
震災で自粛ムード一辺倒の日本列島。
それでも、桜はいつものように美しく咲き誇ります。
自粛自粛も気持ちは判るけど、
落ち込んで鬱々としているのも違う・・・
飲めや騒げやとやるのも違うと思うけど、、、
何も、静かに季節を楽しみたいという日本人らしい心まで自粛するこたぁないと思うのだ。
今でこそみんなで頑張らないといけない時なんだから、
切羽詰った暗い気持ちじゃ乗り切れないよ。
春の満開の桜のはなぶさは、新しいスタートラインの証。
英気をやしなうとは、この事なんだと思う。
すぐ近所の桜も満開100%
天気の様子をみて、晴天はこの数日のみで週末まで持たない。
桜も持たないね。
急遽、休暇届を出して、桜の神々が棲む国、山梨へ。
ほぼ、関東平野部と同時期の桜前線を持つ山梨県。
あちこちが桜色に染まり、いちいち寄り道してしまう・・・。
更なる大手術を控えているイプ太郎は、満身創痍での旅である。
クラッチ板も怪しい中、スタッドレスのままでの出動だ。
先ず初めに訪れたのは、一昨年にも立ち寄った実相寺。
樹齢2000年といわれる「山高神代桜」を擁する、この時期桜一色のお寺です。
何度訪れても、美しすぎるのひとこと。
誰が自粛でお花見どころではないなどと言ったのかな・・・
凄まじい人出でごった返していましたよ。
「山高神代桜」
その圧倒的な存在感と神々しさは、健在でした。
思わず手を合わせている方も多かった。
みんながこの神様に何をお願いしているかが、何となく判ったよ。
きっとみんなが同じお願い事。
薄くて軟らかい花びらはまさに「さくらいろ」
刹那の美術。
この優しい儚さが、人を魅了するんでしょうね。
百日紅のように何ヶ月も咲き誇っていたら、余りありがたくないないものね。
花も人生も、、、
タイムリミットがあるから美しく尊いんだよね。
なんか騒がしいなと思っていると、見慣れた芸能人だ・・・。
もしもツアーズ?
休みの日の昼の番組にやってるコーナーの収録にきたんだね。
山高からそう遠くないところにある「白州保育所」ここにも立派なヤマザクラがあるのだけど、
神代桜に合わせると、どうも時期が早いみたいです。
甲斐駒をバックに遠くから狙ってみました・・・あと5日ってところかな?
GCは、ちょいクラッチ臭を漂わせながら、
以前訪れなかったマイナーな樹をきざんでいきます。
あ~、ここもまだかぁ・・・。
裏手の山陰にある「関の桜」
日当たりのいい所が、やっと咲き始めたって感じ。
クルマと比較しても判るけれど太い幹周りでしょう?
そして次に目指すのは、これまた前回はやや遅すぎた
「わに塚の桜」
釜無川の河岸段丘の高台にぽつんと生えるエドヒガンの大木です。
この桜の存在感は尋常ならざるものがありまして、
その木陰には独特の空気が漂っています。
満開後一日二日、って所でしょうか。
一昨年には望めなかった八ヶ岳も、効果的にバックに収めることができました。
そして、クルマを韮崎から勝沼へ走らせて、牧丘町方面へ。
クルマを停めると、山にへばりつくような民家の間を抜け、
傾く陽光のなか、土色の斜面を登っていきます。
久々にいい汗をかきました。
そして急に開けた斜面には巨大なしだれ桜がありました。
「乙ヶ妻のしだれ桜」
乙ヶ妻(おっかづま)地区という、部落の入り口さえ見落としてしまいそうな
山あいの村の奥でした。
「ああ・・・。」
そんな程度の感嘆の溜め息しか出ませんでした。
ここもマイナーなのか静かで、
三脚で中判を覗き込んでるオッサンが一人いるだけでした。
なんて雄大なんだろう・・・。
勝沼を一望し、遠くには富士山が残雪を輝かせている。
すかさず麓で買ってきた弁当を広げて、遅い昼食をとります。
一日撮影に夢中で、殆ど何も食べていなかったからね。
それより何より、こんなシチェーションを何となくイメージしてたんだ。
見晴のいい高台の、桜の木の下での弁当。
うーん、贅沢過ぎるなぁ。
それにしても最近のコンビニ弁当って、何でこんなにウマイんだろ。
昔と違ってさ、本当に美味しいよね。
ヲレだけかな?w
山梨ってさ、典型的なふるさとの心象風景って感じがするよ。
誰の心の中にもあるような、むかし話で見たような、そんな風景。
仮設の駐車場になっていた公園からは、富士山が。
しだれ桜は下からも良く見えるね。
やはり、晴天の確約を取ってからピンポイントで時間を作って正解だった。
自分の普段どおりの休みの都合に合わせて、晴れたり、桜が咲いてくれる訳じゃないものね。
こういうことはわざわざ作らないと難しい。
でもね、刹那の憧憬と出逢う為には、この位しないと無理なんだ。
花も人生も、いくつもの犠牲とタイムリミットのなかに咲き誇るからこそ、
尊く、美しい。
ヲレはいつでもどこでも、手軽に何度でも・・・
そんなマルチなこの時代はやっぱり好きになれない。
限られた機会のなかで、死ぬほど頑張って何かを掴み取る。
これが真実であるべきだという思いが根底にあるような、古臭い人間だ。
無難に生きない。
そうありたいよ。
このすぐ近くにジャンボ鶴田のお墓があるって、後で知り合いに聞いたんだ。
その墓碑にはこう記されていると。
「人生はチャレンジだ!」
ヲレもそう思うよ。
クラッチオワタな予感w
Posted at 2011/04/15 03:04:19 | |
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