以前から読んでみたいと思っていた本をやっと手に入れた。それはワニブックスから10月11日に発売されている「EV(電気自動車)推進の罠 「脱炭素」政策の嘘 」である。
結論から言えば、クルマ好きだけでなく、多くの人にこの本を読んでいただきたいと思う本である。
この本は3人の専門家らがてい談で、世界に吹き荒れるEVシフトについて日本経済の視点から現状と未来を語っているものだ。その3人とは加藤康子(産業遺産情報センター長 / 都市経済評論家)・池田直渡(自動車経済評論家)・岡崎五朗(モータージャーナリスト)の3人である。
特に池田直渡氏はITmediaビジネスオンラインに「週刊モータージャーナル」として記事を載せておられる。また岡崎五朗氏はご存知の方も多いと思うが「岡崎五朗のクルマでいこう」で新車の紹介をされている。
私自身地球環境は今や切迫しているのは認識しているのだが、自動車が全てEV化されることについては以前から疑問を持っていた。それはマツダ車に乗っていてさらにマツダのこれからの経営について絶えず注目していたからだ。
日本経済は自動車の製造だけでなく、運輸など多くの労働者によって支えられている。もし、EV化が進めば製造業が大打撃を受けて、失業者が増えるとともに、EVに必要な電力が原発10基を建設しないと電力不足とともに、原発に頼らなければ電力不足を補うために多くの二酸化炭素を排出してしまうことになるそうだ。
さらにはEVの一番の大切なバッテリーは今や中国が生産力が大きく、中国は政策の中で自動車産業を世界一に育てようとしているのだ。その結果、EV化が進めば、日本のサプライヤーが海外に進出することにもなり、空洞化が進むことになりそうだ。
さらにこのEVシフトの流れは欧州(EU)の燃費規制も大きく関与しているのは言うまでもない。しかし、燃費規制も実は電動化に後れを取ったEU側の思惑の中で帰省を決められている疑いなどもあるという。
さらには、EV車の性能についてもまだ、疑問が残っておりバッテリーの発火の恐れやコスト高の課題が今後も残るという。
ちなみにamazonでは次のような広告が出ている。
以前何かの映画で「日本は海の向こうからの力に影響を受けて改革を迫られた」というような文言があったと思う。その昔、朝鮮半島や中国、そしてオランダ/イギリス、そしてアメリカ…。日本はそのたびに国内を再編して発展してきた。
しかし、このままEVシフトの流れをそのまま受け入れるような政策では日本の危機に繋がる事さえ予想される。その意味では、政治家の言葉に左右されることなく、私たちが正しい知識や情報を知ることも大切ではないかと思った。
なお、この内容について一部掻い摘んで岡崎氏と池田氏が語っている動画あるので、ぜひ、ご覧いただきたい。
なお、もとになった動画もアップしておきます。
Posted at 2021/12/05 21:40:02 | |
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