きになったんだけど、興味を持ち始めだから、
どういうものがいいとかが決まってないんだろうね。
でも、変なものに影響されすぎて、センスない感じのヤツが多過ぎるから、
逆に、まだ何とかできるんでいいかも知れない。
カッコイイが全ても本人の自由だからいいけども・・・
「限界で何インチ入りますか?」とか言って、
元々16インチ位のクルマに22インチとか強引に入れて、
タイヤなんか只のゴム巻き。
車高もSUVなのに、着地寸前のローダウンでコンビニ入れないだろ?
「いや、ハイドロなんで大丈夫ッス」
とか言ってたのに割とすぐ壊れて下がりっぱなし。
テールランプ光ってるのが殆どわからないほどスモーク仕様にしていかつくてカッコイイとか・・・
イカリングだのLEDモールだのを、ヘッドランプに埋め込んだり、
型落ちのトヨタ車に入れてどう見えるんだよ。
雑誌とかカスタムカーのショーとかに影響され過ぎでしょ。
実際危ないし、乗り心地は悪いしどうすんだよ・・・。
実際は街に峠にバンバン走って、人を迎えに行ったり、通勤に使ったり、
旅行に行ったり、荷物載せたり、ヲレたちの便利な道具であるはずの自動車。
ただ飾るだけのクルマに憧れて、存在意義の9割を捨てるのがクルマ好きなのかって話。
どんな分野でもそうだけど、追求するものがコアになっていく程、
万人には理解しがたいものになっていく傾向がある。
洋服とかのファッションにもあるじゃない?
興味ない人には全く判らない。
わかる人だけがわかる、偏った結論が真実みたいな。
ヲレはそういうの嫌い。
偏ったものが好きなのは別に自由。
でも、それが至上という偉そうな雰囲気がある。
価値観が押し付けがましいんだよな。
バカヤロー、勝手にやってろという気持ちになる。
黙っててもカッコイイ~って思われるようなさりげない何かががカッコイイんであって、
カッコイイことが決まっているわけじゃないのだ。

そこで、まだ道を踏み外していない若者には、意味のなさない車高調は外して捨てさせ、

ノーマルサスペンションに戻すことをお勧めしている。
ノーマルは可もなく不可もなく中途半端と思われているフシがある。
だが、サーキットを走ったり競技をやるわけじゃない、
街乗りを中心とした一般的な使い方が基本であれば、ノーマルを超える足回りはないだろう。
最近のスポーツカーに至っては、やりすぎだろって位硬いので、
峠くらいでは変える必要ナシ。
スプリングに対するダンパーの減衰力のバランスも完璧だし、
サスペンションジオメトリーも計算されていて、
ふらつくことや、不意にハンドルを取られることも殆どない。
メーカーがこれまでに何億円も掛けて開発してきているバランスが、
そこらへんの場末の工場で、強度検討もなされずに作られているシャコチョー以下な訳はないのだ。
少なくとも、このクルーガーのオーナーに、車高調は全く必要がない。
クルマの使い方が決まり、カスタムの本質が自分の趣旨に合っていて、
そのデメリットを理解した上で、納得と責任が取れるのなら、また弄ってみればいいのだ。
それまでは無駄に金を使う必要はない。

サスのノーマル戻しと言っても、
調達した中古品のブーツやバンプラバーなどを新品使って組み直しなので、
ポンポンと交換では済まない・・・
自由長の長いスプリングでの、サスペンション分解組立は結構大変だ。
フロントに関しては、汎用のスプリングコンプレッサーが噛まない形状だったので、
アッパーだけ先にストラットにセットして、車重を使って組むことに。
ま、何気にコレが一番早いんだけど・・・。
スタビリンクも腐りまくりで、ナットをベルトサンダーで破壊したり、インパクトも使うし、
ポータブルコンプレッサーは今日も活躍です。

7~8センチは上がったかな?
こういうクルマは高いほうがカッコイイじゃん。
Posted at 2014/01/06 01:10:23 | |
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