
かなり以前より作業の依頼を受けていた、
NEYO@相模さんのレガシィツーリングワゴン。
他のクルマが終わらなかったり、梅雨入りで出張作業が出来なかったり、特に急かされてなかったりwで、去年の暮頃のハナシがようやく今実現。
時間的に溜めたおかげで、タイミングベルト周りと、
ハブベアリングの全交換、
リヤデフのLSD装着という割と大きな作業となりました。

平日作業時間が取れないので、クルマは今回は預かれません・・・ので、
現地作業でハブナックルとデフを降ろして持ち帰ることに。

しかし困ったことに、右リヤだけハブからドライブシャフトが外れてこない・・・。
ナットを仮食わせして結構ひっぱたいたけれど、1ミリも動かないね。
ちょっと厳しそうだけど、とりあえずドラシャごと持ち帰って頑張ってみるか。

・・・での、固着ナックル。
ギロチンプレスに火あぶりの刑でも口を割らないよ。
なんて強情なんだ。
これ以上折檻してもナックルやドラシャが逝かれるだけで、結局使い物にならない訳で・・・
このまま使うか、破棄しかない。
実質トラブルこそ出ていなかったけどね・・・ベアリングは新品用意してあるし、リフレッシュにならないんじゃしょうがないので、捨てケテーイ。
急遽中古ナックル(トレーリングアーム?)を購入し、それをOHして使うことに。

何のかんのでハブ完成。
フロントはインプレッサと共通なので割愛。
リヤはベアリングが新規格(トヨタ系)になっていて、ナックルのボルトオン構造。
ベアリングもシールドタイプでオイルシールの打ち換えがなくて更にラク。
基本的には、ハブフランジの打ち換えだけで完了する。
(ソコのラクさを帳消しにするくらいリヤナックルの脱着が大変だけど・・・。)
さてさてお次は、リヤデフの組み換え作業。

以前GCのR180リングギヤセットブローの際に、間違えて(騙されて?)購入したR160。
これにはE型以降のWRXに採用されたシュアトラックLSDが入っていたが、当然使われる事なく破棄の運命をたどる予定だったが・・・急遽嫁ぐことになりました。
シュアトラックLSDという名称は富士重工が取得している登録商標で、基本構造はトルセン式LSDとほぼ一緒なんだ。
どの辺が特許だったのかは忘れたけど、とにかくトルセンLSDと思って間違いないよ。
しかし、富士のトルセンもなかなか馬鹿にできたもんではなく、アクセルOFFではフリー、ONでは強固にロックするかなり優秀なLSDで、不快なチャタリングも機械的なメンテナンスも必要ないのが最大のウリだ。
下手な機械式LSDより無駄な抵抗や挙動が出にくい分だけ、タイムを削る走りには向いているとさえ言える。

分解前のバックラッシュは約0.20ミリ。
結構飛ばすひとの距離相応と言えるあたりの数字だ。

ケースがシールドされている方がシュアトラックLSD。
上蓋も独特の形状をしているね。
コイツを組んでバックラッシュを調整していきます。

何度かシムの入れ替えをして、ダイヤルゲージで計測。
元々のシムだと、やはりギヤの距離が遠すぎたんで若干詰める方向でシムの入れ替え。
シムの厚みで、0.05ミリ分近づけると、
バックラッシュは、0.17ミリ→0.09ミリに縮小。

ベストと言える値に到達しました。
リヤが重く、トラクション不足になりにくいことから、
LSDの恩恵を感じにくいと言われているが、ヲレはそんなことはないと思う。
LSDが入っていれば、ストレートでの安定感も増すし、小旋回での立ち遅れを補ったり、
ドリフト旋回をアクセルでつなぐ事だって出来るんだよ。
トルセンといえど馬鹿にはできないのだよ。
GDBインプレッサのフロントへの採用が最強だけどね^_^;
最近はもう、日中やるのはヤバい。
Posted at 2012/07/16 02:08:10 | |
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