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2019年02月16日 イイね!

二巡目の終止符

二巡目の終止符もう直ぐ20万キロの11アルトワークス。

昨年よりエンジンのOHをはじめとして、ハブベアリングの交換だの、タービンの交換だの、セルモーターオルタネーターの交換だのと主機・補機類共々更新作業を続けてきた。

10年10万キロ辺りで行う大規模改修を一巡目と呼んだりするのだが、このクルマに至っては二巡目という節目の作業である。

その合間でちょいちょいオイル漏れが顔を見せ、去年の暮れ位の作業で漸く収束と思っていたのだが、どうもまだ漏れてくる。。

タービン本体からのオイル漏れは交換で直ったし、周辺配管からの滲みもパッキン交換で改修。
ヘッドやヘッドカバー、スプロケット周りのシールからは漏れていない。

あとはリヤシール位しかない・・・。
(打ち込みシクったか?)


走行風で滲みが広がっちゃって下から覗いてみてもイマイチよく判らないんだよな。


そう思案しているうちに、クラッチが異様に重くなるという現象が勃発。
走ってると段々軽くなってはくるんだけど・・・

毎朝これはキツイな。。


ハウジングに小窓もないし・・・
オイル漏れの件もあるし、ミッションを降ろして確認するしかないか。


初めはワイヤーの動きでも渋くなってきたのかと思ったのだが、レバーとの接続を外して単体でチェックしてみると軽く動く。

ペダルやワイヤー側の原因ではないな。


クラッチは3年くらい前にOHしていますが(まぁ、エンジンOH時に一回バラしてますけど)、軽自動車の消耗部品のライフは想像しているよりもずっと短いからね・・・。

毎日乗るクルマなんかだとメンテサイクルは結構早いです。


ディスクの厚みはまだ充分にあることは確認済みなので、レリーズベアリングやオイルシール関係だけ注文して分解整備に挑むことにしました。


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以前、クラッチ交換なんて楽勝だろなんて取り掛かったら、車上でのミッションの接合が思いの外難儀しまして、丸一日掛かってしまった。
フレームの間にギリギリに収まっているエンジンミッションなので、なかなか水平に入れられない。
僅かでも傾いてるとメンドラがディスクのスプラインの途中でかじって全く押せなくなる。

色々試したが兎に角すんなり入らないので、メンドラの先端を少し丸く削って漸く入れたくらいである。

また嵌まると疲れるばっかりなので、多少手間は増えてもエンジンごと下ろすことにしました。
エンジンをマジマジ見られるのでオイル滲みの特定も間違いないですし、

クレーンを使うので腕力も使わないしね。
(クレーンを準備するのが大変なんだけどね。)

エンジンは何度も降ろしてるので手順は割愛。
慣れていれば2時間ほどで降りちゃいますね。

ミッションをガバッと外してまずオイル漏れ箇所の特定。

予想していたクランクシールリヤは全くのシロ。
何だよ、フライホイールまで外したのに…。

そして、オイルパンの継ぎ目より上からたくってきた形跡がない。
オイルレベルゲージの麓も違う。


…ということは、オイルパンの繋ぎ目から漏れていると言うことになる。

オイルパンはエンジンOH何かの際、タガネかなんかでカンカンやって引っぺがすんだけど、結構曲がってしまう。
本来は交換すべきなんだろうけど、省エネOHなので叩いて再利用である。

結構真面目に叩いた積もりなんだけど、まだ甘かったのか。。

液ガスをバッチリ付けとけば問題ないだろうと思っていましたが、塗布から接合までに時間を掛けすぎちゃったのだろうか。(当時はなかなかの陽気だったからね・・・)

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再びの御開帳。
一ヶ所にタガネを打ち込んでコジって剥がします。

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・・・ん?ここか?

それとも引きはがすときに付いちゃったのか?

でも、オイルはかなりしっかり落としてからの作業。
しかも、一番オイル汚れの酷かった辺りだな・・・怪しい。


まぁ、何にしても液体ガスケットのカスをしっかり掃除して、オイルパンをかなり丁寧に板金。
液ガスもスリーボンドの1207Cを止めて、少し盛れるロックタイトの5699とか言う奴に変更。

シリンダーブロック側とオイルパン側とに、指でしっかり塗り込んで馴染ませ、5分程置いてから丁寧に接合しました。

流石にこれで大丈夫だろう。



先日も、つまらない不手際でGCのトランスファーを再度開けている。

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古いガスケットをあまりきちんと掃除しなかったせいだと思うが、紙ガスケットを使わずに液ガスだけでいくからいいやと高を括ったのが油断だったのか、つなぎ目からオイルが漏れてしまった。

平日夜中のクソ寒い中、トランスファーを再び開けてガスケットのやり直しであった・・・Orz



やはり、ガスケット接合面はかなりしっかり掃除をしないとダメだな。(アタリマエ)


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そして、クラッチのカバーディスクを装着し、エンジン側の準備はOK!
(勿論ディスクのセンター出しは目方調整であるw)


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そしてもう一つの問題はクラッチレバーの動きの悪さ。

油圧式ではないにせよ、ヲレのGCより重いというのは問題である。
それに、ただ重いというより引っかかるような抵抗感がある。


エンジンOH時の脱着で簡単なグリスアップはしていますが、なんかそう言う問題ではない感じ。

レバーの動きを単体で見てみるが、それほど悪くない。
きちんとグリスを摺り込めばもっと軽くなりそうだけどここじゃない。

予想はしていましたが、メンドラの麓で摺動しているレリーズベアリングの滑りが悪い感じです。
どうもクリアランスが広くなっていて、レバーからの入力時にスティック(齧る)するような感じです。

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レリーズベアリングは新品を準備していたので当然交換。
保持性の高いMPグリスをメンドラとクラッチレバーの摺動部に充分に擦り込んでやります。

これで長期的にスムースな動きは約束されるでしょう。

夜も遅いので、ミッションをエンジン側に接合して作業終了。
車上ではあれだけ苦労したミッションの装着ですが、外で行えば一瞬で終了。
それこそ3分である。


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さて翌朝。
忘れるところだったが、サーモ周りのクーラント漏れの改修をやっておかねば。

数年前にサーモ交換時にガスケット新品、周辺ホース類新品と落ち度はなかったはずだが、ホースの継ぎ目やキャップの接合面などから悉く滲んでいる。熱がこもりやすいのだろうか・・・。

それぞれしっかり清掃して、液体ガスケットを塗付して再組付け。

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長男が仮面ライダーの変身ベルト(仮面ライダービルド)を装着して邪魔をしに来るので全然捗らない。。
もうエンジンを載せるだけなので2~3時間の内容である。

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F6A型OHCターボ。
何とも可愛らしいエンジンであるが、とても2バルブとは思えないとてつもないパワーユニットである。

トランスミッションも丈夫で、20万キロノンOHながらシンクロナイザーリングなどにも一切の不具合は感じない。

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エンジンも無事搭載し、LLCと油脂類の充填後、エンジン始動。
水、オイルの漏洩がないか長くアイドリングさせながら下回りを確認します。

ヲレの代わりに息子がチェックしています。(ウソ、邪魔しているだけですw)

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最後にサクションポンプで新しいミッションオイルを入れて作業は完了ですかね。
規定量は2.1Lですが、まぁ・・2Lでいいでしょうw

当分換えないと思いますので、カストロールの少し高めの奴を入れておきましょうか。

漸くエンジンもミッションもクラッチも足回りも、全て問題ない状態まで持って行けました。
この年式のアルトワークスでここまでのコンディションのマシンはなかなかないと思います。
このクルマのオーナーも、このマシンに乗り換えてそろそろ10年目という所。

元々は黄色いエボ7に乗っていたオーナーです。

家庭の諸事情有りでクルマに金を掛けられなくなり、維持費の安い軽自動車に乗り換えた訳ですが、Kスポーツの魅力に嵌まり、ランエボ所有時より充実したカーライフを送っています。

やはり軽くてキビキビ走るクルマってのは楽しいんだよ。
それこそ、峠やサーキットを攻めなくたって楽しい。
通勤に使うだけでも、路地裏を走り回るだけでも楽しい。

幸せというものは身近にある方が人生が充実している時間が長い。


インプレッサやランサーを苦労して維持し、ほんの一瞬のカタルシスの為に莫大な費用をつぎ込むことが馬鹿らしくなってしまう。

お金なんて掛けたって掛けなくたって、本人が充実していれば幸せの本質や重みは全く同じなのである。

大排気量ターボ車で散々バカやってた人達が、結局最後に辿り着くのが、ジムニーやアルトワークスなどのKスポーツだという事の意味がよく判る。

スポーツドライビングの神髄を集約したスノードライビングでさえ、花形と言われるインプレッサやランサーであっても、同じドライバーが運転して比較したらKスポーツには歯が立たないのである。

何のために頑張って2000のターボ車を維持しているのかよく判らなくなってくる今日この頃である。
(まぁ、ファミリーカーとしての役割も大きいので、軽自動車という訳にはいかないという事情が大きい。)

このアルトも、ヲレが面倒を見ている限り、あと10年は乗れると思う。
ただ、製造から30年とかになると補修部品の製造が怪しくなってきて、規格系の部品以外は入手が難しくなってくると思う。

その辺で手こずるようなら、買い替えてもいいと思う。
現行のアルトワークスとかを10年落ちとかで買えばいい。

そうすれば、そこから15~20年は乗れるだろ?
10年後は50代だから、そこから20年で計算すると、次が人生最後のクルマだな。

一応死ぬまでエンジン車に乗れる計算だ。


化石燃料の供給があと30年安定していればの計算だけど・・・どうなんだろうねい。

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alt最後まで邪魔でしかない長男でした。


Posted at 2019/02/23 01:53:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | 人のクルマも直します | クルマ
2019年01月23日 イイね!

言葉ではなく心で理解する

言葉ではなく心で理解する

久々に週末「雪まつり」の予報。


センターデフはフリーかロックという極端な状態ではあるが、まぁ遊べるでしょう!
「今日は妻の帰りが遅いので、出発が若干遅れます」とクネには連絡。

ぎりぎりまで中央道方面か、上信越方面かで決め兼ねていましたが、ホームである諏訪で一向に降りださない事もあって、上信越方面に行き先を決定。

こういうのは、現地のライブカメラと睨めっこしながら直前まで降ってる降ってないを判断しながら確定するんです。
遠征費も馬鹿にならないので、誤爆だけは避けたいからね。


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本日の作戦当該機は3台。
だ い GC8、クネGDB、ニコチンDEデミオ。

自分の隣にはノリさんを乗せてきました。
ノリさんは、過去にもFDアルテッツァでスノーアタックに参戦してきたドリフトの猛者である。

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もう15年も一緒に雪山を走っているクネとだ い のインプレッサ。
性格や走りは対照的だが、帰結するところは同じくしている。
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広島県人のニコチンは殆ど雪を走った事がない。
と、言うよりほぼ初めて走るレベルである
それでもスタッドレスを準備して関東へ遠征に来ている辺りに気合を感じるな。

東京人の半数は降ったら走る気が無いので、スタッドレスなど準備していないのだから。

フロントだけ車高を上げてきたというデミオ。
フロントだけって何だよ・・・と思いましたが、リヤはバネを換えないと上がらないんだって。
FFなので駆動輪に荷重が乗らなそうだけど・・・低すぎてラッセルするよりはいいのか。

それでも低いデミオ。

走れるのか!?

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そして早速クネのノーマル車高でも前に進まない深い雪のせいで15000円のバッタもんSTI風チンスポイラーがバキバキになって脱落w

馬鹿か・・・外して来いよ。

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帰れば本物があるのだがw
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山越えをして良く行く峠セクションへ行こうと思ったが、雪が深くてとても無理!
北上するに従ってどんどん深くなってゆく。
唯一ノーマルサスペンションのGDBでも無理と判断。

ヲレやニコチンの車高短マシンでは普通に走っていてもグリルまで雪で塞いでしまうよ。
このまま走り続ければ走行風冷却が出来ずにオーバーヒートだ。

今まで来た道を戻る方がまだ遊べるな。

たまにあるんだよな・・・降り過ぎて走れないっていう。。


それでもクルマはずっと流れている。
スピードを乗せて大きめのフェイントで振り込まないと姿勢が続かない。

「おい!どっかきれいな所があったら適当に停めて写真撮ろうぜ!」
片手で送りハンドルを切りながら走るクネに電話をかける。
3速だとパワーを食われて失速しそうになるのを、一瞬両手放しでシフトダウンさせる。

「だ い さん・・・ドリフト中ですよ!」

隣のノリさんが呟いている。
いま最もやってはいけない「ながらスマホ」であるw
*読者の為の大きな脚色表現ではありますが、よゐこは絶対に真似をしてはイケマセン。


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DCデフ「ロックオアフリー」で今回判ったのは、やはり中間が欲しいなってトコロw
あとはワニ口クリップの脱着で簡易的に通電させているので、やっぱ室内で切り替えたいなww

一人で遊ぶ分には、センターデフフリーでもリヤデフがほぼロックなので超速いFR位の走りが出来、フルカウンターの応酬が楽しめていいのだが・・・
やはりGDBを追いかけるとなるとどうしても置いていかれてしまう。

やっぱDCCDオンだな!とか言ってワニ口でターミナルを咥えて走り出すと、めちゃくちゃ速いんだけど、ドアンダーなので高速コーナーとかだと最後まで繋がらない。(実際はNCCDですねw)
めちゃくちゃ車速を乗せないと狙った動きにならないのでかなり危ないです。

やっぱり理想は終始浅めのカウンターで処理しつつ、立ち上がりまでまでスロットルだけで姿勢をコントロールするようなデフセッティングですかね。

DCCDはやはり復活させないと!
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途中、ニコチンをナビシートに乗せたりして雪山がどういうものか教えようとしているクネ。

多くのドリフト系ドライバーが陥ってる病気がある。
「グリップ走行が出来ない病」である。
サイドやクラッチキック、パワードリフトに頼り過ぎて、単なるブレーキングからの姿勢づくりや、慣性による姿勢制御がきちんと出来ないというドライバーは多い。

雪はドリフトと思われがちだが実は、繊細なグリップ走行の延長線上にあるヨーコントロールがその実態である。
よく言われている「急」の付く動作がいけないというのは正にその通りで、ドライ路面の感覚でサイドを引いたりクラッチを蹴ったりすれば、たちまち4輪全てがグリップを一瞬失い、回転しながらアウト側に飛んでいくだろう。

どれだけ横を向いていても、限界を半歩超えたグリップ走行なのである。

ニコチンも、地元の広島に帰ればFCでチームドリをかますようなFRドライバーだが、それでも雪山での走り方をや4駆ターボの本当の戦闘力を口で説明するのはなかなか難しい。
走り屋であれば、二輪で伝えきれない駆動力を四輪で伝えるんだから・・・
という理屈は誰でも頭では理解している。


だが、こと雨天や雪道などの低μ路では、実際に目の当たりにしないと本当の意味では理解できないような信じられないパフォーマンス領域がある。

2×2=4ではなく、ドライバーの愛と信念とテクニックで5にも6にもなるのである。


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と思ったかどうかは判らないが。
ニコチンも何かを受け取った筈である。
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結構ヤバイ路面ではあったが、何だかんだ自走できている。
スタックしないだけでも立派なものだ。

大概スピンして路肩で立ち往生とか二度三度あるんだけど、思った程遅れずにちゃんと付いてくる。
アンダーオーバーをきちんとコントロール出来ている証拠である。
かなりテクニックがあるんだね!

FRは最低でもLSDが入っていないと厳しいが、FFやMRなどはオープンデフでも結構いけるという事が、スノドラだとよく判る。
駆動輪に重量物が乗っているという事はとても重要な事なのだ。
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まぁ、通ってきた道もずっと峠道なので遊べるんですが、やはりどうにも除雪が入らなくてね。

普通の雪山遠征隊であれば、充分遊べるんでしょうけど、
ヲレやクネのように十数年来の雪山バリスタにとっては、本物の路面とは程遠い。

もっと4速に入るようなトップエンドから本気でブレーキングしながら進入する路面がある。
インマニ圧は最高値に到達し、スタッドレスタイヤが摩耗してしまうような雪の路面があるのだ。

もう少し気温が低くて、アスファルトから4センチ残しくらいで一発雪寒車が入っていれば、痺れるような最高のコンディションになるんですが、こういう路面は、雪寒車の定期巡回があるようなスキー場へと続く道でないとあり得ないので、ただのお山に来てしまうと今回みたいな感じになる。

運よく除雪が一発入っていればラッキーなんだけど・・・
こういうただの生活道路は後回しなので、今回のように突発的な大雪みたいになると全然追いつかないんだよね。
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途中で引き返しましたが、まぁ・・それでも行って帰ってで3時間の道のり。
失速するような深い雪でしたが、色々試しながら飽きるほど振り回し、ハーフスピンも一回しましたw
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話は変わるけど、このあいだ秋田に帰った時に気が付いたのが、みんな雪用のワイパーを付けているという事。
スノーワイパーというものがある。

存在こそ知ってはいましたが、雪国では例外なく装着されていました。
ゴムがシリコンゴムで出来ていて丈夫で劣化しにくく、ブレードにカバーが付いていて凍らないようになっていたり、雪を掻き落としやすい形状になっている。

結構いい値段がするので今期は買いませんでしたが、マイナス10℃とかだとワイパーは全く効かなくなりますからね・・・それが改善するようなら必須アイテムです。

あとは、ちゃんとウォッシャー液を入れておくという事。
自分などはただの水しか入れたことが無かったけど、売ってる様なウォッシャー液には不凍液が入っていて雪山で噴霧しても凍らないんだよね。

今回使ってみて初めて知りましたw

「ニコチンには本当の路面で走らせてあげたかったなぁ」 なんてクネは言ってましたが、まだ路面の良し悪しを堪能する段階じゃないと思うけどな・・・
速度レンジが上がっても危ないだけな気がする。


あと一歩「向こう側」に踏み込んで、ああこれかと「言葉ではなく心で理解」出来れば、もうどんな路面でも大丈夫。

ニコチンも立派にクソジジイの仲間入りである。

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altあるのが「いいね」ボタンだけで良かったよ・・・。


Posted at 2019/02/03 02:43:24 | コメント(6) | トラックバック(0) | 雪まつり | クルマ
2019年01月20日 イイね!

DCCD

DCCD年も明け、雪国帰省も無事に終えたヲレのGC8。

今年で製造より丸20年になる平成10年式アプライドEである。
走行も23万キロとなりました。

あれだけ遊び倒したのにまだ走れている。
なかなか立派ではないか。


ただやはり、ここまで乗るとテンプレ的な修理は一巡も二巡もしまして、聞いたこともないような訳の分からんトラブルも増えてくる。

トラブルシュートや修理の難易度も上がってくるのが辛い所。

今回残しているのはDCCD(ドライバーズコントロールデファレンシャル)の機能不全である。

コイツの厳しい所は、新品が40万円とかする上にアッセンブリーでの供給しかない所。
壊れても買わないだろ誰も。

じゃあ中古で探そっか、となる訳だが・・・最近では単体での流通も減ってきてなかなか買えない。
それに、よしんば見つけてきても結局20年前の物なのは変わらないので、遅かれ早かれ同じ症状に見舞われるという所だろう。

結局、その場の一時凌ぎでしかないのである。


新品は買えない、でも中古は信用できない。
そうなったらあとはどうするか・・・そう、現物修理を検討するしかないのである。

何が駄目になって、何処をどうすれば直るのか。


そこの核心に迫っていくしかないと考えつつ・・・


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DCCDの取り出しに掛かります。

この辺の作業って、大体ミッションが降りてる時に一緒にやってしまっていたからね、
ミッション車載のままセンターデフを取り出すのは初めてかも知れません。


プロペラシャフトとシフトリンケージ、ミッションマウントに排気の中間パイプ位外れていれば、ミッション後端のエンドカバーは外せますね。

オイルは先に抜いておきましょう。


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エンドカバーを取ると一緒にアウトプットシャフトも抜けてきます。
カバー側に残るかトランスファー側に残るか・・どちらにせよ軽く嵌ってるだけです。


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DCCDの配線は中で切れてしまっていました。

どこも引っ張られたりしない取り回しなんですけど何故なんでしょうね。

DCCDはスプラインに挿入してあるだけなので、配線だけトランスファー内部に引き込みながらデフを取り出します。

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結局2極ともに切れてしまっていました。

アウトプットシャフトと干渉しないように、配線がカバーから伸びているステーに固定されているんですが、カシメで配線を押さえてる所とか、デフ側での押さえの所とか、ちょっとでも曲がりのきつい所で悉く切れてしまう感じ。

単純に配線の劣化でしょうね。


配線と言うか、被覆の劣化によって亀裂からオイルが浸潤し、銅線を酸化腐食させている感じです。

オイルが銅を酸化させるのかという疑問が生じたので調べてみましたが、どうやら潤滑油に含まれる添加剤の「硫黄」や「リン酸」などが銅を腐食させるらしく、更にオイルが劣化してくるとベースオイルからこれらが分離して攻撃性が高くなるという事です。

ミッションオイルやデフオイルなどのハイポイドギヤ用のオイルは特に「リン酸」系が多く含まれていますからね・・・やはり、銅線とオイルを直接触れさせてはいけないようです。

鉱物油はゴム被覆を劣化させますし、添加剤が銅線を侵す。


ううむ・・・経年劣化というものを完封するのは難しそうです。


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マフラーがボコボコ過ぎて笑えます。

車高下げてると、砲弾型マフラーってのはダメですね・・・輪止めまで下げると必ず当たります。
一度なんて、タイコの縁が輪止めの角を超えて引っ掛かり、発進できなかったことがありましたw

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あ~、ぐるっと一周溶接が割れちゃってるな・・・。
なんかマフラーの音が汚いなと思ってたけどこれのせいか。


ここは溶接でくっつけとかないとダメだな。


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ここのガスケットは取るの面倒くさそうだな・・・

しかも、頼んでたガスケットがトランスファーチューブの前側が来てるしよ・・・

もうここは液体ガスケットでいいな。
部品必要ないし、剥がすのも楽だしね。


じゃあ、DCCDの配線直して戻して終了かなと思いましたが・・

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コイルの抵抗値がおかしいです。

何Ωって世界なのに、MΩ表示になっている。メガって100万倍だろうよ・・・
測り間違いかなと思って、腐食部を切ってきれいな素線を出してしっかり測りましたが、1.2MΩとかになってしまいます。


ダメだ・・・このコイル死んでやがる。


何が原因かは判りませんが、やはり電磁石にも寿命があるようです。

自分は普段は殆どDCCDを使いません。
スノーアタックの一瞬のみロック率を上げて走ると言った程度で、通年で言ったら15時間も通電させていません。
それ以外は殆どフリーです。

使用による発熱が原因で劣化・・は考えにくいんですよね。


こういった配線トラブルによるショートでコイルが焼損するとか、コントロールユニットの故障に拠るものなのかは判りませんが、殆ど使わなくても故障するという事は判りました。


よく中間で使うと壊れるという都市伝説がありますw

電気的にはユニット内のPWMコントローラー(要するにLEDなんかの調光器)でボリューム調整しているだけなので、中間で使ってもあまり壊れる要素はないと思う。

ただ、機械的には湿式多板クラッチに滑りを生じさせることでロック率を変えているので、クラッチの摩耗などによるロック力の低下は理論上あると思うけど・・・

自分が元々使っていたDCCDも、最後の方はインジケーターを目一杯上げても全然ロックしなかった。
多少は効いてるんだけど、正常時の20%~30%程度のロック力だったと思う。

それで、以前頂き物のDCCDに交換した訳だが、外したDCCDを分解してみても、目に見えるような損傷やプレートの摩耗は判りませんでしたね。
何か・・直感ですが、機械的なもののせいではないと感じました。


実際コイルの抵抗値は調べた基準値より増えていましたしね。
基準はGC8のモデルで2.7Ω程度ということなので、自分のコイルの4.0Ω程というのは少し抵抗が増えてしまっています。

まぁ、これだけのせいなのかどうかは判りません、やはりクラッチプレートの摩耗もあるかも知れませんし、相互的なものかも知れません。
ただ、クラッチ板は綺麗なもんなんですよね。


電磁石は抵抗が増えると磁力が低下します。
発熱しても磁力が低下します。

兎に角、マグネットの吸引力が低下しているのは間違いないと思います。
やはりコイルが正常かどうかは、抵抗値などで確認するしかなさそうですね。

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何にせよ、コイルが駄目だったからといって只で帰す訳にはいきません…完全に死んでるコイルをそのまま戻すのもアレなんで、以前使っていたヘタりデフから外したコイルだけ付け替えて再使用しましょう…。

LSDの方は今使ってる奴の方が効きがいいような気がするからなんですが、そもそもの機能低下がコイルだけのせいなら、以前の状態に戻るだけですねww

抵抗値はやはり4.0前後。
気温で結構変わります。
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とにかく金物が当たってるところで切れてしまうので、オイルの浸潤を防ぐ意味でもエポキシ樹脂で固めてしまいました。

ザマーミロ!

取り敢えず、明日もクルマで会社に行くので元のカタチに戻します。
バラしたついでに、以前替えようと思って準備していたシフトロッドのユニバーサルの樹脂ブッシュを交換し、割れてるマフラーも溶接してバチバチくっつけます。
ステン溶棒が無かったのでただのスチール溶接ですがw

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最後にミッションオイル投入。
2年に一回くらいこういった大改修時にしか交換してない気がする。。
MTオイルの通常の交換サイクルより、エンジンとかミッションのOHのサイクルの方が早いってどういう事なんだよ。

ただのオイル交換だけというのを経験してみたいぜ・・・

オイルはハイポイドなら何でもいいんですが、あまり硬いと冬場に入りにくくなるので、マルチとブレンドして使います。(セット出品で安かっただけ(;^_^A)

77.5W-105になりますw

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寒くてオイルが硬いので、例の如くガス缶のトーチで充分に炙って湯たんぽ位まで温め、レベルゲージ穴からペールポンプで注入します。

ポンプのホース内に前回何かに使った真っ赤なデキシロンが残っていましたが、ヲレは気にしない。

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あとは、DCCDコントローラーも逝かれてるみたいなので、デフだけ直しても復旧しません。
取り敢えず工具箱を漁って適当なリレーを見つけ、DCCDに直電を流す配線をします。

コントロールユニットで純正操作を復旧させるつもりなのでONOFFはクリップで咥えるだけ方式にしますw
(本当はスイッチを室内に引き込むのが面倒だっただけ)

これでセンターデフがロックしているか試走して確認。
マフラーの音がまとまったな、汚い爆音がきれいな爆音になったww
シフトもブッシュ替えてオイル換えてで、カチッとして気持ちがいいね。

しかしDCCDは、そもそもリヤデフのイニシャルが高めで曲がりにくい事と、スタッドレスタイヤで全部逃げてしまう事とでよく判らんな・・・。

ただまぁ、フロントが逃げて小旋回しにくいことと、リジッドスペーサーから伝わってくる駆動共振が全然違うので、仕事はしている模様。

でも、バチバチにロックしているかどうかまではやはりよく判らないな。
ヘタりデフから外したコイルだしな・・・


ちょっと雪山で確認してこよう。

altまぁ、当分コイツを使いつつ、外したコイルをリビルトする作戦で行こう。

Posted at 2019/01/26 06:17:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | GC8メンテナンス | クルマ
2019年01月02日 イイね!

冬の里帰り

冬の里帰り帰省する当日まで修理だった。
自分のクルマをゆっくり見ている時間が無かったからだ。

駆動系の異音のトラブルシュートなどもあり、課題だったDCCDの改修には至らず。

リヤの機械式LSDの調整と、ドライブシャフトの交換、メンバーの制振などにとどまった。
コトコト音は左リヤのドライブシャフトだったようだ。


出発は深夜2時頃。


福島を過ぎ、仙台が近くなるころに東の空が明るみだす。




道路脇はすっかり白くなっている。

東北エリアに来たなと言う実感がある。


最後まで高速を使わず、途中の古川で降りて一般道の山道を行くことにしている。

追い抜きの出来ない一車線道路が続く秋田自動車道はクソだ。
遠回りな挙句、高速代も余計にかかりいい事が何もない。


この時期はスノーロードだが圧倒的にこちらが速い。



長い雪道が続く。

センターデフを直してる余裕が無かった分、リヤデフを強めに組んできた。
これだけでも、DCCDインジケーターで言えば、二つ三つ上に強めた位のトラクションになる。
リヤが空転しなければ、ちゃんと前が引っ張るのである。


センターデフがフリーでも、この位走れればスノーアタックでも充分戦えるな・・・
そんな風に効果測定も兼ねての山越えである。






タイヤさえしっかりしていれば駆動方式がどうとかデフがどうとか、能書きは余り関係ないなと感じる。
ナンカンのスタッドレスもまだ2年目。

かなり走れます。


追いつくクルマは悉く追い越していくので、ストレスが無くていい。

しかし、一台の大型に追いつく。
3軸のタンクローリーなんだけど、わざわざ抜こうかなって思わない位ペースが速い。

雪上なのに、80キロ前後でリヤをスライドさせながら走っている。
浅いフェイントを使いながら、意図的にリヤを振り出してゼロカウンター位で曲げている。

雪国は上手い奴が多い。


長めのストレートも多いので流石に先に行かせてもらったけど、雪道で曲げる基本は大型であってもドリフトなのである。



妻の実家に着くと、
自分の駐車スペースを雪かきしてくれていた。

なんか屋根の雪庇が怖いけれど、横には落ちてこないんだとか。



毎朝、起きると雪が積もっている。

雪国のカー用品店などに行くと、専用のブラシが山積みになって売っている。
安いので一本買ってみたが、自分が持っていたやつより使いやすい。



冬場の秋田はきれいに晴れ渡ることが殆ど無いので、たまに晴れると「外が凄いきれいだよ」となる。

年間の日照時間が、他県より圧倒的に少ないという事実が、
色白の秋田美人を育てる一番の理由になっているんだという。





いとこのスキーウェアを借りて家の前でそり遊び。
女物が嫌だと初めはグズグズしていましたが、そんなことも忘れて大はしゃぎでした。

来年は手袋も買ってあげようw



こう天気がいいと少しうろうろしたくなります。
少し時間が出来たので、山の方へ行ってみようかな。






山あいに入っていくと一気に雪壁が高くなっていきます。




今は、スノーアタックなどで遠征しても夜明けまで滞在することが無いので、日中の銀世界を撮ることがありませんが・・・本当はこういう写真を撮りたかったりします。




風が強い日は突然地吹雪が起きて一気に何も見えなくなったりする。




もう少しサスペンションストロークが欲しい所。



除雪されている横道を見つけては入っていってみるが、大概は行き止まりである。





陽が落ちてしまった。
結構山奥まで来てしまったので、かなり飛ばしても戻るのに30分以上かかるかな。

途中ダム湖の公園みたいな所が貸し切りのコースジムカーナみたいになってたので、一本だけ全開で振り回してみて、満足して帰宅。


戻りは酷い吹雪。
ヘッドライトを付けていると白のレースカーテンみたいになって前が全く見えません。

帰省直前でバーナーが死亡したので、取り敢えず家にあった8000ケルビンというのを付けたんだけど・・・やはり雨だとか雪だとかで見ずらいね。

やっぱり4300とか6000ケルビン位の色じゃないと使えないな。


3000ケルビンのフォグだけで走った方が遠くが見えて安全でした。




翌朝はクルマがカマクラみたいになっていて、雪下ろしに苦戦。
ドアも、ウェザストリップが凍り付いているので、ガラスをグーでドンドン叩いてから開けないとゴムが切れたりします。

関東のようにぬるま湯をかけて溶かそうとしても、かけたその場から凍ってくるので通用しません。





雪国は美しいけれど、住めるかって言われたら厳しいですね。
たまに来るからいいとか綺麗だとか言えるんだと思う。


毎日の雪掻きの過酷さ、毎年何人も死んだりします。

自家用の除雪機を買ったり、屋根の雪下ろしを頼んだり、暖房費も加えてもの凄い費用が掛かります。
でもそれをしないと此処では生きてはいけない。

雪国には、そこに住まないと判らないとてつもない大変さがあります。


でも、それらを支払ってでも、ここは素晴らしいなと思える一面も沢山ありますね。



altクルマを大事にしないと5年でフロアに穴が開く世界です。



Posted at 2019/01/23 06:18:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | far away | 旅行/地域
2019年01月01日 イイね!

2019 元旦

2019 元旦明けましておめでとうございます。

とうとう年末はバタバタしたまま、ブログの更新もままならないまま、秋田にて新年を迎えてしまいました。


取り急ぎ、ドラシャ替えてスタビリンクを新品にし(折れてたのでw)、純正スタビとスタッドレスタイヤの雪仕様にして秋田に帰省した次第です。

去年は色々あったんですが、兎に角超忙しかったですね。
まぁ、自分でそうしてるんで仕方がないんですが、ブログくらいはマメに更新できるような余裕が欲しいですね…。




駆動系のリヤからアクセルのONOFFに合わせてチャカチャカ音が出るようになり、リヤデフバラしてオーバーホールまでしたのにドラシャだったとか…。

不動車になっていたGDBを直してきたり…。





暮れになってバタバタとタービンやハブベアリングを交換したアルトワークスに…。



バイクはオーバーサイズピストンからのフルオーバーホールまで敢行したのに謎の電装系トラブルで復活が延期になり…

整備の読みが外れて空回りも多かったですね。
余裕がない証拠です。

少しタスクを減らしてじっくりやる方向に切り替えようかな。



まぁ、溜め込んでるネタは少しずつブログにしていきますね。

取り敢えずスマホで作業するのが苦痛なので、帰ってからにしますw




雪国でゆっくりしてから帰ります。

みなさま今年も宜しくお願い致します。
m(_ _)m

altセンターデフはまだ直ってないって言う…。




Posted at 2019/01/01 07:10:02 | コメント(2) | トラックバック(0) | days | 日記

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何シテル?   06/30 04:17
だ い です。空白が二つですw 板金塗装と整備をちょこっとかじってマス。
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2009/09/13 00:37:18
 

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