ルーテシア3RSの記憶と重ねながら考察すると、ルノースポールの開発思想が浮かび上がり、益々惚れ込んでしまうのです。
メガーヌ4RS、
先般のブログの通り、どうやら弱オーバーなセッティングのようです。DASSを奢ったフロントはとにかくラインを外さない。フロントハンドリングを盤石にしたツケをリヤにしわ寄せしたんだと思います。
ルーテシア3RSも同じDASSを持っていましたが、これは真反対で絶対にリヤを出させませんでしたし、とにかくフロントのブレイク、アンダーにさえ集中して対応すればよいという、「分かりやすさ」が備えられていました。
先日メガーヌ4RSで、強いブレーキングでの前荷重から、ステアリングを切込み、「ヨーがかなり強い」と感じたので、ブレーキリリースして過度な前荷重を緩和しリヤへ荷重を移しました。自分の感覚的にはヨーのあの強さだと先にアンダーが出るはずなのですがそうではなくオーバーに。
オーバーが出た瞬間に、リヤが出る素早さを把握してカウンターステアの量と速度を決めたいのですが、このリヤの出方が「ヌルルッ」という妙な感じなので、「ゆっくり目で舵角小さめのカウンターで済むなあ」と実行しても、思ったより収まらず…(汗)。急いでステアを切り足して、オツリをちょっともらって収束。電子制御インジケーターは光らず。
ちょっと困惑させられるのですが、それでも全般的にはとても安全に安定を取り戻してくれます。電子制御の介入は無かった感触ですが、4Controlが作動しているのかもしれないと思います。
進入時、電子制御でのサポートは対角上のタイヤへのブレーキ入力ですが、そもそもどちらかはグリップを失っているので効果は半分。でもここで「リヤへの舵角サポート」が入るとしたら…?
カウンターステアの前は先般の動画の通りおそらく同位相でしょうが、ブレイク直後とカウンターステアの際は果たして逆位相なのか同位相のままなのか??
反対にネガティブに感じるのは、脱出加速時です。
しっかりとパワーバンドを維持してアペックスからアクセルを踏み込む、愉悦を感じるクライマックス。ステア舵角は40度くらいから戻していくにつれ、アクセル踏み込み量を増やしていく。この時に興ざめなのは、まるでCVTかのようにエンジン回転だけが上昇し車速が上がらない。クラッチを滑らしているような感覚。その後微妙に駆動が掛かり始め、ステア舵角が15度くらいでようやく駆動が100%伝達する。
せっかく駆動が100%伝達になってもすでにレッドゾーンを迎えるのですぐにシフトアップと忙しいし、なんならパワー過剰によるホイールスピンで加速せず。
この車を速く走らせるというのは、我慢をどれだけできるかということとイコールなようで、どうも爽快感に欠ける…。
と、理解しがたいこともありつつ、理解の及ばない部分や推測にすぎないことばかりですが、
現象としてエキサイトとセーフティをこんな風に実現してくるルノースポール、本当に車が好きで、ボーイズレーサーとかストリートスポーツというキーワードを未だに大切にしている、そんな開発陣なんだろうなと敬服します。ロラン・ウルゴン万歳!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そしてたった8840km、10ヶ月でお亡くなりになったブリジストンポテンザS001をいそいそと交換しました。(過去に一度前後ローテーションはしています)
いずれも内側の摩耗が大きく、キャンバーが強いのかもです。
そして新たに選択したのは勿論ミシュラン…、なんですが、ALPINAで好印象だったPS4Sは在庫が無くて、泣く泣くPS5を選択しました。
このベルベットデザインは最高ですね。しかもチェッカーフラッグ模様が、ルノースポールのロゴデザインと共通性があってGOOD!
3個の丸い穴、ウェアインジケーターをショルダーにも設置して、残量確認が容易にできるようにしたそうです。
タイヤ内側のワイヤーが露出してしまうとんでもない走り方をする御仁が居られるようで、そういった方のためにも何らか新技術を開発してあげてほしいな…www
旧タイヤのポテンザS001では、空気圧を若干高めにして乗っていましたが、こちらは車両指定のF2.3、R2.1に合わせて走り出します。なんかバイクみたいな低圧指定…。
やっぱりイイ!ミシュランはイイ!
ポテンザS001も、マッチング含めて良い部類に入るタイヤではありましたが、やはりミシュランは間違いない!あくまでも個人の好みですが、ミシュラン以外選ぶことはもう無いと思います。他のメーカーにはない全幅の信頼をミシュランには置けます。
車両が違うので感覚的な話ではありますが、やはりPS4Sよりは若干グリップは落ちるようです。まあそりゃ設計通りなので当然ですが、グリップ限界の伝え方が明確なので、グリップ力は落ちているのに安心感がダンチなのです。そしてこれまた設計通りのコンフォート性能が際立っており、ALPINAにも、いやALPINAにこそPS5がベストマッチかもしれません。
ポテンザS001比でもグリップ力は落ちているので、S001では出せなかったスキール音(といっても既存とは違う感じの小さな音で、そういう音が出るようなサイプの彫り方をしたのかな?)が発生し、でも実は限界はもうちょっと先にある感じで、非常に安心感があります。
先述したリヤの弱オーバー感も、空気圧を間違っていたからなのか、やや安定感が増しました。
脱出加速時のフラストレーションも、なぜかきちんと加速をするようになり、大きく改善。
とにかく、PS4SとPS5、価格差があまり大きくないので、どちらを選んでもいいのですが、
この微妙な造り分けをして出してくるミシュランがとにかく素晴らしい…。