グランツーリスモ5を購入してほぼ1ヶ月が経った。
12月20日には
大幅な機能改善を含むver1.05がリリースされ、前回マイナス点に挙げた「コクピット視点で各種情報表示が消せない」や「ゲームバランスが悪い」がかなり解消している。
1ヶ月プレイしてみて感じた長所と欠点を、追加してみたいと思う。
長所
- オールペン機能
いわゆる愛車の塗り替えだが、私のようにクルマは収録されていても色がなかったユーザーにとっては非常に嬉しい機能である。画像のように、Keiワークスにスイフトのチャンピオン・イエローを塗ることで、自分の愛車の色に出来た。不思議なもので、色が同じというだけで自分のクルマがそのまま走っているように感じる。Keiワークスのチャンピオン・イエローは稀少だから、ということもあるかも知れない。 - フォース・フィード・バック(FFB)
ステアリング・コントローラーに初代GT Force
という最低限度の製品を使用しているのに、FFBから得られる情報が非常に多い。タイヤの種類によるグリップの違いといった基本的な部分は勿論、同じ舗装路でも舗装の種類が変わった瞬間にステアリングの重さが変化したり、実車では身体全体で感じる段差の衝撃なども何故かステアリングだけでリアルに感じられる。FFBの効かせ方が良く練り込まれているのだと思う。
欠点
- グラベル・スノーでの挙動
グリップしているうちは良いが、限界を超えてグリップを失ってからの挙動がおかしい。一言で言えば、立て直すことが出来ない。この違和感の正体が、公式ファンBOOK
でのPWRC 新井敏弘選手の評価でようやく分かった。
新井選手によると「四駆のラリー車って、グラベルで横滑りしているときにアクセルを踏むと、その縦方向のトラクションでスライドを止められるんですけど、これはなかなか止まってくれない」とのことで、「振り回して運転するタイプ」の新井選手はコースオフを連発してしまっていた。
私の意見を付け加えるのはおこがましいというものだが、立て直すことが出来ないのは、グリップを失った状態でカウンターステアを当ててアクセルを踏むことでクルマの向きを立て直すことが出来ないという、新井選手の言葉通りの違和感なのだと思う。
上述のFFBからグリップ感は伝わって来る。どうやら、完全にグリップしているときと、グリップをやや失った状態まではコントロールが出来るようなので、それ以上グリップを失わないように注意して走れば、グラベル・スノーもそれなりに楽しめる。 - ヘッドライトの暗さ
今回、夜の表現はそれまでと大きく変わりかなり現実感のあるものとなったのだが、その割にヘッドライトがどうも暗い。ハイビームにしていても10m程前のクルマの姿が薄明るくなる程度で、コースを照らすことすら出来ない。ロービームにすると、フォグランプの照射範囲のように数m路面が明るくなるだけである。丁度、ハロゲン・ランプが登場する前の、普通の電球を使っているような感じである。これでは走るのに支障がある。
更に、ルームミラーに後続車のヘッドライトが映らないのも、レースをしていると特に困る。後方視点にするとちゃんとヘッドライトが点灯しているので、ルームミラーの処理に問題があるのだと思う。
ただ、日中の降雪時にハイビームにしたときの前方のまぶしさは良く表現出来ている。
その他細かな長所や欠点を挙げていると切りが無いが、しかしグランツーリスモ5は、普段ゲームをやらない人でもこのためだけに一式揃える価値がある作品だと思う。
F1やSuperGT、WRCを始めフェラーリやランボルギーニといった、普段乗ることの出来ないクルマを疑似体験出来る、というだけではない。オンラインの走行会で走っていると、マナーを守らないといかに危険かが良く分かる。
速い車が迫って来たら早めに走行ラインを空けて譲る(ウィンカーが出せないのが惜しい)、遅いクルマに近づいたら向こうが気付いて譲るまで無理に追い越さない、といったマナーを守らないと、ほぼ確実に衝突するか、避けようとしてコントロールを失う。現実では死亡や負傷といった代償無しには出来ない経験がここでは出来るのである。
(勿論それを逆手にとってクルマをぶつけ合って楽しむ人も居るようで、それはそれでゲームの楽しみ方の一つではあるのだけれど、それは「
ニード・フォー・スピード
」などで楽しめば良いような気がしなくもない)
さて、Keiワークスに乗ってシャモニー・メインをアーケード・モードの上級で走ってみた。ライバル車が「
アルファロメオ 147 2.0 ツインスパーク '02」「
プジョー 106 S16 '03」「
プジョー 307 XSi '04」と名だたるクルマで、しかも上級という難易度最高の状態なのに8kmちょっとで全車抜いてしまったのは、ライバル車がAIでグリップ重視のため、コーナリングで必要以上に減速するからなのだろう。
Posted at 2010/12/27 01:27:11 | |
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