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2020年09月26日 イイね!

2000年式ムーヴ カスタムターボRS感想文

2000年式ムーヴ カスタムターボRS感想文妻が出産した直後、我が家に泊り込みで助けに来てくる妻のお母さんの足としてスギレン氏の愛車ムーヴを貸して下さることになった。ご丁寧にシートの水洗いまでしていただいたのだが、試しに運転したお母さんは、コラムシフトと足踏み式PKBが慣れないと白旗を揚げてしまった。急遽ベリーサを取りに行き、お借りしたムーヴが早々にお役御免になってしまった。

大変申し訳ないと思いつつ、ムーヴで息子と二人で遊びに行ったので、その際の感想を残したい。

スギレン氏は元々L900系ムーヴが新車販売されていた頃に購入を検討したことがあったそうだ。当時は事情があって購入せず、近年中古車で念願のL900を手に入れたという訳だ。ちなみに後期型だが、スギレンさんの好みで前期顔(ガラスレンズ)に交換されている。

様々な年式の部品が混ざっている為、純正と異なる部分もあるがE/G乗せ換えの様な大掛かりな変更は加えていないはずだ。

●軽ハイトワゴン界の力強い追跡者

ダイハツムーヴは1995年8月にデビューした。ミラをベースに背高シルエットのボディを持ち、軽自動車らしからぬ広々とした居住性を売りにした新ブランド車であった。



発売はハイトワゴンというジャンルを再発明したワゴンRに遅れること2年。本来スズキより先んじて開発されていたと言う噂もあるが、開発が停滞している間に起きた初代ワゴンRの大成功はダイハツ開発陣にとっても大変悔しかっただろう。

今まで軽ボンバンとそのベース車たるセダン系がメインの軽自動車界の中でワゴンRとムーヴはRVブームを追い風に新しい風穴を開け、普通車に迫る居住空間をと心地よい道具感が大いにウケた。

既存の軽セダンユーザーやエントリーユーザーにホットな新ジャンルの軽ハイトワゴンを一台でも多く売るために、ターボや4WDなどと矢継ぎ早のバリエーション展開を続け、それがウケていた。当時の街中ではワゴンRやムーヴを多く見かけたものだ。

当時のドレスアップ文化とも親和性が高く、私の趣味とは遠い感性で仕上げられた幾多の改造車を見かけたが、これに目をつけたダイハツはメーカー謹製のカスタムカー「エアロダウンカスタム」を作りヒットさせた。メーカー自ら裏ムーヴと呼んで標準仕様よりも押し出しの強いフロントマスクに換え、車高を落とし、サスチューンを見直した。黒夢のBGMでダークな雰囲気が漂うCMは今でも印象に残っている。

背が高いムーヴでわざわざ車高を15mm落とす意味があるのか?ワゴンボディに堅い足回りが必要なのか?これ見よがしなメッキグリルと威圧感のあるヘッドライトが下品だなどと真面目な人たちは否定的な見方をしていたが、マーケットの反応は好意的で段々とワルなカスタムがムーヴのイメージリーダー的な役割を果たすようになる。

同一車種における標準系とカスタム系の性格違いの2バリエーション政策はセドグロのブロアム系とグランツーリスモ系、或いはクラウンのロイヤル系とアスリート系など上級セダンで行われてきた手法であるが、裏ムーヴのヒットで軽自動車界では一つのモデルに対して標準とカスタムを揃えることが当たり前になった。

1998年の規格改正(全長10cm延長+車幅8cm拡幅)に合わせて軽自動車各社が一斉にFMCを実施し、ムーヴも2世代目となった。新規格に変わった1998年、各社が一斉に新規格のフルモデルチェンジを行ったのは前回の1990年の規格改正時(全長10cm延長+660cc)に他社がマイナーチェンジレベルで暫定対応したのに対し、ダイハツだけがミラのFMCを挙行し、市場の話題をダイハツにさらわれてしまった苦い経験があるからだ。

こうして一斉にFMCを迎えた軽自動車達だが、従来の主力だった軽セダン、ボンバンの代表格と言えるミラ・アルト・ミニカは、ベーシックなミニマムトランスポーターに徹して、事務的なキャラクターとなり、どこか気の抜けたサイダーのような様相を呈していた。

一方で、新ジャンルとしてSUV風のアクティブ感を演出したKeiやテリオスキッド、スペシャルティ感覚のミッドシップコミューターZや、ミニ・アリストのようなルックスの2代目オプティなど新しいトレンドを模索しながらシンプルな2BOXから決別しようとする動きも見られた。

前置きが長すぎたが、この一斉FMCに沸く軽自動車市場の台風の目が2代目ムーヴであり2代目ワゴンRであった。



安全性の確保が命題になっていたため、室内スペースの拡大は表立ってアピールできなかったが、ムーヴは先代の美点を引き継ぎつつ、コラムシフトの採用でサイドウォークスルーを実現し使用性を向上。より一層上位を食うハングリー精神を加速させた。

●オトナっぽいプロポーションを得たエクステリア

スギレンさんの愛車を見て見よう。

角目のヘッドライトで標準型と差別化していたカスタムは、丸型4灯式ヘッドライトを得て標準型との違いを別方向に強調した。競合関係のワゴンRやライフはデビュー時点で標準フェイスしか持たなかったため、標準/カスタム二本立て戦略こそがムーヴらしい特徴だった。



内外で径の異なる丸目ヘッドライト、長方形のメッシュグリルがワルそうな印象を与え、当時の流行を反映している。ヘッドライト周りはガラスレンズだった前期型がスギレン氏の好みらしく、後期モデルに前期の顔を移植しているが、丸いターンシグナルレンズの後期用Frバンパーとのマッチングも意外と良い。

街で見かける多くのムーヴはカスタム顔だったと記憶している。標準とカスタムと並べられてしまうと、標準顔が「安い方」と受け取られかねず、何となく上級と目されるカスタムが選ばれがちだった。

この個体はターボ車のためインタークーラーのインテークがフード上に設置されている。現代のターボ車からは消されてしまった処理方法だがこれがあるとターボの高性能イメージが沸いてくるのは私が昭和の人間だからだろう。



サイドビューは当時としてはまだ鮮度があり、新しさを感じさせるハイトワゴンスタイルでありつつも、拡大されたクオーターウィンドゥのお陰で初代よりも落ち着きのあるステーションワゴンらしいプロポーションになった。

先代はエンコパがミラ共通で変更ができず、フード見切り線も利用した勢いのあるAピラーの傾斜で背が高いがヒップポイントをミラから大きく変えなかった。パッケージング的にもヒップポイントをワゴンRの様に上げられなかったため、ベルトラインが上げられず、明るく健康的だが腰高なサイドビューだった。

2代目はヒップポイントを改善することでヒールヒップ段差を確保、ベルトラインを高めて視覚的安定感とグリーンハウスの最適化を得て安定感のあるプロポーションとなった。

この安定感、実は現在ライバルを寄せ付けないヒットを飛ばしているホンダN BOXのエクステリアの秘密でもある。N BOXも競合よりもベルトラインを高め、ヘッドライトを高めに配置し、エンジンフードも持ち上げることで立派に見せて軽自動車が持つ弱々しさを緩和したとされる。

更なるプロポーション改善に寄与しているのがアルミホイールである。当時としては大径の14インチが奢られていた。かつて自分が乗っていたヴィヴィオは基本が12インチで、上級の13インチが奢られれば十分見栄えがしたが、ムーヴの様に背が高くなりベルトラインも上がると、14インチでちょうどバランスが取れる位になる。

当時はとてもオーバーサイズに感じたが既に現行ムーヴには15インチが奢られている。実際は最小回転半径に影響するからNGであることは理解しつつ、今後はハリアーの様にタイヤの幅を縮めて大径化することもありうる。



リアビューは初代から引き継いだ横開きバックドアとクオーターピラーに統合された縦型Rrコンビランプが特徴だ。横開きバックドアもワゴンRに対するムーヴらしさのアピールに一役買っている。

狭い場所に駐車した際、全高が高い車はバックドアも長いため、前回にする為には前後方向の長さが必要になり、ちょっとした荷物を載せ降ろしするために開閉スペースが必要になる。横開きバックドアは小開度でも荷物を取り出し易く使用性が良いとされた。

また、バックドアガラスの両端に配置された縦型Rrコンビランプは90年代後期に「はしか」の様に流行した。このデザインのパイオニアは2代目スプリンターカリブであると考えられるが、バックドア開口と視認性、背の高さを強調するデザインはアンチセダンとしての主張にピッタリだったのかもしれない。

ムーヴのほかにもステップワゴン、ライトエースノア、キューブ、エクストレイルなどがすぐに思い出される。例えば80年代の真っ赤な内装が懐かしいと感じるマニアがいるが、今後増えるであろう若手マニアは縦型Rrコンビネーションランプに強烈に反応される方がいても疑問を感じないだろう。


●よく考えられたインテリア




インテリアは90年代間あふれるセンスで統一されている。コラムシフトを活かしてベンチシートを採用することでサイドウォークスルーを実現した事は既に触れた。手引きPKBはウォークスルーの邪魔になるため足踏み式を採用。当時の最新技術だったリリースレバーの無い二度踏みでPKBを解除できるタイプを採用し使用性を向上させた。

既にデュアルエアバッグは常識となり、ダイヤル式のヒーコンパネルや2DINオーディオが装着可能なスペースが確保されたセンタークラスターも奇を衒わない常識的なデザインだ。生産都合なのか角部が丸められた硬質樹脂を射出成型した簡素なインパネだが当時のBセグの内装クオリティも似たようなものであった。(更に上位の5ナンバーフルサイズのミニバンでもこの頃はカチカチのインパネにコストダウンが目立つ時代だった。)

センタークラスターやメーターバイザー、助手席小物入れのリッド部の木目加飾が目を引くが当時の内装は質感の演出に困るとすぐ木目調パネルで高級感をアピールする例が多かった。

下級グレードは素地色のパネルだが、量販グレード以上に木目調パネルが採用されるなど、とにかく木目調がもてはやされていた。2000年当時の若者だった自分はニセモノ感の強い木目調が「おっさん臭く」て大嫌いだったのに、20年ぶりに再会すると「懐かしいな」と言う感想が勝り、私の心境にも変化があった。
(私がおっさんになったのかも)

なお、スギレン氏の好みでスピードメーターとステアリングはネイキッドのものと交換されている。

運転席に座ってみたが当時のセダン系と較べると異次元の広々感である。アップライトに座りながらも、頭上空間が余り、室内空間の余裕を感じた。寸法的には軽自動車ゆえ、ドアトリムと腕の距離や足元のスペースに余裕はあまり無い。しかし、極端に身体を捻ったりする必要が無いレベルまではパッケージングが整えられている。



前席に採用されたベンチシートだが、助手席と別々にスライドできるが座面が続いている為、平板でホールドはあまりよく無さそうだ。先代と比べるとヒップポイントが上がり見晴らしがいい。2代目ではムーヴ専用の縦方向に大きいものとなったことで落ち着いた感覚が得られている点も興味深い。

後席はムーヴ見せ所である。寸法的に室内空間の拡大が出来なかったのでヒップポイントを上げ、従来同様に前後スライド、リクライニングを可能としたことで、実用性と広々感を向上させている。



簡単操作で格納すればフラットな荷室が得られる。前席よりもヒップポイントが高いから前席との一体感も味わえる。特に強調したいのはRrシートスライドで足元空間拡大をアピールしながら、前方向にスライドすればしっかり足を引いて綺麗に座ることも出来る点だ。

現代の広々スペースを謳うスライドドアを備えたスーパーハイトワゴンは室内長の数値をアピールする為、悪魔に魂を売って得た長すぎる座面によって室内を広く見せているだけの車が少なくない。(まるで昔のセダンのRrシートバック角度の様だ)



2代目ムーヴは150mmものシートスライド量により足元スペースを広く座れるが、調整次第でアップライトにきちんと座れる。カタログ値も追いながら正しい姿勢も確保できる点が良心的で高評価を与えたい。1998年に既にそれが出来ているのだから現代の後継車たちも学んで欲しい。



ラゲージスペースは2代目ムーヴの工夫が垣間見える部分だ。新規格化で室内スペースを表立って拡大できなかった反動?なのかラゲージが広く使い易い。歴代を通じてこれが最大の特徴で、以降は室内長が大きい事、後席レッグスペースが広い事に囚われ始めてしまうので、2代目ムーヴのラゲージは標準状態でも広いことが特徴だ。Rrシートを過度に後ろに引くと乗り心地の悪化と荷室容量不足を招く。

デッキサイドは燃料系のスペース確保の為張り出しているが、床面は低くフラットで十分な平面が確保されている。Rrシートスライドによるスペースアップも可能だが、ワンタッチ格納システムによって倒してしまえば当時の軽自動車としては広大でフラットなスペースが得られた。



軽自動車に限らず現代の車のラゲージはどこか適当にやっつけ仕事で設計した感が漂う事例が増えてきたように感じるが、奇を衒わないムーヴのラゲージはスッキリと使いやすい。

●友人宅までドライブ

子供を乗せるため、チャイルドシートを取り付けた。ドアヒンジの開き角度が小さいのでチャイルドシート取り付けは少々難儀した。Rrドアヒンジが直角付近まで大きく開くようになるのは3代目まで待たねばならない。

元々座面高さのあるRrシートゆえ、我が家が使用中のチャイルドシードを取り付けると、3歳児の我が子を抱っこしないとチャイルドシートに載せられないのだが、こんな時、背が高いので子供を抱っこしたまま腰を屈めずに載せられるのはメリットだと感じた。



E/Gを始動するとEF-DET型エンジンが小気味よく始動した。3気筒DOHCターボというドッカンターボのスポーツモデル用エンジンだ。RVのムーヴに組み合わせるのはミスマッチだと指摘する人は居たが、660ccという排気量に縛られた軽自動車に十分な動力性能を付与する為には過給機の装着以外に選択肢は無く、ワンボックスタイプのモデルにも広くターボが設定されてきた実績がある。

当時、RV系を中心に流行し、初代プリウスやOpaといった非RV系モデルにも採用例が増えていたコラムシフトを操作した。少々筋力を要する欠点があるもののシフトレバーにロック解除のボタンは無く、手前に引くことでロックが解除されPレンジからR、N、Dレンジへ操作可能となる。ムーヴに限ったことではないが、操作に腕力(&指の力)が必要で勢い余って行き過ぎてしまうミスが多いのがコラムシフトの欠点である。

AT車の普及でシフト操作回数が減っておりメーカーとしては多少使用性に劣ってもクレームは少ないという勝算があったのかもしれないが、慣れてくるに従って積極的にシフトする気が無くなっていく。サイドウォークスルーを両立させるためのコラムシフトは、タウンエース/ライトエース・ノアのイージーコラムシフトやセレナの電動アシスト付インパネシフト、ガングリップタイプのコラムシフトなどステアリング軸を中心とした回転操作ではなく、力の入り易い前後方向の操作に改められることで操作力が低減された。



軽やかに発進した。AT車なのでのろのろ運転は得意だ。小さい車に乗ると無性に狭い道を走りたくなるので、抜け道を走りながら幹線道路へたどり着いた。

流れに乗るためアクセルを踏み込むとムーヴはイージーかつパワフルな加速を見せてくれた。セダン系と較べると重めの車重とルーズな4速ATのお陰でシフトショックを感じさせず、E/Gが発する強めの加速Gをオブラートに包む。

60km/h時の回転数は2000rpm程度。当時としては普通車と変わらない大人びた走行が出来る。乗り心地は4WDと言うこともあり最低地上高は高められており、ファミリーユースにも使えるソフトな乗り心地のため、Rrシートの我が子もムーヴの見晴らしの良さにご満悦だった。



ちょっとした農道も走らせてカーブもクリアしたが、アクセルを強く踏み込めばその実力を遺憾なく発揮し、3レンジで走らせれば無駄なシフトアップ無く小気味よく走行できる。いいペースでコーナーもクリアしたがロール感が自然で軽自動車であることを忘れさせてくれる。街中で不満が出ず、ワインディングでも十分こなせるいいセッティングではないだろうか。

ETCゲートを通過すると、全開で本線に向かって加速した。レッドゾーンは8500rpm付近だが7000rpmでシフトアップ。踏み込めば現代車に伍して加速することは十分容易だ。合流の際、大型のドアミラーが大変見やすく安心感があった。現代では燃費追求の為ドアミラーは法規で要求されるエリア以外は大きくカットして投影面積を減らす例が殆どだが、この時代の車は燃費よりも使いやすさを重視していた。

合流後、慣熟走行を兼ねて左車線を走らせた。当時の制限速度は80km/hだが、その速度域ではムーヴはゆるゆると3000rpmで走っており十分な余力がある。上り坂でも少しアクセルを踏み足してやれば十分に登坂できる。

少し急いでいたので車線変更し現代の軽自動車の制限速度まで加速した。その時のE/G回転数は3500rpm付近を指した。この個体はスギレン氏が遮音対策を追加している関係でかなりNV性能が底上げされている。その恩恵もあって流れの速い高速道路で特に不快感を持つ事無く流れをリードし、時には遅いトラックを俊敏に追い越しながら目的地へ向かってドライブを楽しめた。

背が高い車で高速道路を走る事は横風で進路が乱される場面も多いがムーヴの場合、4WDの恩恵か走りに安定感がある。この実力なら普通車と遜色が無いといって良いだろう。

●まとめ

目的地で目一杯遊び、子供は出先でお風呂に入ってチャイルドシートでぐっすり眠りこけている。帰りの高速道路でも夕日が沈み行く中、スモールライトを点けて流していると「肩肘張って高い普通車買わなくてもこれなら軽で十分」なんて感想が自然に沸いてくるのは、この年代になってようやくハイト系が誕生し、乗用者的なドラポジと室内の広さが両立され、ターボと4速ATで普通車並みの動力性能が得られ、4WDによる高いシャシー性能とスギレン氏の改良が功を奏して安心感が得られるからだろう。




2代目ムーヴ以降、更なるスペースと実用性追求の結果、車高を更に上げてAピラーの前にA’ピラーを設定し、スライドドアを備えたスーパーハイト軽ワゴンが軽自動車市場の中心車種となった。普通車の代替としてこれらの車種が選ばれることも増えたが、室内長をテーマとした無意味な数値競争に明け暮れた結果、パッケージング的にもデタラメで快適性もラゲージ容量も足りない。せっかくファミリーカーの一丁目一番地を狙えるポジションに近づきながらもこの体たらくにうんざりしていたところだが、20年以上前に発売された2代目ムーヴが既に「あるべき軽ワゴン」像をほぼ実現していたことは大変興味深い。



スギレンさんに感謝
Posted at 2020/09/26 23:40:44 | コメント(2) | トラックバック(0) | 感想文_ダイハツ | 日記
2013年11月16日 イイね!

1993年式アプローズ16Si感想文

1993年式アプローズ16Si感想文










●ダイハツ・アプローズ
Light my fire


Lady GaGaの新曲「アプローズ」がヒットチャートをにぎわしている中、
親愛なるイカさんの愛車ダイハツ・アプローズに乗ることが出来た。



アプローズは1989年にデビューしたダイハツのフラッグシップセダンである。
軽自動車を得意とするダイハツは、リッターカーシャレードをヒットさせ、
フラッグシップに自主開発モデルを据える事とした。

それまでのダイハツのフラッグシップはシャルマンというカローラを
豪華に仕立て直した小さな高級車を名乗るセダンであった。
カローラベースといっても、初代は70カローラが買えた頃に20カローラベース。
二代目は90カローラが買えた頃に70カローラベースであった。
現代なら二世代前の車といえど、さほどの進化は見せていないが、
当時は車の進化が早く、簡単に時代に取り残されてしまう弱さがあった。
もっとも、ダイハツが本気で当時の1500ccクラスセダンに
殴り込みをかけたところで、ジェミニにすら返り討ちにあったであろう・・・・。

そこでアプローズは排気量を日本国内では中途半端ともいえる1600cc一本とし、
車体形状も端正なセダンを思わせつつ、ルーフ端までを開口とするいわゆる
「スーパーリッド(和訳すると凄い蓋)」を持つのが特徴だ。

ライバル不在のカテゴリーを創出し、今までのセダンには無い価値を提供し、
ニッチ市場を切り開こうと言うダイハツの作戦がアプローズを生んだ。

ところが発売直後にリコールを出し、モーターショーへの出展の自粛要請、
更に、燃料タンクの設計の悪さから来る火災事故を
某「サンゴに傷つけちゃう新聞」から欠陥車としてセンセーショナルに取り上げられた結果、
消費者から「燃える車」として認知されてしまい、不幸なモデルライフを送ったモデルである。

アプローズという名前を聞くと、大抵のクルマ好きは火災による欠陥車騒ぎと
スーパーリッド(後述)を思い起こすはずで、かくいう私もその一人なのである。

先日、ホームセンターにてアプローズという名前のバーベキューコンロを見かけた。
ここまで来るといじめだよ。やめたげて!

この歴史の溝に挟まったモデルを騒動から23年後の2013年に体験することが出来たのだ。
そう言えば、1982年式の私は小学校5年生の時に行った工場見学はダイハツ工業の竜王工場。
つまり、1993年ごろだと思うのだが、確かに見学コースにはアプローズが何台か
完成検査を受けていたのを思い出した。


●クリーンな外装デザイン
まず、外装からチェックしていこう。
メッキ装飾が当たり前だった1989年にアプローズはほとんどメッキモールが存在しない。
僅かにドアベルトラインモールとルーフサイドドリップモールのみメッキ加飾が存在する。
他はカラード部品+素地部品というごくシンプルなものだ。
ヘッドランプ周りは本当にシンプルなデザインで異国情緒あふれる。

大きく立派に見せることが当たり前だったラジエーターグリルは
冷却性能が心配になるほど開口が小さく、
周辺部品の見切りも無いためアプローズ独特のデザインと言える。

だが、驚くべきことにアプローズのラジエーターグリル開口周辺の部品は
板金で出来ている。「板金製ラジエーターグリル」となっている。

つまり、超大型板金製のラジエーターグリルを装着することで、
小さなラジエーターグリルが着いているかのごとく振舞っているのである。
現代なら、樹脂で作ってしまうであろう部分だが、当時はそれを板金でやるしかなかったのだろう。
サービス性悪化に対してはヒンジをつけて対処している。



現代の目から見ればコスト・質量もかかるし、
ヒンジからさび汁が発生することも考えられるし、
飛び石によるチッピングにも従来構造のクルマよりも不利だ。

それでも採用したというのは、デザイナーの描いた線を実現しようとする設計の努力、
或いは意匠に原価をかけて「プレーンな小型車」を作ろうとしたダイハツの意気込みに他ならない。

全体的に清潔感のあるシンプルなデザインをまとっている事が分かる。
当時のカローラやカリーナ、サニーやブルーバードなどは全体的にメッキが多く、
キャッチーなプレスラインを数本入れて軽快感を出したりするのが普通だったので、
アプローズはずいぶんとそっけないクルマにも感じられる。
このそっけなさが、日本車らしくなく敢えてダイハツが狙いに行った方向性なのだと感じられる。
少し離れたところからアプローズを見ると、本当に端正なセダンに見える。



フロントマスクもつるんとしているが、リアビューも同じイメージでつるんとしている。
普通ならリアコンビランプを左右でつなげたり、
ガーニッシュで装飾するところをアプローズは軽くスルー。
プレスライン1本と社名ロゴのみ。なんたるプレーンさ。

恐らく、アプローズは日本国内では従来のセダンの俗っぽさを
良しとしない人が振り向くよう入念にデザインが行われているように感じられ、
一方で欧州への輸出もかなり意識しているように感じられる。

ドイツやフランスでは売れないだろうが
自動車産業を持たないベネルクス三国などをターゲットにすれば
価格しだいでは競争力があったのかもしれない。

●実は必然性の無いスーパーリッド、だが美しい。
アプローズといえば「スーパーリッド」と言われるほど有名なスーパーリッド。
側面から見れば端正な4ドアセダンにしか見えないのだが、
実はトランクリッドはルーフ後端まで大きく開く。
つまり、4ドアセダンに見える5ドアハッチバックなのだ。



一般的なセダンと比べれば、開口が大きいので荷物の積み下ろしが楽で
トランクスルー機構を使えば長尺物も積み込むことが出来る。
更にリアシートのリクライニングも可能となりユーティリティは高い。
ただし、ラゲッジスペースは一般的なセダンに毛が生えた程度のものに留まる。
しかも、少し荷物を積み降ろすだけで後席のゲストは外界に晒されてしまうし、
開け閉めの度に不快感がある。(頭の周りをバックドアが閉まるのは意外と不快)

それに積載性だけを考えれば、当時のコロナSFやエテルナのように
バックドアガラスを傾斜させてやれば嵩張るものが積めたのだが、
アプローズは敢えてそれをやらなかった。

ネームバリューの無いダイハツが日本でセダンを出すのは確かにリスキーだ。
しかし、欧州調の本格ハッチバックはシャレードもあり、参入する意味も無い。
(特にシャレードより大きい2BOXハッチバックは全く市場がなかった)

もしかしてそうやって悩んだ末にダイハツ開発陣は
フィアットクロマを見たのではないだろうか。

これなら、ハッチバックが売れない日本でも受け入れられるかもしれないし、
ハッチバックゆえに欧州でも売れるかもしれないと。
なぜスーパーリッドなのか、という点は恐らくダイハツ社内でも相当議論されたのだろうと思う。
どのような結論が出たのか分からないが、ダイハツはセダンのように見えるハッチバックを選んだ。
積載性は諦め、むしろリアシートのリクライニングが出来る居住性を重視したように思える。
だが、私は諦めきれない気持ちがあった。

アプローズは本格的なハッチバック(というかリフトバック)に
した方が合理的だし、販売増が見込めたのではないかと。
そこで私は白変仕込みのペイント技能を駆使してアプローズを本格5ドアリフトバックに魔改造してみた。



・・・・どうだろうか。
確かに積載性はグッと向上するし、スプリンターシエロやコンチェルトの様に
グッと欧州ライクなスタイリングになったと思わないだろうか?

確かに、実用性はグッと上がったのだが、どうにもこうにも後ろが重たく感じる。
スプリンターシエロはリアスポで軽快感を出しているが、
Rrドアオープニングを変えずに変更するには私のデザイン力ではこれが限界だった。

ちなみに、シャレードに敬意を表してこんなクオーターも考えて見たが



速攻でボツwww

結局のところ、アプローズは正規の形状が気品があって最も美しい。




だったらセダンで出せば良いじゃないか!と言いたくなるのだが、
ダイハツは敢えてスーパーリッドの形状にこだわった訳だ。
これもラジエーターグリル同様に意匠最優先だと言うわけだ。


●必要十分な走り。大開口ボデーの弱点



はやる気持ちを抑えられず、私はアプローズに乗り込んだ。
低く開放感のあるインパネは、ここでも国産車離れしており
コンサバカーの代表格である自分のカローラと比べると、
ボリューム感がない分だけ車格感では劣る。
一方マテリアルではフラッグシップらしく
植毛ピラーガーニッシュが奢られるなど、クラスを超えた車格感が特徴。

エンジンを始動し、試乗コースへ出る。
試乗コースは道幅が広くアップダウンも激しい。
かなり試乗コースとしては色々試せる道路である。

アプローズは新開発の4気筒SOHC16バルブエンジンを搭載している。
このエンジンは後のシャレードデトマソにも搭載され私は
こちらの方にずいぶんとお世話になったものである。
あれはトルクがあって山道で元気なクルマだった。



さて、そもそもの開発の発端となったアプローズは
街乗りでは十分なトルクを発生し、力が足りないと思わせる事はなかった。
静粛性もまずまずのレベルでさすが上級小型車だと言える。

一方で、操安性に関してはバックドア周りに大開口を持つが故の
ボデー剛性の不足を感じる場面があった。
コース中、コーナリングをしながら段差を超える路面があった。
この路面をクリアするとき、さすがにドシンという強い揺れと共に
若干進路がヨレる挙動を見せた。いかにもリアボデーがよじれている感覚があった。

この個体はFrにストラットタワーバーが装着されており、
ステアリング操作に対する応答はクイックなはずだが、
Rrに関しては手当てのしようが無い。
バンパー上からルーフ前までかなりの開口があり、更にリアシート後ろの
シェアパネルも無いので開口が変形することを止められない。

一般的なセダンボディのカローラで同じコースを走ると
ドシンと来るものの、よれる動きは少なめで
アッパーバック(一般的にリアスピーカーが乗ってる部分)が
有るのと無いのとではずいぶんと違うのだなと気付かされる。

このような挙動はずいぶん追い込まないと顔を見せないので、
アプローズのキャラクターと照らし合わせれば十分商品性を保っていると言えよう。
(特にオーナー氏いわく足が死んでいるそうで、
カローラも同じく足が死んでいるとは言えどもこれはアンフェアな感想かもしれない。)

ちなみに現代でもプレミオ/アリオンもリアシートのリクライングを実現するために
アッパーバックが無く、NV性能ではコンベンショナルなセダンに劣っている。
(彼らはトランクマットに高級車用の吸音素材を使っているのだとか。)

●まとめ
不運なクルマとして語られることが多いアプローズをこうして試乗してみると、
確かに、つかみどころの無い部分が多いクルマであった。

俺はとにかく経済効率を最優先するんや!と言っていたシャレード。
俺はとにかく死の香りがするほど早く走りたいねん!と言っていたミラ・ターボ。
俺はとにかく子育て層を取り込みたいねん!と言っていたタント・・・・などなど
ダイハツが開発してきた車の多くはこれだという主張を持って産まれてきている。

対してアプローズは、プレーンで軽快なスタイリング。
リラックスできる広々としたインテリアを持ちながら、
排気量は1600cc、5ドアでありながら積載性は高くなく、
セダンのようなスタイリングなのに、ボデー剛性は厳しい。
少しどこか狙いが定まらなかった商品という印象が強い。
先にあげたモデルの様に「絶対に欲しい!」という顧客を
引きつける武器を持たされず世に産まれてしまった。

それでも当時アプローズを買ったダイハツ関係者以外の人は
微かな「何か」を強烈に感じたのだろうと思う。

私のような一般人から見れば、「アベするとか流行語を捏造しちゃう新聞」に
叩かれなくとも、セールス的に成功するようには到底思えず、
カルトカーになるべくしてなったカルトカー界のエリートであると感じた。

ただ、こういうクルマを「不要だ」と切り捨てることは実にもったいない。
私は、失礼を承知で否定的とも取れるコメントを書いたものの、
乗り終わった後、もうちょっと乗って見たいな、と思ったのは事実だ。
特にスタイリングはダイハツの10ベストデザインに入る
オリジナリティあふれる美しさだと思う。



ダイハツがたくさんの工数・資金をかけてまでアプローズを世に問うたのは
きっとそれなりの理由があったのだろうと思う。
妄想を膨らませながらのんびりドライブをする事も実に楽しそうではないか。

今度、持ち主がダイハツのヒューモビリティワールド見学ツアーを
企画してくれるとサラッと仰っていた。

いつものメンバーでオーナー宅に集合し、
持ち主のダイハツ車コレクション数台で分乗して
池田に乗り込んで見ることも面白そうだ。(車中BGMはLady Gagaですねwww)

短期間の試乗では見えなかったアプローズの真の目的も見えてくるのかもしれない。
Posted at 2013/11/16 02:20:52 | コメント(4) | トラックバック(0) | 感想文_ダイハツ | 日記
2013年09月15日 イイね!

1993年式ミラ Jターボ感想文

今日は台風が近づいていると言うのに新舞子へ行ってまいりました。
雨と言うこともあり、クオーターを張り替えたDS3で行こうと思ったのですが
東京からゲストが来るという情報もあり白い方でいくことに。

マフラーの音は日に日にスポーティになっていますが、何とか到着。



関東組の皆さん、毎回よく来てくださると思います。ありがたい事です。
メーカーはバラバラなのに何となく似たようないじめられっ子車を愛して止まない面々。
マニアックな話に花が咲きながら恒例の試乗大会。

今回はイカさんのL200Sに乗せていただきました。

●死の香りがする赤い車

私が中学生くらいのころ、国語のI先生が4WSのL200Sターボに乗っていました。
ガングリップタイプの4ATがかっこ良かったのが印象的でした。
奈良の山奥に住んでいた先生で坂道を走るからターボだったのでしょうか?
「結構速いよ」と言っていたのが印象的でした。

私が大学生くらいのころ、中学の同級生で考古学を学ぶOKD君が
初めての車が欲しいというので一緒に色々物色した結果、
カーセンサーで売りに出ていたL200SのTR-XXにたどり着きました。
確か19万円だったと思うのですが、MTの免許はあったけど
運転経験が無いOKD君の代わりに私が
運転して地元まで運転したことを覚えています。

私自身も、軽のボンバンは乗ったことがありましたが、
軽セダンのターボ車などという高級品はすっかり縁が無く、
大変感動したことを覚えています。

OKD君に運転を教えてMTに乗れるようになってもらいましたが、
なかなかOKD君は車を使わない生活らしく、
L200Sは結構放置気味でした。

私はガソリンを満タンにしてオイル交換は定期的にやってあげる約束で
彼から車を借りて通学やらドライブやらに繰り出しておりました。

怖いもの知らずだった私は夜な夜な峠に繰り出しておりました。
重いステアリング、あやふやなシフトフィール、どっかんターボ・・・・。
(フィクションですよ)

荒れたアスファルトの田舎道を力づくで
ステアリングを押さえつけてまっすぐ走り、エイヤとステアリングを切り、
コーナー出口でタイヤを空転させないように
スロットルを開けて圧倒的な加速に酔いしれました。
結構無茶してたけど、グリッドIIを鳴らしながら
思い通りの走りができた瞬間は最高に気持ちよかったです。

まー、よく人に迷惑をかけずに済んだと思えるようなクソガキでした。
(フィクションですよ)

かなり私が乗るウエイトが多くて名古屋へ出かけたりもしたものです。
(普段17くらいだった燃費が20まで伸びてびっくりしました)
OKD君もよく僕なんかに貸してくれてたなぁ・・・としみじみ思います。

L200Sは、私が八幡で折れてたアンテナを交換したり、
ドライブシャフトのブーツを交換したり、プラグを換えたりバッテリーを変えたり、
磨いたり、本当に色々な思い出があります。(人の車なのに・・・。)
あのミラは彼が大学を卒業したころに色とガタが来て廃車になってしまいました。

あれから10年ほど時が過ぎ・・・イカさんが手に入れたL200SのJターボに乗せていただき、
あの頃の自分と再会しました。



見た目は平和な赤いミラ。ところが、前から見ると猛々しいインタークーラー冷却口
イカさんから鍵を借りて自動車専用道路へ。

加速車線で本線に合流するため、気合を入れました。

あの脳味噌がずれそうな加速、左がホイールスピンして暴れだすシャシー、
1速全開で2速へ変速してガツンとクラッチをつなぐと
インパネトレーがガチャガチャ音を出すあの感覚がもう完全にボクの青春





♪わーかーかーあったー、あのーころー、なーにーもーこーわーくーなかあーたー。

運転しているだけで一気にタイムスリップしてしまいました。

それにしても、こんな暴力的な車を許すマーケットがこの国にあったと言うことが驚きです。
ヤンキーの姉ちゃんがこんな速い車を好んでいたなんて・・・。
今の「広い」「燃費が良い」も悪くないですが、
「ただひたすらに速い」と言うことも個性だと思います。

Jターボは恐らく軽の非力さを嫌う層のために用意されたグレードだと思いますが、
このエンジンは明らかにスポーツエンジンであり、
マイルドチャージやMターボと言ったコンセプトの
エンジンが出る前の車だと言えましょう。

ちょうど、だいとら家のN-ONEツアラーにも乗せていただきましたが、
加速はどっかんではなく、速さ一辺倒ではなく力強さと扱いやすさを
バランスさせたパワートレーンでした。

Jターボが目指したかったあり方としてはN-ONEツアラーのような方向が正解に近いと思いますし、
商品として考えた場合、Jターボは出力特性がピーキーで今一歩だったのかもしれません。


・・・しかし、Jターボは理屈抜きに面白いクルマです。
しかも、新車当時の洗練された姿ではなく、ちょっとシケたこの状態が
私が若いころ(何故か)命を懸けて県道80号やら清滝峠を走っていた状態とシンクロし、
ミラターボの持つ死の香りに引き寄せられていたあの頃に戻れた気がします。

僕は絶対にL200Sは買いません。たぶん死ぬから。

これを普通に乗っていられるイカさんは紳士。異論は認めない。

イカさんありがとうございました。
Posted at 2013/09/15 23:51:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 感想文_ダイハツ | 日記
2012年02月25日 イイね!

1986年式シャレード ブランシェII感想文

1986年式シャレード ブランシェII感想文2021年9月「今求められているエンジン」から改題

流れで新舞子サンデーなるイベント?に参加することに。

現地は車好きの理想郷でしたね。

そんな中、若干場違いな80年代の地味な白い車3台で乗り込んでいったわけです。

ただ、元々車好きの私にとって幼稚園くらいの時、喘息のため通院していた
小児科の待合室で愛読していたCG誌の誌面を飾っていた車がたくさんあり、
非常にワクワクしてしまいました。

ランチアのテーマ・フェラーリはまさか実物が見られるとは思いませんでした。もう感動。

11時くらいまで新舞子サンデーに参加し、次回はDS3で行こうかなー、
それともやっぱり空気読まずにカローラにしようかなーとか思いながら、某テストコースへ。

シケイカーさんちのニューカマー、シャレード ブランシェIIに試乗しました。

廉価グレードベースに専用の外装を与えたお買い得仕様車で、
カルタスやマーチあたりと戦っていたのでしょうか。

角ばったデザインがたまりません。
外寸はあくまで小さく、中は広く。
少しばかりクオーターピラーを寝かせすぎたなという印象もありますが、
軽快感がありますし、当時はバンに見えることを極力嫌ったので止むを得ませんね。
当時の2BOXは比較的クオーターピラーが寝ています。

装備品としてはあんまり充実していません。しかし、簡素でいいじゃないか!
ナノイーとか着いてないし、下手したら思いっきり日焼けしそうなルーミーなキャビンですが
当時の女性はこういう車に乗っていたのでしょうね。(パワステないのに)

実際乗るとどうなのか、イカさんと白変を乗せて大試乗会を実施しました。
エンジン始動して感じるのはアイドル振動が皆無だということ。
3気筒エンジンなのに・・・・。と怪訝に思いました。
聞く所によるとこのエンジンにはバランスシャフトが組み込まれているのだとか。
そりゃスムースなわけだ。

昔乗っていたHondaCRMもバランスシャフトが着いていたので単気筒なのにスムースだったなぁ・・・。

余談ですが、ストーリアのエンジンはフレキシブルフライホイールを使って
クランクの振動を吸収していましたね。
バランスシャフトよりはお金がかからないと言う事でしょうが、
現代の1KRはそこまでやっているのかな・・・・・(聞くな)

ハッキリ言って今のトヨタの3気筒のNVレベルは低い。
アイドリングでもブルブルするし、走り出してもロックアップがかかった後の
ハイギア側だと商品性を疑うほどのNV。

とにかくアイドリングの瞬間から86年のシャレードの方が圧倒的にスムースでした。

走り出すと、重ステの感触にグッと来ます。
600kg台のシャレードと言えどFFはやはり重いです。
車を転がしながらステアリングをクルクル回して本線合流。

加速が良いです。
1000cc、4MT、3人乗車という厳しい条件なのにグイグイ走ります。
アクセル操作に対するレスポンスも心地よく無駄にアクセルを踏ませる事もありません。
60キロ位で走らせると、もう普通すぎて驚くレベルです。

軽量な車体のため、走行中のしっかり感は余りありません。
サスペンションもお亡くなりになりかけているので、それを論じるのはアンフェアー。
コーナリングもちょっとよれる感じはあります。それはそれ。

高速道路を走るなら、走行車線をのんびり走るタイプで追い越し車線をカッ飛んで行くには
多少パワーが足りないかもしれないな、という感じでした。軽自動車よりは全然良いんですけどね。
昔のファミリーはこういう車で高速道路を帰省していたりしたんだろうか、と思いを馳せました。

中央道とか牧の原とか、中国道の名塩はきつそうですね(笑)
更にエアコンかけたら死にそう。
名塩はその昔、K11マーチのATで死にそうになりました。

よく考えたら、自分の親だってEP71スターレットSEで奈良から埼玉まで600kmの帰省をしていました。
家族4人乗車で荷物が乗らないのでスキーキャリアに荷物を積んで・・・・。楽しかったなあ。

今だと、ミニバンが主流なのでそういうファミリーも減りましたね。
(ただ、EP71以降我が家はミニバンオンリーなのでミニバン大好きですけどね)


今の時代こそ、本当に簡素なミニマムトランスポーターとして
シャレードみたいな経済的な車が欲しいですね。
その意味ではe:sが後を継いだんでしょうかね・・・・あれは少し寂しい。

トヨタさん、次のKRではバランスシャフト入れてくれませんか・・・・・お願いします。

そしてイカさんには是非4ナンバー登録で生かしていただきたいものです!
感謝。

Posted at 2012/02/25 02:28:47 | コメント(2) | トラックバック(0) | 感想文_ダイハツ | 日記

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「@たっくるVS さん 触媒のことかな?タダで直るの良かったですね!」
何シテル?   04/26 21:48
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