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2024年08月24日 イイね!

近況と残作業

近況と残作業残作業と云っても大した作業はない。

社外エキマニの周辺遮熱をやり直しながら、クーラントやオイル漏れなどが無いかチェックし、やり残していたミッションマウントを交換するだけである。
クルマはエンジン換装後街乗りで数回乗っただけで、エンジンの良し悪しが判るほど乗ってはいないが、劣化ターボインテークからの二次エア吸入が無くなった事で、ハンチング症状が解消され、それだけでも絶好調と感じてしまっている。

水が減らないとか、オイルが減らないとか、ちゃんとアイドリングするとか、
何の不調も無く走れるだけで、インプレッサというクルマは充分過ぎる位の性能がある訳で、それをしっかり維持していく事自体が難しい訳です。

初年度登録からからもう26年。
「基本的にどこかが壊れてる時間の方が長い」それがGC8に乗るという事だと思っていただこう。

ただ、どうしてそう迄してGC8に乗るのかという話なんだけど、実際ヲレにも良く判らないんだよね。
要するにすぐ壊れちゃうなんてのは出来損ないのクルマだとは思うんだけど、運転した感じはダントツに素晴らしいというか、クルマの動きってこう有って欲しいという理想を具現化したような、思い通りに動かせるクルマ、それがインプレッサだった。
リヤのスタビリティーの感じがフロントに対してちょうどいいというのかな、適度に崩しやすい所がいい。
もっとスタビリティーを上げたいとか、もっとパキパキクイックに曲げたいとか、サスペンションの調整で簡単に変えられるところもいい。


最近の殆どのスポーツカーはシャーシ剛性が高く、アンダーにもオーバーにもならずに高速で旋回し、低速から図太いトルクが出て加速ラグも無い。
1.5リッター前後の3気筒エンジン車が昔のGT-Rより速く走ってしまう時代になってしまった。

凄い時代である。


でも90年代にAE86でドリフトし、やEFシビックでタックインをかましてた世代からすると、何か速く走ることが簡単過ぎて詰まらないと感じてしまう。
当時、運転が上手いと言われる人や走る事自体が本当に好きな人がランエボに乗らなかった事と同じ理由で、今の激速コンパクトには食指が動かないのである。

GC8には伸びしろがあった所も面白かった。
そのままじゃ壊れちゃうけど、後期の部品を流用したり冷却系を強化したり色々考えて対策すると、壊れないようになったり、まだ出来る事があると思わせる所が乗り続ける原動力だったのかも知れない。
何か、やってやろうという気になったね。

走り屋なんでね、峠やサーキットでみんなと競争するような事をずっとやってきた訳だけど、でも速さだけを追求してきたかと言うと結果的に違うんだなと今では思う。
どちらかと言うと、
上手さというか、巧さというか、追求していくと難しくてできなかった事がだんだん出来る様になってくるという自身の成長が面白かったのがクルマという趣味で、バランスよく適度に速いクルマであれば何でもよかったというのが本当の所だと思う。

だからこそのGC8インプレッサだったのだね。

ヲレくらいの世代が乗って面白いと感じるフィーリングがあり、適度に壊れて弄りの方も満足させてくれる。
壊れなきゃヲレだって部屋でエンジン作ったり載せ替えたりなんてしないつーの。
自分で触れなかったのならヲレは絶対に乗らないw

まぁ、GC8ってそういうクルマだね。 


まだ走行は数百キロ程度ですが、取り敢えず問題はナシ。
エンジンオイルやクーラントの量も安定しています。

やっぱりエンジンオーバーホール直後に思うのは、タペット音や、ピストンの首振り、コンロッド大端部のノック音などのメカニカルノイズが大幅に小さくなる事。
低回転程判りやすい音なので、アイドリングが静かだなというのがすぐに判る違いです。

いつもの事ですが、
本当にお金を掛けられないので、最低限のリフレッシュしかしていませんが、今回は珍しくピストンリングを新調したので、圧縮やオイル消費に関わる部分は復調したかなと思います。
クランクピンとコンロッドのベアリングは当然交換。
あとはGDBコンロッドの流用である。
ここが唯一の高性能部品かな?
街乗り位では違いは全然ワカリマセン。



GDB等長エキマニ用オイルパンとバッフルの流用もしましたが、効果としてはオイルの片寄りを防ぐ位のもので、パッシブというか・・・専守防衛部品なので、何か違いが判るというものでもありません。
どちらかと言うと、今使っているタービンのボールベアリングがいつブッ飛ぶか判らないので、壊れた時にツインスクロールタービンにすんなり移行できるようにするための準備みたいなものでもあります。


エキマニ周辺のホースや配線などを、ゴム管カバーというコーナンとかで売ってるアルミのフレキ材で養生し直します。
これがめちゃくちゃ安いのに全然使えるんで、重宝しています。


ラジエターを社外の分厚いのに交換すると、必然的にラジエターファンがエンジン側に近づくんで、ファンモーターのコネクターやハーネスがエキマニなどにとても近くなる。

以前にコネクターがエキマニの傍で溶けてしまっていた事があったので、エキマニ側もハーネス側も厳重に遮熱処理しました。



あとは、準備だけしていて後回しになっていたミッションマウント。
これも海外製のSTI強化マウントです。

ウマで上がってる状態で、ミッションメンバー丸ごと外して、マウントとクッションラバーを交換し、メンバーを戻すだけ。
やれば20分位ですね。


なんかそれ程ヘタって無い気がするな。

どこかで一回交換しているんだっけ?
よく覚えていないが、それでも、最低でも過去10年はやっていないと思う。
替えていたとしても純正部品だと思うので、今回はエンジンに合わせての強化マウントへの交換ですから、よりカチッとしてビリビリウォンウォンと室内に異音が入り込んでくるんだろうなと期待してたんですが、大して変わらず。

ていうか、全然変わんねえな・・・。


そもそも、デフマウントとメンバーにウレタンのカラーブッ込んじゃってる時点で唸り音マックスなんで、これ以上うるさくならないだけなのかも知れない。


現在走行およそ25万5千キロ。
26年目で25万キロなら、まぁ大して乗ってない方だろ。

トリップメーターはボタンが壊れたので表示できなくなってしまったw
おかげで燃費を一切気にしなくて良くなりました。


お気に入りのデフィのDINゲージ。
とにかくダッシュ上にポコポコメーターくっつけるのはダサいと思ってるので、これ以外の選択肢が無い。

アイドリング油圧は、油温が約90℃で2キロ弱。
大体狙った通り位だろうか。


20年間ほぼ変わらなかったコクピット。
特筆すべき点は何もない。

大事なのは、全てが操作しやすい位置にあるという事。
ブリッドのバケットシートは、スーパーローではない標準のシートレールで目線が丁度いい。
シート前後は足がクラッチを踏み込んだ時にやや膝が曲がる程度の距離。
ステアリングチルトは最も下げで、ハンドルは近めがいいのでスペーサー入れて更にディープコーンにしている。
フォーミュラカーのように肘を伸ばして真っすぐ構えると、ドリフト時に正確な送りハンドルが出来ないのだ。

あとはインテリアとは関係が無いが、攻める走りや繊細な運転をしたい時は靴を履かないで裸足で運転している。
シートバックの位置もここに一番ハマるように調整しているのだ。
保安上あまり関心出来る事ではないだろうが、とても運転しやすいのである。

そうやって、ハンドルを1ミリ切った時、アクセルを1ミリ踏み込んだ時の絶妙なフィーリングを存分に楽しめるクルマがGC8インプレッサというクルマである。
ドライバビリティーで言ったら、今のハチロクとかNDロードスターとかの方が上ではないかと思う事も多いが、今のスタビリティーの高いFRのシャーシを見ると、GC8の方がよっぽどじゃじゃ馬なんじゃないかと思う。

ただまぁ、それでもね・・・貴重だからって大事に大事に乗るようになったら違うというか、本末転倒なのでね、気兼ねなく楽しめなくなったら、躊躇なく乗換えですかね。


今回作ったEJ207K。
どれだけ踏めるようになったかが勝負だな。


alt全然乗ってないがな!
Posted at 2024/08/30 23:51:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | GC8メンテナンス | 日記
2024年08月10日 イイね!

ニューエンジン搭載

ニューエンジン搭載このGC8の20年の所有で行われた改修に伴う原動機の脱着作業は、今回を入れると述べ5回。
要するにエンジンが壊れた回数である。

うち、コンロッドメタルブローによる腰下オーバーホール三回、ヘッドのオーバーホールは二回目である。

ま、EJのヘッドなんてのは壊れるものではなく、バラしたついでにやり直してるだけなので、ウィークポイントであるコンロッド大端メタルのブローに振り回されたインプレッサ生活であった。


普通クルマなんてものは、エンジンなど一回壊れた時点で捨てて買い換えて、他メーカーへ鞍替えするとか楽な道を行くもんだと思うけど、壊れたものを直す習性があるだいは、茨の道をいくことになる。



そうは言っても当時はもうネットオークションなども整備が進んでおり、中古エンジンでも何でも安く手に入ったから、どうにでもなるからね。
深刻なことなど何もなかった。


直せば良いのだ。



そんなノリで直し直し乗り続けた20年であった。

勿論再び壊れるのは面倒なので、その都度工夫と後期部品の流用や若干のアフターパーツの導入などを検討しながら対策してきたつもりだが、トラブルの完封はなかなか難しく、結局経験に基づいた対応策しか信用できない事がよく判った。


今回のエンジンはその知見と偏見に基づいた浅知恵をふんだんに詰め込んだ集大成になったのではないかなと思う。



まぁ、それでも今回が最後かなぁ。
判らんけど... 特に間違いがなければ、10年以上は使えるはず。
次があるとしてもヲレは還暦過ぎだろ。
それがないとしたら、マシンを買い替えている事になる。


でも買い替えるにしてもこういう面白いクルマは他にあまり無いんだよな..どうしたものか。


まず今週は、現車側の積み替えの準備。
新エンジンに移植する部品が幾つかあるので、予め旧エンジンを車上でバラしておきます。
インマ二周りとか、タービンとかは移植しないといけません。



エアコンのコンプレッサーとパワステポンプ周りは、ガスやフルードの入れ直しが面倒なので、いつも通り車体に残す遣り方。



タイベルの樹脂のバックプレートも移植なので、タイベル周りも分解しておきます。
難関と云われているカムプーリーのボルトも、外す際の苦労を考えて前回それ程締め込んでないので、楽勝で外れますw



部屋のエンジンに水回りのパイプを組付け、インマニ取付の準備。
ノックセンサーは後でやると大変なので、先に付けとこうぜ。




オリジナル塗装できれいにしておいたインマニにフューエルパイピングやらPCVやらの複雑な配管を移植。
これはホント知恵の輪なので、バラしてすぐ組付けないとよく判らなくなる自信がある。

社外のターボインテークも相当無理があるので配管やステーを若干曲げたりしながらどうにか取付。

外した純正のターボインテークはタービンとの接続の部分で結構ざっくり切れており、近年のエンジン不調の原因となっていた理由が判りました。



ハーネスも不良はありませんでしたが、手持ちの優良品に交換。
インジェクターも使用期間の少ないストック部品を出しました。



完成したインマニのドッキング。



オイルレベルゲージはオイルパンに合わせたGDB 用を取付。
GC用より少しゲージが長い事と、握りのカタチが変わっている。

センサー類やPCVのホース、タイミングベルトまで組付けて、載せる側のエンジンの準備は大体完了。



載せたり降ろしたりは週末ごとの作業てすから、前の週には旧エンジンバラして、降ろせる直前迄の段取。
平日のうちに新しいエンジンを載せるばっかりに作っておき、翌週末にはポンと載せ換えるだけという現場作業期間短縮の段取なのである。


自宅ガレージではないからね、マンションの駐車場ではやりっ放しということが出来ない。
...という対外的なこともありますが、何よりオジサンなのでフィジカルの限界をコントロールしながらやる必要があります。
真夏なのでね..限界は早いです。
現車作業正味3日程度がゆっくりやりつつ、かつ最も短期間で作業する理想のスパンとして設定しました。


ただ載せ換えるだけなら、1日で出来るけどね。
不測の事態に丁寧に対応しつつ、きれいに掃除したり、入念に確認したりしながら、完璧にやるための時間である。



さて翌週は、エンジンの積み替えです。
エンジンやクレーンを共用部分に出しっ放しには出来ないので、始めたら遣り切らねばなりません。

先ずは外れるばっかりになっている旧エンジンをクレーンで吊り降ろします。

ベルハウジングのボルトやらエンジンマウントのナットやらは全て取ってあるので、吊り上げるだけです。



何だかんだ9年使ったか。
友人から安く譲ってもらい軽くリフレッシュして組み直したEJ20K である。
決定的なブローなどは喫する事はなかったが、最初の数年でヘッドガスケットが抜けたようで、LLCへの排気混入やエンジンオイルの減少が見られた。

長らくはオイル量さえ気を付けておけば、運動会などでも問題なく戦える強いエンジンでしたが、今年に入ってからクーラントにオイルが混ざるようになり、クーラントへの排気混入が激増。
ラジエターキャップからの自動排出では追い付かなくなり、通常の運用が難しくなってしまいました。

バージョン3と4に搭載されたマスター4と呼ばれるオープンデッキの280馬力エンジンEJ20K。
シリンダーブロックの強度に致命的な問題があり、競技的な運用では直ぐにガスケットが抜けてしまう症状が出た。

リザーブタンクから大量にクーラントが吹き返すのはガスケットが抜けている証拠であり、ほぼ9割以上の個体が抜けていたのではないだろうか。


吊ってからでしか外せないタービンサポートと一体構造のシムスのエキマニをニューエンジンに移植します。
高くつく割に余り持たなくて、火災の原因にもなりやすい耐熱バンテージは使わずに、自作遮熱板の設置がマストとなった社外エキゾーストマニホールド。
コストと安全性を考慮した結果である。


オイルでデロデロのベルハウジング、前回の載せ換えでの無念のオイルシール再使用のせいであろうw

少し時間を掛けてきれいに掃除しました。



さて、新しいエンジンがスタンドごとクルマまで走ります。
作業が誰かの迷惑にならないように、一番離れの一番端っこの駐車スペースを借りてるので、クルマまでが遠い。。

クレーンやエンジンを運ぶのが一苦労である。



ガスケット抜けの報告例が一気に無くなったGC8後期のシリンダーブロックで組み直したニューエンジン。
EJ207Kとでも呼ぼうか。

理想はGDBのセミクローズドデッキベースで組むのが良いのであろうが、とにかく手元にあるもの、安く手に入るもので造ることをポリシーとしているので、20万も30万もするGDBのエンジンは検討外であった。
実質GC8後期の207で強度的にはかなり底上げされていて、信頼性は高い。


クランクプーリーからタービンまでが組まれ、流石にもう人力で持ち上がる重量ではなくなったエンジン主機。
あとはクラッチとオイルクーラーブロックを取り付けたら搭載します。


3年ほど温めてあったクスコのカッパーミックスww


エンジンスタンドに付いてる状態だとクラッチを組めないので、クレーンで吊り上げて、載せる直前でクラッチを組付けます。


フライホイールは無銘だが4.5キログラムの軽量品ですのでキレイに掃除をして続投。

直前でパイロットベアリングが見付からずもう再使用でいいやと諦めてたら、クラッチの箱に新品が入れてあったって言う。。
付属品なのか、自分で入れてたのか..良く判らんが良かったw



いつも通りクラッチを目方で取付、レリーズベアリングも新品にしてメンドラ側にセット。

あとはドッキングを待つだけです。




さて、間髪入れずにニューエンジンを搭載。
慣れたもので、吊り上げてからベルハウジングに収まるまでおよそ20分。
トランスミッション側をパンタジャッキで少し上げた状態でエンジンを迎えに行くことがすんなり入れるコツである。


まだ夕方4時前、
頑張ればハーネス接続、燃料や水回りのホース、吸排気の配管の接続を済ませ、エンジンオイルとクーラントの充填で走れるようには出来る時間ですが、ロピアに買い物に行かないといけないし、フィジカル的にこの辺で切り上げないと翌日に疲労を残すデッドラインというところ。

慌てて追い込んでもミスが出るので、この日曜日はこれで切り上げ。

本当はこの2週目でエンジンまで掛けたかったけど、こう暑いとなかなかそう捗らないな。
家事との両立もあるので、昔のように気合いで遣り切るような事はしなくなった。

また平日夜にちょっとづつ進めて、組付けを済ませておき、翌週末に始動式だな。



そして3週目。
土曜は会社だったので、日曜しか取れません。
盆前の追い込みで仕事が忙しく、殆ど進められなかった細かい組付け。
まぁ、本当に細かい作業ばかりなので午前中位頑張れば、午後にはエンジンが掛けられるかな?


8月に入り、連日の殺人的な酷暑。
作業が屋根下で出来てる事だけが幸いだが、午後には西日が差し込む時間帯がある。
時間は掛けたくない。



補機類ベルトを新調し、エンジンハーネスやスロットルワイヤー、社外メーターなどの配線を美しく接続していきます。
燃料やバキューム関係のホースも間違わないように接続し、行き先で迷いそうなホースや配線には予めタグを作って付けてありますので、凡そ判らなくなることはない。

人間の記憶力など高がが知れているのである。


こういった作業時間の半分は迷って考えたり、ボンヤリ休憩して手を止めてしまっている時間なので、止まらずにどんどん手を動かしていれば一日作業も半日で終わったりする。

休憩は必要だが、迷う時間が無いように予め準備しておくとスムースに作業が進むのだ。



そのままでは全然合わないターボインテークパイプをザックリ切ってエアクリーナー配管と合わせ、ラジエターやヒーターホースなどの水回りのホースを取付。

インタークーラーを付ける前にクラッチオペレーターのフルード交換もしておこう。
ここのフルードは、タービンなどの熱源が近いので、直ぐに真っ黒になります。



フロントパイプを付けたらインタークーラーやタワーバーなど最終艤装まで組付け。
何かトラブルがあればとっとと外さなければならない箇所なので後回しにすればいいのに、未達成のタスクを少しでも減らしたいという一心で進めてしまう。。



社外オイルクーラーブロックと純正オイルクーラーの二段付けが特殊なエレメントブロック周り。

かといって何か特別な部品を使ってる訳ではなくて、社外ブロック取付の筒を逆付けにする事でブロックは固定できませんがメスネジが出来るので、そこに純正オイルクーラーを重ねて純正の筒ボルトでまとめて固定してしまっています。

知らん人には何のこっちゃ判らん話。


自作のオイルクーラー配管もエキマニを跨ぐ所までフルメタルで造り直す積もりでしたが今回間に合わずで、ホースなどを新調して組戻します。

これでも案外平気でしたけどね。
長く使うとホースの繋ぎ目からややオイルが滲んできます。



エンジンマウントは初めて強化品を購入。
STIてすが、海外OEM品なので1万円もしないですw
一緒にミッションマウントも買いましたが、取付は今回は割愛。

後日ゆっくりやることにします。



耐久性重視のヲレはエアクリーナーは純正派。
思ったより汚れていたので準備しておいて良かったよ。



モノタロウから届いたエンジン換装スターティングセットw

信頼のトヨタキャッスル10W-30と、クーラント濃縮タイプにエアコンのガス缶である。
エアコンガスは必要ない予定でしたが、つまらない凡ミスで配管を脱着する羽目になり、結局ガスの入れ直しになりました。



そしてエンジンオイルを入れ、クーラントを入るだけ入れたら、エンジンを掛けてアイドリングしながらクーラントのエア抜きをしていきます。


長い時間を掛けて準備をし、ピストンの1個から丁寧に組み立てたエンジンであったが、なんの緊張感もないまま、一連の作業の流れの中で呆気なく始動されエンジンは息を吹き返した。

乾いた音で軽く静かに回るアイドリング音。

今回もいいエンジンが出来たなと、音で判ります。



自分はあまりクルマに詳しい訳ではないので、特別なチューニングに踏み込んだりしない。
只でさえ使い方で人より壊すので、答えの判りにくいチューニングの迷路で迷っている余裕がないと言えばいいのかな。
普通に壊れる物をただ直し続けるだけで精一杯なだけである。
だから、基本的に純正のコンピューターで制御出来る範囲でしかエンジンは弄らない事にしているので、色々やってるようには見えるが要するにただのノーマルなのである。

ただのノーマルでこんなに手が掛かるのに、これ以上一体どうしろというのだww



エア抜きと平行してバッテリーにデコデコ(DC➡️ACですが)を繋いで、真空ポンプを回してエアコン配管の真空引き。
700Wもあればポンプは充分回せます。



しかし、何やらおかしい。
まだ2缶目なのに、コンプレッサーが停止してしまいガスが入っていかない。
これではエアコンがまだ全然冷えない。

明らかに異常である。


配管を外してガスを入れ直した弾みで、ゴミでも廻ってエキパンが詰まったか?
こういう事があるから、なるべくバラしたくないんだよな..



なんて思いながら室内でメーター類に目をやると、油水温がエライ事になってる。
100℃超えてるな。。。

クーラントのエア抜きは時間を掛けて完璧にやったはず。
電動ファンはビリオンのファンコントローラーの設定通り85℃付近できちんと回っている。

水もファンもしっかり廻っているのに冷えないという状況である。

エアコンの停止は水温異常に基づくフェイルセーフで、水温が下がれば再びスイッチは入るようになる。


だが、明らかにおかしい。
幾ら40℃に迫るような盆前の酷暑とはいえ、正常な平成の自動車がオーバーヒートすることはない。

オーバーヒートの主な原因はおおむね三つしかなく、サーモスタット不良か、電動ファンの動作不良、経路へのエア混入やクーラント不足による循環不良である。
これ以外にあるとしたら、ラジエターコアの不具合による冷却不足が挙げられるが、少し珍しいケースと言える。

その場で確認出来るのは、タイベルカバーを一部外してのウォーターポンプの目視での動作確認と、電動ファンの動作確認くらい。


サーモスタットの正常な開弁は外して茹でてみないと判らないが、ラジエターコアそのものは熱々なので、クーラントが循環しているのは何となく判る訳で、この時点で一切の確信がない不可解な症状である。


一応サーモスタットを外して、旧エンジンの物と一緒に鍋で煮てみます。


どちらも純正の78℃ですが、新エンジンに付いていたサーモ(右側)の方が開弁が遅く、開きも小さい感じがする。
..けど、個体差というか、誤差の範囲なレベルとも言える。

こういう時は何でも疑いたくなるものだが、冷静に考えれば正常な範囲ではあるだろう。
サーモは白だなと思いましたが、今回新品では無かったこともあるので注文した方がいいな。

一応サーモの個体差でどの程度違いがあるのか考えたこともなかったので、バルブをくり貫いてサーモレスにしてハウジングに戻してみます。
毎時200リットルを回すと言うEJ20のウォーターポンプ。
単純にサーモスタットがどれだけ抵抗になっているかが、数値として確認出来るかも知れない。

これで再度クーラントを入れ直し、再び入念にエア抜きをして走行テスト。
当然のごとく水温の上昇は大分遅れますが、コンプレッサーを回すと最終的には100℃近くにまで上昇。
しかし、サーモレス効果だろうか、105℃まで上がっていた水温が96℃程度に収まるという違いが出た。
96℃でも充分に異常なのだが、ラジエターへの流量が増えるだけで随分水温が下がるものだなと判りました。


違いは出たが、実際は別の線だな。。。




こうなるともう消去法しかないのだが、ここまで確信がないのは珍しいので不安が残る。

もうラジエターコアの冷却不良しかないのである。
ラジエターは割と最近交換したゼロスポーツのアルミラジエターであるから、冷えが悪いと言うのは納得が行きにくい。

 

しかし、思い当たる点もある。
旧エンジンでの終盤で発生したヘッドガスケット抜けに伴うクーラントへのオイル混入である。

これがどれだけの影響があるのかは未知数なのだが、乳化したオイルがコア内部を汚したり詰まらせたりして、オーバーヒートを誘発した事例もある。

確かに後半は水温が不安定で100℃近くまで上昇することもあったが、排気混入によるエアポケットのせいだと思っていたのだが、ラジエター汚れによるものだったのかも知れない。

ラジエターの内部汚れは充分に考えられるな。


ラジエター専用の洗浄剤と言うものもありますが、入手に時間が掛かるので、近所のアストロでメタルクリーンを購入。
ラジエターを外して20%の希釈液を注入して4時間の洗浄。

かなり汚い廃液が出てきたので、大分汚れていた模様。



あとは、ラジエターをクルマに戻して車体側にも同じ洗浄液を回して管路洗浄。
クーラントの代わりに洗浄液を回してアイドリングで2時間ほど回すと言う洗浄方法である。


メタルクリーンでやる奴は聞いたことがないが、充分に効果があると思われる。
やや泡立つのでエア抜きが難しいが、洗浄時間の間だけなので徹底する必要はない。



洗浄中の水温はきちんと電動ファンに引き下げられ、85℃以下でバッチリ安定。
この時点でほぼ寛解に向かったと確信した。


あとは洗浄液を排出し、水道水を入れて回しては捨て、入れて回しては捨ててを数回繰り返して泡立たなくなるまで管路を濯ぎます。

あとは途中で止まっているエアコンのガスチャージを済ませ、エアコンONでもなお水温が安定するかを確認しなければ。



余りにもボロかったチャージマニホールドは今回モノタロウのキャンペーンチラシから新調。
1万円もしないものだが、充分に使えるな。

コンプレッサーも止まることはなくなり、追加で1缶半ほど充填すると、しっかり冷えるようになりました。

このあと、
炎天下の中、エアコン全開で往復1時間程度の買い物に出掛け、特に問題がないことを確認。


水温はバッチリ安定。
首を傾げた不可解な冷却不良は漸く完治に至りました。


昔にも似たようなことがあった。
サーモ換えてもダメ、電動ファンも問題なし、ウォーターポンプまで換えたが関係なかった。
最後はラジエターしかないと、コアを取り外したら、銅二層のコアが錆びて腐り倒してたっていうオチだった。

コンデンサーと電動ファンに挟まれてるから、外さないと見えないんだよね。

今回は内部汚れと言う更に判りにくい症例だったが、消去法と、やや思い当たるフシもあったことから、どうにか到達出来た。


色んなトラブルがあるよなぁ。



そんなこんなで、最後にやや手間取ったが無事終わったエンジン換装作業。
古いフォロワーの方からしたら、またやってんのかよ!みたいな感じですが、自分としては毎回これを最後にしようと思いながら作業しています。

完成が盆前ギリギリ滑り込みで間に合いましたが、エンジンの慣らし中は負担を掛けたくないので、秋田へはエブリイで帰ってます。

戻ったら時間を掛けて慣らし運転をしながら、細かいところをゆっくり仕上げようと思います。



秋田からの投稿でした。



altエブリイでも全然帰れるっていう..
Posted at 2024/08/15 10:14:57 | コメント(2) | トラックバック(0) | EJ20壊して直す | クルマ

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「[整備] #その他 HA11S アルトワークス 社外ラジエター装着 https://minkara.carview.co.jp/userid/271921/car/262720/7405733/note.aspx
何シテル?   06/30 04:17
だ い です。空白が二つですw 板金塗装と整備をちょこっとかじってマス。
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