運動会やるよやるよ!
なんて随分前から言っておいて、なかなかやらなかった運動会詐欺士のヲレだったが・・・
夏過ぎから風邪と言うか、変なウイルスみたいなのにやられてひと月以上病人状態だったことと、その間何もできなかった事のしわ寄せのようなのに追われてて、気が付けばもう年末w
峠の気温はもう一桁台前半。
12月に入ったらスタッドレスに履き替えてしまうし、運動会と言うよりは、もう走り納めだよね。
定例のターマックのイベントを滑り込みで開催!
という感じになりました。
人を集めて走ったりなんてのは、十ウン年前から自然とやってたことだけど、運動会と称して定例化したのは2009年頃からですね~、ちょろっと声をかけると10台から集まってくるのが面白くてね。
記事にするものだから、みんカラなんかを通して参加申し込みをしてくる輩も増えて、「どこどこ最速だ」とか、「なんとか四天王」だとか、「神」ww だとか色んなのが釣れたなぁ・・・
自分で言うだけあって速いやつも多かったが、そういう連中をホーム外に引っ張り出して成敗するのがまた楽しかったw
本当に走ることが好きな奴はMだからね、
そんなヲレたちのサディスティックな洗礼を受けてなお、「またお願いします!」とくるヤツがメンバーとして残っていく。
ぺったんこ組のメンバーとして。
ヲレは基本的に、完熟の積み重ねによる速さを許さない。
特定のコースを人より走り込んで、誰よりもラインとブレーキのポイントを知り尽くしていれば、馬鹿でも速く走れるのだ。
だが、そんな当たり前の事にドラマはない。
「人よりお金を持っていればより良いものが購入できます」っていうのと同じで、
それで、たまに来たヤツよりヲレの方が速かった~って喜んでもしょうがないでしょ。
そんなことが楽しくて峠に通ってる奴が居るとしたら、そうとう人間性に問題があると思うw
勝って当たり前のホームコースを持ち、いつも基本に立ち帰る場所を持つことは大事だけどね。
ただ、そこに満足して外に出てこない走り屋が多い事も事実。
そんな暗い世界に切り込みを入れてみたかったんだよなぁ・・・当時のヲレは。
ヲレが重要視したいのは、ステージが公道であるという事。
一般車も居る、歩行者も居る、獣が横切ったり、落石があったり、何でも起こりうる一般道路であるという事、何が起きてもおかしくない危険な世界だ。
その中で戦うという事は、その時限りのエクストラプレーヤーであれと言う事ではない。
何があっても最低限で回避できる一定のマージンを設けながら走る。
常にだ。
運動会だからではなく、
常にだ。
飛ばす飛ばさないに拘らず、これは常に同じでなければならないと思っている。
普段、日中の一般道を普通に走っている時の方が余程難しいし危ないと思うくらいだ。
だけど、そういう難しさがあるからこそ、面白いと感じるのかも知れない。
知り尽くしたコース、読み切った路面、完璧な対向車のマネージメントがほぼ成立するホームでは、
サーキット走行のようなタイムの詰め方になってしまう。
そう思うと、急に詰まらないと感じてしまうのはヲレだけだろうか。
ヲレは元々、クルマを速く走らせたいという願望よりも、もっと幅の広い技術が欲しいと思って走り始めた。それは、性格が雑と言うか、よく言えばおおらかな気質というか、細かい事を気にしないせいで、よくクルマを壊したせいだ。
そのくせ人一倍クルマは飛ばす。
時間にルーズなので、待ち合わせの帳尻合わせでぶっ飛ばすのだ。
だから一般道だろうが、人一倍クルマを飛ばして途方もないスピードで僅かな時間を買ったりした。
当然危険極まりない行為である。
でも、生き残りたい一心で信じられない程の集中力と技術の上達を見せ、走り始めてたった数年で今現在の自分のスキルは完成していたと思う。
恐ろしい事に、殆どが峠と言うより普段使う一般道で身に付いた技術だった。
特に重要だったのは、テクニックではなく、先を感じ取る「勘」に近い能力であった。
「何かが居る」「何かが来る」それが判るようになってくる。
それが奇跡的に身に付いたからこそ、生き残れたと言っていい。
公道で必要なのは先読みの能力と、不測の事態に対応できる瞬発力。
それらを充分に発動できる状態を保ちながら、最大限のプッシュをするという事が、
公道を攻めるという事なのである。
今でこそ、それをいかに落とさないようにするか・・・という程度であるが、
いまだに、人よりはどこでも見境なくぶっ飛ばす方だろうなぁ・・・ということはここでは言わないでおこうw
先が判らなくてもかなり走れる。
逆に言うと、もはや完熟しないんで先が判ってても走れないw
みたいな感じです。
ま・・・ヲレ自身が、時間も経済力も潤沢ではないんで、
峠はホントにたまにしか行けないし、マシンにもそんなに金を掛けられない。
要するにたまにしか走れない訳。
即ち、毎週走ってるような連中をそいつらのホームで相手にするのはキツイ訳よ。
だから、どうせやるならみんなでアウェーでね、行き当たりばったり出たとこ勝負になれば、
技術とセンスだけがものを言う地力戦になるでしょ。
ヲレのハンデが少なく成る訳w
そんな訳で・・・ホームを流しこそすれ、最後が聖地擁するNGO戦としているのだ。
みんなここで走り込みはしてないでしょ。
流石に毎回だから、そろそろコースというか、リズムは憶えてきてると思うけど・・・
ヲレだって今となっては年一回か、多くて二回・・・
自分で催した走り会だけでしか来ないし、中にはレッキする奴もいるけれど、数センチ単位のラインで完熟してる馬鹿は居ないはずw
コーナー数多過ぎるし変則的、路面のコンディションも刻刻変わるラリーのSSみたいな峠だからね。
ぶっちゃけ誰もがアウェーだ。
まぁこんな感じで、ヲレの個人的な走り事情も微妙に内包するw運動会ではあるが、
それは偏(ひとえ)に貧乏な走り屋の味方でありたいが為である。
お金があるもの勝ちの世界なんて詰まらないじゃない。
通ったもの勝ち、
ガソリン使ったもの勝ち、
タイヤすり減らしたもの勝ち、
チューンしたもの勝ち(ここはあまり当てにならないがw)、
そりゃそうだろう。
人間、黙々と人一倍やっていれば何だって出来る。
そこまで金が許し腕もあるなら、素直に競技の世界で活躍すればいい。
今やyuu君もレーサーも表舞台で活躍しているトップアスリート。
それはそれで素晴らしいじゃないか。
昔から一緒に走ってきた同志として、我々も鼻が高いというものだ。
私たちに出来ない事を、出来る人たちに託す夢というものもある。
そして、峠に残った我々に出来ることは・・・
彼らがいつでも帰ってこられるように、一筋縄ではいかない技術と、速さと、伝統的な馬鹿さ加減を守り抜いて行く事であるw
前置きが長くなったが・・・久々の運動会。
今回はちょっと少なめの10台。
同乗含めて13~4人くらいだろうか。
もう辞めることはないであろうという、分別をなくしたクズだけがここに残っているw
仕事でも趣味でも何でも、自分の領分というものが誰にでもある。
だけど、その領分を一度でも手放してしまうと、なかなかそこには戻れなくなってしまう。
空いたところには家庭や子供の事、行列を作って待っているその他の事が直ぐに占領してしまうからだ。
相当な努力と想いがなければそれを取り戻すのは不可能だろう。
彼らがどれだけ苦しくてもそれを手放さなかったのは、その事が判っているからだ。
クズを地で行く根性が無ければここには立てない。
クネにレーサーにシュンジに・・・yuu君も相変わらず顔を出してくれるようだ。
いつの間にかVABに乗り換えた猪さんもきちんと来てくれる。
どいつもこいつもクソみたいに速い変人ばかりである。
単身赴任で関東に来てるだけなのに、ここの所毎回来てくれるニコチンもシビック売ってデミオで参戦w
一瞬免許が消えかけた黒スカ君もマシンが入院中なのに代車で参戦。
当該エリアの最高戦力のバトルを間近で見られるのである。
最早クルマなんて関係ないのだ。
変人達は先に行かせてのびのびやらせた方がいいと思い、VABの2台を前にやって、ヲレは追っかけながらリハビリとマシンの様子を見させてもらいたい。
長い改修作業が本日完了したばかりなのである。
チャージし過ぎていきなりエンジンが燃えても困るし・・・
ヲレがいつも恐れているのは、誰が速いとか、もしかしたら刺すかもしれないとか、そんな事じゃない。
またGCのエンジンが飛ぶんじゃないかという恐れだけである。
新品メタルから10万キロは大丈夫、と言う事は実証済みだが、僅かなマネージメント不足で簡単に終了する脆弱なエンジンEJ20K。
微塵も気は抜けないぜ。
後ろにはクネにシュンジに、そして残りの2駆組を続かせます。
ヲレの隣には今やクルマすら所有していないが、かつてFDやアルテッツァで雪山にまで参戦したFR使いのノリさんを乗せてきました。
まぁ、楽しんでいってくれ。
久々のD前半区間で感じたのは、やはりというか、フロントパイプのせいだろうねぇ、
今まで苦しそうだったトップエンドまでの伸びが気持ちよく吹ける。
吹け上りが速いから、レブりそうになるな・・・
低速は良くなる良くなるという話も聞いていたが、良くなってはいないな。
悪くもなっていないという感じ。
上か伸びるようになった分、今までと変わらない所がかったるく感じるという言い方も出来そうだが、
まぁ、街乗りで感じないので特に悪くはなっていないだろう。
元々スッカスカだしw
でもまぁ、パワーバンドは明らかに高回転側にシフトしたな。
維持する回転域を少し変更する必要はありそうだ。
あとは、明らかにメンバーのプレートのせいだけど、ヨーが今までより残りやすい動きになった。
ピッチングに関係なく、後からぐいと向きを変えてくれようとするので、中高速コーナーはグイグイ踏みながらも曲げていくのが楽になりそうだが、トリッキーなコースでトラクションが足りなくなる可能性も・・・
ま、テクニカルは特性に関係なくガツンと無理やり向きを変えちゃえばいいと思ってるので、高速コーナーが楽になる方がヲレには向いてるかもしれないな。
ただし、かなり乗り方で合わせていく必要はあるな。
クルマ的にはかなり変わってしまったな・・・
まるで他人のクルマみたいだw
前走車なんかに助けられながら、前の2台を何とか視界ギリギリの所で押さえる走りがやっとだな・・・
でもまぁ、そんなVAB2台の地獄のハイペースに助けられながら、超高速でGCの挙動を把握していく。
「何だか掴んで来たぜノリさん。」
気が付けばワイヤー寸前だった3年目のフェデラル595RS-RR。
柔軟性のない僅かなゴム厚のピーキーなグリップ特性ではあったが、それなりに暖まってきてツボにはまってきた。
「よっしゃ行くぜ!」
「バコッ!プラプラプラ・・・」
「あ、シフトがすっぽ抜けた!」
昨シーズン雪山で出たアレである。
「うわマジか・・・。」
プラプラになったシフトレバーをグリグリしてどうにか何処かのギヤには入った雰囲気。
どうも4速に入ったようだ。
場所は道の駅まであとちょっとという所。
こっからあとはほぼ高速セクションだ。
4のままローソンまで行っちまうか・・・
何かを感じ取ったのか、VAB2台が若干アクセルを緩めて待ってくれていた所に追いつく。
そして再スタート・・・するものの、4速オンリーである。
コーナーにシフトダウン出来ずにブレーキだけで進入するという自殺行為の連続・・・
「く~!無理だあ~!!!」
無情にも離れていく2台のテールランプ。
「無念・・・」
そして同時に近づいてくるクネ太郎。
ハザードで道を譲り渡し、一瞬で3台は消え去ってしまった。
ヲレのD戦エクストリームソース区間は終了である。
必ず立ち寄るコンビニで改修作業となりました。
「畜生何なんだよ・・・。」
春先に替えたばかりのシフトボールジョイントのハウジングカラーが、台座からすっぽ抜けていました。
下から止まっていた外掛けのスナップリングは外れて脱落した模様。
うーむ・・・なぜ外れたんだ・・・。
しっかり留めたと思っていたが、掛かりが甘かったのかなぁ。
確かになかなか嵌らなくて、やたら大変な思いをしたのは憶えている。
リングがないんじゃ留まらないぞ、どうするか・・・
そこで工具箱をごそごそやってると、タイミングベルトの新品のオートテンショナーについてくるピンに着目。スナップリングが嵌まる辺りに、横穴を開けて、ピンを貫通させてカシメてしまおう。
シュンジが気を利かせて買ってきてくれたターボライターで、ピンを真っ赤になるまで炙って溶かしながら、横穴貫通。
これでレバーが固定出来たぞ!
気温3度の中、一体何をしてるんだヲレは・・・・
少しの間ほかのプレーヤーを待たせてしまったが、ゲーム続行である。
あとは中高速コーナーの連続するK峠を越えれば、聖地エリアである。
D区間でのインプレッション通り、ダウンプレートによるフロント低重心は塩梅が良かった。
本来アンダーが勝ち始めて立ち上がりまで若干待ちになる区間が、踏んだままグイグイ曲がっていく感じがある。
リヤのタイヤの銘柄を一つ落としたような動きを、
ハイグリップタイヤのまま意図的に起こしやすくなった。
とでも言えばいいかな?
やはり、リヤのスタビリティはこの位が一番いい、好みだ。
聖地に上がって来ました。
NGOを軽く一周してきましたが、コースインして直ぐシフトレバー抜けが再発し、2速オンリーで回る羽目に・・・
今度はレバー自体が上にすっぽ抜ける自体に。
ハウジングにレバーを突っ込んだ後、入り口を何かですぼめてカシメないと駄目なんだな・・・。
初めはタイラップですぼめていたんだけど熱で軟らかくなってしまうのか、やはり抜けてしまう。
そこで、ブローオフ配管のトライドンが丁度良かったので、拝借し配管はタイラップで固定。
よし、抜けないな!
2本目3本目は改修作業に追われて無効になったので、
最後に一本くらい走りたいなぁ・・・
レーサーが消化不良だなんだのと、愚痴をこぼすので仕方ないから一緒に一本行くか。
自分のペースが出せる前に行こうかとも思ったが・・・
マシンが色々と不安なのと、レーサーの造ってきたVABの競技車両(○日本車両)の動きを後ろで見てみたいとも思った。
「ふん・・・それで日本のタイトルを狙っていくんだろ、ヲレのポンコツGCくらい余裕でちぎってみせろ。」
レーサーのVABは動きが独特だった。
アンチラグシステムによるどこからでも加速する60キロからのトルクには舌を巻くが、鳥籠のようなロールケージのせいなのか、ラリー用の多弁ダンパーのせいなのか、動きに腰高感があり、重たそうである。
NGOのように低速のコースだと、サスの追従性が良すぎるせいなのか、タイヤとのマッチングの問題なのか、ターンインで苦労している感じがある。
「速いけど・・何だか難しそうだな・・・」
自分のGCは最後の一本、リヤサスの減衰を一段上げて走った。
リヤのトラクションを落としてでも、やはり早めに向きを変えていくセッティングでないと、ここでは細かいシケインで後手後手になる傾向がある。
低速のつなぎで差が出やすいコースなのだ。
後ろで見ていてノリさんが呟く。
「何かレーサーさん凄い動きですね・・・ブレーキもパッパパッパ踏むし、随分手前から振っていきますね・・・」
「ドグミッションだから左足ブレーキに専念してるんだろ。」
何とかついては行ってるものの・・残部僅少だったのヲレのフェデラルも終了寸前。
タイヤが食ってるうちにもう少し追い込み掛けるか・・・。
「そろそろ期待に応えてやるぜレーサー!」
ガツンと右コーナーをインベタでターンインし、振り返して次の左にアプローチしながらアクセルON。
「バシュー!!!」
突然エンジンルームで何かが弾け、マシンは失速。
「すまんレーサー・・・」
クラッチを踏んでいてもエンジンは停止してしまいました。
ヤバイヤバイ、一気にエンストはヤバイだろ。
直ぐにセルを捻るとエンジンは再スタート。
チンチンのタービンとシリンダーヘッドに水を回します。
でも、煽ってないとエンストしてしまいそうである。
煽った感じの回り方ではブローと言った感じじゃないかな???
ヘッドガスケット抜けとか??
・・・判った。
ふと、ブローオフの配管のタイラップを思い出す。
端に寄せて停め、エンストさせないように煽ってるうちに、ノリさんにエンジンフードの中を確認してもらう。
「やっぱブローオフの配管です。」
うーむ、そうか・・・やはりタイラップでは何事も解決しないか。
取り敢えず、工具箱の中の図太い番線でホースを縛り上げ、フルブーストで抜けないのを確認。
放課後のS2に、ニコチンデミオとでほどほどで回ってきました。
畜生・・・一本走り切れない・・・
うーむ・・・、まぁエンジン壊れなかっただけいいかw
「なぁ、ノリさん。明日下の子の誕生日なのに、クルマ壊して帰ったら死ぬほど怒られる所だったよ。」
「まぁ、壊れてますけどね・・・。」
S2で合流した放課後と、yuu君の86。
86は有名なクルマなので、ちょっと見せられないんだわw
それにしてもいかついチームだな・・・。
誰をとっても、そこらへんじゃまず負けてくることはない変態ばかりである。
峠の職人集団ぺったんこ組。
ヲレとクネで立ち上げた峠のコミュニティーだ。
恰好を気にせず、速く走る事だけを考えて、10年、20年とハンドルを握ってきた本物の走り屋の集まりとなった。
ヲレなどは今となっては殆ど峠には出没しなくなり(出来なくなり)、最早雪での出撃回数の方が多いような塩梅となってしまったが、これからもこんな風に続けて行くんだろう。
最早、やるも辞めるもないのである。
家のクルマでたまに来た。
それだけの事だからね。
「どうだノリさん、隣は楽しかったかい?」
「楽しかったですよ~自分で走ったのと変わらない位楽しめました!」
ちょこちょこトラブって水を差す感じが余計だったが、
概ね踏んで行けたからね。
そこそこ楽しめました。
みなさんもお疲れさまでした。またやりましょうね!
もう冬支度して忘年会だけだね。