
下の子ももうでっかくなってきたので、そろそろキャンプなんていいかもな。
・・なんて先日呟いてみたりしたので、早速4~5人用のテントを購入して家族でキャンプに行くことにしたんだ。
キャンプは、ヲレの中では孤独を楽しむストイックな大人の遊びであった。
キャンプというとレジャーな感じがするな、自分がやってたのは野営というべきか。
「キャンプ場」という場所自体が邪道だと感じていた位だ。
中学生の頃、登山が趣味だったので丹沢を2泊で縦走する計画を皮切りにテント泊をするようになった。
実際は丹沢国定公園内は基本的に野営禁止だったことを知らず、不当な野営をすることになったのだが、テントという独特の空間で一夜を明かす快感や、最低限の衣食住の全てを自分で段取りしなくてはならないという、基本的な人間性の自立が求められる生活が新鮮であった。
何でも自分で決めなくてはならない、何でも自分でやらなくてはならない。
やってもやらなくてもいいような事をやるのは煩わしいが、
やるしかないという状況は、煩わしいと感じる暇がない。
そして一通りの雑事をソツなくこなした先で待っているのは、ビール片手に見上げる満天の星空であったり、朝霧のなか、焚火のまえでのむ温かいコーヒーであったりする。
そういう事の為にキャンプを張るのだ。
当時からコウヘーという数少ないストア派の友人がおり、
同年代の大多数の友人には理解されない独特の共通言語を持っていた。
二人で一週間を超える長旅に出ることもあり、些細な考え方の違いで衝突することもあった。
性格はまるきり違うのだ、四六時中顔を突き合わせているとそう言う事にもなる。
そんな価値観の違いやわだかまりを噛みしめ合い、理解しながら消化し、融和に変えていく。
ストイックという単なる独りよがりにならずに、人や社会と真正面から向き合う事の必要性を学べたのもこういう友人がいたからなのかも知れない。
そんな若かりし頃の人間形成に大きく一石を投じた旅のキャンプだが、
今はもうそんな堅苦しいキャンプを張ることもなくなり、
キャンプ場を認め、
友人らと楽しく一夜を明かすのもいい、
そんなスタンスだ。
ヲレは大人になったのであるw
ま、そんなこんなで家族キャンプ。
虫嫌いで、洋服にしか興味が無いの嫁が、意外にもやる気だったのだ。
ヲレと同じで、家族が増え、大人になり、丸くなったのだ。
子供が出来るというのはこういう事なのだな・・・

場所は西丹沢大滝キャンプ場。
丹沢湖の北側の流れ込みにあるキャンプ場である。
今回久々にキャンプ場の予約に奔走して驚いたんだけど・・・
良さそうなキャンプ場は、随分前から予約がいっぱいで、空きがないって事。
え?、今ってそんなにアウトドアブームなの???
それこそふた月前位から予約を入れとかないと、区画サイト系のキャンプ場はとても空きがない。
マヂかよ・・・
「今週末なんですけど・・・」なんて電話する事10数件。
「ウチはフリーサイトなんで、予約なしで来ていただいて結構ですよ。」というキャンプ場を発見。
それが西丹沢大滝キャンプ場でした。
ま、結論から言うと・・・こういうキャンプ場は滑り止めにはいいけど、
やっぱり区画サイトを事前にちゃんと予約しておこうって所ですね。
キャンプサイトのロケーションは悪くないんだけど、やっぱり混雑が凄い。
フリーサイトだから、場所取りが熾烈です。
チェックアウトが朝10時なので、いい場所はその前から目星をつけておいて、10時で掃けた場所に間髪入れずに滑り込まないと金払って敷地内に入ったはいいけど、テントを張れない難民になります。
この場合、夕方4時のデイキャンパーチェックアウト時を待ってその日の野営場所を確保に走らなければなりません。
自分たちも、のんびり昼頃に行ったら、全く張れる所がないので、河原にタープだけ張って午後4時を待ちました。

そんな大人の事情は、子供たちには関係ありませんね。
澄み切った丹沢の清流で水遊び。
捕まえたノコギリクワガタにやトカゲを虫かごで愛でて、兎に角遊び倒しています。
程なく夕方4時を迎え、どうにかキャンプサイトを確保。

家族との初めてのオートキャンプとなりました。
流石に家族でキャンプともなると荷物が多いですね・・・
スペアタイヤや、余計な車載工具類を降ろして、トランクパンパンで漸くでした。
まぁ、そりゃみんなワゴンになるわな。。。
でもまぁ、ヲレには長年のバックパッカーで鍛えたパッキング術がある。
研ぎ澄まされた取捨選択と、僅かな空間も逃さない詰め込み積載で、どうにかトランクのみで積み切りました。
ま、GCでも何とかなるな。
こんな事くらいでレガシィやフォレスターに行く気はないw

下のチビはさっさと寝てしまったが、上の子はランタンの明かりで過ごす事が新鮮なのか、
ジュース片手にいつまでも起きていました。(そうは言っても9時には就寝。)
さて、チビ共が寝た後は、
ちょっと河原に降りてカエルでも見てこようかな。
こういうきれいな渓流域には、カジカガエルという鳴き声の綺麗なカエルが居るんだ。

「フィフィフィフィフィフィフィフィ・・・・・」
高音が伸びるホイッスルのような鳴き声がすればカジカガエルだ。
綺麗な鳴き声に反して、見た目はとても地味。
只の茶色い平べったいカエルである。
水場に近接した場所に居ることが多いが、ヌマガエルの仲間ではなく、アオガエルの仲間である。
周囲への擬態色もさることながら、大きな目玉に端正なフォルム。
美しいではないか。
水温が低く栄養度が低いが、競争が少ない渓流域に敢えて特化した孤高の種族である。
ヲレはカエルとかイモリとか、水辺の両生類がとても好きである。
日本に生息する殆どの種類を言い当てることが出来ると思う。
両性爬虫類オタクのお父さんである。

連休最終日の朝は、皆さん早々に切り上げてすっかり閑散としました。
自分たちは、デイキャンプに切り替えて、少しのんびりしてから帰ることに。

ホットサンドクッカー。
これはいい。
ソーセージでもチーズでも何でも適当に食パンに挟んで焼いてしまえば、
香ばしいホットサンドの出来上がりである。
こんな風に、料理が適当でもそこそこになるのがキャンプの良い所である。
あとは、タープの下で雨や日差しを避けながら、山々や、河原を見ていればいいのだ。
まぁ、実際は小僧どもが危なっかしいので、殆どゆっくりはしていられないのだけどね。。。
でも、あれだけ楽しそうにしてくれると連れてきた甲斐があるね。

割と近場を選んだこともあって、その気になれば小一時間くらいで帰れるからね。
途中ちょっと温泉によって汗を流してから帰りました。
いや~、子連れは近場じゃないと厳しいね・・・
本気のロケーションで探したら、片道3時間とかの群馬とか長野の山奥になるからね・・・
今度は何処がいいかな・・・道志川沿いも近くていいな。
秋のキャンプ場とかはもう予約を取らないと厳しいか。