熊本地震の被災地支援に海上保安庁・第十管区海上保安本部が巡視船PL08「とさ」、PL69「こしき」を派遣し、被災者に対して、給水、入浴、携帯電話等への電源供給の支援を行っています。
東日本大震災の際、当時、現役であった
、「日本チャータークルーズ」(商船三井のチャーター客船の子会社)所属の客船「ふじ丸」(総トン数:23,235t、乗客定員:600名)や
三井造船の大型貨客船テクノスーパーライナー(TSL)(総トン数:14,500t)が、被災地に派遣され、被災者支援として入浴や休息、食事の提供を支援を行ったことがありました。
共に、利用した方々からは、概ね良好な評価を得たようです。
船舶は、特に客船であれば、寝る(休憩)場所、風呂、食事、医療、娯楽等々、一通りの施設があります。
しかも共用部分も利用すれば、乗客定員より多くの方を収容することができ、窮屈で不自由な避難所での生活に対して、少しだけでも安らぎの支援を行うことが可能です。
今回の巡視船には、一般の方々を宿泊させるだけの十分な施設がない為、そこまでの支援はできませんが、それでも入浴や休憩施設としては、効果的な運用ができているのではないかと思います。
毎々、災害時の支援船舶の建造構想は出ますが、いつ起こるか分からない震災の為に何で、そんな船が必要なんですか?海上自衛隊の艦艇を使えば良いじゃないですか?海上自衛隊がダメなら長距離フェリーをチャーターすれば良いじゃないですか?等々、いまは亡き民主党とか言う亡国集団を中心に反対意見が出てナカナカ実現しません。
今回も大洗-苫小牧の長距離フェリーの傭船が計画されましたが、フェリーには、接岸と言う問題があります。
クルーズ客船は、寄港地で接岸できない場合(港が大型客船に対応していない場合)に備え、テンダーボートで行き来する機能を有しています。
しかし、フェリーは接岸し、車両の乗下船を前提とした構造になっている為、港の施設に被害が出ていると、折角、沖合まで来れても、人や物の乗下船をスムーズに行うことができません。
クルーズ客船だって、テンダーボートが近づないくらいの状況では、お手上げになってしまいます。
そう考えると、揚陸艦のような機能を持った、それ専用の船舶があっても良いと思います。
写真は、支援に従事しているPL08「とさ」おじか型巡視船の原形となったPL01「おき」、PL69「こしき」と同型のPL64「しもきた」です。
第十管区海上保安本部の方々、連日の支援活動、お疲れ様です。
122038
Posted at 2016/04/30 00:19:14 | |
トラックバック(0) |
船舶 | 日記