「盗んだバイクで走り出す　行き先も解らぬまま」

1980年代、日本の男性歌手にあまり興味が無かったせいだろうと思いますが、尾崎豊さんを初めて知ったのがTVドラマの「北の国から'87初恋」でした。

妻が倉本聰さんの大ファンで一緒にドラマを観ていました。

そのドラマの中で中学生の純君とれいちゃんが尾崎豊さんのこととその楽曲について話していたのです。

挿入歌として尾崎豊さんの「I love you.」がドラマで流れ興味を持ちました。

尾崎豊さんの曲の中で「I love you.」はとても良い曲だと思いますが、特にインパクトが あったのは「盗んだバイクで走り出す　行き先も解らぬまま」という歌詞がある「15の夜」と「夜の校舎窓ガラス壊して回った」という歌詞がある「卒業」でした。

「盗んだバイクで走り出す」「夜の校舎窓ガラス壊して回った」のどちらも犯罪です。

それらの言葉を歌詞に入れているのには驚きましたが、曲全体の歌詞やメロディ、彼の歌声を聴いていると「犯罪を歌詞に入れて歌っている」というような嫌悪感は感じることが無く「（当時の）若い子の心情や葛藤が素直に出ている曲」だと思いました。

フィクションである楽曲ですから良いですが実際にこんなことが起これば被害者がいるわけですから問題です。

「盗んだバイクで走り出す」のモデルになったのは彼の兄の ヤマハ パッソル （タイトル画像）を勝手に乗っていたことだという説もあるそうです。

ビーバップハイスクールなどでも分かるように学校が荒れていた時代を知っている人達には「盗んだバイクで走り出す」「夜の校舎窓ガラス壊して回った」などの歌詞に共感を覚える方もいらっしゃると思いますが、今の若い人達には気持ちを理解しにくい歌詞かもしれません。