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2023年08月09日 イイね!

11アルトワークス諸々

11アルトワークス諸々フロントブレーキをベンチレーテッドの新規格化してある11アルト。
移植当初はキットに付いていた中古ディスクと純正パッドでそのまま運用を始めましたが、それでも制動力は元の雲泥の差と言えるほど向上していました。
(各部OHしてパッドをプロμで組んだものと比較してもです)

それ位、11アルトワークスの純正ブレーキシステムは酷い物でした。

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それから2年ほど運用し、パッドやブレーキディスクの摩耗も進み、軽いジャダーを伴うようになった為、新品ディスクと社外ブレーキパッドを奢る事になりました。
漸く移植システムの本来の能力を発揮させようという事になったのです。

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今回も色々積んであるな・・・。

ブレーキローター、パッドの新調の他、ブロアファンモーターも交換。
ブロアファンはブラシが限界なのか、点いたり点かなかったりの繰り返し。
ゴンゴン叩くと回る!みたいな状態です。
新品がもう廃盤なので、中古品を購入しての交換です。

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新品ローターとパッドを交換し、ブレーキフルードも入れ換えます。
これでブレーキは現在のシステムに於ける完調の状態になりました。

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これでそこそこのタイヤに入れ換えれば、かなり良くなるぞ~。

オーナーは走り屋ではないですが、毎日通勤で使う街乗りガンガン派なので、足とかブレーキは常にしっかりしておきたいですね。
タイヤもケチるとクルマ自体が無くなるよ?と言ってあるので、減りが速くてもしっかり食うタイヤを買わせるようにしています。

まぁ、そのお陰でそろそろ所有15年になろうかという所まで来ましたね。
ヲレが近所で面倒を見ていると、どうしても乗れなくなる事が無いので、乗り換えのチャンスが巡ってこないという典型的な例ですね。

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足元から見るとこんな感じ。
配線ごちゃごちゃでやる気を失くします・・・。

手前の内外気循環切り替えアクチュエーターみたいなのを外してどかせば、何とか抜けてきそうな感じ。

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苦労して交換しましたが、これは外れだな・・・。
ゴロゴロ異音が結構目立つ。

外してバラしてみましたが軸の支持にベアリングを使っていないので、軸そのものの摩耗ブレによるブラシのアタリ不良って感じでしょうか。
ブラシの長さは充分でしたので、音さえ気にしなければ送風は出来る。
この時期エアコン無しは厳しい筈なので、取り敢えずコイツで一時的に運用するしかないなぁ。

このまま装着します。
中古品の品質が悪くなったなぁ・・・。

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さて後日。

今度は、随分以前より相談されていた前照灯のアップデート。
バルブをLED化してもぼんやりするばかりでグレアが酷くなるレンズカットタイプの純正ヘッドライト。
これを汎用丸型のマルチリフレクタータイプにしたいというものだった。

確かに旧式のレンズカットのランプにHIDやLEDのバルブは相性が悪い。
明るくはなるものの明確なカットラインが出ることは無く、グレアが酷くて対向にも迷惑ななんとも無様なロービームとなる。
見た目にも前時代的な感じがしまして、これが好きな人も居るかとは思いますが、やはりクルマはヘッドライトが外観の要といいますか、ここがキリっとしてるだけでクルマがきれいに見えたり締まって見えたりしますね。


それほど古いクルマでなくても、ポリカ素材のヘッドランプが経年劣化で曇ってるのを見ると、とにかく古臭く見える・・・磨くなり交換するなりすればいいのにと思ってしまう。

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純正ヘッドランプも、汎用丸型のように光軸調整ネジによる3点支持は似ていますが、位置関係が同じではありませんのでそのままでは付きません。

調整ネジをベースから移動させるのはなかなか面倒ですので、汎用丸型ランプ側の固定穴を開け直す方がラクという発想から、固定具のライトリングを既に加工してあるキットというものが販売されていたようで、今回はそれを購入してありました。

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なので、バンパーを外しこそすれ、車体側で大きな加工はありません。
ただ、長年使ってきたHIDのリレーキットやバラストなどの配線が張り巡らせてありますが、もう使わなくなるので全て撤去しました。

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PIAAの丸形ヘッドライトは新品ですが、ライトリングは中古品の加工品。
しかも、見た目に判るほど加工が雑ですね・・・。

この加工クオリティーで、製品価格プラス二万円程度で販売とは恐れ入りました。
せめてライトリング新品ならあとはアイデア料ってことで納得しても良かったが、リング中古のサビサビの奴で穴あけ加工雑、最後に缶スプレーでシューってやってあるだけでした。

そのまますんなり着くか不安ですが、取り敢えず何とか取り付け。

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矢張り案の定ポン付けとはいかず、殆ど全ての穴を拡大したり、長穴にしたりして漸く取り付け出来たという感じ。
本当に何とかです・・・。

本来上から穴を合わせて押し込み、ぐいと捩じるだけで脱着できる筈のヘッドライトですが、大きく穴開けし過ぎてる所などがあり、光軸ネジを一度根元から取り外し、ワッシャーで押さえて固定しないと取り付け出来ない箇所などがありました。

何かヤフオクとかで販売してるくせに、素人が頑張って加工しました、ちょっと失敗しちゃったけど何とか取り付け出来る事は出来ます!くらいの仕上がりです。。


随分追加工を強いられましたね。


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光軸調整ネジまわりもクリップが割れてたりクタクタだったので、この辺のリフレッシュも兼ねて、新品リングできれいに作り直した方が良いかも知れません。


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点灯チェックは問題なかったので、フロントバンパーを取り付けして違和感がないか外観チェック。

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純正ヘッドライトがバンパー形状に合わせた形になっているのに対して、汎用丸型は垂直に取り付けとなるので、バンパー穴からややオフセットしたような取り付けとなります。
隙間が大き過ぎておかしくないか心配していましたが、全然おかしくないな。
確かに、下の方はややクリアランスがあるけど、元からこんなもんだよと言われれば気にならなくなるレベル。

多分このままでいいな。

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マルチリフレクターも思ったより違和感ないな。
まるで純正のように納まっている。
そしてこのランプ、ポリカーボネートではなくてガラスなのが良い。
紫外線劣化による変色が出ないのがいいね。

加工リングのキットは作りが悪く、無駄に散財した感はあるが、今回の流用アイデアそのものはなかなか良かったのではないだろうか。

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あとは、一度ハズレを引いたブロアファンの再交換。
今度はモーター単体で作動音をチェックしてからの作業です。
バッ直12Vをコネクターの2極間にブッ込むと、静かに勢いよく回る事を確認。

「よし、今度は大丈夫!」

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あとはいつ壊れてもおかしくない25年無交換のリレー三兄弟と、バッテリー横のメインヒュージブルリンクを全交換。
ヒューズ等の金属エレメントは銅や亜鉛、錫などを用いた合金で、長年使っていると緑青などの酸化作用が出てきます。

切れない限り使えるような気がしてしまいますが、抵抗値が徐々に増えてきますので、20~30年に一回くらいは交換しましょうw
(共感性の低いスパンだな・・・)

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あとは室内側足元のヒューズボックスも全部新品に取り換えて、リレーやヒューズ関係のリフレッシュ完了。

色々換えたからと言って体感できるような事ではなく、あくまで保険です。
転ばぬ先の杖。
ヒューズはともかく、古いリレーが怖いんでね。
このバルクヘッドの3連リレーは、右からラジエターファン、コンデンサーファン、EPI(インジェクター)の三つ。
全て品番は一緒です。


あと、失念していたけど、室内側にもウインカーリレーやフューエルポンプのリレーもあったね。
ウインカーはLED対応の物に交換しているので、フューエルポンプのリレーを交換すれば、この辺りは完封かな?

エアコンのブロアファンは良品だったらしく、静かですが風量がかなりアップしました。
そもそもこれまで使っていた物がそうとうヘタっていたらしく、風量最大でもそよ風程度だったんですが、少しづつ弱っていくと気付かないものですね。

風量が正常に戻ったら大分エアコンが効くようになりましたね。
コンプレッサーも昨年新調してますし、本当はエバポの詰まりを予想してエバポ自体も部品は準備していたんですが、ここは大掛かりになるんでね、欠陥が無いなら先送りでもいいかな。


ま、色々やってますが、
古いクルマならではのリフレッシュメニューでした。


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これも随分温めていた部品。
社外のアルミ一体型ラジエター。

結構弄り倒してパワーも出てるエンジンなのでね、街乗りですら結構厳しい水温を何とかコイツでコントロール出来る様にしたい。
純正のラジエターも古いんで、いつパンクするか判らないしね。

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オーナーはモンスターの1.3kpaのキャップを準備していましたが、怖いのでラジエター付属の1.1kpa
のキャップを付けることにします。



LLCの全量は1L弱増量。
元々全量で3L程度なので、これだけでもかなりのカロリーアップです。

これは走って走行風を当てたら結構冷えそうですね。

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それはいいけど、新品なのに漏れが発覚。
ほんの僅かだけどね・・・漏れは漏れです。

上から伝ってきてないから、アルゴンの繋ぎ目に巣があるんだな。
アルミ一体型では割とよくある事なので、組み付け時によく見ておく必要があるんだけど・・・
購入してから一年以上経ってる物なので、保証は効かなそうだなぁ。


結局純正ラジエターに戻し、メーカーに相談すると、保証期間は過ぎてしまっているので無償という訳にはいかないが、2000円程度で修理してくれるとの事。
しかも戻しの送料も負担してくれるようなので、これは対応が良い方ですね。
かなり良心的。

ま、時間が経ってるとは言え初期不良ですからね。

メーカーに送って戻ってくるのを待ちます。


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そして、修理されて戻ってきたラジエターに再び交換します。

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今度は大丈夫!
という事で無事社外ラジエターを装着して、ついでにフォグランプもLEDの巻き型全周発光タイプに交換。
新しいマルチのヘッドランプと併せて、かなりのアップデートになりました。


この状態でオーナーには自分で継続検査に行かせましたが、車検には無事合格。
LEDのバルブもそのままで通検出来ましたね。


「無事車検受かったぜ!」


夜にわざわざ報告にきたオーナー。
そうかそうか、ラジエターは大丈夫だったか?と、ボンネットを開けて軽くチェックしようとすると・・・

何かシュー!とかいって湯気が出てきた!


「は



クーラント吹いてるんですけどww

よく見ると、アッパーホースのラジエターとの繋ぎ目の部分で亀裂が発生し、霧のように噴いている。
ホントに、今のアイドリングでの待ち時間で噴いた模様・・・
何度も何度も脱着してるもんだから、ホースが傷んじゃったんだなぁ。

幸いホースバンドの所だったので、切って詰めて事なきを得ましたが、ホースももう古いかもね。
前回換えたの何時だろうな・・・ヲレが憶えてない位だから10年くらい経ってるかもしれないなぁ。


ちょうどそんなこんなをしてる時だよ、マッキーが通りかかって管巻いてたのは。

「まぁ、切って詰めたから2~3年は大丈夫じゃね?」
「いやいや・・もうダメでしょ、もう結構ブヨブヨじゃないですか。」
「なんかツチノコみたいに変形してるな。」
「もう直ぐにでも交換した方が良いっすよ!
「そうかなワハハ!


結構テキトーなヲレ。

基本出たとこ勝負で駄目なら速攻で対応。
みたいなやり方で来たので、使えるものはギリギリまで使う習性がある。
心配なものをその都度全交換してたら結局クルマ取り換えた方が早いみたいな極論に達してしまうからね。

本当にヤバイ所だけは専守防衛整備で、あとはトラブルが出てから的な感じで軽く構えてないと、古いクルマなんて心配で所有できないです。
ま、水回りは本当にヤバイ部分なので早めに交換した方がいいのは確か。


でもね、まだまだ全然乗れるね、25年落ちの11アルトワークス。
色々考えながら、少しずつ作り直していく楽しみみたいなものはあるね。
等身大の大人のプラモデルですね。


alt別に自分のクルマではないんだが、これだけ面倒見てると愛着はあるな。

Posted at 2023/08/20 14:20:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 人のクルマも直します | クルマ
2023年07月30日 イイね!

帰省前メンテナンス

帰省前メンテナンス毎年毎年・・無駄に思う事がある。

「日本の夏ってこんなに暑かったっけ?」

いつの頃の記憶と相反するからなのか定かではないが、昔はこんなに暑くはなかったろうと毎年思ってしまう。
去年も一昨年も、暑くてあり得ないなどと文句を言い続けてきた筈だが、「今年は特に暑いなぁ」などと繰り返している。

幼い頃の夏の記憶、
夏の夜も網戸と扇風機で充分に過ごせたあの頃を思い出して、いつまでも比べてしまう。

熊谷だの館林だのと数年おきに観測史上最高気温を更新したりはしているので、確実に昔よりは徐々に暑くなってしまってはいるんだろうが、近年の十数年程度は毎年こんなもんだろう。

「今年は殊更にキツイ」とか「もう無理だ・・・」と思うのは、
加齢によるフィジカルの低下が原因なんだろう。


今年が我慢できないのは、要するに齢なのである。
ジジイなんだなぁ。


夏場になったら、昼も夜も家に居る限りはエアコンはつけっ放し放し。
こりゃ、今家の外に出たら死んじゃうかもしれないな・・・などと呟きながらカーテン越しに炎天下の外を眺めたりしてるのが基本になってしまった訳だが、やはりどうしてもやらなければならない時がある。

お盆の帰省前である。
初年度登録より25年目となるGC8の不安要素をなおざりには出来ない。

家族や多くの荷物を載せて走る往復1300キロを、何事もなく走り抜けなければならない。


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エンジンオイルと今回はミッションオイルも換えておこう。

ヲレはオイルはあれが良いとか、これが駄目だとか特別なこだわりはない。
シビアコンディションでの耐久性を考えて硬めの物を入れるようにしている位である。

エンジンオイルは15W-50とか20W-60というようなまるでハチミツのような硬いものを入れているので、放熱性の悪さから油温は高めとなるが、油圧も高めを維持してくれるので問題はない。
古い上にビッグボアエンジンなのでクリアランスシール性を重視しているのだ。

燃費が・・・とかほざく奴はそもそもスバルには乗らない方が良いだろう。
物事を突き詰めるにはには割り切りが肝心なのである。


ミッションオイルなどもオメガだモチュールだと高いものを入れたからと言って手放しで良くなるという事は無い。
高い添加剤が沢山入っているからと言ってそんなに変わるものではないのだ。

トランスミッションのシフトフィーリングは乗り手の感覚によってまちまちなので自分に合ったものを見つけるべきとは言えるが、殆どは基本的な硬さの選択で充分な結果が得られるはずである。

自分は今回はコスパ重視でトヨタの85w-90ハイポイドを使用。
4L缶で3490円。
ギヤオイルの指定は75W-90の場所ですが、人よりハードに使うので保険です。
(ホントは足りない位ですが・・・上は120位欲しい所です。)

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レベルゲージ穴からシュコシュコポンプで注油。
デキシロンのような真っ赤なオイルですね。
ていうか、これデキシロンじゃないかなぁ・・・他メーカーがデキシロンと混同しやすくなるような赤にわざわざ着色するメリットが判らないので・・。

まぁ、表示の硬さに準拠していれば何でもいいさ。

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長年無交換できたクランクとカムのアングルセンサー。

こんなものは突起を読んでるただのマグネットセンサーなんでね、壊れるようなものじゃないしダイアグにも出てないんだけど、壊れるとエンジンが掛からなくなる重要なセンサー。
流石に25年モノなので換えておきます。


近年は色々と不可解な不具合を解消すべく、各センサー類を徐々に取り換えています。
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アイドリング不調や長時間走行でたまにボヤンと点灯するチェックランプ。
ダイアグはISCVを示すものの、ISCV自体は点検で不具合が無いという泥沼症状。
「ニュートラルスイッチではないか」という指摘が以前あったので、今回ついでに替えてみよう。
昔壊れて一度替えた記憶があるが、8~9年前の話である。


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クランク/カム角センサーは上から見えるので交換は訳ないが、ニュートラルスイッチはミッションの脇に付いてるので潜らないとダメ。
だがまぁ、外は37℃オーバーの気温・・クルマの下に潜ってる方がラクである。
ややクルマの外に出ているくるぶし辺りがジリジリと焼けるのが不愉快に感じる位である。


工具は19のスパナとかで充分交換出来ます。
ついでに隣のバックランプスイッチも交換すれば良かったな。
これも廃盤になると面倒な部品で、壊れて部品が手に入らないと適当な代替手段がない。
その昔、バックランプの点かない(インヒビタースイッチも手に入らない)アメ車を通検させなければいけなくて、バックランプスイッチなるものを作った記憶がある。

バックに入れたらスイッチを押さなくてはいけないなんて馬鹿げているww


汗が滝のように噴き出してくる。
30分おきに家に帰ってアイスを食ったり麦茶を飲んだりしてフィジカルを立て直さなければ続けられない。

オイル2種にセンサー3つなど直ぐだろうと高を括ったが、屋根下駐車の妻のクルマと入れ替えて作業すれば良かった。

ダメージが大きすぎる・・・今日はもう出来ない。


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まだ交換部品が残っているので、翌週の日曜日も作業。
再び地獄の炎天下で・・は、やめとこう・・・天気が怪しい。
熱中症になる様な炎天下かと思えば、急に滝のようなゲリラ豪雨が降ったり極めて不安定な天候です。

素直に妻のクルマと入れ替えて屋根下の駐車スペースで作業します。

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因みにこの日は午前中は下の子のサッカーの試合があり、午後イチで予約していたタイヤの交換。
前回に引き続きAR-1の続投です。

鬼グリップでいかにも持たないようなタイヤパターンのAR-1ですが、自分のライフスタイルで3年持ちましたね。
それでもまだ食ってる感じではありますが、山が3分を切った辺りからタイヤノイズがかなり大きくなってきます。

ゴーゴーと、ハブでも逝ったのかなという感じの騒音が出始めますね。
交換の合図といった感じで判りやすいですw

前回は225/45R17と、幅重視でGDBと同様のサイズを使ってみましたが、やはりややハイギヤード化してしまい、2速メインのテクニカルのコースで失速。
コーナーは踏ん張れるけど立ち遅れるみたいな微妙なセッティングになってしまった。

やはり純正クロスを活かすには標準サイズだなぁと実感しました。

なので、今回は215/45R17これで2速ドンピシャが戻れば羽根も帰ってくるかな?(云う程走ってないんだけどね。。)


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まぁ、帰省にタイヤも大事なんだけど、
そろそろ特に心配だったのがフューエルポンプ。

記録では前回の交換は12年前で、14万キロ時に中古のGDBポンプに交換している。
確か2~3万キロ程度使用のポンプを11万キロ使った訳だからまたまた14万キロ程度使った訳だね。

そろそろ怖いです。

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久々に開けたら埃だらけ。
燃料タンクにゴミが入っても嫌なので、きれいに掃除をしてから交換作業に入ります。

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室内用のほうきで大分きれいになりました。

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ホース類を外す前にフューエルコックを緩めて内圧を逃がしておきます・・・と思ったけど、最近緩める時にシュッって言わなくなったな。
ホース、もしくはパッキン類の気密が保てていないんだろう。

ポンプ天蓋のパッキンでなければ、給油口とタンクを繋ぐホースかもしれない。。

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久々対面GDBCフューエルポンプスペックC旋回チャンバー付き。

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ゴミや部品を燃料タンク内に落とさないように慎重に作業。

言うまでもなく火気厳禁。
静電気でも引火するので、充分にボディーアースを意識し、出来る事なら冬場は避けた方が無難。

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社外の安い高流量ポンプは数多あるが、まずストレーナーを新品にしたい事と、社外品のストレーナーが旋回チャンバーに適合するかという問題があり、面倒を避けるために同じGDBC純正燃料ポンプを新調しました。

信頼の純正部品。
取り敢えず次回があるなら40万キロあたりまで無交換で行けるでしょう。
(ホントにありそうだな)


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EGRのホースなんて蒸気しか通ってないので取り敢えず無視。(タンク降ろさないと交換できなさそう)
カプラー接続の圧送側のホースも特殊なんで、そのままポンと交換できるリターンホース(Φ8)だけ換えてポンプを元に戻します。

交換できなかったホース類はその内部品を揃えておいて、タンクを降ろして交換するようですね。
フューエルコックも汚いし気密が怪しいから新品にしたいな。


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午後3時から始めて、何とか2時間以内に終わったな・・・

日曜日はロピアに買い物に行かないといけないんだよ。
5時前に行かないといつも買ってるウインナーが無くなってしまう。。

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途中から強烈な土砂降り。
屋根下でやってて良かったぁ~(それでも結構吹き込んで来たけど)


最後にエンジンを掛けて漏れなどがないかチェックしてから、室内側の上蓋を閉めます。雨の吹きこみやや濡れてしまったリヤシートを拭きあげながら元通り装着し、この日の作業も終了。


この後も帰省数日前に、自宅前で11アルトのラジエターホースの水漏れを対応している時に久々に通りかかったマッキーと雑談。

道端でいろいろ益体もない事を話していたが、GC8の高負荷時の失火症状の話になった。
本当に全開くれた時にしか出ないので大して困らないが、流石にあれでは走りには行けない。
黒煙が出るので点火系だと踏んで、点火を司るセンサー類も色々換えてみたが症状変わらず。
色々換えて一時直ったように見えたが、気のせいだったな。
やはりまだ失火するんだよ・・と。

センサー類ならやはり自己診断で出るだろうから、違うんだろうな・・・プラグもイグニッションコイルも替えたし、イグナイターも良品に換えたが変わらずだ。


点火じゃないのかもと思い、丁度潮時だったフューエルポンプもこの間の日曜に換えたばかりだが、全開チェックはしていないのでまだ判らん。

「だいさん、やっぱりそれ点火系だと思いますよ~、知り合いのGC8も似たような症状でトラブルシュート半ば諦めてて数年放置だったんですけど、スパークプラグの交換で直りましたよ。」

「そうだよな・・黒煙出るなら失火だよな。。」

「ターボ車って、ブースト掛かった時にあり得ない程燃焼室が燃料でびしょびしょになるんで、点火が弱いとカブったみたいになって失火するんですよね~」

「だよな・・・でも他に点火系で疑わしい所って何処だ・・・?替えてない所って言ったら・・・もうあとはプラグコードくらいか・・・」





最近ではないが、いつだったかNGKのハイパフォーマンスケーブルに交換していたもんだから、候補には入れてなかった。
それがいつだったかと調べてみると、軽く10年以上たっている事が判った。
候補から外せない位古いな・・・。


取り敢えず、最後まで特に問題なく使えていた純正のプラグコードを引っ張り出してきて交換してみる。


あれ???

明らかに何か違うな。


重だるく回るのが当たり前だと思っていた低回転域が全体的にシャキッとしたような明瞭なふけ上がり感。
しかし失敗したな・・・フューエルポンプ交換時にアイドリングの確認だけで負荷運転をしていない。

こう明らかに違った時にどちらの交換で変わったのかが判らない。
でも燃圧の低下だけでは、足りてる領域での明らかな違いは判らんか。
やはりプラグコードの劣化によるリーク、もしくは抵抗の増大による点火不良を引き起こしていた可能性の方が大きいな。

ていうことはもしかすると・・・


ここ最近失火症状は悪化していて、ちょっと大きめにガバッとアクセルを開けるとすぐバババッと失火して吹け上がらなくなっていた。
確実に症状が出るような踏み方をしてみる。


しっかりブーストが掛かり、澱みなくなくふけ上がっていく。

あ、直ってる。


プラグコードだったのかよ!


何度も似たような条件で全開で踏んでみたが、症状は出なかった。
完治したものと思われる。
何ならたまに出るハンチング症状も収まっている。(たまになんで判らんが。)

ううむ・・・灯台下暗しというか・・・
なまじっか知識がある分だけ、振り回されてしまういい例だな。
ダイアグに出ないものを一生懸命疑って掛かって、結局ECUは正しかったことになる。

要するにもっと簡単なアナログな部分から攻めていけば早かったのだ。

チェックランプで管理していないスパークプラグ、プラグは替えて間もないならプラグコード、と順に見て行けば良かったのだ。
イグニッションコイルから上流は全てECUが検閲をしている。

点火が原因でアイドル不調などになれば、ISCVやエアフロメーターなどがダイアグで誤検出される。
そんなことは散々これまで経験して知っている筈なのに、随分と遠回りしてしまった。

やはり機械とは素直な物なのだ。


たまたまとは言え、マッキーと話をしていなかったらもしかしたらと思わなかっただろうから、もう少し気付くのが遅れていたかもな、GJだぜマッキーwww

やはり知見がある人間とたまに情報交換する事はいい事だな。
自分の考えだけだと煮詰まってしまうものに対して新しいヒントを示してくれる。
やはり持つべきものは友達だぜ。


これでまたひとつ問題が解決し、不安なく秋田帰省を迎えることが出来ました。

altやはり点火は大事だな、失火しないだけでなく全体的にエンジンがシャキッとした感じがします。
Posted at 2023/08/16 05:12:41 | コメント(3) | トラックバック(0) | GC8メンテナンス | クルマ
2023年07月16日 イイね!

KSRのクラッチ

KSRのクラッチ多少お話は前後しますが、KSRの近況の話。

ウチにお迎えしてそろそろ10年になろうかというKSR。
2ストロークエンジンの初期モデルで、初めは50㏄の甲種ナンバーでしたが、オーバーホールの部品が廃盤になった事から、まだ部品製造のある80㏄に載せ替えました。

0.5ミリオーバーサイズピストンで完全OHを実施し、もう4年目になるのかな。
細かくトラブルの改修などが発生するものの。
エンジンは快調で、毎日の通勤で活躍しています。

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載せ替え当初からですが、フルスロットルでやや滑り気味のクラッチ。
いい加減オーバーホールする事にしました。

ギヤオイルとLLCも抜き取って、クランクケースからクラッチカバーを取り外します。

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ペダルや、クラッチとスロットルなどのケーブル類を分離し、エンジンオイルのホースなど邪魔なものを取り外します。
M5のボルトをぐるっと取ればクラッチカバーは外れます。

ガスケットは紙なので再使用は不可。

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スプリングを抑えているセンターのプレートを外すと、クラッチハブを固定しているセンターボルトが見えてきます。

コイツが取れればフリクションプレートやディスクが全バラになります。

所が、楽にインパクトで始末しようと古い12角のソケットで挑んだのが良くなかった。
ギュルギュルと嫌な音を立てて空回りするインパクトソケット。


ただでさえ頭の浅いボルトなのに、軽く舐めてしまった。
ボルトはM10の細目で高トルクなのに、12ミリ頭という特殊ネジ。
しまったと思い、ほぼ新品の6角のソケットに付け替えて再び挑むが、しっかり着座させて押さえてもカムアウトしてしまう。


「しまった・・・コレは駄目だ。」


こんな所のボルト・・・取れなかったら、エンジン全損だな。
ひんやりとした汗が頬を伝う。

もう正規の方法で回すことは無理だ。
サンダーなどでボルトの頭を破壊出来ればいいが、クラッチハブの奥にオフセットされた所のボルトなので削り切ることも出来ない。


「ナットツイスターしかないな」



ナットツイスターを知っているだろうか。
舐めて山が無くなったボルトやナット、キーアダプターが紛失したロックナットなどを逆回転に締めれば締めるほどに食いついて外してしまう荒業工具である。

舐めたジェラルミンナットか何かを外す用で以前数種類買った記憶があるが、17ミリとか19ミリとかホイールナット用のセットだったと思うので、頭12ミリのボルト用は多分無い。

急いで近所のアストロに電話してみると・・今は各サイズ単品で在庫していますとの旨。

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取り急ぎ買ってきたナットツイスター。
締結トルクが高過ぎて、残り代を潰してもなお空回りするようならもうお手上げです。

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クラッチハブは供回りしてしまうので、自作した専用工具で押さえ、タイダウンベルトでしっかり固定。
ちなみにこの治具は昔インプレッサのTY75系ミッションのフロントデフのバックラッシュ調整リング用に作った物で、スタッドの穴位置を動かすことで3点の支持径を微調整出来る様にしてあります。

これで勝負だ。


12.7のしっかりしたスピンナハンドルにソケットをセットし、片手は頭を抑えながら垂直直角を意識してグググッとトルクを掛けていきます。
失敗の許されないワンチャン勝負。


ぐにゃり


ソケットが食いつく感触が思いの外軟らかく、
これは無理なのでは?と思ってしまう。
そのまま畳み掛ける様にハンドルを回してゆくと、ボルトそのものの締結トルクの壁にあたった感触があり、一気に回し込む。
更に少し「ぐに」という感触のあと、一気に軽くなった。

一瞬どっちだか判らなかったが、ボルトは音もなく緩んでいた。


「よし来たぜ!」

「ざまあみろクソが。」



思わず口汚い勝鬨をあげてしまう。
久々だが勝算の低い勝負であった為、まずこれは大元である初手の不手際を反省しなければならない。

12角のソケットも良くなかった、インパクトも良くなかった、
緩んだことは結果オーライではあるが、大幅な時間のロスを生むことになった。
初めからしっかり回り止めを意識し、確実な工具で勝負すれば一発で終わっていた仕事である。

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こう、座金が大きい奴は高いトルクで締結している。
気を付けないとな。


特殊なサイズの為、代わりのボルトが無い。
「月内なら送料無料だよな・・・」
そう呟きながら急いでモノタロウで注文する。
無料だろうが有料だろうが、迷わず注文するしかないのだが。




なか1日でボルトは届いたので、仕事終わりに作業を続行。
組み戻すだけなので緊張の場面がは無い。

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ガスケットのカスを丁寧に除去して、クランクケースの内部を掃除。

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あとは新品部品で組み戻すだけです。

クラッチ板は、フェーシングのくっついたフリクションプレートとスプリングだけを交換し、ただの金属板であるフリクションディスクは再使用します。

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クラッチ板を組み込んでセンターのボルトを締め付け。
ダイアフラムスプリングと抑えのプレートを取り付けたら、新しいガスケットを合わせてカバーを戻します。

カバーを付ける前にクラッチのダイヤフラムを押すリフターがカバー側に付いているか確認。
嵌っているだけなので、よく脱落しています。


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あとはペダルやクラッチやオイルポンプのワイヤリングを戻して調整。
オイルポンプのオイル供給ホースが空になってしまっていてエア噛みが大きいようなら燃料はやや混合でスタートした方が無難でしょう。

上手く充溢しているなら特にそのままでも大丈夫。(だと思う)

ギヤオイルとLLCを入れてエンジンを掛け、オイルや水漏れがない事を確認したら、作業は終了。


通勤で使ってみると、高負荷時にまだ滑る様な感覚がある。。
純正って元々こんなもんなんだろうか。

湿式多板クラッチなので、初期の馴染みが出るまでは若干滑るのかも知れない。
滑るとは言っても交換前の状態とは比べるべくもなく、しっかり車速を引き上げてくれるようになった。
もう少し馴染めばもう何の不満もないレベルになるのでは?


と、期待して結果に対してこれ以上深堀しない「だい」なのであった。
(いつもじゃん!)



さて、話は変わるが、
長年外装的な事は色変えのみに留め、交換してもステップペダルやミラーくらいのものであったが、フェンダーレスキットくらいは付けたいという人並みの願望はヲレにもある。
だけど、沢山出回っているものはLEDテールのものばかりで、30年前のレトロマシンには若干合わない。

alt
そんな中でちゃんとソケット電球テールのしっかりしたキットで安いもの(\5.890-)を発見したので思わず購入。
これだけだとリフレクターが付かないのでデイトナのスリムリフレクター(\1.890-)と併せて注文しました。

alt
alt
フェンダー自体は外してキットを取り付けるだけで訳ないのですが、もともと社外のウインカーが付いているので、これが位置関係的にそのまま付かない。
ので、家にある廃材からL字のステーを切り出して、急遽準備しました。

alt
お、やっぱテールがシュッとしてカッコ良くなったな!
ランプの光り方も好みの感じだなぁ。

ナンバーステーの角度を気持ち跳ね上げようと思って、装着前に若干曲げて角度調整したんですが、取り付けしてみたら跳ね上げすぎちゃったかな・・。
でもまぁ、立ち位置位の高さから見るとそうでもないのでこのままでいいかw

このままの状態で通勤に使ってみまして、一度白バイが真後ろに付く様なシチュエーションがありましたが特に何も言われなかったので・・まぁギリギリ有りかなw


そんな事よりリヤタイヤがもう終わってるので、そろそろ頼まないと。

このバイク・・KSRって以前に、2ストロークエンジンのバイクが殆ど走っていないので、すっごくジロジロ見られます。
マフラーノーマルなのに、凄いやんちゃなのが来たと思われて、コルク被ってワンワンフカしてる小僧が黙って後ろに付くっていう威圧感。



まぁ、一周回って誰も絡んでこないので安全と言えば安全ですwww

alt久々に中型を買おうと思ってますが、やっぱKSRは手放せないな。

Posted at 2023/08/19 17:45:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | KSR生活 | クルマ
2023年05月03日 イイね!

ゴールデンウィーク帰省

ゴールデンウィーク帰省2023年5月連休、妻の実家である秋田県湯沢市へ。
漸くコロナ騒動も落ち着いて、本当の意味で気兼ねなく帰れた気がします。

多くの国民が大移動する大型連休での移動。
必ず深夜帯での出発にすることで渋滞を回避してスムースに帰れていましたが、やはりと言うか、明らかにここ数年で一番クルマの数が多かった。
いつもなら午前3時出発でも7時には古川ICを降りられていたんですが、菅生PAの辺りから混雑に捕まり、古川ICを降りられたのが9時を回っていました。


それでも最も早く着いた方でしょうね。
あと一時間遅く出ていたら蔵王の手前くらいで本気の鬼渋滞に巻き込まれて歩いた方が速いようなペースになって時間が読めなくなる所です。


給油と休憩の為に菅生PAに寄りましたが、トイレ休憩などを済ませている内に給油待ちの車列がPAの入り口の外まで伸びてしまい・・・まさかバックで入口の外まで戻る訳にもいかず、ここでの給油を断念。
まだ本当のギリギリという訳でもないので、次の鶴巣PAまで行って給油しましたが、ランプが点いてからの40キロの距離はややドキドキしますね。
(ガンガン踏んで帰った時なんかは菅生でガス欠寸前だったりするので・・)



妻の実家は秋田ですが、県南の湯沢なので宮城県から山越えでショートカットする方が速い事を知り、北上ICから秋田道というルートを取らなくなりました。
100km超の距離がただの峠道なのでね、場合によっては高速道路上よりハイアベレージが取れる楽しいルート。

近道もそうだけど、ただ峠が走りたいだけなんだよね。
冬場も冬季閉鎖にならないので、長い雪道区間となる貴重なルート。
自分が峠にもサーキットにも大して行かなくなったのに、未だに運転感覚が変わらずにいられているのは、年に数回のこの自宅秋田間の往復があるからではないかと思っている。

どんだけ飛ばしてんだよって思われるかも知れないけれど・・・まぁ、飛ばしてんだけどね・・・
自分の感覚での危ないとは思わない範囲での走り。
家族も乗せているんで血眼になって走ったりはしない。

自分はそもそも血眼になって走った事なんて、これまでにないかも知れない。
安全運転てのは一括りに定義できないと思うけど、交通法規を順守していれば絶対安全というものでもない。



トラフィック上で自分以外のものは一切信じないという事が一つの信念というか、ルールとして持っているので、自分自身がその時その時に感じる最善手の積み重ねが安全運転なんだと思う。
状況把握が遅れるようだと全てが後手になり悪手に繋がるので、そういう時は集中力不足を疑って運転しない事にしています。

その最善手を途切れさせずに打ち続けられるリズム感こそが、その人の運転そのものであり、どれだけ常に二手三手先を読みながら運転できるかがその人のスキルであり運転の余裕だと言える。
その自分で刻むリズムの中で、一番敏感に感じ取りコントロールしなければいけないのは車速でも回転数でもなく、路面を掴むタイヤのグリップ感であり、ハッキリ言ってそこだけではないかなと思っている。


加速も、ブレーキングも、旋回も、
全ては荷重移動による四輪の(単車なら二輪の)グリップ力のコントロールとマネジメントによる線で繋がっており、切り分けることは出来ない。
四輪で100%しかないタイヤのグリップ力をいつどこに何%分配するかという事を、それぞれにフェードインフェードアウトを繰り返しながら回すようにコントロールする。

これがきちんとできていればクルマがほぼ支配下に置くことが出来、殆どの不測の事態にも対応することが出来る。



とにかくまぁ、傍目にはぶっ飛ばしているようには見えるんだけどね、絶対に大丈夫と思える範囲でしか踏んでいないという事。
確実に出来る事しかしてはいけない。

それが運転者の鉄則なのである。


まぁ、それは30年かけて培ってきた事故しない為の自分のルールであって、品行方正な法規順守者であるとは口が裂けても言えないですけどねw



高速道路上からエンジンチェックランプが点灯していた。
3時間以上の運転時間と長いエンジンブレーキなどがきっかけに点きっ放しになる場合がある。

これはISCVによるチェック点灯でフェイルセーフモードになっており、アイドリングがやや高めで固定となっていて高回転域での変化は特にない。
エアフロメーター不良でのフェイルセーフモードのように鬼リタード仕様になって4千回転以上回らないというような事もない。

ただ、一度停車して一度キーオフにすると消灯し元通りになる。
何が原因なんだろうな・・・実際にアイドリングでハンチングも出るんだけど、安定している時もある。
ハンチングはISCV自体の実際の不良というよりも、ISCVの水路にエアが噛んでいることが原因なのでは?と思っていて、ヘッドガスケット抜けによるウォータージャケットへの排気混入が最近顕著になってきたので、高い位置にあるスロットルやISCVの水路に水が通っていない時があるのだ。
チェックランプの点灯がこれに関係しているか判らないですが、エンジンを直してからでないと良否判断が出来ない。
(ちなみにISCVの端子の抵抗値は規定内なのだが)

まぁ、EJ20KのISCVは廃盤なんでどうせ買えないんですけど・・。



四年生と二年生になったウチの小僧ども。
実家の裏山の八重桜がきれいだったので一緒に撮ろうと思って連れ出しました。

こんなにデカくなってきたのに、未だに一緒に風呂に入ろうだとか一緒に寝ようだとか、隣に来て一緒にテレビを観ようだとか、甘ったれの二人。
次男なら解るが、上の子の方も相変わらず甘えてきます。
今はまだ可愛らしいからいいけれど、、

この調子だと中学生くらいになっても一緒に寝ようとか言い出しかねないな・・・。



兄弟二人も仲が良くて、いつも一緒に遊んでます。
二歳違いで男の子の二人兄弟というのはバランスがいいのかも知れないですね、年齢的にも性別的にも、ギャップが殆どないので二人で勝手にずっと遊んでます。

性格自体は全く違うんで見ていて面白いですよ。

潔癖優等生タイプの長男と、ガサツな昭和系男児タイプの次男。

二人とも性格は人に優しいのですが、表現方法が違って、
長男の「創」は相手の気持ちを汲んで合わせていくタイプ。
次男の「蓮」は、余計な事をせずに静かに身を引くタイプですね。
カメラを向けても、自然に笑えるのが創、顔が引き攣ってしまうのが蓮。


創の、相手の顔色や出方をよく見ているような所はヲレに似ているんだけど、ヲレは神経質ではないんだよね・・・適当。

雑な所が蓮に行ったのか。


こうやってみんな違っていくんですね・・・面白いなぁ。



2日目は天気が良かったので、隙を見てひとりでカメラ持ってドライブ。
畑の脇などに植えられているピンク色の八重桜がきれいで、見つける度に停まって写真を撮ってました。

こういうのがいい。




ひとりで気儘に走り回って、遠くにチラッと見えた一本の桜やきれいな山並みを見て、Uターンしたり知らない路地に入って何だか良さそうな雰囲気の場所を探す。
誰かが隣に乗っていたら、「どうしたの?」とか「何処に行くの?」とか言われるような事だが、ほんの些細な事の為に誰に気兼ねすることなく自由に動き回る。

遅れ馳せながら先日観た「ボヘミアンラプソディー」に感動して、急いでまとめたクイーンの楽曲のファイルを大音量で聴きながら、窓を開けて田舎の山間部を走り抜ける。

まだ雪渓が残る峡谷エリアまでGC8を走らせる。

風光明媚な景勝地。
好きな音楽を聴きながら、自分のクルマで気儘に走り回る。
クルマが好きな人間にとっての最も幸福な時間と言えるかもしれない。

年に何度も訪れない貴重な時間である。






今年で所有19年目になるヲレのGC8。
後期フェイスを移植してはいるものの、バージョンⅣのSTIでRAである。

散々酷使してきた割に、ご老体と言うほどボディーなどもヤレてる感じはなく、
エンジン完調ならかなりのパフォーマンスを発揮する現役機である。
ま、エンジンがそろそろヤバい(オイルがかなり上がる)んだけど、作り直してる暇もなかなかないので、騙し騙し乗ってる感じです。
でも踏めば回るし、パワーもまだ出てる。

シムスの等長エキマニとメタルキャタライザーが奏でる揃った排気音が新緑の秋田の山々に木霊している。
音に合わせてついつい踏み込んでしまう。


EJ20など設計の古いガソリンエンジンだ。
3Sや4G63のような低速トルクもないし、ターボパワーで持っていき漸く高回転で使えるようになるピーキーなエンジンである。
燃費など2Jより悪いくらいだ。
シャーシへの搭載もフロントミドシップを意識し過ぎていて、フロントの接地感が足りない。
旋回性はいいが、安定感が足りない。

エンジンにしろシャーシにしろ、4WDとは思えないようなピーキーさがあるのがGC8インプレッサの特徴である。
ただ、そのお陰でFRのようなクイックさがあるのもGC8である。


最近のクルマと比べたらパワーもスタビリティーも何もかも劣っているのだが、ステアリングから伝わってくるダイレクトなインフォメーション、エンジンからビリビリ来るうるさいほどの吸排気音、ギュルギュル唸るデフやトランスミッション・・・ヲレが運転しているんだなぁ、と五感で実感する醍醐味。

これが最近のクルマにはない唯一の特権と言えるかもしれないな。
相変わらず運転が楽しいクルマですね。


割とシンプルなインテリア。
コラム上のブースト計と1DINに連成計を入れている以外は殆ど何も付けていません。
拘りは前のクルマの時から使っているルーバー取り付けの缶ホルダーと、豆電球のマップランプですかね。
ドアウインドウがクルクルメカなのも、アナログ過ぎて壊れない所がいいw


全てが等身大で、何があっても自分で何とか出来そうな感じがいいね。


何か久々にクルマに乗ったなって感じがしました。
そうそうこれだよ!って。

日々忙しいのはいい事なのかも知れないけれど、忙し過ぎて発信出来なくなってきている。
いつも表現者でありたいと思っているのに、なかなか出来ない自分がいる。
たまにポンと時間が出来ても、ブログも直ぐには書けない。

やはりインプットする時間が無ければ、アウトプットすることも出来ないんだなと思います。

仕事で疲れ切ってる上に子育てや家庭の事もやらないといけない。
それだけでも時間が足りないのに・・・
その合間でエンジン作ってクルマ造って走り回る?
・・・なかなか難しいですが、それでもやってやるぜ!って思いながら少しずつ進めています。


休みの度の秋田帰省。
妻の為というのもありますが、割と自分が行きたいだけですね。
こうやってクルマに乗る時間がつくれる。
色々リセットしてインプットする時間がつくれる。

そうすると、また自分の中で何かが回り始める気がする。
自分にとってはそういう時間です。


alt小2の次男に乞われてワイスピ観てきましたw
Posted at 2023/05/24 01:27:40 | コメント(2) | トラックバック(0) | far away | 旅行/地域
2023年04月05日 イイね!

二本松の桜

二本松の桜2009年の山梨を皮切りに始まった桜を追う旅。
コロナ禍で行かれない年もあったが、今年はしっかり計画することが出来た。

その内容は、幼少時からの友人と全国各所の一本桜を写真撮影しながら巡るというだけの爺臭い旅だが、これ以上もこれ以下もない究極の趣味だと思っている。



僕は昔から様々の事に興味を持つ度に、その核心に迫るべく取り組んできた。
趣味の領域を超えて、仕事や研究と呼ぶべきなのではないかという所まで追い込んで行くスタイルだったと思う。
だから多趣味だと思われがちであるが、その実はそうでもないというのが自身の感想である。
ただ単に何かを追求する事が好きなだけで、媒体は何でもよいのだ。

幼少期は自然が好きで生き物が好きだった。
昆虫が好きで小学校に上がる前には、ずらりと並んだ昆虫図鑑を穴が開くほど見返していて幼稚園では昆虫博士と言われていた。
長じてくると魚や小動物に興味が移り、部屋が水槽だらけになっていて手が付けられなかった。
トカゲやカエル・ヘビ、熱帯魚の飼育に留まらず、日本産の淡水魚の渋みのある美しさにウットリとしていた。
変な子供である。

中学高校と進学すると、バックパックにテントやら何やらを詰め込んで登山や、歩いて旅をするという体験型のレクリエーションが趣味の中心だった。
青春18きっぷという24時間以内ならローカル線乗り放題というJRの切符を使って本州の最果てまで行き、テント泊しながら何日間も歩いて旅した。
スマホは疎か携帯電話も普及していなかった頃なので、国土地理院の地形図と、現地で直接見聞きした情報だけで全ての行動を決した。
そもそも何もない山奥に好んで赴いている訳で、不便も不自由も感じることなく寧ろ誰よりも自由だと感じていた。

本州で最も美しいとされる清流を横目に海を目指して歩く。
水面に反射してきらきら光る春の陽光と、川向こうの山の斜面にポツンと咲くヤマザクラ。

これ以上は何も要らないな・・・そう思えるだけのものがそこにはあった。

写真を好んで撮るようになったのはこの頃からだが、作品性というよりは臨場感を想起させる記録用という感じだった。


クルマやバイクは奥深い趣味なので時間は掛かった。
運転が好きだったのでバカみたいに走り回ってクルマも散々壊したけれど、ドリフトにグリップに雪山に・・・と、これ以上は命が幾つあっても足りないと思う所までは追い込んだと思う。


‘98頃の奥多摩湖畔にて


AE86には10年近く乗り続け、理論的な考えを技術に落とし込んで実践的な走りに繋げる取り組みに没頭していた。

そんな走り方をしているとクルマはどんどん壊れるので、エンジンミッションを取り換えたり、分解して修理したり、お金を掛けられないので全て自分でやった。
一見大変だけどきちんと理解すれば誰にでも出来るなと思った。
板金塗装も難しいが仕事にまでして一通りやったが、自分で直せたら便利だなと思っただけである。
整備や運転技術の追求が結果的に楽しかった訳だが、そんなに好きかと言われたらやはりそうでもないと答えてしまう。
たまたまクルマだっただけだ。

要するに音楽でも料理でも何でも良かったんだと思う。


と・・まぁ、色々と興味を持ってきたものの僕の人生には「これしかない」と思えるものが無い。
むしろ何でもよいのだ。
恐ろしくミーハーなのである。

にも拘らず、手を付けたものは限界まで深堀する。
それぞれの分野に於いて、その神髄と呼べるだろう所に触れる所まで追い込んでみても、自分のかけがえのない物にはならなかった。
やはりそれそのものがもの凄く好きという事にはならないのだ。
この世の森羅万象のごく一部が少し理解できて良かったと感じたに過ぎない。

おこがましい事だが、「この世界の構造を理解したい」という恐ろしく漠然とした欲求をごく僅かに満足させたに過ぎなかったのである。

無茶苦茶だ。


それは生物を飼育することで命を慈しむ心を育み、
友人との僻地での旅で肉体や精神を追い込み、人生の本当の価値を見い出し、
クルマやバイクを通して様々な友人たちと出逢い、これまでの取り組みの集大成を見せあう様な、自己表現をキャンパスに書き込んでいくような日々、人生の醍醐味と呼べるような日々だった。
まぁ、包括的に見ればバランスよく色々やってきたなという感じがする。
何でも身体で知っておきたいという性質なので体験型雑学王という感じがするな。


話は随分内側に広がってしまったが、
多くの事を追求し移ろい、様々なドラマがフラッシュバックするこれまでの人生のページの中で、定期的に割り込んできていつまでも変わらずにそこにあるものがひとつだけある。

それが桜である。



何に惹かれるのかも上手く説明が出来ない。
多くの語彙を用いて説明しようとすればするほど無粋になる。
この社会においては唯物論者であるはずの私の理解を超えた神のような存在である。

桜というものは一体何なのであろうか。



早朝の3時にコウヘイに迎えに来てもらった。

僕がGC8に乗り換えた頃と同時期に買い替えているので、もう19年目になる初期型ヴィッツRSの1.5リッターである。
足回りやウェザストリップなどヘタるものは交換してきましたが、流石はトヨタ。とにかく故障という物が無い。
この20年弱で機嫌が悪くなったのはセルモーターと、エンジンのVVTをコントロールするOCV位のものである。

スポーツグレードのDOHCの1500㏄ながら、高速ならリッター15キロ以上という素晴らしい燃費を誇っているので、今回はヲレのインプレッサで行こうぜ!みたいなことにはまずならないですなw


今回は日帰りで行ける限界であろう福島県二本松周辺。
震災後に赴いた三春町より更に北側に位置するエリアである。

コロナ禍全盛期には自粛感が勝り行く事が出来なかったが、昨年は近場で済ませようという事で静岡の川根町の水目桜を見てきた。
奥ゆかしくて素晴らしい桜であったが、やはりもう少し欲しがっている自分がいた。

福島は、町中がさくら色になるようなエリアが多い。
日本三大桜と言われる滝桜を中心とした三春・田村町などの桜の町も有名だが、更に県北の二本松から福島市にかけてのエリアにも有名な一本桜の密集地帯がある。

満開の時期と天気の兼ね合いを見ながら、ベストな日を予測し、有休を取得した。
自分もコウヘイも忙しいので、なかなか泊まりではいけない。
いつかはそんな人生の余暇を楽しみたいが、目下は日帰り弾丸での福島遠征である。




福島市の南側、松川町にある「芳水の桜」を先発に持ってきた。
畑の中の調整池のほとりにあるしだれ桜で、水面に映る姿が美しいと有名な桜である。

太陽が低く水面が暗い時間帯が良いと考え、午前中の一発目に勝負を掛ける事にしたのだ。


桜は予想通り満開で、風もなく水面は鏡のように桜を映している。
平日の早朝という事もあり、人影も疎ら。
ほぼ貸し切りであった。





朝7時頃に現地に着いた。
クルマを降りると、控えめにほんのりとだけ桜の花と水仙の匂い、あと土の匂い、いつもの春の野の薫りがした。
必ずと言っていいほどウグイスが鳴いている。

初めて来る場所だが、またここに戻ってきたな・・・という感慨が訪れる。




水面に映る樹影も然ることながら、非常に見立てのいい桜である。
美しいドーム状のシルエットからなだれ落ちる様に枝垂れる英が何とも見事なのだ。

その枝垂れ桜のドームの中から花の天蓋を見上げていると時間が止まっているような気がした。
何だか現実離れしている空間である。



こんなに奥ゆかしい美しさが他にあるだろうかと思ってしまう。



小長石の駒ザクラ(秋山の駒桜)も凄かった。
これまで見てきた桜の中でも数本の指に数えられる巨樹である。


コウヘイも童心に還って楽しんでいるのが判る。


木に向かうまでの散策路も春爛漫といった感じだ。









根回りに多くの石碑や地蔵を抱く樹齢500年を数えるエドヒガンで、幹の間近まで行くとその存在感に圧倒されます。
遠目に見ても樹高があり、大変形の良い枝張りをしている。



ここも、午前中の早い時間に来られたので、先客も一人二人といった感じだが、見紛う事なき満開を呈している。
予報では花曇りとの事だったが、奇跡の青空をバックに従えて完璧な撮影コンディションと相成った。


余りの見事さに言葉が見つからなかった。

暖かく、ほぼ無風の春の陽光の中、狙ってもなかなかお目に掛かれないような全ての条件が揃ってしまった。
小長石の駒ザクラ・・・本日の撮れ高はもう充分なので、もう帰ってもいいような気持ちになっていた。



桜の観光客の為の六角堂のような休憩所が建築され、近くの高台ではお茶屋さんが臨時営業を始めていました。
山の麓の入り口付近には駐車場が整地され、案内所には人が詰めている。
とにかく地元の皆で観光地として盛り上げ、大事にされている事が判りました。

素晴らしい桜でした。



駒ザクラよりやや北側の集落の民家の裏にあるという「駒姫桜」を探しています。
本当に町中がこのように桜だらけ。
移動中も、あの桜はどうだろう・・・ちょっとここ寄ってみようか、といった具合に飽きる事が無い。



そして本当に民家の裏庭みたいな所に植わっている「駒姫桜」を見つけました。
樹勢はやや衰えているものの、なにせ樹齢500年という古木です。
ぼこぼことうねる様な幹から樹齢相当の風格を感じます。


有名で桜そのものが観光地のようになっているものもあれば、このようにほぼ人が訪れる事が無くひっそりと咲く古桜もある。

手入れの差こそある程度感じますが、どちらが素晴らしいという事は無い。
どちらも400年、500年の時を超えてきているのである。


人間から見たらどちらも神のような存在である。



集落の外れにある墓地の薬師堂、その奥の神社が桜の森になっていました。


お堂の脇で一枚撮ってもらう。

墓地ではありますが、青空の元、吹き抜ける薫風が暖かい。
見晴らしも良く気分の良い所でした。



鳥居の奥の石段を上がっていくと桜に囲まれた小さな神社。

今風に言うとパワースポットだとかヒーリング効果だとか言うのかな?
神社というだけでそういう雰囲気はあるものだけど、そこが桜花繚乱となると、そのエネルギーは凄まじいですね。

自我や邪なものが消えて行き、宇宙と一体になっていくような浮遊感を感じます。


美しい里山、一体何なの。


県道で二本松エリアへ戻る際、駒ザクラを再び遠景から狙ってみる。
何という立派な桜だろう・・・。

遠くから見てもこの圧倒的な存在感。



次の桜を目指す道すがら、ふと雰囲気のある赤鳥居。
咄嗟にクルマを端に寄せて、カメラを手にします。

同じことをして回っている人には同様に目に留まるようで、我々のヴィッツのすぐ後ろにも一台停車。
おじさんが一眼片手に降りてきて、数枚をファインダーに収めていました。
「次は何処に行くんだい?」と話しかけてきたので、「この先の墓地のシダレです」と伝えると、「今は慈徳寺のシダレが満開だよ、このすぐ先だから行ってきな」そう言うと、市内の桜巡りのパンフレット的なものをくれました。

「そうか~、予定外だがあとで寄ってみようか。」



ここが予定の小田の枝垂桜。

墓地のど真ん中にある巨大な紅枝垂れなんですが、紅枝垂れは少し早いんだよね。
時期を過ぎると白っぽくなって葉桜になってくる。

それでも非常に立派な枝垂れ桜であることは充分に判りました。




先ほどのおじさんが教えてくれた慈徳寺。
満開の立派な枝垂れ桜が迎えてくれました。

パンフにある様な有名な桜なので、多くの観光客が観桜に訪れていました。


菜の花を入れてみたり、色んな切り取り方が出来て面白い。
見栄えの良い桜ですね。

神社寺院は元々多くの桜を植えることが多いですが、神社と違ってお寺は枝垂桜が多い気がしますね。
天井から吊るす仏具である「天蓋」に見立てているからという説がありますが、何となくそれも頷けます。




昼食を摂ろうと訪れた諏訪山神社。
境内の参道の桜並木の脇に椅子を出して、お弁当を食べることにしました。

いつも昼飯をどこで食べようか・・と悩んで欲が出てしまい、昼食が遅れてしまう事が多い。
早出の慌ただしさを一旦ここでリセットし、静かで落ち着いた環境で桜でも見ながら食事がしたいという究極の願望があるからで、午前中の行動はこの為のロケハンという意味合いも大きい。

ここも神社という厳かで静かな環境、高台で見晴らしも良く、桜並木のエドヒガンの脇でキャンプ用の椅子を出して腰掛けると、なんかもうどうでもいいや・・・という安堵感に包まれました。

平日であるからか、人影も疎ら。
境内には樹齢400年を超える枝垂桜があります。



歴史を感じるぼこぼこの太い幹。
大枝は枯れ落ちて樹齢相当に朽ちかけてはいますが、それでもまだ振り絞る様に花を付けています。


幹だけでも雰囲気がありますね。





そのあとも、有名無名の桜を幾つか周り、日は傾いていきます。
正午過ぎから夕刻に掛けての時間というのは、割と空白の時間と言うか、少し時間を潰すような過ごし方になってきます。

日光がトップライトだったり、春先は午後から白く霞んでくる事が多いので撮影に適さないことが理由です。
空の色と桜が同化してしまう。



トワイライトからのライトアップがある桜を予定しておいて、それまでのんびり過ごしたりしています。



まだ早いのだけど、本日のオーラスを飾る桜の下見をしに来ました。



「中島の地蔵桜」
水張りがリフレクションになる田圃の桜で、夕刻からのライトアップに先駆けて多くのカメラマンが陣取っていました。
考えていたよりも有名な桜のようで、人の数が凄い。
場所取りとかは余り好きではないので、周辺をウロウロして見え方の確認だけしておきます。
高台に登ってみるポイントや、裏側から安達太良山を背にするポイントなど結構どこからでも狙えますが、やはり水張りしている田圃の正面からですかね。

日没までまだ一時間位あるので、もう一か所だけ見てきたい桜があります。




ここも観光客などが訪れそうもない里山の窪地に座している桜、「長沢のサクラ」齢400年を数えるエドヒガンで、見るからに老いた椿を脇に従えて悠久の時を超えてきた。


これも素晴らしい巨木ですね。




こういった古桜はもはや神様なので、こちらも自然と厳かな気持ちとなる。
邪な気持ちは見透かされ、無礼な振る舞いは許されないような気がして、心の中では「失礼します」と一礼してからシャッターを切るような、そんな心持ちになるのだ。

人間など愚かで低俗で、小さな生き物なのだから。


山陰に日は沈み、薄暮に浮かび上がる里山の古桜。
我々が見ている間、誰も訪れなかった。

こういう「見つかってない」桜が個人的には好きですね。
変にスポットが当たっていない方が、生物は長生きしやすいでしょうし、
このままあと数百年ここで時を重ねるのでしょうね。



さて、いい時間になってきたので地蔵桜に戻ります。

ちょうど18時をまわった所で周囲に設置された照明が点灯しました。


夜の帳が降り始めます。
周囲の余計な物は宵闇に沈み、ライトアップされた枝垂れ桜が輝き始めます。
ここから空が漆黒の闇に変わるまでのおよそ45分間、いや、トワイライトブルーになる最後の15分程度がこの桜のエンペラータイムでしょう。




息を呑むような美しい演出。
自然と人の手によるエンターテイメントの織り成す究極の美術といえるでしょうか。

多くのカメラマンが日没前から陣取っていた上段の田圃の水面が最も近い真正面からの絵は、トワイライトシーンが撮れませんでしたが、空いていた下段の田圃でも充分な美しさを捉えられたと思います。毎年撮ってる方々は欲が出るのでしょうね。


私はここで14年もこの桜の案内をしてるんだというおじさんが、うろうろ回りながら手慣れた感じで地蔵桜の名前の由来だの、桜にも年棒というものがあるだのという話をみんなに説明している。
この「中島の地蔵桜」は、この開花の時期だけで大体300万円くらい稼ぐのだと自慢気に話をしていた。
だけど、三春の滝桜は1億5000万円も稼ぐらしいという話でオチをつけていました。
日本のプロ野球の二軍の選手とメジャーの選手ぐらい差があるな・・・。

三春のスーパースターでは相手が悪すぎるだろ・・・と思いながら聞いていましたが、この水張りの逆さ地蔵桜もなかなか素晴らしいものです。


久々に桜で訪れた福島でしたが、やはり桜が多く良い所だなと再認識致しました。
私の浅はかな理解や美学が届く事のない超越した「神」のような存在である全国津々浦々の一本桜。


これは趣味を超えた「信仰」なのかも知れないな。

この世に数多くある宗教にはその教義に触れる度に「弱いなぁ」と切り捨ててきた自分であるが、結局見た目で判断するという単純な側面がある。
基本的にお金と屁理屈で成り立っているものを見下しているので、初見の美しさやフォルムなどから受け取るインスピレーションで判断する事が多い。
偽物には出せないオーラというものがある。
心の拠り所とする不変のリスペクトの根拠など、結局そんな所なんだろう。

「カワイイは正義」なんて言葉があるけれど、桜の美しさの魅力はこれと同義なのかなと思う。
アイドルを追いかけている事と何ら変わりはない。
直訳通り「idol=偶像崇拝」なのだなぁ。


これでまた一年分の英気を養えたな。
連休ゆっくりしたらまた色々頑張ろうっと。

altもうGWかよ・・腰が痛くてヤバイ
Posted at 2023/04/30 16:04:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 桜を追いかけて | 旅行/地域

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