
本機は現在Fuji100カラーネガを入れて試写中。快調に動いています。そろそろ最終回にしたいのですが、あとひとつだけ講釈をたれたいと思っています。
それは旧車道楽やクルマのレストアなどにも通じる事なのです。つまり
出来上がったカメラを#10773Canonflex の再生!としてしまうと、これは贋作作り。CanonflexRP改と呼べばそれはカスタマイズカメラ
と言う事なのです。
どうでも良い事のようですが、このカメラが60年以上前の骨董品であり、マニアの調査趣味の対象であったりするカメラなので、オリジナルでない改造品である事を明記ないし暗示しておく必要があるのではないか?と考えています。具体的には

この凹みは修理しない。(コレは転売予防の意味も込めました。)

RPのシリアルナンバーは明記。

タイムレバー(シャッターロックと誤解されていますが、コレは長時間露出用のレバーです)の無力化、それに伴いシャッターダイアルはRPのものを使用。(B-T表記ではなくBのみになります)
などを「わざと」やっています。
で、
今後このカメラはcanonflexとは呼ばず、いかなる時もRP改と呼ぶ事にします。
実際の作業)
某日、2台並べて4時間くらいの手術になりました。
何が驚いたかと言ってCanonflexRPの軍艦部内部。メーカー純正の魔改造と呼ぶべき構造であった事。メインフレームが上位機種と共通であり、そこに後から無理くりコストダウンをした様な構造。プリズム交換用のレールやら溝、ネジ穴、しかも使わないのにネジ山も全てタップが切ってあると言った按配。まるで鉄道未成線を見る様な景色に唖然としました(笑)。

RPの穴にフレックスの部品を次々と移植。60年間一度も使われなかったネジ山に部品を留めていきます。
RPは元々ピント不良であったので、スクリーン周りもバラす。ここで先人のマニュアルにない事態が発生。

スクリーンの指紋は見なかった事にしてください(笑)。スプリットに改造されていて外す前の写真です。
フレームとスクリーンの間には左右一対のコの字型の部品が共締めされているのですが、RPには各2枚、フレックスの方にはシムらしき物を含めて各4枚も入っていたのです。明らかに微調整用のシム。
弱ったなぁ。測定器具なんかないぞ。
で、考えてフレックスのシム各4枚をスクリーンごとRPに移植、レンズと高倍率ファインダーを取り付けてピントを目視で確認。
隣町の鉄塔(無限遠)を観ながらレンズのヘリコイドリングを近距離から無限遠方向にゆっくりと回す。ピントが段々合ってきて、中央のスプリットも少しずつ寄ってきます。
レンズを無限遠まで回しても、一直線に至らず(T . T)
はい!駄目ぇ!
それから厚い方のシムを各1枚抜いてみる
2回目は無限遠で一直線に!10メートル、2メートルも結構良さげ。
手持ちの信頼できる50mmと135mmレンズで確認。F-1とも比較。
まぁ大丈夫そうです。(撮影結果待ち)
—————————————————ここからは覚書メモ———————
追記)ダメでした。以下覚書
RPには厚、薄各1枚づつが左右
Flexには厚2、薄2が左右
現時点でRP改には厚1薄2で組んであります。→薄を抜いてみよう。
厚=0.1mm 薄<0.05mm
12/3開けてみたら厚1中1薄1でした。
中1を抜いてみた。印象ではかなり正確ないし僅かに過矯正気味だかはっきりせず。
前よりは良さそう。2回目実写テストへ。
後ろにピントが合えば薄くする.前にピントが合っていれば厚くする。かな。
—————————-ここまで——————
やれやれ!
で、タイムレバー周りだけ移設せずに組み上げました。
1本試写して漏光などがなければ残りの革張りをして完成です。

近日中にこの景色が見られる予定なので今年はトキナー17mmf3.5で撮る予定。(写真は2024年12月9日スマホ撮影)
以上、CanonflexRP改の記事はおしまい。2025年16本目の記事でお会いしましょう!
Posted at 2025/11/21 16:40:17 | |
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