
去る一月二十五日。
去年の年末より入院していた兄が亡くなりました。
末期ガンでした。
以前ブログでも少し触れたのですが、医者にかかってから、ひと月と少しの命でした。
発見が遅かった事もあるけれど、全身への転移が尋常ではなかった事と、まだ53歳でしたので進行が早かった事とで、どうにもなりませんでした。
いかんせん入院先が遠かったので、週末などに極力顔を出してはいましたが、
結局最後は、家族の誰かが看取ることはできませんでした。
でも、自分のせいとは言え、ずっとほかの家族とは疎遠だった兄。
最後に母親や他の兄弟などとも会う機会が出来、素直に話が出来たことはとても良かった。
良くも悪くもだけど、過ぎたことを引きずらないというか、深く考えない人だったので、
きっと思い残すことは別になかったと思う。
色々とうまくいかなくてずっと辛い思いをしていただろうから、漸く楽になったんだと思う。
そんな兄の四十九日も済み、どうしようかと家族で相談し合った結果、
散骨葬にしようということになりました。
お墓の問題とかって色々としがらみがあるからね・・・
人生が終わったあとまで、どこのお墓が良かったんだろうとかホント馬鹿馬鹿しい。
何でもいいから、きれいに零にして欲しい。
この兄ならそう思う筈。

5、6人乗りのプレジャーボートのチャーターで、某港より出港。

結構なスピードでぐんぐん岸から離れます。
天気が良くて富士山も見えています。
きれいだなぁ・・・。

どれくらいだろう・・・5キロ以上は離岸したと思います。
遠くに江ノ島が見えています。
結構うねりがあって船酔いしました・・・orz
ヲレ、乗り物酔いがひどいからもしかしたらと思ってたんだけど・・・
やっぱ船はダメだな・・・。

細かく粉末状にされた兄貴は、太平洋の沖合で自然に還っていきました。
最後にお花を撒いて、お別れを言って帰港です。
意外とあっさりでしたが、なんだかもの凄く清々しかった。
(船酔いはキツかったけど・・・)
うんうん、こういうのも悪くないな。
自分も死んだら、現世には・・物質的には何も残らなくていいなと思いました。
家族や友人や、そのまた誰かの中に・・・
楽しい思い出として、または伝えた技術として、あるいはもっと別の形でもいいから、その人の一部として残っていくと嬉しく思う。
それらをより大きくしていく事が、自分が生きているうちにすべき事なのかも知れない。

こんな沖合の岩礁にまで釣り人が居るんだね。
船で送り迎えしてもらうのか~。
こんな場所に置いていかれるなんて怖いな・・・。
母と、二番目の兄貴と、姉とで執り行った海上でのお別れ会。
暖かく穏やかな日差しの中で無事送り出せました。
しかしこのあと残念な結末に・・・
Posted at 2015/03/30 01:49:47 | |
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