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2022年02月05日 イイね!

the first take

the first take今年もまた一発ドリのぶっつけ本番で終わる予感。。。


2月に入れば、一週目か二週目が最後のチャンス。
春の訪れがどれだけ遅くとも、中旬以降は暖かい空気が入ってしまう。
「南岸低気圧で関東大雪」なんてテロップはその先ぶれである。

たまたま週末に入った寒気で、上信越方面が良さそうだと判った。
金晩は雪雲の発達が遅く不発、本命は土曜の晩だった。



「ちょっと今晩雪なんだけど行ってきていいか?」
妻に正直に申告する。
「・・・また遅くなるんじゃないの?」
決していいよとは言わない妻。

「明るくならないうちに帰るからさ。。」

「・・またウソつかれるからな~。」


絶対に行ってらっしゃいとは言わないが、ダメだとは言わないのが妻の渋々のOKサインである。


正直に「雪山に走りに行ってきまつ」と申告しなければ、どれだけやんわりした適当な理由で出ても、みんなが寝静まったあとにこっそり出掛けても、それは彼女に対する背信であり嘘なのである。

ヲレの「嘘」など結局は全てお見通しで、ふと目覚めた夜半過ぎに自分が帰っていなければ、「また嘘ついたね、もう帰って来なくていいよ」などとラインが入り集中して走るどころではなくなってしまう。
何だか判らない汗が噴出し、動揺がとまらなくなる。

とどのつまりが、正直に申告してしまった方がいいという事が判った。



妻からしてみれば、もう40も半ばなのにまだ暴走族やってんのかよって話でしかなく、30過ぎたら引退しますぐらいの事を昔に言ってしまった事も尾を引きずっている。
それなのに未だに馬鹿どもとつるんで雪山だの運動会だのと、たまに人を集めたりしている。。


馬鹿は多分一生直らないものなんだろうなぁ・・と、許しはしないけれど少し理解はしたのかも知れない。
まぁ、いい歳して事故してくることも無さそうだし、次の日の予定さえ潰さなければまあいいかと。

「いいよ」などと快く送り出してしまったら、図に乗って歯止めが利かなくなるから、この辺が限界の譲歩なのだと思われる。



まぁ、それが普通かぁ。


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堂々と出て来られるのはいいものだなと思いつつ、アクセルをついつい踏み込んでしまうので、10キロポイント差で後方にいるクネと道路上で離合する事は無かったw

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ヲレもクネも今期卸したナンカンのニュースタッドレスAW-1。
路面を選ばない無敗性を誇ったESSN-1は2021年度製が入らなくなり、実質廃盤になったと思われる。


AW-1は、ナンカンとその輸入代理店であるオートウェイのコラボ商品で、AWはAUTOWAYの頭文字である。
ESSN-1の後継という事なので期待したい所だが、その他多くのスタッドレスと同様にサイドウォール剛性を上げて雪の無い路面や、アイスバーン性能に特化した性能に振ってしまった事が気がかりである。

路面を選ばないマルチなグリップ力は「たわみ」が重要だったからだ。

言い方は悪いが・・ESSN-1と言うタイヤは、発展途上の出来の悪さが我々には良かったのである。
ケース剛性は無きに等しいふにゃふにゃのサイドウォール。
高速道路では、レーンチェンジごとにテールスライドが起こる。

だがそんなターマックでの安定感と引き換えに、雪上では深い積雪でも圧雪アイスバーンでも、絶大なパフォーマンスを見せることが出来た。
明らかに開発の過渡期のモデル故、いつかは失われてしまう刹那のハイグリップタイヤであることは明白だった。


クネとよく話していたのは、

「完成しないでずっとこのままだったらいいのにね。」



久々のコースイン。

一昨年も今年も、秋田への帰省は見送っているので、しっかりとした雪道を走るのは久しぶりである。
昨シーズンにレーサー達と一本行ったくらいか。

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近年ではターマックで見ることが出来なくなったクネの本気プッシュが、雪上に於いてのみ今でも見ることが出来る。

元々ダートトライアラーであるが故の、低μ路であればある程にクルマをコントロールすることが出来るという技術。
ヲレもクルマを滑らせてコントロールする所から始まった走り屋稼業なので、それ程遅れをとることは無いのだが、危険な路面での減速を最小限にする位の物で、クネほど反比例した技術は珍しい。


何故最近はターマックでやれなくなってしまったのかな。
ただただオッサンになってしまったからなのか・・・
それはヲレも同じなんだけどな、

それとも、クルマにだいぶガタが来始めたか?
ブレーキが致命的におかしいとか色んな話があったけど、最近あんまりちゃんと見てやってないからな・・・

今度ちゃんと見といてやるか。。


雪山は明るいから目が悪くても見やすいし、車速が乗らないから耄碌してても走れる、ブレーキの性能なんて関係ないから、以前と同じように走れるんだろうな。


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クネを追っかけていると、一台のVABに追いついた。
都内ナンバーだった。

遅くはないけれど、後ろに付いていて楽しめる程ではなかったので、譲ってもらう流れでしたが、追い越しのタイミングで対向車が来たので、クネとヲレで挟む感じになった。

まさかGC8に追いつかれると思ってなかったのか、ちょっと頑張ってみようと思ったみたいで、そのまま猛プッシュに入られてしまった。



・・・ちょっとぉ~そんな走りじゃ無理だってば。


その先でクネもヲレ待ちなので、付かず離れずだったのを逆に勘違いしたのか、立ち上がりで頑張って横向けたりしている。

下手ではないと思う。

首都圏ナンバーで単独でわざわざこんな山奥まで雪走りに来てる位だから、相当に自信がある筈だ。
これだけ走れたらなかなか張り付かれることは無いだろうし、夏山でもかなり走れる方じゃないかな。

まぁ、だからと言うか、何が起こっているのか良く判らなかったんだろう。



最近では少なくなったけど、もっと馬鹿な人たちって居るんだよ。



少し下品だけど、わざとらしい位手前から卍を切りながら進入から最接近し、少しでもラインが甘かったら、アウト側から差せるように立ち上がりでベタ付けにしていく。

右コーナーも左コーナーも同じようにだ。

左コーナーは対向車が怖いだろうから攻め切れない筈。
次の左、突っ込みが甘かったらそのまま行っちまおうと、早めのインベタのラインから真横向けてアクセルオンで立ち上がり待ちしていたら、ハザード点滅。


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次の路側帯の所で譲ってくれました。


ちょっと大人げなかったか^^;


そこからはクネ太郎のテールランプ目指して掛け値なしの全開。
つるつるしたアイスバーンのような路面でしたが、気温が低く乾いた氷だったので、何とかグリップしてくれています。

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コーナーで横に向き過ぎて踏めないな~と思ったら、DCCDが35%のままだったので、65%にまでロック率を上げて、コーナーをフルスロットルで回れるように微調整します。


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ふくらはぎの脇にくっついているお手製DCCDコントローラー。

こんな所に!?
と思うかも知れないが、文字盤がでかいので案外見やすい。
調整の龍頭も、シフトゲートのすぐ内側にあるので走りながらでも調整はしやすいのだ。

因みに、メーター内のインジケーターは完全に殺してありますww



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折り返しの路側帯でクルマを並べて、スケートリンクみたいだけどまあまあだったななんて、ドア越しに話していると、先ほどのVABも路側帯に入ってきました。

自分たちの少し前にクルマを停め、
降りて来るや否や小走りに近づいてきます。

なんか、空気階段のもぐらみたいなチョビ髭のオッサンが出てきたな・・・。



「いや~速いっスね~!メチャクチャ横向けまくってるし、全然追いつかなかったッス。」

「いや~全然ですよ^^;」

「ヤバいですね~、腕だとは思うんですが・・・タイヤ何履いてるんですか?」

「・・・ナンカンですけど。」

「!?・・・ナンカン???」

「ナンカンの新作でAW-1っていう・・・」

「ナンカンて・・・」(しばし無言)

「そっちは何履いてるんですか?」

「アイスガードです。」

「ヨコハマか~高級国産スタッドレスですね、7ですか?」

「いや、7はまだ高いんで、6です。」

「何年目?」

「今シーズン卸したてです。。」

(両者しばし無言)



・・・っていう空気になっちゃって、何か可哀想になっちゃいましたね。

まぁ、腕もそうなのかも知れないけど、最近のアジアンスタッドレスもなかなか馬鹿に出来ないんだよって事を知ってもらいたいですね。


まぁ、それなりに腕に覚えのあるVABが履くIG6を相手にしても全然勝負できるナンカンAW-1。
16インチなんて一本8千円だぜ!

3年で捨ててもコスパ最強~。


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クネとしっかり走れたのは3年ぶりくらいか?

何も変わっていないのに、3年5年があっという間だな。



ここの所あんまり雪も降らないし、
ヲレも個人的にあまり出動できなくなったしで、
雪遊びもそろそろいいかなぁ、なんて思ってもいた。

正直雪だから特段面白いという事も無い。

夏山でも雪山でも、ヲレのクルマの動きは殆ど変わらないし、雪山じゃなきゃ出来ない事って別にない。


スノドラはタイヤ労わる必要ないし、クルマを壊すリスクが低いからコスパがいいと考えて、一時積極的な布教活動をしていた事もあったが、最近では遠征しないとスノーロードがないので、交通費がヤバイ。
そのくせ1シーズンに1回か行けても2回とかしか走れないので、その為だけにスタッドレスをベストの状態にしておく姿勢にもコストが掛かる。

その為だけのインプレッサの所有・維持。

それそのもののコスパがかなり悪いと感じるようになってしまった。



より高いドライバビリティーを望むなら、FR車で夏山に絞っても充分に今より楽しめるのではないかと思う。


だけどな・・・たまにこうしてインプレッサでしっかり雪山を走れると、他の駆動方式では絶対にありえないパフォーマンスを実感する。
こんな25年も前のインプレッサでも、しっかり作ればこれだけ走れる。

まだまだ一級の走りが出来る。

そう思うと、もう少し乗ってもいいかなぁ・・と思ってしまう。
もうジジイだし、新しいクルマも似合わねえしな・・・なんて事も思ってしまう。

取り敢えずもう一回くらいエンジン作り直して、
どれだけやれるか試してみるかな。


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最初のコースは赤灯のペースカーが入っちゃったので、2、3本だけで下山。
まぁ、長めのコースなんでもう帰ってもいいかなと思いましたが、クネがもう一か所知ってると言うので寄り道することに。


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ぱっと見良さそうな路面なんだけど、思ったよりグリップしない。
クネ太郎のGDBもアウトギリギリまで膨らんで、なかなかラインに戻って来られないほど滑っていきます。

積雪が深い事もあると思いますが、ストレートも思った程加速していかない。


最初のコースより標高が低いせいでやや湿雪と言う事もあるからか、スタッドレスが目詰まりしてしまうような感じです。
サイプが氷に届かず、空回りしているのかな?

下りに転じたら、クルマが静止していられない程ヤバい所がある。。


相当押さえて進入した積りでも、振り過ぎたリヤを止められなくて一度ハーフスピンしてしまった・・・。

「久しぶりに回ったナ・・・。」



DCCDをもう少しロック寄りにしておけばアクセルが踏めたか・・・。

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85%まで締結を上げてやると、コーナーでの挙動がかなり安定してなんとか踏んで曲がれる感じになりました。
ここは他にも、軽四軍団やらミラージュやらで走ってる台数が多くて、ちょっと危ない感じだな。


無理して走る程の路面でもないので、トンネルで駄弁るだけにしました。


前にどっかの雪山の山頂で話していたのは、次男のお食い初めの話。
その次男も今年の春にはもう小学生になる。

早いものだなんてもう言い飽きたが、それでもこのGC8とGDBは変わらない。
というか、ヲレやクネが変わらないだけである。
色んな人たちがすれ違っていくのは、その人たちがどんどん変わっていくからで、退屈なヲレやクネを追い越してしまって行ってるだけなのだ。

人間欲をかけばキリがないが、幸せのハードルを下げてやるだけで何とも静かに充実した人生になる。

ヲレたちの「走る」という事の根幹は、時間軸や物量には反映されない心の在り方に座標がある。


「もっともっと」を物で描かないのだ。


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ぶっちゃけそこそこの路面だったら、2~3本走れれば、割と満足してしまう。



ああ、今年もまだちゃんと走れたな・・。

もう今までのようには走れないんじゃないか、もう身体が忘れちゃってるんじゃないか。
走り出すまではそんな不安がある。

でも、実際走るとすぐに思い出す。
身体が反応する。
なんだ、まだちゃんと出来るじゃないか。


・・それを確認したかっただけなのだ。



このクルマとこのタイヤで出来るパフォーマンスが確認出来れば、あとはもう何十本走っても一緒だったりする。

要するにガソリンと時間の無駄だw


しかしまぁ、ここの所出走前点検だけはしっかりしてから出るようにしていたので、シフトレバーが抜けるとか、マフラーが爆音になるとかオイルが無くなっちゃうとかw

そういう萎えるトラブルは無く終えることが出来たな。
25年も前のクルマと言ったら、ネオクラどころかただの旧車だと思うので、しっかりメンテナンスをしていかないとガチで走るのは難しくなってくる。

たまに集まって見せ合いっこするだけの盆栽ならとっくに捨ててるんで、エンジンしっかり作って、足回りも新調して、バチっと走れる状態は維持しておかないとな。


ちゃんと走って、バチバチ戦ってこそのインプレッサだからな。

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altもう梅が咲いてるよ
Posted at 2022/02/23 04:09:06 | コメント(2) | トラックバック(0) | 雪まつり | クルマ
2022年01月23日 イイね!

GC8の可能性

GC8の可能性ポンさんのGC8が完成し、無事走り出しました。


長かったな・・・本当は去年の夏ぐらいには出来上がってる予定だったんだけど、暇だと思っていた会社が急に忙しくなって全然時間が作れなかったからな。。

それでも何とか去年の内にエンジンを掛ける所まで持っていき、年明け一発目にシェイクダウンと相成りました。


正直言うと、他人のエンジンなんて本当は作りたくない。
散々やってきたから、大丈夫だろうという自信はあるけれど・・・ハッキリ言って何の確証もないからね。

作り方の手順やセオリーに何の間違いも無かったとしても、ベースになるエンジンに測定数値には出ないような致命的な×があったりして長持ちしなかったり、ガスケットが抜けてしまったり、何でだか判らないけれど早々と壊れてしまう事もある。
時間を掛けて完璧に作った積りでも、何故かイマイチ調子が出なかったり、実際に作って使ってみるまで判らないような当たり外れがあり、「賭け」に近い部分がどうしてもある。
新車のエンジンにさえあるんだよ、そういう当たり外れが。

メーカーはそういう時の為にリビルトエンジンを常に準備していて、何十台かに一台そうやって戻ってくるクルマのエンジンをポンと直ぐに載せ替えられるように準備している。


使われ方によっても結果は違う。
Aさんが乗る分には10年でも20年でも壊れなくても、Bさんが乗ったら3ヶ月でブローしてしまったとか。
まぁ、シビアコンディションで壊れるようなのはそもそも論外なんだけど、大丈夫なエンジンとそうでないエンジンとの境目が判断できないケースも多くある。

クランクシャフトなのか、シリンダーブロックなのか、シリンダーヘッドなのか・・・常温で表に出てこない内部応力のようなものが悪さをするのか。
結局壊れた後も判らず仕舞なんてこともよくある。
元々エンジンの設計そのものに問題がある場合もある。

とにかく結果的に判らない事が多い。

ヲレがエンジンや金属の事を熟知していないからなのかも知れないが、当たり外れがあるとしか言えない。


エンジン自体はね、単純な構造さえ理解してしまえば、バラすのも組むのも訳はないんだけど、手間と時間とお金をふんだんにかけても、100%が無い世界なんで、人のなんてやるもんじゃない。

ってのが本音。


壊れたって保証できないよそんなの・・・。

何故かヲレみたいなのを信用していて、それでもいいよっていう変わり者のクルマを、保証なんかしない代わりに殆どボランティアみたいな手間賃で面倒見ているのがヲレな訳です。

プロショップだって本当はやりたくない筈。
仕事でやるなら含み損分を最初に計上して高い工賃設定にしないと成り立たない世界だね。


暇な時間を見つけて自分のエンジンを触ってるくらいが
一番気楽でいいやね^^;



そんな変わり者のポンさんのGC8ですがw
今回作ったエンジンはアタリのニオイがします。

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ヲレのGCと比べちゃうからかも知れませんが、エンジンはとっても静か。
アイドリングから回転の滑らか感を感じます。

性能を追求した社外ピストンなどを用いると、静粛性や経済性を犠牲にする事もあるので、エンジンを掛けてみるまで色々と不安はあった。

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HKS鍛造ピストン。
ニッケルメッキ&モリブデンコート仕様の豪華ピストン。
少し高いが、これを使っておけば間違いないというか、社外品の中で最も信頼性が高そうだったので採用した。

それでも純正ピストン&ピストンリングを一式買い直すよりは安く上がる。

社外品は軽量化と摩擦係数低減の為にスカートをギリギリまで短縮したりするので、首振り打音を発生させることがあるのだが・・・今回はそういった事は皆無・・・さすがHKS。

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ただでさえ頑丈なGDBのセミクローズドデッキブロックの上面を0.08ミリ修正面研し、0.5ミリオーバーサイズのピストンに合わせて掘り直した。
ダミーヘッドによるボーリングでクリアランスは0.035ミリで統一。

更にプラトーホーニングという内壁の表面処理を施したので初期アタリの付き方が格段に良くなるのだという。

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高強度と軽量化の両立を図る東名のH断面コンロッド。
EJに多いメタル流れの要因の一つが、コンロッドキャップの変形(若しくはボルトの伸び)と言われているので、これも高いけれど素晴らしい安心材料です。

締めたり緩めたりがこんなに大変なARPのボルトが、勝手に伸びるとはとても思えないw


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ヘッドもね、定番的な内容ですが色々と小技を利かせました。
バルブやスプリングこそ純正のままですが、リフターやリテーナーなどの軽量化を図り、慣性重量の低減やスプリング強化と同等の効果を狙います。

ヘッドも0.1ミリの修正面研を実施し、ガスケット抜け皆無を目指します。

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バルブリテーナーはGDBのF型に使われている軽量薄型のものを流用。
バルブリフターもGDBCから採用のシムレスリフターを使い再調整しました。


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更なるメタル流れの保険は、東名のバッフル&スチフナー。
オイルパン内での片寄りと、シリンダー側への飛び込みを二段階で防ぎ、分厚い鉄板でシリンダーブロック下面の剛性まで上げるという優れもの。

これはヲレも付けてみたい!


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消耗品は全て新品を準備し、丁寧に組んだ。
いつものようにアホみたいに突貫でやらずに、時間を掛けてやればいいものが出来るなぁ・・と我ながらしみじみ思った。

仕事と思ってやっていないからこういう事が出来るのかも知れない。

今日中に終わらせないと!とか、何時までに完成させないと!みたいにやってる自分のクルマの方がよっぽど仕事的だなぁ。。


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GDBの等長エキマニにツインスクロールターボの流用。
GC8への流用チューンの最たるものがこれである。

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そしてサードのメタルキャタライザー。


ほんともう、えげつないほどやり過ぎたなぁ・・・
という位、贅沢に作った今回のGC8のエンジン。

ポンさんがGC8に惚れ込むあまり、一生乗り続けられるクルマにして欲しいと言う切なる希望から、過度なパワーアップやハイチューンを狙わずに基本ノーマルのまま、耐久性を底上げしていく設計図を引いてエンジンを作った。

オリジナルの良さ重視するGC乗りの、悲願とも言える内容なのではないだろうか。


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純正のラムコ3連を廃し、デフィの新しいDINゲージを装着。
オプションのコントロールユニットを準備すればピークホールド機能も活かせるらしい。
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あとは以前にアルトにも取り付けた、簡易空燃比計機能のあるレブシフトタイマーを装着。
基本的な空燃比が、純正ECUの補正の範囲で収まっているかの確認の為に取り付けました。


これで漸く試運転。



事前にアイドリングで10時間ほどラッピングしてありますが、路上は初です。
新作エンジンで初めて走り出します。

慣らし運転なので初めは低回転縛りでブーストも掛けられませんが、明らかに出だしが違う。
2000回転台でもトルクが随分太い。


GC8と言えば、3500回転位からやっと前に進みだすような低速のスカスカ感が当たり前だったんですが、なんかGDBに乗ってる時のような低速トルクの重厚感があります。
社外のキャタライザーとか入れてしまったから、その辺はあまり期待していなかったんだけど、想定外に出足が良くなっている。

タペットを幾ら軽量化した所で、低速域はそんなに変わらないと思う。
ピストンやコンロッドもねぇ、若干軽くなった所で耐久性がメインだし、フライホイールの重量を半分にする方が余程効果がある。
排気量が1%増え、圧縮が戻ったことによる効果も無視できないが・・


やはり・・・排気系なのかな。

GDBなんかの低速の良さはほぼAVCSの恩恵かと思っていたんですが、ツインスクロールターボによる排気干渉の低減はかなり効果があるんだな。

良い良いと言う話はよく聞くが、半分ウソだと思っていた。
そんなに判る程変わらねえだろと。


だけど、実際作ってみると凄く良い。



エキマニからタービン、フロントパイプまでをまとめてGDBC以降の物にしないといけないので、かなり費用は掛かるが、これは一考の価値ありだな。

色々チューンと名の付く事をすると、大概部分的に突出する事はあっても全体的に良くなることは殆どない。
概ね、低速を犠牲にして上を取るみたいなね。

後付けのパーツが基本構造の全体を底上げするようなことは無い。


上を犠牲にせずに低速が良くなった事なんて今まで正直無かったからね。

でも、今回の等長エキマニ&ツインスクロールターボの流用というのは基本構造そのものの刷新とも言える内容なんだね。

センセーショナルだ。



こうやってね、ひとのエンジンを作りながら、
何が一番効果的で、自分のクルマへのフィードバックに向いているかを常に探っている。

自分の予算ではこのエンジンにしたことの半分も実行できない。
だから費用対効果の高い部分だけを厳選して、何とか安くていいエンジンが出来ないかと・・・ノウハウだけ盗んでやろうと睨んでいるのだ。


今回はかなりいい勉強になった。

今は低排圧で回せるタービンが数多くある、ターボ車なんて大きいタービン付けてしっかりセッティングすれば、せこく軽量化だの排気干渉低減だのとやらなくてもドカンと400馬力だの500馬力だのと狙っていける。

一発勝負ならそれもアリだが、EJ系はそもそもエンジンのキャパシティーが低いので、長く大事に乗っていきたい人には向かない方向性。
VABあたりの207が幾ら丈夫になったとは言っても、基本的な設計は変わってないからね・・・例えば400馬力を狙ってセッティングしたら、ノーマルのライフの半分も持たないだろうね。
全開時間も長く取れなくなるし、場合によっては一発で壊す可能性もある。

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チューニングと言うのは命を圧縮して戦闘力に代えていく作業なのである。


だから今回のように、耐久性を損なわずに不足していた低速だけを補うような方法があることが画期的だった。
寧ろ元よりも遥かに頑丈になっている。


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今回のエンジンOH内容。

GDBCシリンダーブロック流用
Φ92.5HKS鍛造ピストン(160g軽量)
ナプレックダミーヘッドボーリング
ナプレックヘッド修正面研(0.1㎜)
ナプレックシリンダーブロック上面修正面研(0.08㎜)
東名H断面コンロッド(160g軽量)
クランクピン&大端ベアリング純正
東名バッフル&スチフナー
GDBCオイルパン
1.5㎜メタルガスケット(GC8E純正)
GDBCシムレスリフター(240g軽量)
GDBFバルブリテーナー(100g軽量)
GDBC水冷オイルクーラー流用
GDBC等長エキゾーストマニホールド&ツインスクロールタービン流用
GDBC用サードメタルキャタライザー

総排気量2016㏄
回転系&動弁系合計660g軽量化


まだインタークーラーの変更や、点火系の強化、その他若干作業が残ってはいますが、それは慣らしが完全に終わってからでいいでしょう。

取り敢えずこの状態で一回目の慣らし運転をしてもらいます。

回転数は3千、ブーストは大気圧までという縛りを守ってもらい、次回のオイル交換までに1000キロは走ってもらいます~




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なんて言って2週間後にオイル交換に来たら、もう3000キロも走っちゃってました。(ガソリン代幾ら使ってんだよw)

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全てが滑らかに回っている感じがするアイドリング音。
角が取れた様な、ガサガサした感じがしない。

社外ピストンで心配な打音もしないし、パチパチというタペット音も皆無。

良い感じだ。


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初めてのオイル交換。

結構どきどきする瞬間である。
何か事件が起きていれば全てオイルに出る。

真っ黒ならクリアランスが不適切でブローバイが多いのかな?とか、きらきら金属粉ならまだしも金属片とか出てきたりすればぞっとするが・・・
そんなものは全て杞憂と言わんばかりに、濃い目のハチミツくらいの清浄度のオイルが出てくるって言う・・・。

フルオーバーホール一発目にしては衝撃的にきれいな排出オイルでした。
初期馴染みが相当良かったんだな。

下回りチェックでもオイル滲みや水漏れなどは見受けられず。
なかなか優秀。


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マフラーをGDBとGC8で入れ替えて欲しいというので、ジャッキアップついでにGCのマフラーをおっ外すと・・・

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定番の中間パイプ上面崩落。
元気な音のマフラーだなとは思っていたけど、只の排気漏れだったw

ヲレのGCの中間パイプもこれで捨てたんだった。


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GDBから取り外したフジツボのRM01のフルチタンという超軽量マフラーをGC8に装着。

めちゃくちゃ軽いマフラーだなこれ。
中間パイプとテールまで一本の構造なんだけど、片手で持てますね。

流石にGDBに穴あきパイプを付ける訳にはいかないので、棚の奥から引っ張り出してきたサビサビの純正マフラーを戻しておきます。



ていうか、GDBが最早ただの部品取りになりつつあるww


さてさてこれで慣らし運転のフェーズⅡに入ってもらって、ブースト0.5まで解放、回転は5千程度までOKとしまして、あと2000キロ位走ってくれれば二回目のオイル交換。

これで慣らし運転は完了ですかね。

ヲレはポンさんのGCから引きずり降ろした207をベースに作る次のエンジンの計画でも立てますかね。(セミクロはもう高くて買えないですね。)



最後にポンさんがヲレのGCを運転させてくれ、というので勝手に乗ってきていいよ~と、ひと回りさせてみる。

自分のGCとの比較が見たいのだろう。

ヲレのGCはE型だからね、207ではなく20Kなんだけど、数字上のスペックとしては全く同じものです。
2015年頃に付け替えた、確か8万キロ台のシリンダーブロックで、メタルなどだけ新品で組みました。
あれから約7年で8万キロくらい使ったのかな?
シリンダー的には16万キロ使用という感じです。(経年の基準が最早安定しないw)


戻ってきて一言。


「思った程悪くはなかったよ。」

WWW

舐めるなよw
一応運動会を走っても、未だにまあまあの戦績を残せる戦力はある。

ただ、踏むと黒煙が出て、水やオイルが減っていくってだけよ。

altまぁ、そろそろダメだよな。。









Posted at 2022/01/25 18:48:03 | コメント(4) | トラックバック(0) | GC8メンテナンス | クルマ
2021年12月31日 イイね!

年末ダイジェスト2021

年末ダイジェスト2021今年の冬も秋田へ帰省することなく自宅で過ごしましたが、休みも短いしギリギリまで立て込んだので、色々やろうと考えていた事は一切やりませんでした。

30日までポンさんのGC見てたしね・・・

その合間合間でも緊急のお願い事みたいなのがちょいちょいあって、何とか調整して全部面倒見たって感じ。

何日からって決めてGC8のアレをやろうとか、エブリイのこれをやろうみたいなのはとても無理でしたね。
それだけでなく、暮れから腰が痛くなって結構ヤバかった。
一線は越えなかったけれど、これ以上無理は出来ないって感じだったので、後回しに出来ることをやる余裕がない。


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それでもどこかに出来た2時間とかで、何とかGCの足を冬用にしました。

スタッドレスタイヤも新調したんです。
ナンカンESSN-1からAW-1へ。

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純正の倒立サスに交換し、スタビライザーもクスコからノーマルへ。
普段GDBの純正スプリングなので、GC純正にすると車高が下がってしまいますw

ついでに下回りを点検したりして、フロントのメンバーがクランクシールリヤから漏れたエンジンオイルで湿っているのを改めて確認。
以前から漏れてるんだよね。。。

本当はリヤシール交換とクラッチの交換をこの正月休みでやろうかと思っていましたが、叶わずです。
エンジン降ろしてね、あちこち軽くリフレッシュしようと思ってたんだけどね。

また今度。


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年末にヲレが駐車場整備をしていると必ず寄り道していくマッキーw
なんだよ一年ぶりだな。

だいたいサンバーがヲレの所まで来たらマッキーだ。
何台目か知らないが、また別のサンバーを買ったらしく、その試乗中なんだとか。
車中泊するからバンは絶対いやだとか、
四駆買っても絶対にビスカスが死んでるだとか、
スーチャーはいいけど死んだら直せないとか、
マッキーらしく文句ばかり並べてました。(それでも買うくせにw)



昔は遊び人だったくせに、今は現場職人の鬼みたいになっちゃってて、
違和感があるほどキン肉マンになっているマッキー。


いつも思うが面白い奴だぜ。


その内連絡するから飯でも行こうぜとか、飲みに行こうぜとか、
ヲレから言い出している割になかなか実現しない。

別に社交辞令の積りはなく本当に行きたいんだけど、自分で忙しくし過ぎててなかなかそんなタイミングが無いまま時間だけが過ぎ・・・また一年みたいなw

まぁ、こういう面白い奴とはずっと友達でいたいんで、再び同じような約束をするとマッキーは去っていった。



ま、その内本当に行こうぜ。


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アルトワークスも急患で来た。(大体急患だけどな)

エンジンからガラガラ言うってんでこの間オーバーホールしたばかりじゃねーかと訝しみつつ見てみると、結構でかい音でガラガラ音がしている。
何かのベアリングかな・・・

音が共鳴するんで間近でジロジロみても良く判らない。

でも、音が鳴りやむ時があるという。
タイベル周りとか、タペット周りだったら、鳴りやむことは無さそうだな。
エンジン内部じゃなさそうって事でやや胸を撫でおろしつつ、

そうなるともうあと幾つも無いんだよ。

座席に乗り込んでクラッチを踏みこんだり、エアコンを入れたり切ったりしてみるが変化はない。
あとはオルタネーターしかない。

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キャロルに付いていた3極オルタを、勿体ないからとハーネス作って流用していたんだけどそろそろ限界だった模様。

日中の走行では灯火類が付いていないからオルタの電気的負荷が少なくて音が出てなかったという理屈の様。
帰りはヘッドライト点けてフォグ点けて、ヒーターつけて、おまけにスマホまで充電しながらなので、オルタフル稼働で一気に音が出たんだな。
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このアルトはほぼ未使用のリビルトオルタをストックで持っていたので、交換して無事改修完了。


タービンにデスビにオルタに・・・
今年はキャロルから外して付けたヤツ全部壊れたなw

ま、これで補機類も一通り一新したな。



また当分大丈夫だろ。


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あとは同じオーナーが所有するアドレス。
加速の段付きや、ちょいちょいエンスト症状が出るようになったとかで、定期メンテナンス。

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ベルトは前回換えてるからな、駆動系はウェイトローラーとギヤオイルだけでいいかな。

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失火症状はスパークプラグが怪しいかな。(汚ねーし)
あとはついでにキャブクリーナーとかでスロットル周りを洗浄したりして、

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エンストと関わってるか判らないけれど・・古いからね、
O2センサーも交換します。

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ブレーキフルードやエアーエレメントも交換して、定期メンテナンス終了。
ちょっと動かした感じでは、変な息継ぎや加速不良、エンスト症状などは皆無。

多分絶好調でしょう。

このアドレスももう結構長いな。
そろそろ10年近くになるんじゃないか?


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知り合いが乗らないって言うから、タダ同然で引き揚げてきて、オールペイントしたり全波化したりチューンしたり快適装備つけたりしてどんどんアップデートが進んで、別でストックのエンジンまで持つようになってしまった。


アルトにしても、アドレスにしても、ちょっとでも不具合が出たら直ぐに直すし、定期的にメンテナンスも欠かさないし、かなり気に入っているであろう鈴木鈴木のオーナー。
クルマだってバイクだってその気になれば幾らでも乗れるのである。

いい心がけだ^^


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ヴィヴィオのハブベアリングを交換して欲しいと連絡してきたノリさん。


「前のハブからゴーゴー音がするんですけど、どっちだか良く判らないです。」

「左コーナーで鳴るなら右だし、右コーナーで鳴るなら左だろ。」

「基本ずっと鳴っちゃってて左コーナーだけ鳴らなくなります。」

「ややこしいな^^; でも、負荷が減った所が鳴らなくなるんなら左前じゃない?」

「なるほど」

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打ち換えだけしてくれればいいという事でナックルだけ届けに来ました。
それはいいんだけど片方だけかよ(汗

普通は左右やるけどね・・・

まぁ、懐事情があるだろうから仕方がないけど、反対も時間の問題だと思うけどな~。


テーパーローラーではなく珍しくボールベアリングのヴィヴィオのハブベアリング。
交換の手順は数多のナックルアームと一緒です。

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シールドタイプなのでオイルシールすら準備されていませんでした。
ホントはゴミやら水やら入りにくくなるのであった方が良いんだけどね。

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取り敢えず出来たナックルアーム。


聞けば、ガスケットリークがあるのか、クーラントがなくなってしまって、オーバーヒートに近い状態になってしまったらしい。
それは厄介だな・・・
ヘッド歪んでたらガスケットだけ換えても直ぐに抜けてしまいます。

ノリさんの事じゃ、金掛けてちゃんと直すことは無さそうだな・・・。
水やオイル足し足しで車検まで乗って乗り換えか?


だからなるべくお金を掛けたくないのか。


ヴィヴィオ存亡の危機www



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あとは今年クスコのLSDを入れたGRX130マークX。

LSDに引き続き、テインの車高調とクスコのスタビライザーを入れることになりました。

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サスは、ストリートアドバンスZというスタンダードなネジ式車高調。
車高もそれ程下げる積りはないというので、充分でしょう。

安いよ、最安値5万円台ですww

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スタビライザーも前後とも交換。
慣らしが終わったリヤデフオイルも一緒に交換しました。


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一応まだディーラーメンテナンスに出しているクルマなので、車高は純正比-15ミリから-20ミリ程度に留めました。

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それだけでも結構低く見えますね。


昔は元々FCとかワンエイティーとか走るクルマに乗っていたオーナー。
近年ではカーオーディオ関係の充実に力を入れるような方向性でしたが、先輩がGRヤリスを買ったとかで触発されたのか、ウーハーやらアンプやらを全て取っ払い、もう少し走れるクルマにしたいという感じに方向転換。

その結果、LSD入れて、タイヤをハイグリップに新調。
車高調にスタビライザーにと走れるマークXを作りたくなったんだとか。
まぁ、元々走りを謳うXシャーシセダンの末っ子ですからね、足ぐらい決めればかなり走れます。
これだけやるとFRはかなり楽しい。


あとは自分の走りに合わせてセッティング次第ですかね。



最後にポンさんのGC8のエンジン掛けてきて年内の作業は終了でした。
腰もヤバイし、もう何もやりたくない・・(汗

まぁ、お陰で年末年始は家でゆっくり過ごしていましたよ。
でも急に動かなくなると逆に体の調子が悪くなったりするもので、腰は全然良くならないし、膝のリウマチまで悪化して歩くのがやっとみたいな・・・。


やっぱ冬場はダメだな。



alt久々の関節炎が辛い。
Posted at 2022/01/06 06:14:58 | コメント(4) | トラックバック(0) | 人のクルマも直します | 日記
2021年12月30日 イイね!

年内滑り込みエンジン始動

年内滑り込みエンジン始動本当に忙しかったんだ。

こんなコロナ禍にあって、会社での仕事が究極に忙しくなり、極小企業ということもあって労働基準もコンプライアンスもあったもんじゃなかった。
収入はそれなりに良かったが、自由な時間がないのだから、それは人よりも稼いだとは言えない。

ただただ自分の時間を労働時間につぎ込んだだけに過ぎない。

矢鱈と頼まれるから、年がら年中ひとのクルマの面倒を見ているんだけれど、何度も言うけれど基本的にはただのサラリーマンなので、自分の休みを削ってクルマを直しているだけなのである。



そんな中でのポンさんのエンジン製作依頼。

時間が掛かるけれど、ヲレの割ける時間の中でしか進められないからね・・・
そう念を押して釘を刺してのスタートだったが、やりかけの仕事が手元に残ってる事が基本的に嫌なヲレは、最大限の尽力で進めた積りだったが、3月にドナーエンジンを準備する所から始まってエンジンが完成するまでに9か月も掛かってしまった。
まぁ、内5ヶ月は受注生産のピストンや、ボーリングの作業待ちではありましたが、まさかここまで掛かるとは思っていなかったので、最後の方はなんとか年内に間に合わせたい一心でしたね。


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GDBCの中古シリンダーブロックとストックで持っていたヘッドでのエンジン製作でしたが、タイベルカバーの背板や、水回りの配管、インテークマニホールドなど現車エンジンからの移植部品が迫り、漸く車両側の作業となりました。

25万キロ走ってなお特にトラブルもなく走っていたSTi verⅤ EJ207。
おつかれ生です。


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カバーの背板を移植して漸くタイミングベルトの組み付け。

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数えきれないほど組み付けてきたEJ20のタイミングベルト。
非常に長いベルトを使っていますが、特に難しい点はありません。
通常のレシプロエンジンの基本に忠実に組むだけですね。

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腰下はGDBの物ですが、GC8のヘッド(GCのECU)主導でドライブするので、クランクスプロケはGC8の物を使います。

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贅沢にも樹脂のカムスプロケは新調しました。
各所の合いマークがしっかり揃っていればタイミングは間違いありません。

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全ての印が揃っていますね。
こうやって面倒でもいちいち写真を撮るのは、間違いのない作業が行われたかどうかのエビデンスになります。

フェーズⅡから左バンクのインテークのみ金属スプロケになりました。

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仮組みで間違えてGC用を付けていたオイルレベルゲージ。
比べてみると長さが違います。

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レベルゲージの差し込みの位置はGCもGDも同じと思いますが、LOW/HIの高さが変わっていますね。
GDBCの等長エキマニ用オイルパン内では基本油面が上がっているという事になります。

オイルパンの底辺の高さは殆ど変わっていませんが、GDBですり鉢状になったことで簡単に言うと縦長になったので同じオイル量を入れたら油面は上がるという単純な理屈だと思うんですが、これはストレーナーの空吸い対策だと思われます。

GC8でも空吸いでのメタルブローが問題となっていましたが、エンジンオイルを500㏄程多めに入れておくとメタル流れが防げていました。
GDBCのオイルパンではすり鉢状に縦長にすることでオイルの片寄りを防ぎ、油面を上げることで更に空吸い耐性を上げたのだと推測できます。

GDではGCになかったバッフルを追加する事でクランクシャフト側へのオイルの飛び込みを防いでいるので、ぎりぎりまで油面を高められたのでしょう。

レベルゲージひとつで色々推察できるなあ。
(あくまで推測)

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GD用レベルゲージを取り付けし、水回りの配管を全て移植してショートエンジンが完成。




さて、エンジンを狭い部屋から外へ引きずり出し、車体に乗せる準備です。
多忙故時間も無いので、下調べ無しの現物合わせでのシリンダーブロック流用。

GC用で行くのか、GDB用を用いなければならないのか、
見比べながらの部品選定です。
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先ずはツインスクロールタービン流用に伴う周辺配管の移植。
水の配管が一本違う。
GCではL字型に曲がっている配管が、GD用ではストレート状になります。
曲がっているとGDBタービンと干渉します。
ヘッドに圧入の水の戻りの配管は同じ物でした。

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あとはタービンのステーも当然GDBの物を使います。

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水冷オイルクーラーと周辺配管は、GC用GD用共に使えますが、GD用の方がクーラーの容量が大きい事と、水の配管がよりエキマニを避けているので、迷わずGD用を選択。

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これで漸くタービンとエキマニ、インマニを装着する準備が出来ました。

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GDBCの等長エキマニの装着。
純正の遮熱板は極力そのまま使った方がいい。

火災が多いインプレッサ。
バンテージなどなるべく使わない方がいいのだ。

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GDBタービンVF37を装着。

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等長形状とツインスクロールの4-2の集合管。
タービンの風量がGC8から特別増えた訳ではないが、排気干渉を極力抑えた排気システムとなっている。

排気干渉とは何なのか知らない人の為に少しだけ中訳。


偶数気筒数のエンジンに必ず存在する排気干渉。
複数気筒の排気バルブが同時に開くことで、排気タイミングの気筒が無排気の気筒の通路に逆流する事で発生する排気抵抗である。
高圧の排気流路の途中に低圧の部屋が現れれば、そちらに圧力が移動してしまうからだ。

水平対向エンジンは構造上1・2と3・4とが同時に上下するピストンなので、等間隔にずらして上下させる直4などに比べて排気干渉が出やすいエンジンと言える。
昔のスバルのエンジンがVツインのようなドコドコと腹に響く排気音を轟かせていたのはその排気干渉によるものだった。
それらをうねるように長い排気管を用い合流するタイミングを巧みにずらして集合させることで排気干渉をだいぶ抑えることが出来る。

社外の等長エキマニなどに交換するとドコドコ音が消えるのはその為である。

GC8用の社外やBG9エキマニではタービンの手前で集合させていましたが、1・2と3・4を分けてギリギリまで個別に導くとより高い効果が望める為、GDBのC型からタービンハウジングまで二系統で分けて合流させる手法が取られました。
これがツインスクロールターボです。
カタツムリの中で、排気ホイールに当てる直前まで二系統で分けているんです。

よく考えてありますね。


因みに、GC8のシングルスクロール用の等長エキマニでも、殆どのメーカーがタービンサポートまでの二系統分けであるのに対し、シムス(マキシムワークス)のみがタービンサポート一体型でタービン直前まで二系統に排気を分けた構造としています。
取り付けこそ大変ですが、非常に拘った作りのエキマニだったんですね。


GC用のどんな社外エキマニよりも優秀なGDBC純正エキゾーストマニホールドと、ツインスクロールタービンのセット。
等長だ不等長だと言うだけで劇的にパワーアップするとは思いませんが、ほんの数%の排気効率の向上と、直列エンジンのように音が揃う事の合わせ技で非常に良くなった!と感じさせるような、プラシーボの助長が殆どとは思います。

GDBが速いのはツインスクロールターボだからではなく、AVCSで低速からのバルブタイミングを最適化した事と、より高過給を掛けても壊れない頑丈なシリンダーブロックが与えられた事が90%以上ですので、エキマニだのツインスクロールターボだのというのはオマケみたいなもんでしょう。


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そうは言っても、その数%の積み重ねがチューニングというものですから、2%を5か所やったら10%ですからね、それに幾ら掛かるかという事はさておいても、確実に体感できる違いが出てくるというもの。

ターボ車なんですが、NAのメカチューンに近いような、
今回はそういう細かい積み重ねの先にあるものを見据えて作っています。


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あとで交換しようとしたら大変な、インマニ裏側の燃料ホースとかPCV系のホース類を全部交換します。
一部汎用のホースとなっているのは廃盤により注文できない部品があるからです。


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ブログだから数日分を通しで繋げちゃってるんだけど、載せる積りで外に出したのに載せるまでいかなかったとかで再び室内に仕舞わなきゃいけないとかがありました。
ここまで出来上がってくると半端なく重いので、運ぶことそのものが一苦労。


頭の中ではトントン拍子で考えて、ここまでは行くだろうという積りで始めるんだけど、大体は頑張っても6~7割位しか進みませんね。
ネジ山が潰れててボルトが入っていかないだとか、ホースが嵌めにくいとか、案外下らない事が足を引っ張って時間を食う事が多い。


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それでも翌週には漸く新しいエンジンが積み込まれ、車体側に残されていたパワステポンプやらA/Cコンプレッサーなどの補機類を組み付けていきます。

ひとつノーマークだったのは、VF37タービンとTY754ミッションとの干渉で、エンジンを嵌める際にベルハウジングのリブの部分がタービンのアウトレットフランジとガッツリ当たります。

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絶対にそのままドッキング出来ないレベルだったので、サンダーで一気に削ってやりました。

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あとはラジエター付けて、フロントパイプ付けたらもうエンジン掛かっちゃうな。。。
これは今日中にもらったかな?

そう思いながら、下に潜ってフロントパイプを合わせようとするものの中々入らない。

「だいちゃん、もうちょっと上だよ。」

ポンさんが上から見ててくれているんだが、
下側のスタッドの一か所はもう入ってるんだけど・・・
おかしいなと思って改めて上から確認すると、

カタチが違って全然合いません。

あれ、もしかしてGDBC型タービンにGCのフロントパイプ付かないのか?(爆
フランジの互換性があるようなイメージだったが、、、AB型までだったか。

これも全然ノーマークだったわww


またしても本日エンジンが掛からない事が確定!
ちゃんと調べとけよクソが!みたいな感じなんですけど、そんな下調べすらしてる余裕が無かったというのが正しい。

毎日毎日、体調不良に近い疲労を背負って遅くに帰宅し、土曜日も休日出勤。
日曜日だって家の事をやりながらの限られた時間しか車両製作に充てられないのだ。


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それならそれで、他の事をどんどん進めておかなければね。
気を取り直してブリッツのアルミ一体型ラジエターを組んでおきます。

フロントパイプは社外品を注文する事にしましたが、ハッキリ言っていつ来るか判らない。
一ヶ月も二ヶ月も待たされることも覚悟しなければ。


そう言えば、クネ太郎のGDBもフロントパイプ換えてたな。
元々付いていたヤツはまだ持ってる筈。
そう思ってその場で電話してみると、「あるかどうか確認してくるからまたあとで電話します」とのこと。

まぁ、クネのがあれば社外品で時間が掛かっても、取り敢えずエンジンを掛けることは出来る。


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元々純正オプションのラムコのメーター類が付いていましたが、今回デフィの連成計(DINゲージ)を取り付けするので新たに温度センサーやプレッシャーセンサーの取り出しを考えます。


ラムコの油圧はオルタネーター裏側の、本来純正の油圧スイッチが装着されている箇所から取られていたので、油圧スイッチは?と疑問でした。
しかし、純正ハーネスの油圧スイッチ用1極線にはしっかり信号線らしきものが接続されています。

どこから来てるのか辿ると、、メーターに繋がるラムコの油圧センサー線に混ざり、エンジンルームに戻ってきている模様。
どうやらラムコの油圧センサー(日本精機製)信号は、3連メーター本体に内蔵する基盤に入り、純正の油圧スイッチの信号へ変換してから取得ハーネスに戻しているみたいでした。

更によくよく見てみると、デフィの油圧センサー(当然日本精機製)とラムコのセンサーが同一品のようなので、油圧センサーだけはデフィの新品を使い、延長ハーネスは今付いてる物をそのまま利用して、同じ方法で純正の油圧スイッチを活かせそうです。
ラムコの変換ユニットだけダッシュボードの中に残しておき、そのまま接続。
デフィのメーター側は分岐すれば両方活かせますね。


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油温も同じところから取りたいので、ジュランの二股アダプターを使いました。
ここに色々くっつける時は、直ぐ後ろに「EJ20」の打刻があるので、車検の時に確認できるように配置しましょう。

そうこうしている内にクネから入電があり、「丁度そっちに用事があるから1時間位でブツを持っていきます」の旨。

もうヲレはタイムリミットなので、この日は帰りますが、
次回訪問時に注文した社外品が来ていなければ、クネの持ってきたGDBC純正フロントパイプを装着してエンジンを掛けることにします。

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とまぁ、色々と手を尽くしたんですが、納期が1ヶ月以上待ちという事で頼んだサードのメタルキャタライザーがたった数日で到着w

クネ太郎のキャタライザーの出番は無くなりました。
(それでも直ぐに持って来てくれた事、感謝しています^^)

高温化する部位に玄武岩系のバンテージを巻き付けて、準備完了。
GCでは使わない下流側のセンサーボスはメクラボルトを入れておきます。

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サードは純正のフレキシブルジョイントと通常フランジとの両方に対応しているので、アダプターがひとつ挟まります。
タービンのガスケットと、純正接続の球面ガスケット、あと写真に無いですがキャタライザーとアダプターの間に普通のガスケットが入ります。

家に合った球面ガスケットが何故かトヨタ用でしたが多分同じ物でしょうw

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同梱のヒートインシュレーターをブレーキマスターバックに貼り付けし、遮熱対策。

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あとは何のことは無いですね。
無事フロントパイプを装着。
サードは随分とフロア下にせり出しますね。

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中間パイプとの接続面も、新品のボルトとガスケットを使って問題なく取り付け出来ました。
ただ、サードのパイプが太すぎてここで一気に絞られますね(汗


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タービンの遮熱板はGC用しかないので、そのままでは流石に付きません。

フロントパイプ側の拡大と、タービンサポート側の干渉部分カットで下の方は殆どなくなってしまいました。
耐熱塗料で再塗装して装着。

直近のパワステホースが素のタービンに晒されてしまうので、ヒートインシュレーターを巻き付けておきました。

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インタークーラーを取り付け、エンジンオイルを注入。
クーラントもある程度入れておきます。
今一度、未接続のホースや各部の締め忘れなどがないか再確認し、バッテリーターミナルを接続します。

少し長めのキーオン(インジェクター系統の燃圧が安定するまで)からのエンジンスタート。(ここは大袈裟にせずさり気なくさっさと掛けるのがヲレ流w)

やや長めのクランキングからの初爆でエンジンは掛かるものの、一気にふけ上がりそうになったので一旦エンジン停止。(割と多いので直ぐに切る準備をしているw)


またかよチクショウw



スロットルの動きが悪いか、ワイヤーの取り回ししかないんだけど、ワイヤー取り付けのブラケットやら色々チェックするが何故かワイヤーがやや引っ張られている。
一度スロットルのスプールからタイコを取り外して掛け直すと、ワイヤーの張りが正常になった。

どこだったのか良く判らなかったが、スプールにちゃんと嵌まってなかったのかも知れない。


始動前のクランキングが長く、
エンジンオイルは充分に充溢していたと思うので問題ないでしょう。

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気を取り直して再始動。
乾いた排気音と共にしっかりと一発で始動します。

無事アイドリング領域を保っている事を確認して、スロットルワイヤーの遊びの調整をやり直します。
アイドリングしている間に、クーラントのエア抜きをしながら補充を続け、サーモスタットが開いてエアが完全に抜けたらキャップを取り付けます。

まだ暖まり切っていない内に途中一回アイドリングが不安定になりストンとエンストしましたが、ECUは完全リセット状態だったので、O2とか水温とかの各センサー類の不活性とISCVの連携が取れていないだけだったと思います。

しっかり暖機した後は、何度かエンジン停止、再始動を繰り返しても一度もエンストする事はありませんでした。


あとはラッピング(初期のアタリ付け)で7~8時間ほどアイドリングで放っておく感じになるのでエンジンを掛けっ放しにするのですが、改めて下回りをチェックすると、何かが漏れている!

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エンジンオイルだな・・・。

初めの内は何度下から確認しても全くそういう箇所はなかったのに、時間を掛けて伝ってきたという感じ。
だとしたら油圧経路ではないな。


頼む!ベルハウジングの中じゃありませんように!!!

再びエンジンを降ろしたくない一心で・・・
こころの中で本気で祈りながら、漏洩個所を探します。
一か所一か所、時間を掛けて丁寧に作業をしてきたという自負がある。
原因が思い当たらない。


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エンジンの背面を伝ってきているが、何故かオイルパンの縁にはオイルは来ていない。
リヤクランクシールなどだと必ずここが湿ってくる。
タービンのオイルラインは全く問題がない。
ベルハウジングの外側を伝って、その上から垂れてくるようだ。


シリンダーブロック上面???

PCVのホース類は一つも余っていないハズ。
全部接続したことを何度も確認している。


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急いでインタークーラーを外すと、インマニの下側にエンジンオイルが飛び散ったような跡がある。(写真では邪魔なのでPCVバルブのホースは外してあります)

まだどこだか良く判らない。

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更に覗き込むと、見慣れない大型ニップルがある。
あそこから飛び散るようにオイルが噴出していたようだ。

位置的にクランクブリーザー系なのは判りましたが、クランクシャフト直上なので、ウエイトの回転に合わせて飛沫が直撃しそうなニップルですね。
GC8にはないPCVです。

インマニ載せたら全く見えないし、インマニ側のホース類が余らなかったので全く気付かなかったな。
これは本当にノーマークだった。

GDBエンジンを買ったときに付いてきたインマニの方を確認すると、PCVバルブはこのニップルに直接一本で接続されていたようです。
他のブリーザーホースは別で集合して、ターボインテーク側で吸引。
GC8だと、もう少しヘッド側にあるニップルに他のブリーザーホースも集合させてPCVバルブに行っているので、こんなニップルはないんですよね。

シリンダブロックのGC8との相違箇所の確認を、PC上の展開図での確認しかしていなかった事に寄る見落としですね。。
まさかブリーザーニップルがGDBCで追加されているとは・・・。



そんなオチでしたww


あとは適当なシリコンキャップを見つけてきて被せ、バンドで固定。
基本的には負圧なのでこれで大丈夫でしょう。
場所が場所なので大変でしたが・・・

あとは飛び散ったオイルをしっかり掃除して、インタークーラーを装着。
再びエンジンを掛けます。


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無事ラッピングに戻れました。

本当はインタークーラーの流用や、ポンさんの準備していた点火系の強化キットなどもあるのですが、最初に色々やり過ぎてしまうと、初期不良などが出た時に原因追及が迷走する恐れがあるので、慣らし運転の間くらいはノーマルで乗っていてもらいましょう。

あとで一つづつ丁寧に組んでいけばビフォーアフターも判りやすくて楽しいでしょ。(本当は大変だから少しづつやりたいだけw)

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エキマニのお陰なのか、ピストンのお陰なのか、アイドリングの排気音がGC8とは結構違います。


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なんかやはりGDBっぽい。
あとは、メタルキャタライザーで響き方が変わりますね。
乾いたような籠り音がします。


早く回してみたいですがここは我慢ですね。


日没までの2時間ほど、アイドリングで放置し、新たなオイル漏れや水漏れなどがないかしつこく確認して本日は終了。

あと5~6時間ほどはアイドリングで放っておいて欲しいですが、それは連休中にポンさんに任せます。
駅伝の関係でどうせ乗れないというので、追加メーターなど細かいアクセサリーの取り付けは連休明けにまた来ることにして、今年の作業は終了です。



最後の最後にオチがついて焦りましたが、
大した下調べも無く決行したGDBCシリンダブロック流用オーバーホール作業。
思った程難航はしませんでしたね。

何か違っても全て組み換えや小加工で行ける程度。
この程度で高強度なGDBのセミクローズドデッキのブロックが使えるなら安いもんですね。



GDBC以降のセミクローズドデッキ流用に関して、
一応これだけは気にしておくべきポイントを箇条書きにしておきます。


◎GDBピストンや社外ピストンを使う場合はヘッドガスケットを厚いものに。
◎オイルレベルゲージはGDB用。
◎スプロケ類は当然全てGC8用。
◎クランク角センサーやノック、水温など、センサーは全てGC用に付け替える。
◎水冷オイルクーラーはGC/GD用どちらでも使える。
◎タービンまで流用するならエキマニ・オイルパンもセット。
◎タービン流用するならフロントパイプもGDB用w
◎追加のクランクブリーザーニップルのメクラ。


ヘッド/インマニはGC8用をそのまま使うので、ECUを含めた制御系は全てGC8用をそのまま使います。
メカニカルの相違点のみ置き換えていくだけの作業です。



今回ECUは弄らずに純正そのままでスタートしますが、A/F計などでチェックしながら、危ない所があるようならフルコン化も視野に入れてもいいかも知れませんが、必須とも思いません。

ブーストアップも考えていませんし、
ノーマルのECUも割と優秀なので、この程度なら補正の範囲ではないかな~。
ヲレのGC8もクネのGDBも排気系はフルでやってるけどECUはノーマル。
クネのは一回コンピューター換えたけど、結局戻しちゃったしね。

余程の事が無い限り、何だかんだ純正ECUで行けちゃうんだよね。


ま、壊さない程度に様子を見ていきましょう。


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alt正月休みに入った途端に関節炎が出て動けなくなるって言う・・・








Posted at 2022/01/04 06:29:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | EJ20壊して直す | クルマ
2021年11月27日 イイね!

ぺったんこ組

ぺったんこ組「運動会」

最近はコンプライアンス的にNGなどと言われて久しいぺったんこ組の峠の集会ですが、参加者はそもそも生まれつきの暴走族の集まりですからね・・・

そんな事言われても・・・みたいなw


昔から近所の走り屋連中とつるんで走ったりはしていましたが、峠の運動会と銘打って開催を始めたのが2010年頃からなんで、もう10年以上になりますね。
何だかんだレーサーが参加するようになってからだったな。

当時はヲレも、AE86の乗り換えから幾ばくも経ってない頃なんで、フロントデフ無しのローグリップタイヤでブリブリドリフトしまくっていた頃だね。
それでもこの頃はまだ二駆組も多く、四駆に乗ってる奴も素人ばっかりだったので、ヲレやクネの独壇場だった時代w

いい時代だったなぁww


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FDにシルビアに、レガシィに・・・
懐かしいな、もう10年以上も前なのか。

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雨でも関係なかったねぇ。

社会のクズが一堂に会し、唯一輝く檜舞台だった「運動会」
クルマの好きな奴らが、通勤や日曜日の渋滞の中でグズグズやってるだけで満足できる訳はないんだよな。

サーキットや自動車競技は妥協点ではあるかも知れないが、唯一の終着点だともヲレは思わない。
誰もが、いつでも好きな時に乗る事が出来るクルマという「自由」の中にこそ、その帰結点を模索している。

社会的な観点からみて、
肯定できるような説明は一つも思いつかないが、
その原点は、自動車の免許を取って初めて自分のクルマのハンドルを握った時のドキドキやワクワクの中に集約されている気がする。

スピードや背徳感に酔っているのでは決してなく、
自分が追い求めたロマンを信じ、それを追い続けながら生き残る。


その方法がどこにあるのかを探す旅路。


それに人生を賭けてきてしまったおろかな日々。

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2016年頃。
この頃が一番盛り上がっていたかな?

元気な走り屋が沢山居た頃である。

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ただ、この頃から感じ始めたのは、新たな一軍機が増えないという事実。
正味な話、レーサーや猪さん以降増えていない。

若手が居ない。


・・・別に、伝統を引き継いでいこうとか下らない事を考えてる訳じゃないけれど、初めはそれに迎合してくれる輩が意外にも多くて、そういう連中の拠り所になればいいなくらいには思っていた。

こういう事での関りが無ければ、クルマなんかとっくに辞めていましたなんて人も結構いたので、無駄ではなかったなとは思えた。


あとは、メンバー内に○日本戦とかでトップ争いをするような奴もチラホラ出てきたので、コンプライアンス性を意識しなければならなくなり始めたことなどがある。

有名になれば「運動会」みたいな裏社会での活動を公には出来ないからね。

現場の臨場感を、歯に衣着せぬリアルな物言いで表現していくのがヲレのブログスタイルだったのだが、それがやや難しくなって、
飼いならされた犬のような目で言葉を選ぶようになってしまった。

自分で書いていても判る。
これでは読み手のこころの琴線に触れない。


きっとこんなブログでは詰まらないだろうな・・・。




そう思いながら綴る事に何の意味があるのだろう。

ブログと言うのは、「こんな内容でも読んでくれる人が居るんだな」という事を原動力に書くので、自分の為の記録というか日記の為に書いても何の意味も無い。

そんなものは非公開でアップロードするか、
手帳にでも付けておけばいいのだ。

だから、書きたい事を書けなくなった瞬間にそれは意味を持たなくなる。
そうなると、若干不貞腐れ気味になってみんカラから足が遠くなってしまうのだ。

書き方の問題なのかも知れないけれど、「おろかな日々」で無くなってしまったらもうだ い のブログではないのである。


何言ってんだかね、
そんな偉そうなものでもないんだが。

ただまぁ、近年盛り上がりに欠けるのは、自分のせいもあるのかも知れないなと思っているという事である。

全ては結局、この運動会のブログから始まったと言っても過言ではないのだから。


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今回、参加者は少なめですが、相当久しぶりに黒鷹ちゃんに会いました。
運動会に来るのは初めてだったかな?

会ったのは10年ぶりくらいかなぁ。
当時からやたらと距離乗るぶっとんだ娘だなとは思っていましたが、最近はようつべやら色んな所で見かける有名人になってしまったので、それほど久しぶりと言う感じがしなかったw

まぁ、相変わらずブッ飛んではいるなw


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レーサーもすっかりハチロク乗りになったな。

練習用のグラベルタイヤってことで後ろでヌルヌル走っていたようですが、それでも普通のハチロクのスピードではなかったね。
なんだか楽しそうで羨ましいな。


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あとはもうどうにもならないというか、手が付けられないのは猪さんの35と白猪さんのヤリスですかね。

もうこいつ等はスルーするしかない。



熟練のドライバーが今のクルマに乗っちゃダメですよね。

フツーは往年の古いクルマとかに拘って、それで若手が乗る今のクルマを蹴散らすみたいな事をしていく年代(勝手な想像だけどw)だと思うんだけど、長年の経験と培ってきた技術を最新の戦闘機で披露するとか・・・


ダメだってばw


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あとは誰だか判らんけど、現地で物欲しそうにこちらを見ていた黒GCの青年が。


「おいお前!誰かと待ち合わせか?」

「いえ、そういう訳ではないんですけど・・・」

「だったらそんな端っこに居ないで混ざれよ、何やってんだよ。」

「あの、いいんですか?」

「いいよいいよ、しかし大体誰なんだよお前はw」



・・という強引なやり取りから合流してくる子も居たりして。

きれいなGC8D、STIバージョン3であった。
この中期ウイング、ヲレのGC以外で久々に見たわww



今回の運動会、現地集合でしたしNGOも一周くらいしかしてない(ヲレは単独で一発レッキしたけど)ので、大したトピックスはありませんでしたが、何と言っても35RとGRヤリスの速さですかね。

前を走らせて後ろから追っかけたんだけど、どうにもならん。
どんどん離れて見えなくなってしまった。

ヲレも全然クルマに乗っていないし、峠なんてレーサーやクネ太郎と来た以来ではあるけれど、タイヤもまだAR1バリ山だし別に調子は悪くなかった。
ていうか寧ろいい方だったw



何かこう、構造の違いのような決定的な差を感じましたね。
もうおよそ25年前のGC8と、現代の四駆ターボの最高峰との違い。



これまでストリートの戦闘機のアペックスなんてGDBとかCT9Aとか、あの辺から変わらんだろと思っていた。

GC8はその辺から見ても一歩劣るロートルな機械だが、この位の差ならあとは技巧と工夫で全然食えるだろとそう思っていた。
こっちはテクで勝負しているんだから、一世代前のマシンというのは丁度いいハンデだろと。

まぁ、そんな考えが通用していたのも10年くらい前までだったんだな。


気が付けば、もう更に10年経過していた。
ハチロクには2.4Lの水平対向エンジンが搭載され、1トン切りのスイフトにはターボが装着、GT-Rは車重のハンデなどものともしない超絶テクノロジーの塊となり、コンパクトハッチのヴィッツにはBMEP29.7Barという国内最高峰のターボエンジンを搭載した4WDスポーツGRヤリスに生まれ変わった。

クルマと言う機械の速さへの進歩は全く止まっていなかったのである。



もうヲレのような旧い人間には、それに合わせていく事は難しい。
ハチロクやシルビアで育った人間には、その技術をフィードバック出来るようなクルマでないと面白くないのだ。

クルマが追い付けないというより、人間が追い付けていないのである。


そして隅々までこの手で触れて、理解し、メンテナンスを施せる機械でないと同調できないし安心できないのだ。
今のクルマだって、ダメになった純正部品を交換するくらいの事はできるだろう。

ただ、クルマを速くするためにこれまで培った知見や技術を反映させる余地が少なすぎる。
足回りも、ECUも、吸排気や駆動系などのトータルバランスも、初めから余りにも良く出来過ぎていて、何も触れないという気がする。
そしてクルマが全て遣ってくれてしまう。

何だかそれでは詰まらないんだよな。


貧乏なヲレは、中古のエンジンやミッションを買ってきて載せ替えたり、自分でオーバーホールして使い続けられるからこそクルマを続けてくることが出来た。
そもそも新車でクルマを買ってきて、あとは全部人任せでクルマ遊びが出来るような身分ではないという自覚があるからだ。

今のヤリスやGT-Rを無理して手に入れたとして(無理だけどw)、20年後に全て自分で面倒を見ていられるだろうか。


何か、そういうイメージが余りにも湧かないので、新しいクルマに食指が向かないというのがある。
何とかなりそうなのが、せいぜい新しいハチロク&BRZ位ではないだろうか。
まぁ、新しいクルマを否定している訳では全然なくて、これはあくまで個人的な事情でしかない。


35Rにしろ、GRヤリスにしろ、恐らく人類で最後の純粋な内燃機関のスポーツカーではないかなと思う。
暴力的にハイオクガソリンを食らい、官能的な咆哮に換えていくハイパワースポーツエンジン。


・・・もう最後だよ。
買えるならなら買っておいた方が良い。

あと10年強でモーターと水素エンジンのみのクルマ社会になる。
ヲレたちがエンジンというおろかな機械を楽しむ事の出来る最後の世代なのである。


ヲレはただ、人生最後のエンジンをEJで終わらせるかFAに切り替えるかで迷ってるだけで、どっちが楽しいのかなと・・エビデンスを探しているだけなのだ。
ギリギリまで遊び倒す積りなのは変わりません。


速いかどうかというのは一つの結果であって、
好きなクルマ、楽しいと思えるクルマに乗る事が先ず第一だろうからね。

自分の気に入っているマシン、手塩にかけて面倒を見てきた相棒を持ち寄って夜のお山でワイワイやるのが「運動会」の楽しさだから・・・

出来れば続けて行きたい。




10年前。

今。

そして10年後。




みんな50とか60とかになってしまっているけど、どうしているかね。
ヲレやクネは超低代謝なので恐らく殆ど変わらない。
レーサーやYuu君は根っからのアスリートだから、今の世界で更に上り詰めていくのかな?趣旨変えはあるかも知れない。
その他の連中は、半分が辞めて、半分が現役からは退くものの、そういうクルマには乗り続ける・・・みたいな感じかな。

かなり高カロリーな世界なので、そうとう理由がない限り続けられないというのが本当の所だろうね。






要するに馬鹿だけが残るw



また立ち位置が確認出来たじゃないか。

負ければ悔しいが、それがまた次への原動力となる。
まだGCで何かできることは無いのか・・とか。(まだGC8でやる気なのかよw)
未だにそういう事が面白いんだよなぁ。


来年は夏、冬と、ちゃんと二回やろうかな。

みんな今年もお疲れ様。
altレーサーが言うように、今度は新しいコースを考えてもいいかもね

Posted at 2021/12/20 02:31:39 | コメント(1) | トラックバック(0) | カーライフ | クルマ

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「[整備] #その他 HA11S アルトワークス 社外ラジエター装着 https://minkara.carview.co.jp/userid/271921/car/262720/7405733/note.aspx
何シテル?   06/30 04:17
だ い です。空白が二つですw 板金塗装と整備をちょこっとかじってマス。
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