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2021年08月01日 イイね!

土日で4台始末。

土日で4台始末。盆休み前と言うのはどうしても立て込むな・・・。


直前まで梅雨で何も出来なかったりするせいもあるけれど、色々とやらないといけない事が溜まってしまっているので、簡単な作業などは一日にまとめてしまったりして一気に片付けたりします。


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HIKO君のGT-Rはブレーキフルード交換のみ。


この間ショックやロアアームを交換し、タイヤも新品のネオバなんかを入れたようなので、足回りはほぼ完調といっていい状態。
10年位面倒見ているクルマだけど、車両買ってから一番いい状態かもね。

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アホほど価値が高騰している34GT-R。

今売れば2000万円くらいにはなるかも知れないが・・・まあ、一度手放したら二度と買い戻せないでしょうし、本人にそんな気は全くないでしょうね。
兎に角盗まれないようにだけ気を付けてもらいたい。


シャッター付きガレージでも安心は出来ない。
とにかく窃盗団に駐車場を知られない事が大事である。


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この日の二台目はお馴染みのアルトワークス。

実はこのクルマ、近々でエキパン交換を控えているのだが、まとめて撫で切りの内容ではないので、以前から調子が悪いと言っていた中華キーレスキットの交換やエアクリーナーの清掃などの雑魚を本日片付けておきました。


中華キーレスはユニットが全く同じの2000円台シリーズwなので、配線はそのままでユニットのみ交換で完治。
アンサーバックの接触不良や、駐車時ビーコンの点灯不良なども直しておきました。

エアクリーナーは社外のキノコ。
導入からまだ清掃未実施だったのですが、結構オイルで汚れている。
フィルターの下面がブローバイオイルでベタベタな感じだったので、20%位は吸入面積で損をしていそうな雰囲気。

なので、昨冬に使い切れなかった灯油で洗浄して油を溶かしてすっかりきれいにしました。
すると、驚くほどスロットルレスポンスが回復。
汚れでそうとう息苦しかった模様。


M’Sのクリーナーは湿式なので専用オイルスプレーが必要ですが、思いつきでの作業なので準備がありません。
オーナーが持っているようなので、後での吹付でいいでしょう。


ブローバイの取り込み箇所が、内部でフィルターに直接あたるような位置なんだよね。。(気にはしていたんだけど)
なので、ブローバイホースをエアクリの内部にまで延長し、インテークパイプの奥に入り込んだ所で放出するように工夫しておきました。
これならホコリで汚れるだけで済みそうです。



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そして土曜日の3台目は、近所でお袋が仲が良かったおばちゃんの旦那さんのフォルクスワーゲンパサート。

ドライブレコーダーを付けて欲しいんだと。

まぁ、お安い御用と言いたいところだけど、最近はリヤカメラ取付が当たり前になってきたので、配線を隠しながら上手く通していくのが大変です。


近所の知り合いなんで高い事言えないし・・・結構割に合わないw


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室内のシガーから取りたくないというので、ヒューズからシガーソケットに変換するアダプタを用意し、パチパチと電源を取得。

リヤカメラはハッチバックなので尚結構大変でしたが、何とか配線はトリムの裏側に隠しながらきれいに付けられました。
こういうのは丁寧にやるとどうしても時間が掛かります。



何とかやり終えましたが・・・
もう、殆ど奉仕活動な気がしましたww


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そして翌朝。
連日の作業に慣れてきたのか、朝から身体が動きます。

午前中に長男を空手に送ったら、終わりのお迎えまでに終わらせようとエブリイのロアアーム交換に掛かります。

エブリイロアアーム交換
エブリイロアアーム交換2


2時間後、昼にはにお迎えなんで、速攻での作業です。


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さっさと終わらせたいのに、不良のボールジョイントが固着でなかなか外れません。

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整備手帳に上げてるんで色々端折りますが、兎に角力業でガタガタのナックジョイントを撃破。

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左右で1万円しない社外品ですが、物はしっかりしています。

これでフロント周りはジョイントもブッシュも新品になり、すっかりリフレッシュ出来ました。


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コイツは直ぐに交換して良かったな・・・。

昔ウチに合ったミニカトッポでもナックルジョイントが腐食で外れて走行不能になったことがある。
まぁ、真っすぐ走ってる時に外れるようなことはまずないが、車庫入れなどで切り返しなどを行ってる時に外れてしまいやすいですね。

しかし・・うちのエブリイも、去年購入した際に新たに車検を通して納車されてるんだけど、ブーツは切れてから何年も放置されていたような内容。
軽自動車の検査は、普通車に比べて厳しいイメージですが、見落としたのかなぁ・・・グリスが空っけつになって湿り気すら無かったので、逆に切れてる事を見抜けなかったのかも知れないな。

やはり、車検に通しているから大丈夫は通用しないな。。。


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最後にお得意の目視チェックトーイン調整で、ガタつき分ズレていたトーを補正しながらステアリングセンターを完璧に出して、エブリイ終了。


おっとっと、もう長男の空手が終わる時間。
増し締めだけしっかり確認して、長男を迎えに行かなくては!

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altだんだん動けるようになってきたぞ。
Posted at 2021/08/08 03:09:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | ラブリー!エブリイ | クルマ
2021年07月25日 イイね!

リフトアップエブ子ちゃん

リフトアップエブ子ちゃん真夏。

35℃近い日々が続きます。
客観的に判断すると、ハッキリ言ってクルマの作業とかそのものが危険ではありますが、何だかんだ無茶を敢行してきた割に熱中症になったことがないだ い 。

元々本能に忠実過ぎるくらい忠実に生きているので、自然と危険な領域まで無茶をしていないんでしょうね。
きちんと水分補給を欠かさず、定期的にサボって(休憩して)いるので平気なのでしょう。


ただ重整備は、多少ブランクがあると身体が付いてこないので、適度に程々の作業をこなして身体を慣らしておかないと、エンジンの積み替えみたいなガチ目のミッションが厳しくなる。

スポーツでも何でもそうだが、勝負の前にはトレーニングが必要なのである。


そんな訳で、久々に時間が取れたので、エブリイのサスペンションに手を入れたいと思います。


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我が家のエブリイには三つの使命があり、それらの使命をバランスよく全うする為に適度なチューニングやカスタマイズを施す事が初めから決まっている。

と言うか、ヲレが決めたのであるw


ひとつは妻の通勤の足としての使命。
これだけならチューニング云々は全く必要ないのだが、その他の使命の為のカスタマイズが、元来のシティーコミューターとしての性能を、遜色しない程度に留めるということが重要である。

もう一つは、子供たちの送迎の足である。
まだ下の子は保育園通いだし、上の子の空手の送り迎えもある。
MTが良かったこともあってバンモデルを選んだのだが、しっかり四人乗れるワゴンと同一内装のJOINターボはチープな感じも無く、GOOD。

そして最後に、野山や不整地をものともせず大量の荷物と家族を運ぶキャンピングエクスプレスとしての使命である。
インプレッサではあまりにも無理があった家族キャンプ。
必要ないものはなるべく端折って漸く積み込めていた荷物も、エブリイでは、クラス最大レベルの貨物室で何でもかんでも余裕の積み込みである。

迷ったら持っていけばいいのだ。


河原や悪路、急勾配で頓挫しないように四駆ターボを選んでいる。
それだけでもキャンプ用としては充分だとは思うが、未舗装で凸凹の不整地を想定しての大径のオールテレーンタイヤや若干のリフトアップなどで限界性能を底上げし、更なる走破性の為の機械式LSDの装着や、環境に溶け込むナチュラルカラーへのオールペイントなども計画している。


「過ぎたるは及ばざるがごとし」とはよく言ったもので、何かに特化し過ぎると、必ず反対側で何かがおろそかになってしまう。

見た目重視の5インチリフトアップとか、燃費極悪の巨大タイヤなど、乗る事そのものが億劫になってしまうような極端な仕様は避け、あらゆるシチュエーションをソツなくこなすオールラウンドな仕様に留めたいと思う。

まあ要するに純正プラスアルファでいいという事だ。
向こう10年20年乗ろうと思ったらここはかなり重要な部分である。

弄ると決めると色々やりたくなるけどね、極端な仕様は結局飽きるし、そのあとはいろいろ面倒になる。
本当に必要だなと思う部分だけはしっかりやって、後はノーマルってくらいがいいのである。


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話は戻るが、エブリイのリフトアップ。

なのだが、どちらかというと油圧ダンパーを新品交換する事の方が重要だったりする。

12万キロ近い個体なので、純正ショックもヘタっていて乗り心地はお世辞にもいいとは言えないし、左前からコツコツ音も出ている。
バンは本来営業用貨物ユースがメイン、スプリングなどもワゴンより硬いようなので、ダンパーがヘタるとバネ勝ちしてバタバタと跳ねるサスペンションになってしまうのだ。

今回の作業は、ショックをカヤバのニューSRスペシャルに入れ換えるついでに、リフトアップもしてしまおうという内容である。


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昨年の購入直後から右コーナーでだけコツコツと音がしていた足回り。
手始めにスタビリンクを交換してみたが、改善はしなかった・・・ショック本体なのだろうか。

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4WDモデルなので、前後のタイヤの減りに差は殆どありませんが、舵を切る分だけ角が取れるので、前後の入れ替えをしておこう。

折角のゴツゴツ風タイヤですが、残念ながら舗装路での使用が殆どですね。。。
年に数回のキャンプや登山道までのアクセスで活躍するかどうかといった程度。
ま、ぶっちゃけ見た目ですね。


外径も少し大きくなっていますが、加減速での違和感は殆ど感じません。


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フロントはストラット、リヤはコイルスプリングリジッドなので、昔乗ってたハチロクと一緒ですね。

ウマで車体を固定したら、前後ショックは直ぐに外れます。

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ただ、調子に乗ってバラしていたら、ブレーキ周りの事を忘れていて、二つ目のリヤショックのボルトを取った瞬間にホーシングがブレーキホースだけでぶら下がる羽目に・・・(汗

ブチ切れなくて良かったぜ。

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組む際にも高さ合わせなどで必要になるので、パンタジャッキなどで調整しながら作業しましょう。

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外れてきた純正ショック群。

スプリングは再使用。
リフトアップのキットに調整式ラテラルロッドが付いているので、一緒に交換します。

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ガスが抜けて自力で戻らなくなっているリヤショック。
走行中リヤのバタバタ感があるのはこれが原因か。。


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KYBニューSRスペシャル前後セットと、メーカー不明個人出品の30ミリだか40ミリだかリフトアップさせるスペーサーキットです。
メンバーダウンブロックと調整式ラテラルロッド付属。

リフトアップキットには、取説の類は一切ついてこない。
「見ただけで判んねーなら、危ねーから触んなよ」という男らしい割り切り感が伝わってくる。

・・・大丈夫、判ると思うw


ただ問題なのは、メンバーを下げることによって届かなくなるステアリングシャフト・・・「溶接して付けてね♡」という感じでキットには延長用のカラーが無造作に付属されているが、ぶった切って溶接付けがバレると陸事によっては車検に通らない可能性もあるのでどうしようかなって感じ。

取り敢えず組みながら考えよう。。


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延長ブラケットやスペーサーなどを取り付けしながら組んでいく事自体は造作もないのだが、一つ気になった調整式ラテラルロッドのピローボール。
グリスを充填して取り付けするのはいいんですが、メタルピローがむき出しである。

こんなのを普段の足で使ってたら、2~3年でガタガタになってしまうのは目に見えている。

ので、何かないかな・・・と部屋をごそごそして見つけてきたインプのナックルジョイントブーツ。。

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穴だけ中軸のカラー外径にピッタリ合わせてやれば、あとは狭いブラケットの中に一緒に押し込んでしまうだけなので、外周をバンドで固定出来なくても大丈夫でしょ。

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ブーツ自体の反力でしっかり押し付けられているから、ゴミや水も入りにくそう・・・これなら、何もしないよりはかなり持ちそうです。

あとはグリスの充填用の口をちゃんと下側に向けて組むことが重要ですね。

因みにラテラルロッドはピロボールヘッドとウレタンブッシュ側のどちらをどちらにしても組めますが、泥水の影響を受けにくい車体側をピロボールヘッドとしました。


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リヤ廻りはコレで完成ですが、最後にラテラルロッドの調整。
純正1Gで水平のラテラルロッドは、車高を上げても下げても弧を描いてスイングする関係上ホーシングが左に寄ってしまいます。
寄ってしまった分だけターンバックルで調整して補正してしまおうというパーツですが、どういう訳かもともと随分右寄りだなぁ・・・。
修復歴などはない筈なのですが、なんだろうブラケットが曲がってるのかな・・・。

伸ばして調整する積りでいたんですが、純正と同じ長さで調整してもまだ若干右寄りという結果に・・・。

どういう訳か判りませんが、若干短く調整して漸く左右の出面が丁度位の感じになりました。

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色々考えても仕方がないので、フロントも組みます。
スプリングの付け替えにはスプリングコンプレッサーを使いました。

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スペーサーをアッパーマウントの上に予めしっかり固定し、車体に取り付けしてみます。
ロアアームが限界まで逆バンザイ状態なのでナックルのボルトが入れづらいですが、何とか取り付けは出来ました。

この状態だと、短い右側のドライブシャフトはサスペンションメンバーに当たってしまっていますね。

ジャッキから降ろして1G状態になれば問題ありませんが、凸凹道などでサスが伸び切るような状態になったらドラシャはメンバーに届いてしまうという事です。

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30ミリって勝手に思ってたけど、これ40ミリはあるな。。

取説も無いし、時間が経ちすぎててネットの購入履歴も消えてるので内容が確認できない・・・w

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スタビリンクの位置も完全にズレます。
無理やり付けてもスタビのコの字が真下に向いちゃうね。

ステアリングシャフト延長の問題があるので、弊害が少なそうだったら、ブロックによるメンバーダウンは今回は見送ろうかとか考えていたんですが、そういう訳にはいかなそうです。


中には自由長がやたら長いバネだけを使って車高を上げるというやり方もあるみたいですが、それだとショックの伸び側のストロークを使い切ってしまいますし、バネも硬いので乗り心地が悪くなる方向。

それでもそこんとこ上手く作りましたよ!みたいな商品は多いですが、
ま、結局なんちゃってですよね・・・。

ショックの長さだけで車高を下げたり上げたりすると、1Gでのロアアームやフロントドライブシャフトがバンザイもしくは逆バンザイ状態となり、サスペンションの性能が極端に悪化してしまう他、耐久性などにも問題が出てくる


やはりここはしっかりやろう。



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下げるのはフロントのサスペンションメンバー。
ジャッキをあてがい乍ら、留まっている6本のボルトを外していきます。

メンバーにはロアアームやスタビライザーのブラケット、ステアリングギヤボックスを有しており、4WDだとフロントデファレンシャルギヤを搭載している。

詰まり、車体からメンバーを離して下げていくと直結しているステアリングシャフトが届かなくなってしまうのである。


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ステアリングコラムは4つのボルトで固定されていて、多少長穴で調整できるようにはなっていますが、全然足りません。

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シャフトがユニバーサルに刺さる部分も、かなりの調整幅がありますが、それでも4センチダウンには追いつきません。
ボルトを抜くとシャフトは完全に抜けてしまいました。

この分をぶった切ってカラーで延長しろということです。


うーむ・・・やるしかないか。


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取り敢えずダウンブロックをしっかり挟み込んで付属のロングボルトで取り付けしていきます。

メンバーダウンブロックと言ったって、ただのアルミニウムのインゴットに穴あけしてあるだけの物。

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全てのブロックを取り付けしました。
ロアアームの角度はしっかり適正化され、ドラシャの干渉もなくなりました。
スタビライザーも下がったので、リンクは元通り無理なく取り付け出来ましたね。


「今日は疲れたな・・・」大した作業もしてませんが、35℃近い気温での久々のクルマの作業でぐったり。。
翌日も時間を取ってあるので、足回りだけ完全に決めてあとは明日にしよう。




翌朝、ていうか・・疲れが抜けなくて午前中動けなかったんですけどねw

色々考えてみたんですけどね、メンバーの下げ幅40ミリ程度なら、シャフト切断溶接は大袈裟かなぁという事。

数か所の小加工と調整でイケそうな気がしてきました。


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取り敢えずステアリングコラムの取り外し。

ヲレが考えたのは、ステアリングコラムそのものも少し下げてしまいつつ、ユニバーサルでへの字に曲がっているシャフトを角度調整でショートカットすれば結構伸ばせるので、あとは絶妙な長穴加工の合わせ技で計算上は届きそうです。

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コラム側の加工は、取付穴の長穴加工と、スプラインシャフトのボルト溝の拡大。
長穴加工だけでは大して下がらないので、ワッシャーなどを重ねて挟んでスペーサーにし、角度を調整しながら2~3センチ程度下げる作戦。


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ステアリング側のスプラインシャフト。
抜け止めのボルトの溝を、伸ばせる方向に少し削ります。

5ミリくらいイケるかな?

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若干削り過ぎたか?(汗

ま・・・ここは保険でして、
フルに伸ばし切る必要は無いハズなので、最後の遊びの範囲で目一杯差し込む方向で調整すれば安全ですね。

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この位咥えていれば問題ないでしょう。
少しは伸ばせましたね。


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あとはコラム取り付け穴の長穴加工。

ここもプッシュグラインダーというリューターのお兄ちゃんみたいな工具に超硬刃をつけてガリガリ削ります。

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なんかエアが弱くなってきたな・・・と思ったら、熱がこもり過ぎて物置の中のエアコンプレッサーがオーバーヒート気味。。
サーキットブレーカーみたいなのが働いてなかなか動いてくれません。

扉を開けている位ではダメみたいで、扇風機で強制冷却します。

5分程で再び動き出しましたが、やはり設定圧に達する前にブレーカーが働いてしまいます。
サブタンクで55Lにまで増やしているせいもあるでしょうけど、30℃超えの真夏の日中は、こういった機械ものは限界がありますね。


ま、あとちょっとなのでね、人間もアイスなんかを食いながらクールダウンしながら、圧が溜まった所で残りの加工をやり切ります。


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加工が終わったステアリングコラム。
メインシャフトの方は、加工代が元々無いので触りません。

ボルト固定する足元側(逆さまに置いているので上側のブラケット部分)は加工代も少なく薄板だったので、Z状に曲げてより下側にオフセット出来るようにしました。


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下側はナットを三つ重ねて30ミリ程度、上側はワッシャーで微調整しながら、20ミリ程度のオフセット量に。
上側を薄くする事で、きつく曲がっていたユニバーサルジョイントを少し立ててストレートに近くなるので、よりシャフトがコラムに届くようになります。

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これで合わせてみると、シャフトはユニバーサルジョイントにしっかり刺さり込み、元々ある切り欠きの調整幅の範囲でボルト留めする事が出来ました。


勝ったなw

誰もやっていないようなイレギュラーな方法を思いつきで試してみましたが、こう上手くいくと、勝ったという気分になりますww

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若干削り過ぎで心配だったコラム側のスプラインシャフトも、目いっぱい使うことなく、余裕を持って咥えることが出来ました。

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カット延長などすることなく、長穴加工とスペーサーによる調整だけで無事ステアリングシャフトを届かせることが出来ました。

これなら何らかの不都合でリフトアップを止めて、ノーマルに戻すときにも簡単に戻すことが出来ます。

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コラムが丸ごと下がったのでメーターフードとの間に若干の隙間が出来ますが、下げるだけでなく少し立ててるので、思った程ではありませんでした。

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座って操作してみますが、
足などへの干渉もありませんし何の違和感もありません。

寧ろハンドルが気持ち手前になった分だけ操作が楽に感じます。



そもそも何かが心配になるほど取り回しが大きく変わった訳ではないので、何の問題も無いですね。
逆に、この程度の工夫だけで解決してしまう問題だったという事です。


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あとは、メンバーが車体から下がって離れるので、アンダーカバーなどが所々届かなくなります。
穴を開け直したり、長ボルトや有り合わせのスペーサーでオフセット固定しておきましょう。

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ひとつだけ残念だったのは、左前の足回りから出ているゴトゴト音がショックではなく、ナックルジョイントだったという事。。
良く見たらブーツも切れてるし、強く揺すったらガタガタでした。。
前回の足回りチェックの時に何故気付かない!(汗

ここは走行中に外れてしまう危険性もある(ミニカトッポの時に外れたことがある)部分なので、直ぐに部品を注文しました。


兎にも角にも、リフトアップとショックの交換は無事終了。
ステアリングシャフトもカット延長溶接などすることなく届かせることができました。
あとは、ネガキャン用偏芯ストラットボルトもセット内容にありましたが、特にポジキャンに変化する事も無いので使用しません。

若干変化したトーインの調整だけしっかりしてやれば、ナックルジョイントのガタはさておいても、非常に滑らかで落ち着きのある乗り心地になりました。

やっぱりショックなんて10万キロも走ってると抜けててダメだな。


リフトアップ自体も操縦性に問題を残すことは一切なく、目線が高くなった分見通しが良くなりましたね。
だんだん楽しいクルマになってきましたよ。

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altド素人のウチの妻でも判る程、乗り心地が良くなったみたいです。
Posted at 2021/08/06 22:16:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | ラブリー!エブリイ | クルマ
2021年03月28日 イイね!

あれから3ヶ月。

あれから3ヶ月。エンジン載せ替え後、妻の通勤の足として快調に走り回っている64エブリイエブ子ちゃん。

メンテの良くされていた程度の良いエンジンだったので、最初の出足で判る程低速のトルクが良くなっている。
スカスカだった圧縮がしっかり正常レベルまで戻ったおかげだろう。

びっくりする位、かなり速い軽バンである。


そうは言っても、最初の何週間かで問題が無かったからと言って安心はできない。
時間を掛けてじわじわオイルが減る個体もある。
ガスケット抜けでLLCが減る個体もある。


年末に載せ替えてからちょうど3ヶ月になるので、各部の点検と簡単なメンテナンスを実施しましょう。


先ずはエンジンオイルやLLCのレベルのチェック。


エンジンオイルのレベルは載せ替え時のフルレベルから全く減ることなく安定している。
ターボゆえの高い油膜保持の観点から、インプレッサに使用している物と同じ20W-60のフルミネラルを使用。


とにかく控えめに見ても絶好調である。



お次はLLCのレベルを確認。
ここも、水温に合わせてフルレベルの上下を行ったり来たりしてるだけで、減ったりしている事は無さそうだ。

問題無しだね。


ただ、エンジン載せ替え時にサーモスタットを新品にしようとLLCの加圧キャップを外したら弁がぶっ壊れたので、かろうじて使えるサビサビのキャップを古いエンジンから移植したままでした。

この辺の部品も新品を準備したので交換です。



ハンドブレーキレバーやセンターコンソールが付く真ん中の板を外した真下にあるのが、サーモハウジングに付いている加圧キャップ。


まだ機能していますが、年季を感じさせる色合いです。


ラジエター側のキャップもやや古びていますね。

ターボだからなのか、
どちらも1.1キロパスカルとやや高圧設定のキャップです。





ここまですれば、水回りのトラブルは当分は大丈夫でしょう。

エンジンオイルや水の絡みは問題ないことが分かったので、あとは一般ユーザーではなかなか実施に至らないブレーキフルードの交換などをしっかりやっておきます。



色的にはまだそれ程極端に古い感じはしないですけどね、3~4年目って所でしょうか。

具体的な走行不具合に発展しにくい部分なので後回しにされがちな部分ではありますが、長い目で見るとキャリパーピストンの錆や固着に繋がっていくので、定期的に交換したいところ。


10年以上使ったコーラのペットボトルから最近よくある安ワインのペットボトルで作り直したフルード交換器。

ワインがペットボトルじゃなんかおいしく無さそうだよなぁ。


リヤは左側にしかエア抜きのニップルが存在しなかった。
ブレーキパイプが右のシリンダーを経由してから左に来ているので、片側からまとめて抜く仕組みなのだろう。

経由距離が長いので、新油通しもやや多めにポンピングしました。
(20発くらい)



すっかり透明になりましたね。
フルードはいつもワコーズDOT4の安い方を使っています。


簡単な整備ばかりですが、やろうやろうと思いつつなかなか出来ないでいたので、ようやくスッキリしました。
エンジンオイルもまだ3ヶ月(2000キロくらい)ですが、載せ替え後の初回くらいは早めに交換しようかな?


あとはミッションオイルやデフオイルですかね、
ここも、気にするオーナーでない限り失念しやすい部分。
個体によっては一回も換えてない、なんて事もざらにありますからね・・・。


近いうちにまとめてやろうかな。



alt暖かくなって整備もラクだなぁ。


Posted at 2021/03/31 01:28:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | ラブリー!エブリイ | クルマ
2020年12月31日 イイね!

エブ子ちゃん心臓移植

エブ子ちゃん心臓移植さて、皆さん明けましておめでとうございます。


年明け一発目のブログは、年末に実施したエブリイのエンジン載せ替え顛末記となりました。
長いのでうっかり読み進めると後悔しますよw

画像保管と単純な記録としての整備手帳の先行アップロードから、その顛末のまとめとそれに伴う「想い」をエッセイ調にまとめる鬱陶しいブログスタイルは今年も変わりません。

これから同じような事をやってみようと思っている人や、同じような志をもった方たちの「こころ」になるべく寄り添えるように、直情的というか直感的な表現を多く使っていて、正しい教科書のような内容では決してありません。
誰が読んでも何となく分かるように、専門的過ぎる単語や横文字をなるべく使わないようにもしています。

こんな人でも出来るんだな・・・程度の認識で肩の力を抜いてもらって、
改めての各自の勉強と責任でやってみようと思ってもらえたら幸いです。


やるかやらないか、の二択しかないこの世界で、
誰にでも出来るような事しかやっていないんだよと言う事を、臨場感とともに、肌感覚で感じてもらえたら感無量です。


今年も長々と書きますが、お付き合いの程宜しくお願い申し上げます。



さて、
購入したばかりなのに、恐らくピストンリング不良によるオイル消費過多が発覚したエブ子ちゃん。
故意ではないが、初期不良の申告相違ということでお店と折半で中古エンジンを買う事で決着し、
108.440円(送料込み)のエンジンを購入しました。


タマ数が少なく相場がやや高めの後期エブリイのターボエンジン。


やや気は早いですが、何れ買おうと思っていた物を折半で買えたので、特に気を悪くもしていません。
それに原動機が付いた乗り物は、エンジン廻りを触るまではその本質が良く判らないままなので、早めにその枢軸に触れることでエブリイというクルマの理解が進みます。

エンジンを中心にクルマ全体の状態が大体把握できるので、今後のメンテナンスのプランも出来上がります。



ですが・・・オイル上がりなどと言ったら、癌で言ったらほぼほぼ末期。
勝手に直る事はなく、段々進行して白煙などをまき散らすようになり、まともに運用していく事が難しくなってきます。
通常なら修理されることなく買い替えられ、廃車か海外に売られる末路を辿ることが目に見えている重篤な内蔵疾患である。

だがエブ子ちゃんよ、ヲレんちに来たからにはそうは行かねえ。
オイルが上がってようが下がってようが何だろうが、絶対にヲレが直してやる!
必ず健康な身体に戻してやるからな!



・・みたいな感じで臓器移植が決まった我が家のエブリイ。


会社も冬休みに入り、仲間内のこまごまとした雑用整備も片付けておいたので、
遂に施術となりました。
妻はまだ仕事なので青葉のお店まで送っていき、子供たちの朝飯を作って食わせてから初めて作業に移れます。

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エブリイのような床下エンジンを降ろすのは初めてだった。
エンジンルームというものも、ボンネットではなくシートが蓋になっていてパカっと開くのだ。
運転席と助手席の間のサイドブレーキレバーが乗っかってるプレートが外れるようになっていて、エンジン周りの整備が出来る様になっている。

水やオイルを抜きながら、どう降ろそうか考えている。


上に吊り上げられないのだから、下に落とすしかない。
ジャッキで受けながら下に降ろしていくのか、クレーンで吊り下げられるのか・・実地でやりながら決めることにしていた。

工場のようにニ柱リフトなんかがあればいいんだけど、マンションの駐車場ですからね、共用部分も多いのでなるべく大事にしないのが鉄則。
クレーンを押していくのも大変なので、なるべくハンドツールで済ませたいのが本音ではあるけれど・・・

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しかし、汚ねえオイルだな・・・先日換えたばかりだぞ。

まぁ、汚れ云々の前に量を常に気にしてないと危ないエンジンなのでね、そもそもなんですけれど・・
スラッジで相当汚いのか、燃焼室からの噴き抜けが半端じゃないか、しかありませんからね。
オイル上がりなら、ピストンリング不良が大半ですから、吸い上げるし噴き抜けるし、オイルやクランクケースは直ぐに汚れてしまいます。
ブローバイが多いので、吸気系もオイルで凄く汚れますね。

下から見ていると、エンジンミッションのレイアウトが何だかスバルっぽい。
直列エンジンながら、床下搭載の為に傾けて平置きにしたエンジンに、FRベースのトランスミッションとプロペラシャフト。

左右一直線のエンジンマウントメンバーのボルト4本と、ミッション後端のマウントのボルト1本を抜けば降りる仕組みになっている。


成る程、トランスミッション周りは複雑ではないので、車上での分離接合の大変さを考えたら、丸ごと降ろしてしまった方が得策だな。
但し、相当な重量物となるので抱えて受け止めるのは不可能ですし、サイズ的にもフロアジャッキで受けるのは無理がある。

配置的にエンジンクレーンでイケると判断。
ていうか、エンジンクレーンでしかイケないと判断しました。


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何のエンジンを降ろすにせよ、エアコンのコンプレッサーはブラケットから外してエンジンルームに残すことにしている。
ガスを抜きたくないからである。

真空ポンプで入れられるけどね、大した手間じゃないしね。


それにしても最近のクルマのエンジンは、外す物がとても少ないので降ろしたり積んだりと言う事がとても楽になったなと思う。

ECUとのカプラーがエンジンのすぐ傍にあり、エンジンハーネスとの離合がカプラーの一つか二つくらい外すだけで可能になる。

昔はこんなに簡単じゃなかった。
ECUは室内の内装の奥の奥に隠されており、ECUからインジェクターカプラーの先っぽまでハーネスは一本物だったので、エンジン側でバラすか室内側でバラすかが悩みどころだった。
どちらにしたって狭い中でチマチマ配線と格闘しなければならなかったので大変だったのである。

それが今は、配線は集中カプラーの一つ二つで、あとは吸排気とLLCの配管。
燃料のホースを外したら、あとは操作系のメカニカルワイヤーを外すだけである。

簡単過ぎるではないか。


今の整備の子たちはとても楽をしているのだよ。

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エンジンミッション丸ごとなんで、駆動系の分離はプロペラシャフトのみ。
オイルを抜きたくないので、リヤプロペラシャフトはミッションと一緒に。
フロントプロペラシャフトは、簡単に外れるので先に撤去です。

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運転席から繋がっているシフトリンケージや、クラッチレリーズワイヤー、スロットルケーブルなんかを分離。

あとは途中途中で留まっているクランプから解放し、エンジンマウントの上を通っているのか、下を抜けているのか、各ラインのルートをよく覚えておくことが大事ですね。
ヲレは意識しておかないと忘れるので、ボールペンとメモ帖を用意しておいて、迷いそうな部分は書き残すようにしています。
書くと言う行為によって憶えるので、もう見なくても思い出せます。


集中カプラー二個のほか、ボディから直接伸びているのはセルモーターやオルタネーターのB端子配線関係と、トランスファーの(多分車速センサー)カプラー配線のみ。
あとはエンジンとミッションにそれぞれアース線がある位でしょうか。
これらを外す段階で、バッテリーのマイナスを外していなかった事を思い出し、部品や道具でいっぱいになり始めていた貨物室を再び片付ける羽目に・・・。

排気系は触媒の後ろのフレキシブルフランジのボルト二つのみ。


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もう降ろせそう。
初めてのクルマなんでね、もう一度何か繋がっていないか確認します。

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スリング(吊り具)の取り付け。
一ヶ所は立派なブラケットがありますが、もう一ヶ所はミッションの後端付近にあり、手持ちのチェーンスリングでは届きません。

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なので、セルモーターの上あたりのミッションのアース線のネジでプレート固定しました。
後ろから長いので飛ばしても、フロアが競っちゃうので、ここが丁度いいのかもね。

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マンション駐車場での異様な光景。

休みに入る直前で腰が痛くなり、連休初日は寝てるだけだっただ い 。
大体連休前に腰が痛くなるんだよな。。
正直何もしたくはなかった。

・・しかし、フィジカル万全の時なんて言うほど無いんだから、そんな弱腰ではいつになっても始まらないし終わらない。
恐らく気持ちで負けてるから体調に出るんだろう。




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「頑張れ頑張れ!やるなら今しかないんだよ!」


強めの口調で自分を鼓舞して、文字通りの重い腰を上げての作業だった。


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クレーンでの作業はスムースだった。
助手席のドアから問題なく作業できる。

クレーンを前後に動かす作業も無いし、重量物を高く上げるような危険なシーンも無い。
ただアームを搭載位置から地面まで降ろすだけである。
上から抜くよりもむしろ楽だ。


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降りてきたエブリイのエンジンミッション。

横から抜かないといけないので、手持ちのウマで目一杯の高さまで車体を上げてあるが恐らくギリギリだろう。

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やろうという気持ちになれたのが昼過ぎからだったので、段取りや準備、エンジンの適合範囲の確認など、始めてしまって大丈夫かと言うエビデンスを取るくらいで今日は終わりかなと思っていましたが、何だかんだ夕方には降りたな・・・。

腰に貼ったカイロも冷えてきたし、今日はこの辺にしとこう。



エンジンミッションは寝板に降ろし、クレーンを片付けて初日の終わり。


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さて・・翌日も腰にカイロを貼って始めます。


寝板に乗せるとギリギリ出ないな・・・あと3~4センチって所。

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ジャッキにバタ角くれて目一杯揚げれば出せるか。

ハイルーフなんで、立体駐車場の天井も気になってしまいます。
梁がないから大丈夫か。

この状態でリヤゲートを開けると、後ろの梁のボルトにガラスが当たるんで、気付かずにうっかり開け切ったら下手したら割れるところでしたよ。
危ないんでひもで突っ張って開き切らないようにしてました。


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出てきたね、えらいえらい。
えらいぞエブ子。


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なんか、コンポーネンツのフォルムがやっぱりスバルっぽいね。

エンジンの補機類が平たい主機の上面に集中していることや、クランクシャフトからリヤデフまでの出力軸が一直線のFRをベースにしている事など、何とも見慣れたレイアウトに安心する。

根本的なバランスが良さそうな機能美を感じますね。


このままパイプフレームに乗っけて走らせてみたいくらいだよ。

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まぁ、それがコレなんだけどね。


横幅があるとセブンに載らないんで、エンジンこそジムニーの直立タイプですが、ミッションからリヤデフ、リヤアクスルからブレーキに至るまでがエブリイからの流用で造られたケータハム・セブン160。

コレで造ろうと思った方・・・気持ちが判りますw
(ヲレのは四駆のトランスファーですが)

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降ろしてみるまで詳らかに見えないんで、ここで改めて購入エンジンとじっくり比較し、何か違う所がないかしっかり確認していきます。

ぱっと見は全て同じだなぁ・・・何も違わない。



ポンポンポーンっとイケるんじゃねーかな。

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プロペラシャフトはただ嵌っているだけなので、外れないように紐でしばっておきました。
インプのミッション降ろすときも同じだなぁ。

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ミッション周りが矢鱈汚い。
シフトロッドのシールがもう駄目なんだろう。

高い位置なので駄々洩れになる箇所ではないですが、案外高温になって噴くのかもしれないね。
エンジンオイルの管理が原因での今回のトラブルだろうから、ミッションやデフなんて換えたことがあるか怪しい所だね。
ミッションとトランスファーは別の部屋かな?

近々オイルくらい交換しておこう。

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ミッションの取り外しです。

そう幾つも無いボルトナットを取って、ミッションは簡単に外れます。
剛性の要になるのはアタマ14のM10のボルト2本とナット2つで、あとのM8はフタの押さえって感じでオマケです。

そのまま揺すると、スコーンと外れてきましたが、何かが引っかかりました。
エンジンハーネスからミッションに何か繋がっています。
バックランプスイッチか何かの線がひとつ繋がったままで、ぶっちぎる所でした(汗

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トランスファーのお陰で結構重たいミッション。
車載でのクラッチ交換は骨が折れそうですが、費用の関係で今回は交換しません。

交換時期が来たら、エンジン廻りの整備とか色々理由付けて、同じようにエンジンミッション一緒に降ろしてやった方がいいでしょうね。

絶対そうしよう。


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さて、あとは買ったエンジンにクラッチやミッションを取り付けて戻すだけですが、細かい気遣いが出来ないと後で泣きを見る部分が結構あるので、時間が掛かっても丁寧に進めていきます。

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カバー&ディスクは、何だろう・・・きれいと言うか、距離の割にフェーシングの山も充分にあるし、まだ全然交換時期ではありませんね。

無駄に準備しなくて良かった。

こういったバンタイプの商業用のクルマは、あらゆる人がとっかえひっかえで乗り回し、乱暴に扱われることが多い為、クラッチは耐久性の高い物が奢られている事が多い。

大事に扱われれば20万キロも30万キロも滑らせないで持たせきる事もある位である。

なので、余程タッチや繋がり方に怪しさを感じない限りは、いたずらに交換したりしないのが本当のエコロジー。(まぁ、あとでヲマエが苦労すればいいよw)


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クラッチのレリーズシステムも、やはり、ベアリングがややお高いので再使用、ガタや動きの確認と清掃、グリスアップに留める事とする。


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フライホイールを外すと、クランクシャフトのフランジからオイルが漏れてきました・・・ネジ穴が貫通してんのか。

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ネジロック剤と思っていたものはシール剤だったのか。
まぁネジロック剤でも止められそうだけど、ここは液体ガスケットの方がいいかな?

真鍮ブラシとかでしっかり掃除をしてシール剤を塗り直したり、こういう物が地味に面倒で時間を食いますね。

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さて、新しいエンジンと降ろしたエンジンとを改めて比べてみます。
取り付いている各センサーの品番の打刻や、ピン数、カプラの形状、配線色などを細かく見ていきます。
集中カプラーを見比べても明らかに違う所はない。

そのまま行けるかな?・・と思いましたが、

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小さい方のカプラーが、買った方が2ピン足りない。
遂に違う所を発見してしまったな。。

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何用のカプラーなのかは判りませんが、赤と茶/黄の線でした。
多い分には使われないだけって感じですが、足りないのは困るな。。

・・面倒ですが、取り敢えずハーネスは付け替えた方が間違いが無いな。
後で何かが動かないってなって、直接線を引っ張るのは嫌w

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よく見ていくと、さっき引きちぎりかけて危なかったミッションのカプラー配線が、赤と茶/黄の2極でしたね。

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AT用ハーネスの方にはミッションへの枝分かれがありませんでした。


ミッションから取りそうなのは車速センサーとバックランプスイッチ。
でもミッション側の配線はひとつだけで、あとはトランスファーにひとつ。
トランスファーじゃバックの信号は取れないだろうから、ココは消去法でミッション側はバックランプスイッチ、トランスファーで車速信号でしょう。


ウチのエブリイは5型のマニュアル。
買ったエンジンは6型のAT用だったので、そもそも完全に同じな訳はないよね。
でも逆に、この2極以外は全て同じっていうね・・・

そう考えると、AT車のマニュアル化は相当ハードル低いですね。
多分インヒビターのニュートラル信号のロックと、バックランプスイッチ配線の追加のみでイケそうだな・・・とか考えながら、

ハーネスの付け替え作業を進めます。


「この時点で今日中の搭載は無理だな・・・」そう思いながら、失敗できない作業に全集中します。

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とにかく、カプラーが多い。
クランク角センサーにダイレクトイグニッションに、インジェクターにO2に・・・見れば何のセンサーってのは判るんだけど、軽自動車ってこんなに多かったかなって思ってしまう。

やっぱりOBD2を備えた今のクルマなんだねぇ・・・と思ってしまう。



型落ちとは言え、まだそれ程古いクルマでもないので、カプラーやクリップを割ることなく上手く外すことが出来ました。

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降ろしたエンジンから取り外したMT用エンジンハーネス。
右下にぴょろっと伸びているのがバックランプスイッチのハーネスです。


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買った方のエンジンのハーネスも取り外し、MT用のハーネスを組み付けします。

しかしきれいな購入エンジン。
2015年製DA64の最終型のエンジンだからと言う事を差し引いても随分きれい。
しっかりスチーム洗浄してからバニシュ(防錆用クリヤー)塗装がされている。
ヤフオク映えするように降ろしてから塗ったのかな。
搭載時にそんなことを施術できるようなクルマじゃないからね。


距離は7万8千キロ。
特別走行僅少という訳でもありませんが、水やオイル漏れの痕跡は皆無、オイル管理さえちゃんとしてくれていたなら、いいアタリを付けてくれた程度の距離でしかありません。

この手の4ナンバー系のクルマのエンジンは、兎に角距離乗られるので、中古で出回ってるエンジンは、15万キロ20万キロは当たり前。
それでも特に不具合が出てない物は5万円とかでは買えず、10万円前後で探すことになる。
7万キロ台の完調品、内部写真あり、圧縮エビデンスありで10万円というのは当分出ないなと思い購入しました。


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ハーネスを剥がされ、今回お暇を頂くこととなったK6Aターボエンジン。
11万キロでオイル消費トラブルと言うのはちょっと早すぎで、余程オイル管理に問題があったと言わざるを得ない。

だが、クランクシールやヘッドカバーパッキンなどからのオイル漏れも皆無で、エンジン廻りもサラッと乾いている。

これは案外凄い事で、こういう風にエンジンを傾斜させて搭載するとどうしてもオイル漏れが発生しやすくなるので、メーカーも苦慮する所なのだ。
どうしても既存の直列エンジンを床下に搭載させたくて、大きく傾けて使用してみたものの、結局オイル漏れのトラブルが多く顕在化し、エンジンや搭載方法を変更せざるを得ない歴史を繰り返しています。

昔は何処のメーカーでも、そのバランスの良さから水平対向エンジンを使っていましたが、結局オイル漏れのトラブルが煩わしかった為に使用をやめてしまいました。
それでも使用をやめなかったスバルやポルシェの水平対向エンジンと言うのは、かなり特殊なニーズによって支えられていると言えます。

ポルシェのMA型なんかも、本当に定期的にパッキンの交換が必要になりますし、スバルのEJ系は言うに及ばず、現行のFA/FB型も未だにヘッドカバーからのオイル漏れを看破出来ていませんね。

エンジンと言う工業製品である以上完封なんてものは無いんですが、やはり立てて使っていれば10万~15万キロは出なかったようなトラブルが、横に向けると5~6万キロで出てしまったりするんですね。

重力の影響からは誰も逃れられない訳です。

エブリイやキャリイのK6Aはこれほど傾けている割にそれ程オイル漏れの話を聞きません。
ヘッドカバーからオイルパンまでアルミで統一したことが大きいのではないかなと思っていますが、とても優秀だなぁと思います。


まぁ、話は逸れてしまいましたが、
各センサー類はストックになりますし、10年くらい経ったらまたオーバーホールして使用することになるかな。

それまで大事に保管しておきますか。(邪魔なんだけどね)


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ニューエンジンにマニュアルクラッチを移植するので、ドライブプレートを外します。
案の定、こちらもオイルが垂れてきましたよ。

K6Aも、コンパクトな軽量エンジンとしてギリギリの設計なので、クランクのアウトプットフランジにあまり厚みを持たせられなかったんだねぇ。


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クラッチ板やカバーは費用の関係で交換しませんが、クランクシールやパイロットベアリングなどの安価な消耗品は交換しておきます。

この辺の1000円位の部品でまたエンジン降ろす羽目になるとか、ちょっと嫌なんでね・・・。

しかしまぁ何と言うか、最近はこの辺の部品も気にする割に痛んでないですね。
シールの漏れもないし、ベアリングもゴロゴロしていない。
もしかして一回オーバーホールしてるのかな?
でも、ハウジングのボルトとか、最近工具を掛けたような跡は無かった。

やはりオイルシールなどの樹脂の進化、ベアリングの精度や耐久性などが昔のものと比べて飛躍的に向上しているんでしょうね。


素晴らしい。


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クラッチ周りは、単純ながら失敗できない作業が続きます。

クランクのオイルシールなんてね、リップスプリングが外れて下に落ちてたことがあったからね・・・そのままエンジン乗せちゃって、、あれは発狂したねww

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芯出しも、パイロットベアリングが小さすぎて刺さるアタッチメントが無く、使えなかったアライニングツール。
EJに使えないし、K6に使えないんじゃ、持ってる意味ねーよアスト○さんよw

結局いつも通り、プラスドライバーとかで適当に目方で芯出し。
ま、それでミッション嵌らなかった事ないけどね。。


ミッションとの接合までやろうと思っていましたが、ハーネス移植のお陰で随分押したな・・・この日は桜旅の友人コウヘーと近所で飲む約束をしていたので、日没とともにお片付け。
エンジンミッションは、再びエブ子ちゃんの腹下に押し込んでおきます。


それにしても腰が痛たたたた・・・。

この日はキツかった・・・寒い中、しゃがんでチマチマやるだけなので腰が固まってしまいました。
飲み会無くてもこの辺が限界だな。。


しかしまぁ・・・久々に人と飲みましたが、お店もガラガラで嫌でもソーシャルディスタンスな状態でした。
コウヘーもコロナ禍で苦労したみたいだな・・・個人事業主で結婚式とかのカメラマンと劇団員をやってるんだけど、どっちも仕事無いでしょ・・・持続化給付金が唯一の頼みの綱だったとか。
半年近く暇だったらしく、ただただ近所を散歩したりしてたそうな。

みんな大変だったんだね・・・。

ヲレも助成金貰って休み、なんてのはちょくちょくありましたが、一応毎日会社には行けてたからな・・・まだマシだったのかも知れない。


確かに収入は減りましたね・・・。
自粛や巣ごもりで生活のスタイルがかなり変わったので、家族と過ごす事にお金を使うようになったしね。
エブリイを買ったのだってその一端である。
低迷するなかでも、まだ何とか色々とやれている。

2020年は中止にした桜の旅、来年は行けるといいな!と言ってコウヘーとは別れた。


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さて、時短営業で帰りも早かったので朝も早くから起床。
この日も妻が仕事だった為、今度は相模原まで送っていってから作業再開です。
(会計処理の〆を何店舗も掛け持ちしている)

あとはミッションくっつけて積むだけですが、子供たちが家に居るんでね、ちょくちょく面倒を見に帰らないといけないし、あまり進まない予感。。

今日から大寒波到来と言う事で昨日より格段に気温が下がっています。


手際よくノーミスで行きたい時ほど、色々と詰まらないミスをしてしまいます。
重たいミッションを両手で抱えて何とかメンドラは嵌るんですが、何故か最後まで押し込めない。

スプラインは完全にディスクに通った感触はあるんだけど、最後の1センチくらいで止まってしまう。
ボルトナットは届くんでどんどん締め込んでいくんだけど、どうしても閉じ切らない所がある訳。

何だか嫌な予感・・・
もっと早く戻ればよかったんだけど、重たいミッションをまた抱えて脱着するのが嫌でね・・・

それでも流石におかしいと思い、仕方なくミッションを取り外すと、

位置決めのマカロニがエンジンとミッションの同じ位置で被っていました・・・
そりゃあ締め込めないよな。
見事に潰れて両方に噛みこんでいます。

チクショウ!これ取るの大変だよ・・・
どうにかピンポンチで反対側から叩き抜き、潰れかけたネジ山をタップダイスで修正。

何とか本線に復帰します。
バックプレートは押さえづらくなりますが、マカロニピンは無くても組めるので、そのままの勢いでミッション接合。


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何のストレスも無くストンと嵌りました。

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あれ、ベルハウジングのエンジン側の形状が何か違う!
フラホ丸見えじゃんか・・・と思ったら、元のエンジンには蓋になる脱着式のプレートが付いていました。


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これを付けなきゃいけなかったのか。。

ヤベエ・・・またミッション外すの嫌すぎる・・・とガクブルしてしまいましたが、無事あとから取り付け出来ましたw

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汚かったシフトロッド周りもきれいに掃除しておきました。

高い位置なので、駄々漏れにはならないでしょうし、長年の滲みによる汚れって感じですので、たまに掃除するくらいで当分は大丈夫かな。


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さて、いよいよ積み込むだけになったエンジンミッション。
あるもので出来る限りのことはやったな。。

ベルトの張りや、カプラーの嵌り、ボルトナットの緩みなどがないか今一度確認し、寝板に乗せて再びエブリイの腹下に押し込みます。

これだけ触っていると、大体このエンジンの事は判った感じがします。
(感じがするだけねw)



これまでの記述で最近のエンジンですね的な件(くだり)が多いですが・・・
実は、F6AからK6Aにスイッチしたのがもう20年前。

シリンダーブロックが鋳鉄から軽量なアルミニウムとなり、ツインカムシャフトとメタルヘッドガスケットが標準となった。タイミングベルトはチェーン駆動となり、メンテナンスフリー化も実現。

過給機付きでバンバン使っている所を見ると、スズキ版のSRというイメージですね。


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さて、搭載は写真を撮るヒマもなく一瞬で決着。
吊り上げてマウントのネジを4つ入れるだけだからね。

唯一迷いそうなシフトリンケージワイヤー2本の通し位置も、しっかり意識していたのでちゃんと元通り。
鋭角に曲げられないので、載せる時に正しく通さないと後で変更するのが大変な所ですね。

あとは忘れ物さえしなければ、特に難しい所は無し。
全部、バラした時の逆の手順で戻すだけですね。

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ひとつだけ、積む前にやれば良かったような忘れ物。
サーモスタットの交換がありました。

一度取り付けたサイドブレーキボードを退かしてサーモハウジングの加圧キャップを外すと・・・

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キャップの弁が壊れた・・・(^-^;
押し込んだところで固着してしまっていたようです。

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なんでやねん!って感じ。

きれいに見えましたが、サイドブレーキボードをの下と言う事もあり、今まで開けられたことがなかったんだと思います。
古い方のエンジンからキャップを取って使います。

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サーモスタットは、予防交換のついでに標準の88℃から82℃品へ交換。
17670-50G00 スズキの純正部品です。

燃費が悪くなったり、ヒーターの効きがイマイチになるようなら戻します。

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抜いた時の感じだと、5.5~6Lって感じだったので、濃縮タイプの原液2Lをぶち込んで、あとは水道水を入らなくなるまで入れればOKと言う感じでしょうか。

みんな丁寧に希釈してから入れるんでしょうけど・・・どうせ勝手に万遍無く混ざるんでね。


雑でごめんなさいみたいなw


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さて、エンジンオイルも入れたので、エンジンを始動してLLCのエア抜きと、水漏れ、オイル漏れがないかのチェックです。

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左手でクラッチペダルを押し込み、
ディオ様の首がくっついた妻のキーを捻ってエンジンを掛けます。

一気に掛けずに、イグニッションONで数秒おいてインジェクターまでのラインに燃料を充実させます。
燃圧が安定するまで打音が聴こえますが、充実すると静かになるので判ります。

これで問題が無ければ一発で始動できます。


今回も、あっけないほど普通に掛かってしまいましたw


LLCはエア抜き用の枝分かれホースだとか、エンジン側もボルトでエアを抜くような親切設計になっているようですが、ハッキリ言ってそれさえ面倒です。
サーモが開くまでペットボトル漏斗で水を追加していき、激し目のブリッピングと下からのラジエターホースもみもみの繰り返しでほぼほぼ抜けてしまいます。
最後の方で、先ほどぶっ壊れて交換したキャップを緩めてみましたが、ポコリとも出てきませんでした。

ラジエターが高い位置にあるので、エアは抜けやすいと思います。


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途中、エアコンONでベルトが滑らないかとかを確認し、目視でエンジンの下回りや脱着したホースの繋ぎ目などから漏れがないかよく見ておきましょう。

そして四輪ウマで揚がっているので、ギヤを入れてクラッチを繋ぎ、駆動系などにも違和感がないか目視で確認したりします。

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ブンブン回るプロペラシャフト。
軸ブレや変な異音も無く、問題は無さそうだ。

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うん!いいエンジンだね。
音を聞くだけで判る。

タペット音なども明らかに静かだし、全体的にガサガサした騒音がなくなったような感じ。
排ガスも無色透明で、臭いなども特にしない。


これはアタリだなと・・・頭ではなく心で判るレベル。



あとは、ついでに準備しておいた足回りの子部品を換えておきましょうか。

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段差の乗り越えでコトコトっと音がする事があるので、
スタビ廻りかなと思いリンクとブッシュを準備しておいたので。


これで、漸く終わったエブ子ちゃんの心臓移植手術。
何とか年内に終わりました。
腰が痛かったり、家や子供の事をやりながらの合間合間での作業。
一日4~5時間程度しかやれませんでしたが、何とか4日間の日程で終わりました。


エブ子ちゃん完全復活です!

試運転でもハッキリと判る静かなエンジン音、低速トルクのあるスムースな加速、いかに元のエンジンの圧縮が抜けていてドッカンターボ的な加速だったかが判ります。

ただ、段差で出る足のコトコトは直ってないな。
スタビじゃなかったか・・・。
ダンパー内部か、亀裂の目立ち始めたロアアームかも知れないな。

順を追って直していきましょう。


最近はエブリイもだんだん64が減って走ってるのは17ばかりになってきましたが、ヲレは64のバンのデザインが好きなんだよな~。
変に小洒落てなくてシンプルでシュッとしてるでしょ。

まだまだこれからな我が家の64エブリイ。
これから気兼ねなくビシっと仕上げて、ガンガン使っていきたいですね。


こうして2020年の大晦日も重整備で終わりました!

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altこのクソ寒い中やることじゃないな・・・。


Posted at 2021/01/04 02:25:22 | コメント(3) | トラックバック(0) | ラブリー!エブリイ | クルマ
2020年11月22日 イイね!

エブ子ちゃんエンジンがヤバイ!

エブ子ちゃんエンジンがヤバイ!10月のキャンプの直前に納車され、色々計画はしているものの取るものも取り敢えず運用が始まったDA64Vエブリイ。


妻の通勤用車両ではありますが、ヲレの今のお気に入りである。


見た目はどこにでも走っているありふれた軽貨物ながら、
パンチのあるターボエンジンに走りの5速マニュアル、悪路に強いフルタイム4WD。
普段使いに全く遜色のない居住性に、業務レベルの積載性能。
パーツも豊富でアレンジの拡張性も高い。



コンパクトな中に全てが詰まった夢の宝箱のようなクルマだ。

カワサキのKSRなんかもそうなんだけど、
ヲレは基本的に小さく纏まったものが好きなのである。


根っからの狭い島国日本人なので、路地裏ですれ違いも出来ないような余白ばかりの無駄にデカいクルマは好きではないのだ。

そんなお気に入りのエブリイではあるが、
近所をちょろちょろ走り回っていると、コンビメーターの中でボヤ~と何かの警告灯が光った。


油圧警告灯(赤)である。

赤いランプは、そのまま乗ってたらヤバイですよ~という最後通告である。



マジか・・・


点きっ放しという訳でもないので帰ってからオイルレベルを確認すると、
ゲージの先っぽにも付いてこない。

油圧警告灯は大体、エンジンオイルパンの中のオイルストレーナーが安定してオイルを吸い上げられなくなると点灯する。
規定量3L位のエンジンでは、半分になった位ではまず点灯しない。
1/3位の1Lあるかないか位になると、走行中にGでオイルが偏った時などにストレーナーが吸えない瞬間があったりして、オイルポンプ以降の油圧系統にあるプレッシャーセンサーがそれを感知して知らせてくれる。


要するに相当無くならないと点灯しないのだ。



うーむ・・・これだからスズキは・・・と思いながら、
GC8からエマージェンシー用の安いオイルを引っ張り出してエブリイに補充。

2L近く入ってしまった。


納車されてから3週間程度の出来事である。
納車準備の時にエンジンオイルの交換はしてくれているという事だったんで、割と安心してゲージの確認などはしていなかったんだけど、これは一体どういう事だ?

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即座にクルマの下からオイル漏れなどがないか点検するが、怪しそうな所を仔細に確認するものの、サラッとしていてきれいなものである。
タペットカバーやオイルパン周りも乾いていて滲みもないですし、ベルハウジングの繋ぎ目辺りもそんな痕跡はない。


絶対に外側には漏れていない。

手違いで元々殆ど入っていなかったか、中で食っちゃってるかどちらかしかないだろう。



うーむ・・・こちらがクルマにかなり詳しいのは購入時のやり取りでバレている筈なので、オイル交換をさぼるような真似は恐らくしないだろう。

オイルフィルターも新しいものが付いている。


作業者の手違いで元々オイルが少ししか入っていなかった・・・とかの方がこちらとしては嬉しいが、そういう不手際ではないような気がしている。



「エブリイのエンジン幾らくらいかなぁ・・・」



自分の持つ乗り物に対して、こんな感情を抱くのは何回目なんだろう。。
もう両手では足りない気がします。


取り敢えず、判断を確定するのも尚早なので、
一週間ほど今の状態で乗ってみて、オイルの減り具合をチェック。
その時点で粗方の判断は出来るが・・・
そこから更に一度、インプ用に買ってある20W-60のオイルに全量交換し、再び一週間ほど様子を見る事にしよう。


オイル下がりなんかだと、硬いオイルにするだけでかなり減少を抑えることが出来たりする。
気になる程減らなければ、それはそれでいいや思える。
どの道、数年乗ったらどこかでオーバーホールする算段ではあったのだ。



ただ、これも程度問題の話で、
例えば二週間で1.5L減っちゃうところが1Lになりましたよ!
という結果では、そもそも不具合が振り切ってしまっているので、エンジンはNGであろう。

10万キロ超の中古車なんでね、多少のオイルの減りなんてのは元々見込んではいますが・・・それだってね、次のオイル交換までに500㏄とか、多いクルマで1L近く減ってしまったりとかはまだ仕方がないかなと思えるレベル。



3000キロとか5000キロとかの交換サイクルの中で、継ぎ足しなんかしなくても乗れていれば気にはならないが、月に二度三度足さないとヤバイなんて状態では流石に落ち着いて乗っていられない。

このようなクルマでは、オーナーがクルマや機械に疎いひとなら、路上でエンジン焼き付いて不動が目に見えている。
高速道路でコンロッドが折れて事故・・などになったら目も当てられないが、全然無い話ではないのだ。




一週間後。

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取り敢えずで継ぎ足してフルレベルにしておいたエンジンオイルは、ゲージの幅で半分より下にまで減っていました。
約500㏄強減少と言った所か。

10W-30とかの安いオイルだけど・・ちょっと早えな。


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入っているオイルは一度全て捨てて、新しいオイルに入れ換えます。

ていうか、汚ねぇなオイル。。


エンジン内部が恐ろしい程スラッジだらけなんだろうと判ります。

多分、2万キロも3万キロも交換されないような期間がどこかであったんだろうと推測する。
基本的なメンテナンスサイクルを無視して長い期間エンジンオイルが交換されないでいると、どんどん汚れが蓄積し、オイルもヘドロのように濃縮されてまともに循環しなくなる。

まともな油膜が形成されなくなり、ピストンやピストンリングの異常摩耗に、ベアリングの損傷などが起きやすくなる。
タービンオイルラインが閉塞し、タービンが終了するなど、致命的な損傷を被ることになる。


スズキのF6AやK6Aといったエンジンは、ターボNAに限らず、一度でもこういったオイルメンテナンスの不備があるとたちどころに損傷し、オイル大食いのエンジンになりやすい傾向にあると思う。

基本的には丈夫で、乗り方や回し過ぎたからと言って壊れることは殆ど無いと思うのだが、メンテナンス不足で壊してしまっているケースが殆どなのではないでしょうか。


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BPのバービスクラシックが廃盤になり、フルミネラルの高粘度オイルが市場に無い状態が続いていましたが、近年再びそれに代わるオイルが出始めましたね。

チャンピオンのクラシックルーブか、ガルフのブレイズレトロがそれ。
性能表示は微妙に違ったりしてますが、テストごとの誤差の範囲って位の違いなので、元は同じかも知れんねw
GCにも使っていますが、距離使っても油圧の低下が少なくてとてもいいです。

これはフルミネラル特有の性能なのかな?
と言うより、ベースオイルの硬さで決まってくるんでしょう。

低粘度フルシンセオイルなんかはいいのは最初だけで、一回熱を入れると一気に性能が低下してしまいますからね。



取り敢えずコイツに交換して、また減り具合を見てみよう。

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そこから2週間。

満を持しての20W-60だったが、オイルの減りはそれほど抑えることが出来ず、ロワレベルの少し下位まで減ってしまっていました。



ダメかぁ・・・。


その場で購入したクルマ屋に電話。
中古車として看過できる最低限のラインを逸脱した重大なトラブルを抱えている事を説明した。



「多分、そちらで把握していたらそのまま売れないだろうから寝耳に水だろうけど、十中八九中で食っちゃってますね。」

「マジですか・・・それは本当にスイマセン。。」


「ヲレも昔クルマ屋に居たから気持ちは判るし、余り厳しいことは言いたくないけどさ、中古車は基本現状販売なのでって言いたいだろうけど、販売時のアナウンスと違っちゃったらやっぱりね・・どうしようか。」

「いや~・・・はい、おっしゃる通りです。。逆にどうされたいですか?」

「選択肢は3つしかないんだけど、どれも費用が大体同じ。半分協力してくれればそれで手打ちって事であとはゴタゴタ言う積りは無いんだけど・・・」

「その選択肢というのは・・・?」

「一つは積んでるエンジンを降ろしてオーバーホールする。これは時間が掛かるし、代車も必要になるから協力して欲しい内容がやや複雑になります。もうひとつは、安い中古エンジンを買ってきてしっかりオーバーホールしてから載せ替える。エンジンを作ってる間は車が使えるので、不動時間が殆ど無いけれど、こちらにオーバーホール作業の手間や部品代が発生する。最後のひとつは少し高いけど、そのまま使える問題ないエンジンを買って載せ替える。こちらに手間が殆ど発生しないので最も短時間で改修が終了します。」

「※※※さんの方でやりやすいやつを選んでくださって結構です・・・こちらでは費用的な面で協力するくらいしか出来ることがないので・・・。」




そんな訳で・・・

年末で時間も無いので、選択肢としては最後のヤツを前提に程度の良さそうなエンジンを探します。


でもまあ、クネには優しすぎると言われましたね。
心情的には全額でハナシしろよって感じなんだろうけど、まぁ・・もともと11万キロのエンジンなんでね、そもそも近い将来でのエンジンの作り直しは見込んでいたし・・・。
あんまりにも要求が高いと、クルマ屋側も逆に拒否反応が出たりしてゼロか100かみたいになって1円も取れなくなる可能性がある。
「基本は現状販売」を盾に逃げ切られる可能性も充分にあるのだ。

たかだか50万60万で販売の中古車のクレームで、20万も30万も保証してたらただの持ち出しなんで、通常それだけは避けたいだろう。
是が非でも突っぱねるクルマ屋なんて幾らでもある。


現状販売であるからこそしっかり現車を確認した積りでしたが、見抜けなかったこちらの落ち度もあるし・・・

でもね、それよりも何よりも・・小さいクルマ屋ながら責任をもって経営している親切な「いいクルマ屋さん」という印象だったので、「半分持ってあげよう」というのが正直な所です。
今回のオイル消費エンジンに関しても、それを疑えるほどの白煙などもないので仕入れや保有の段階で判断する事は難しく、前オーナーからの正直な告白なくしては知る由もないというのが本当の所だろう。

そうは言っても、それを含めても売る側の責任はあるものなので、
ここでの対応がしっかりしていたら、というのがヲレの中での信用失墜に対する執行猶予である。



今回の折半協力の提案にももごもご躊躇する事も無く、しっかり応じてくれるようなので、かなり真面目なクルマ屋さんです。
こういういいクルマ屋さんは寧ろ珍しい方なので、中古車を買う時は注意した方がいいですね。

販売時のアナウンスに嘘が無ければ、基本的にノークレームノーリターンが中古車屋の世界。あとは追い金で保証を付けたり付けなかったりという所ですが、オイルの減りがやや多いだけ、程度のトラブルだとそういった保証のパックの対応範囲かどうかはグレーな所。

それよりも、ちゃんと販売員に「エンジンミッションに大きな問題がなく、普通に乗れますか?」と聞いてしまった方がいい。
このエブリイの件も、「極端なオイル消費だとか、シンクロが悪くてギヤが入りにくいなどの重大な問題が無ければ、この値段で買います。」と確認し、問題ありませんとのアナウンスで購入を決めているので、エンジンへのクレームはそこの相違に対する修正措置である。


そこですら折半でいいよと提案しているのだから、
そこそこちゃんとやっているクルマ屋なら断る術を持たないであろう。

向こうは5万円とちょっとで決済済み成約の破談を回避できて、
こっちは5万円とちょっとの追い金で11万キロの過走行車がエンジン7万キロ台になる。


なんだよWINWINじゃねえかと言ったら、クネにバカかお前と言われたよww




やっぱり優しすぎるかw



でもね、ヲレはこの辺に応えてくれれば充分だよ。

下らない事でいつまでもゴタゴタやるのはセコイしよ、話の分からない奴に自分のクルマを任せたくないから全部自分でやってきた。
面倒な事は全部ヲレがやるからよ、金だけちょっと協力しろよ、みたいなね。

金どうこうより誠意が見たかっただけと言うのが本当の所かな。



なんかヲレカッコいいなww


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座席の下にあるエブリイのエンジン。

オイルレベルの確認は運転席側、オイルフィラーは助手席側で若干面倒。
納車時の状態ではやや全体的に土埃で汚れているような状態だったので、一度高圧洗浄で洗い流して、ゴムや樹脂の部分はシリコンスプレーとウエスで拭きあげるなどして小ぎれいにしました。

エンジン廻りが汚いと触るのが億劫になるからね。


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オイルの補充もキャビンの中での作業となるので慎重に・・・

オイルフィラーもやや奥まった所にあるので、オイルジョッキのノズルもやっと届くといった感じ。
ノズルの先端を押さえておかないと、注ぐときに外れてしまいそう。
ばいーんと外れて周りがオイルまみれとか最悪です。



やはり頻繁にオイルの補充をするような羽目は御免だな・・・。


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40ミリリフトアップキットを買ってあるのだがまだ付けていない。
ので、ジャッキアップで40ミリアップを模倣してみる。

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結構上がりますね。

キットはメンバーダウンブロック付属の物なのだが、ステアリングシャフトの延長に溶接が伴い正直面倒なのだ。
ウチの100Vのアークじゃ芯まで溶けないだろうしね、シャフト外してどこかで200Vの半自動かなんかを借りに行かないといけない。


40ミリ位なら、ショックスペーサーで上げるだけで、メンバーダウンが絶対必要という訳でもなさそうだけど・・・
やはり重心が上がってしまうし、ドライブシャフトもプロペラシャフトも角度が付いてしまうので長期的に見ると色々良くないだろう。



でも足回りとかを覗いてみると、ドラシャもアームも思った程逆バンザイしてないな、案外問題ないのかも知れない。

でも、メンバーの高さってのは操縦性や車両の安定性にかなり影響します。

何と言っても最重量物であるエンジンミッションの位置が変わる事は大きい。
ただショックやスペーサーで上げるだけだと、ボディーもエンジンも丸ごと持ち上げるだけなので重心が高くなってしまい転倒などもしやすくなってしまう。

ボディーを持ち上げた分だけエンジンミッションをメンバーごと下げてやれば、逆バンザイだったロアアームやドライブシャフトなどの角度も水平に是正され、モノコックは上げつつもロールセンターを下げてやることが出来る。

クロスカントリーでの限界挙動時などでの転倒するかしないかのギリギリのラインがかなり変わってくるだろう。
ま、極端なクロカンをやる積りはないんだけどね、
不慮の緊急回避などで、横転の可能性を下げる事が出来るのは大きい。


普通に乗るだけでも、重心が低いとどっしりして安定感があるからね。

やはり車高を上げたらメンバーダウンは実行したいものだ。


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そうこうしている内にオクでポチったエンジンが到着。

平日にとっていた休みの日に合わせて配送してもらいました。
パレット積みの重量物なので、人力でトラックから降ろせないとヤバイと思ったので、エンジンクレーンを準備して待っていましたが、配達の兄ちゃんと二人で普通にひょいと持てましたね。

クレーン必要なかったw


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78000キロの中古ですが、64最終型のきれいなエンジン。
実働外しの不良無し、内部きれいな写真ありで信用出来そうでしたので、

10万円で購入しました。
倉敷からで運送料は8000円。



もっと距離走ってても12~13万円位するものもあるので、割と安い方かも知れません。
エブリイのK6Aは、キャリートラック位しか互換性のある車両がなく、更に後期でターボとなるとタマ数が一気に無くなるので相場が高いです。
18万キロとか使われて要オーバーホールみたいなタマでも5万円位するので、感覚的にはアルトやワゴンRのK6Aの倍くらいするイメージですね。


前置きのエンジンと何が違うのか、品番調べながら展開図で比較して確認してみると、先ずシリンダーブロックが違いましたw
この時点で流用は既に致命的なんですが、エブリイのように鋭角斜め置き搭載みたいなエンジンですと、インマニやオイルパンなどが角度に合わせた形状になっているのは見たままですが、シリンダーブロックに関しては一体何が???
と思ったら、オイルレベルゲージのガイド穴が違うんですね・・・


まぁ・・そりゃそうか。。



同じエブリイでも前期後期でクランク角センサーが増えたり、カムシャフトが違ったりとそのまま行けない部分が結構あるので、兎に角同じエンジンを探さないと、バラシて色々付けかえる羽目になるので、ポンでイケる予定が崩れます。


やはり高くてもちゃんとエブリイ用を買うのが無難ですね。
AT用ですので、ドライブプレートをフライホイールに付け替えて、エンジンハーネスを付け替えればそのまま行けるかな?



付け替えの際の最低限の消耗部品を揃えたら、あとは載せ替えるだけ!

オールペイントもするんだぜ!!


altそんな提案をされたのは初めてですと言われましたw

Posted at 2020/12/13 14:34:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | ラブリー!エブリイ | クルマ

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「[整備] #その他 HA11S アルトワークス 社外ラジエター装着 https://minkara.carview.co.jp/userid/271921/car/262720/7405733/note.aspx
何シテル?   06/30 04:17
だ い です。空白が二つですw 板金塗装と整備をちょこっとかじってマス。
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2009/09/13 00:37:18
 

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