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ノイマイヤーのブログ一覧

2018年10月30日 イイね!

トヨタ名古屋自動車大学校2018年学園祭に行ってきました

トヨタ名古屋自動車大学校2018年学園祭に行ってきました10/27に家族でトヨタ名古屋自動車大学校の学園祭に行ってきました。
御池ファミリーからのお誘い頂いたのですが、
この学校はトヨタ自動車直営の整備士養成校です。

勿論RAV4で行って参りました。


自動車整備士になるための専門学校という場所が初めてだった
我が家は御池さんに「何年制なんですか?」みたいな
初歩的な質問を連発しながら構内を案内していただきました。
(コースによって異なるそうですが御池さんは4年間通われたそうです)

学園祭はレストア車の展示、新型車の展示、
技術展示だけではなく、ミニ四駆コースや
ラジコンカーのドリフトコースまでクルマ尽くしの内容です。
我が子はラジコンカーに目が釘付けでした。





私は「整備コンクール」が行われた会場に置かれていた
AE110集団を見て懐かしすぎて声を上げてしまいました。







当時の実習車の中にはスプリンターS_CRUISEもあったようです。
それにしてもカローラ愛知のステッカーはヤバイ

そして一番私が心に刺さったのは何気なく立っている時計。



セイコーやシチズンではなく、ジェコーなんですよ。
トヨタ車の時計と言えばジェコーと相場が決まっていますが、
まさか構内の時計までジェコーとは恐れ入りました。

しかも学校の近所に建っているアパートの名前はエミーナ




完全にやられました。


学園祭の後は御池さんのご自宅へお邪魔しました。
玄関にRAV4のプラモ(当然、御池家仕様)が、
リビングにAE92純正シートが置いてあるなどワールド全開です。

そして我が家全員でオンボロモータースと名付けられた
ガレージを見学させていただきましたが、
男のロマンがそこにはありました。
この空間だけで全てが完結しそうな見事な空間に息を呑むと共に、
私にはここまでできないと悟りました。
(素晴らしすぎて写真撮り忘れました)

ここでは私のRAV4の不調箇所を見ていただくことが出来ました。



「走行中ゴトゴト音とかカラカラ音がするんです」という
曖昧な私の話を聞いたあと、御池さんにRAV4に乗っていただき、
現象を確認していただきました。
近所を数分走らせただけで「これはおかしい」と言うことになり、
ジャッキアップしてたった数分で故障箇所を見つけていただきました。

ゴトゴト音はロアアームのボールジョイントのブーツ破損、
カラカラ音はマフラーの遮熱板の締結バンド破損というものでした。





私は指をくわえて見ていただけなのですが、
プロの方は動作に無駄が無く美しいと感じました。
故障箇所の原因究明もスピーディで、
応急処置も手際よくササッと終わるのです。

例えば私の仕事ぶりを第三者が見て美しいと言ってくれるだろうか、、、
そんなことを考え、自らを省みたいと思います。

さて、私のRAV4で見つかったいずれの故障も
週末のイベントに間に合いそうも有りませんが、
どこが悪いかが分かっただけでもホッとするものですね。
部品が手に入り次第修理をしていただけるとの事で
有り難くお力添えいただきたいと思います。

カラカラ音は、音が出ないように応急処置を施していただきました。
処置当日は栄にあるラシックに買い物に行きましたが
カラカラ音は完全に止んでくれていました。

妻も子供も楽しそうだったので良い休日となりました。

御池ファミリーに感謝!
Posted at 2018/10/31 00:01:48 | コメント(2) | トラックバック(0) | イベント | 日記
2018年10月20日 イイね!

2012年式ミラココア プラスG感想文

2012年式ミラココア プラスG感想文2012年、独身寮に住み始めた妻(当時は知人)が
通勤のために購入した車。

当時、車を探していると相談を受けたが、スライドドアなんて無用の長物、主に通勤に使うなら軽で十分だよ、という中で候補に残ったのがミラココアだった。

当時、アルトラパンを追いかける側だったミラココアはラシーンを手本にした程よくレトロチックな外観と
充実した装備水準を誇っていた。

特に最上級のプラスGグレードはティンテッドウインドシールドガラス、オートエアコン、ワンセグ付カーナビ、Rrワイパー、フォグ、ファッションレール、メッキ加飾、パイピング付デオドラントシート、プラズマクラスター発生器など中々の充実具合であった。

本当はビターなダークカラーが欲しかったそうだが、お父さんの「ダークカラーは危ない。暗闇で目立つ色にしなさい」とのご指示でパールホワイトになった模様。

購入後、通勤や休日の足に活躍していたようだ。

縁があって二人で出かける時も、時々ココアが活躍した。軽自動車と言えば友人Kのミニカcfに始まり白変のミラOZ、私のヴィヴィオef-sなど複数のモデルと親しんできたが、重ステ・キャブ・MTという軽ボンバンと、EPS・CVT・エコアイドル、など燃費至上主義が今よりも色濃かった時代の軽セダンは異次元の乗り物だった。

ドライバーズカーではなくお洒落なパンプス代わりとして考えると快適装備も充実しており、機動性も高く、経済的な車だと感じていた。後継モデルと言われるトコットも見に行ったが、ココアと較べるとあらゆる部分が簡素化されていて「これはココアの後継車ではない」と感じた。そうなるとムーヴキャンバスが後継車になるのかもしれないが、ココアの良さはセカンドカーとして考えれば何ひとつオーバークオリティなところが無く、必要充分以上の価値を提供していた点だ。キャンバスは我が家にはかなり過剰な演出(スライドドアなど)があるし、価格差も大きい。

ところで、プラスGはメモリーナビが標準装備されているのだが、エコドライブ支援アイテムとして「Dナビ君」なるキャラクターが居た。急加速や強めのブレーキをかけると警告音と共にDナビ君からお小言を頂戴するのだが、エコドライブを続けると背景の樹木が成長して何やら環境に良いことをしている錯覚を味わえるのは面白い。画面上のDナビ君を突っつくと「くすぐったいよー」とお遊び機能が隠されており、ココアに乗るたびにDナビ君と戯れていた。

もはやミラココアを新車で買うことは出来ないが、3年以上付き合ってみるとセカンドカーとしてはかなり良い線を行っているのでは無いかと思う。自分では絶対に選ばない類の車だがEPSやサスセッティングなどあと少し立派になれば充分ファーストカーになりうると感じた。我が家の場合、居住性や機動性に満足していても、動力性能や乗り心地は特に妻から不満が出るようになった。今では普通車への乗換えが検討されるようになったが、ライフスタイルの変化というやつなのだろう。
Posted at 2018/10/20 23:25:53 | コメント(4) | クルマレビュー
2018年10月10日 イイね!

1981年式カリーナ1.8ST-EFI感想文

1981年式カリーナ1.8ST-EFI感想文










●スギレンさんの秘蔵っ子

スギレンさんの3代目カリーナをレンタルするのはこれが3台目。

後期型1600GT-R後期型1800SG豪華マイロードを経験したのだが、
今回の前期型1800ST-EFI
スギレンさんが最も大切にしていると思われるカリーナだ。

スギレンさんのご両親がかつて
ファミリーカーとして愛用されていた同一グレード。
かなり酷い改造車を購入後、
オールペンしコツコツとオリジナル部品を使って
こだわりのレストアを実施した個体だ。



購入直後の悲惨さを考えると良くぞここまで!
と声が出てしまうような渾身の一台なのである。
そんな貴重な車を「借りませんか」と言って下さったのだが、
0.2ミリ秒ほど熟慮に熟慮を重ねた結果、「是非」と回答した。

●毎回惚れ惚れするスタイリング

ある晴れた休日、RAV4で待ち合わせ場所へ向かうと
見慣れたスギレンさんの愛車がそこにあった。




3代目カリーナは定規で引いたような
シャープな直線
で構成された80年代らしい
明るいキャラクターを持ったエクステリアデザインである。

三寸法は4390mm×1650mm×1400mmである。
今も売られているカリーナの末裔の三寸法は
4590mm×1695mm×1475mm
20センチも全長が違うとは思えないほど
3代目カリーナの方が堂々と見える。

フードは低く長い、キャビンは小ぶりだが
ベルトラインが低くルーミネスな印象だ。
そしてトランクも欧州調のハイデッキで機能と空力性能を両立している。
CD値はセダンで0.41と私のRAV4よりも悪い位なのだが、
車幅の狭さと全高の低さが相まって
現代のセダンよりも投影面積が小さく空気抵抗による抗力は少ないはずだ。

カウル部分に注目すると、セミコンシールドワイパーの恩恵で
全体的なスッキリした印象がさらに強調されてシンプルで美しい。
確かにフードを持ち上げた影響でフェンダーからクオーターまでを
貫く水平基調のプレスラインに対して
Frドアのベルトラインの駆け上がりと
フードの斜面が気になってしまうが、
これは真横から見ない限り大きな問題とは言えない。




フロントマスクは70年代から継承した
重く、大きなウレタン衝撃吸収バンパーと
黒い樹脂製ラジエーターグリルの脇に
角目4灯式ヘッドライトが配置されている。
ただの角目4灯ではなく、LOとHIの間に
長方形の車幅灯が配置されワイドかつスポーティな意匠だ。
特徴を出しにくい規格サイズのヘッドライトを採用していながら、
車幅灯を挟むことでカリーナのフロントマスクは個性を放つ。

トヨタ車としては異例なほど光物による加飾が少ない
「足のいいやつ」としてデビューしたカリーナは
硬派な男性的な味、欧州的な味を売りにしており、
豪華でおめでたい感じを魅力とするカローラやコロナとも
上手く住み分けされていたのである。




サイドビューは前述の通り典型的なロングノーズショートデッキ
ベルトラインの低さが現代の車には無いプロポーションのよさを持つ。
スギレンさん曰く、もう少しRrオーバーハングが
長いほうが好みなのだそうだが、
私は今の比率でも相当なかっこよさだと思う。
恥ずかしい話だが自分のカローラGTも自宅駐車場で眺めていたら
良いなぁとうっとりしてしまう瞬間がある
が、
このカリーナST-EFIも眺めているだけで
ご飯を何杯もおかわりできそうなほどスタイリッシュだと思う。
このプロポーションを持つ車はもう現れないのでは無いか。

(トヨタのTNGA車両のベルトラインは下がってきているが、
歩行者保護性能ゆえにこのカリーナのレベルまで
フードを下げることは相当難しそう)




リアは欧州的なハイデッキスタイルだが、
腰高な印象を持たせないのは
ベルトライン下を貫くプレスラインが効いているように思う。
現代の車よりも成型技術が未熟な時代のプロダクトだが、
現代の車よりも明確にエッジの効いたプレスラインなのは、
恐らく工程数(=金型の数=投資額)が多いのだろう。

トランク容量は実質的に必要充分だが、
現代の目で見れば深さはもう少し欲しい。
長いトランクリッドの恩恵で床面積は充分だ。




開口は現代のようにバンパー上とは行かず、
ライセンスガーニッシュからになるのだが
当時のセダンとしては一般的である。

ところで過去に実施したスギレンさんの
レンタカー企画で運転した3代目カリーナは
いずれも後期型であったが、今回は前期型である。

視覚的な変化点として前期型はバンパーも黒く、
メッキ部品も少ないので素朴な印象だが、
カリーナとしては引き締まって見えて私は好きだ。
前期後期であまり大きな意匠変更を伴わなかったのは、
直線基調のスタイリングが好評だったのだろうと推測する。

そんな訳でレンタル期間中、車に見入ってしまい、
毎度乗り込むまでに少々時間がかかったのはここだけの話としたい。

●意外なほど快適なインテリア

インテリアも独特のな雰囲気を持っている。
特にスピードメーターはカリーナらしくスポーティな
専用デザインとなっている。




視認性に優れる大型のスピード/タコメーターに加えて
油圧計、燃料残量警告灯、ツイントリップメーターが備わり、
ロングツーリングに役立つ装備が備わっている。
警告灯もデジパネの装備もあるが、アナログメーターも
文字や警告灯が浮き出るように演出され
現代の目で見ても新鮮で目を引くような工夫が心憎い。
現代のオド/トリップ、燃費や外気温などの液晶表示を
組み込まないと気が済まない計器盤では
得られない見易さがある。




更に舵角がついても
視認性を損なわない2本スポークステアリング、
直線基調で車両感覚を掴み易いインパネなど
基本的には「スポーティ」がキーワードなのだが
操作しやすいダイヤル式ヒーターコントロールパネル
ソフトなシートなど大衆車とは違う小型乗用車としての
快適性も充分確保
されている。



居住空間は現代の目で見れば狭いと判断されてしまいそうだが、
運転席でドラポジをとっても圧迫感を感じるようなことは無い。
ヒップポイントは低く、シートバックも寝かせ気味になるが、
充分なワークスペースが確保されている。
ただ、カップルディスタンスは車格を考えれば近いと感じるし、
後席も、身長170センチ以上の方なら
もう少し足元スペースがあればと感じるかもしれない。
このあたりの不満が解消されるのは以後のFFモデルということになるのだが、
例えばロングホイールベースを活かして膝前空間が充分に取れて
脚を組めるほどの広大なスペースを確保したカリーナの末裔は、
それはそれで価値があるのだが、
3代目カリーナのスタイリッシュさは何とも捨てがたい。
ピラーが細く、ベルトラインが低いので開放感があり
実際の寸法よりも圧迫感は感じない
点が素晴らしい。

●イージーでストレスのないST-EFIらしい走り

スギレンさんはカリーナST-EFIに雨の日は乗らないそうだ。
晴れた週末に乗って平日はボディカバーをかけられているが、
今回は特別な許しを得て月曜日から通勤に使用した。
雨天にも遭遇したがスギレンさんのOKもあり、
ワイパーを作動させながらの運転もあった。
当然のことながら慎重に運転したが、
炊きたてのご飯を床に捨てて足で踏む位、
罰が当たりそうな感覚
だった。
本当に1981年からタイムスリップしてきたような個体なのだ。




朝、鍵を開けてカリーナに乗り込む。
スギレンさんから支給された運転用手袋をはめ、
シートベルトを締めてイグニッションキーを捻る。
このとき、ちょっとしたコツが必要で、
セルモーターが動き始めたらアクセルを少しだけ煽って
補助をしてあげると調子よくかかるらしい。

最高出力105ps/5400rpm、最大トルク16.5kgm/3600rpm
を誇る3T-EU型エンジン
が目を覚ましたら
ATセレクターをDレンジに入れる。
軽いガレージシフトショックを伴い、Rrが沈み込む。
PKBを解除してやればフワッと走り始める。

住宅地から県道に出るまではE/Gを暖機しながら
クルクルと大径のステアリングを回して徐行する。
油圧PSが装備されているが操作力は比較的重め。
最小回転半径5.0mとのことだが、
切れ角が大きく、車幅も狭い方なので
住宅地などの狭い道路でも全く苦にならない
現代の感覚なら軽自動車のようなものだ。

県道に出ると制限速度の50km/hまで加速する。
一般的な4速AT同様に水温が上昇するまでは3速までしか入らない。
2~3km走行すればOD(オーバードライブ)に入る。
3代目カリーナから4速ATが採用され、
イージードライブに磨きがかかった。
まだ4速MTも一般的だった時代なので、
当時のユーザーには現代の多段ATのように
進歩的に映っていたかもしれない。

ただし、ロックアップ無しの4速ATゆえに
アクセル操作に対して先にタコの針が動き、
トルコンの存在を感じながら車速が上がる。
感覚としては主変速機はトルコンで、
4段の変速は副変速機
のようなイメージだ。
ロックアップ付のATだと、
一定速度以上で定常走行すればすぐにロックアップする。
効率の面ではそれでよいのだが、
ロックアップ状態から再度加速しようとすると、
ロックアップ解除後に回転が上がる「まどろっこしさ」が付きまとう。
幸か不幸かロックアップそのものが無い
カリーナの4速ATはストレスフリーな走りである。

一般走行ならばDレンジのままなら
40km/h辺りからODに入って、
多少のアップダウンもODのまま走り続ける。
中低速トルクが豊かな3T-EU型エンジンと
4速ATは良いマッチング
を見せる。





蛇足だがカリーナの4速ATはODをアピールする為か
4速にシフトアップした瞬間、
ぼんやりとODスイッチの文字が光る仕掛けが施されている。
夜間はハッキリと認識できるが、日中は全く分からない。
夜間、ODランプがぼんやり光っている時に
強めの加速をした瞬間、パッと消えたときに存在を思い出す程度だ。

さて、朝の通勤路は渋滞区間があるが、
ATゆえに快適で肉体疲労も少ない。
カーブが連続する農道を走らせるが、
ラックアンドピニオン式ステアリングの恩恵で
思いのほかシャープな切れ味でコーナーをクリアできた。
タイヤが鳴くほどのハイスピードコーナリングでなくとも、
運転の楽しさが味わえる正確なハンドリングである。

路面が荒れていても、Frストラット/Rrセミトレーリングアーム式
4独サスペンションは凹凸をいなして通過させてくれる。
さすがに魔法の絨毯の様、とまでは行かないが
角が丸められた乗り味は同乗者からクレームが出ることは無いだろう。

特に、タイヤが純正サイズの165SR14という
今では中々お目にかかれないサイズの
細いタイヤなのだがサイドウォールの厚さも
快適な乗り心地性能に一役買っていると考えられる。

走行中、E/G音はうっすらとキャビンに侵入するが
それ以外のロードノイズがかなり小さいのも
この車の特徴と言える。
速度域が高まると今度はピラーからの風切り音が聞こえてくるが、
タイヤ起因のゴーという音は目立たないし、
荒れたアスファルト路面を走らせても不快な音が聞こえない。
素晴らしいタイヤを履いているのかと
改めて銘柄を確認すると、BS製のスニーカーであった。
特に静粛性を謳ったプレミアムタイヤでもないのに
こんなに静かなのは分厚いタイヤの恩恵と思われる。
ただし、ボディ剛性も低めなので、凹凸のある路面を通過すると、
こもり音はそれなりに発生していた。




通勤に使っている限り、走りも充分、
乗り心地も良好で快適な車と言えそうだ。

ほとんどA/Cを使用して358kmほど走り、
燃料系の針が残り1/4となったところで給油した。
38.4L程給油したので、9.3km/Lを記録した。

AT車の10モード燃費が10.0km/Lなので達成率93%と中々の好成績だ。
昔の車のカタログ燃費はかなり正直という印象を持っているが、
カリーナもその印象を裏切らなかった。

●遠乗り試乗

片道160km程度の遠乗りを企てた。
E/Gを始動し、暖機しつつ自宅付近のインターチェンジへ向かった。

ETCゲートを潜り、ランプウェイから加速車線へ。
本線上の様子を伺いながら、右ウインカーを出しつつ
思い切ってキックダウン
5000rpmを越えるあたりまで勇ましいサウンドを響かせながら
強く加速していくが、6000rpmまでは使わずにシフトアップしていく。
思えば3T-EU型エンジンは最大出力が5400rpmで発揮されるので
回すだけ無駄ということなのかもしれない。





制限速度にはすぐに達してクルージング回転域でゆったりと流す。
ロックアップ無しなので正確な回転数は不明だが、
80km/h時のE/G回転数は2000rpm近傍、
100km/h時は2500rpm近傍を指している。

高速道路ではロックアップが無くとも、
およそ一定の回転数を保つが、
追越し加速をかけるときにアクセルを踏み込むと、
若干のスリップ感を伴いながら加速体勢に入る。
普段の追越し加速ならODのままで充分に対応可能なので、
ロックアップ付ATよりもレスポンスに優れる。

高速道路の走行車線を流れに沿って走っていれば、
35年以上前に発売されたカリーナでも充分な走りを見せる。
むしろ、ゆったりとした乗り心地のおかげで、
せせこましく飛ばして走ろうと思わせない。
NV性能としてはうなり音とピラーからの風切り音が聞こえるが、
ラジオの音量を上げてしまえは気にならないレベルであった。




途中、高速道路としては急な6%の上り坂に差し掛かった。
ODのままではトルコンのスリップを以ってしても
100km/hを維持することが出来なくなる。
100km/hを維持する為には更にアクセルを踏み込んで
キックダウンを活用する必要がある。
3速3500rpmに回転が上がり速度を保つことが出来るが、
少しアクセルを緩めると再びシフトダウンしてビジー感が出る。
このあたりに当時のATの限界を垣間見た。

速度が80km/hであればODのまま2400rpm程度で上りきれるのだが、
少しでもアクセルを踏み増すと途端にキックダウンして3000rpm程に上がる。
3T-EU型エンジンのスペックがグロス105psだとネット90ps程度で換算される。
車重が1085kgなので、現代の車ではカローラアクシオ1.3X(95ps/1050kg)に近い性能だ。
そう考えれば比較的な急な上り坂をすまし顔で上れなくても
まぁ諦めがつくというものだ。

ドライブの後半、名阪国道の長い下り坂の区間に差し掛かった。
アクセルオフした程度のエンジンブレーキではほとんど用を成さず、
車速は斜度に比例して増加してゆく。
ODをカットしてエンジンブレーキを活用した。
今までカリーナST-EFIはゆったりとしたツーリングセダンという
印象であったが、速度域が高めの下り坂の急なカーブと言う状況では
少々細身のタイヤが不安になってくる。
実際はタイヤが鳴くそぶりも無く余裕を残しているのだが、
Rrスタビライザーが着いているとは言え、
ロールが大きくなり、操舵に対する反応が鈍くなってくるので、
しっかり減速してからコーナーに侵入するセオリーを守ることが重要だ。
ST-EFIはFrにベンチレーテッドディスクを採用しているが、
こちらも現代の目で見れば少し甘めの制動感と言わざると得ない。
ただし、踏力の調整がし易く名阪国道の下りでは扱い易かった。

このようなシーンであっても
15インチを履きこなしたGT-Rなら、
ハイレベルのコーナリングも自由自在かも知れないが、
ST-EFIはそこに目をつぶった代わりに
快適なクルージング性能が与えられているのだろう。

感心したのは高速道路で二時間ほど走らせても、
シートの出来が良く、お尻が痛くならなかったことだ。
カローラやRAV4は二時間も走らせれば腰とお尻が痛くなって
強制的に休憩を促してくるが、カリーナはドライバーが
お望みとあらば休憩無しで一気に距離を稼ぐことが出来た。
実際に私は大きな疲労感を感じる事無く、
渋滞込みで3時間半のドライブを
ノンストップ
で走りきることが出来た。

燃費もカタログ値に対しては随分と良かった。
目的地に到着して燃料計残り3/4目盛りで給油すると、
190km走行で13.2L給油、14.4km/L(A/C使用無し)
という好成績を残した。
帰路は意識的にA/Cを使用し、過酷な渋滞を抜けたが、
それでも10km/L程度は達成できた。
燃料タンクも60Lと大きく、
余裕を持って600km程度は連続走行できそうだ。

●まとめ

1週間に亘り、スギレンさんの宝物である
ST-EFIを貸していただき、敢えて普通に使用した。




チョイ乗り試乗ではなく、
共に暮してみるとST-EFIの良さが、
美味しい出汁のように滲み出てきた。

ヒエラルキー上、ST-EFIの上にはGT系が鎮座しており、
トヨタが誇るツインカムエンジンの官能的なレスポンスや
引き上げられたシャシー性能によって
手に汗握るエキサイティングなドライビング体験が出来るはずだ。
(後期4A-GEUはその点最高だった)

だから、短時間だけ試乗しただけでは
「やっぱGTの方が魅力的でST-EFIは一段落ちる」と
短絡的な結論
を出してしまいそうだが、I
毎日の通勤や職場からの出張に加え、ロングツーリングでも
ドライバーを疲れさせないと言う美点がよく理解できた。

ST-EFIは手に汗握るスリルこそないが、
運転作業に対して思わぬ挙動が出たり、
不快な振動騒音に悩まされることが無い。

元々FRなのでフィーリングが素直で癖が無い。
車全体としても「壊れる/壊れない」という強度設計だけでなく、
フィーリングを重視した剛性設計も取り入れられた時期と見えて
車両としての完成度は現代の車にも引けをとらないと感じた。

各性能のバランスが良いので運転してもストレスを感じないから、
結果的に疲労が少ない「足のいいやつ」である。
ツーリングカーとしてもカリーナST-EFIはGTとは違った魅力を持っていた。

また、今回の3T-EU型エンジンと同じ公称排気量の
1S-U型エンジンを積んだ後期型にも乗ったが、
3T-EUが70年代のエンジン、1S-U型が80年代のエンジン
であると明確に感じられた。
それはアイドリングですら分かる差であり、後者の方が軽快で小気味良い。
スペック上は5psの差があれども、車重で50kg差があるので性能は同等といえる。
実排気量上は1S-U型の方が有利だが、当時の技術の進歩は早い。
開発年次10年の差で、高性能イメージの強い半球型燃焼室や
クロスフロー給排気を持ったEFI付のエンジンを
くさび形燃焼室のカウンターフロー給排気のキャブエンジンが凌ぐと言うのだ。

T型エンジンを積んだST-EFIには良くも悪くもエンジンの重さが感じられて
ありがたみを感じたが、一方のS型エンジンを積んだマイロードは軽快な先進性を感じた。
同じ車体であってもエンジンが違うだけで一気に1970年代っぽくなったり、
1980年代っぽくなるという面白さがある。

似たような話はデビュー直後の4A-GEU型エンジンや2ZZ-GE型エンジンが、
それまでのエンジンと較べて「上まで回るけど、回るだけ」と揶揄された現象に近い。

今回、スギレンさんは車検切れと同時にしばらく保管フェーズに入れる予定との事だが、
きっと2年後、ST-EFIを復活させてくれるはずだ。
このボディサイズでこれほどまでにカッコいいセダンが作れたという事実を、
ぜひとも後世に示し続けていただきたいものだ。

最後になるが、貴重な宝物を快く貸して頂いたスギレンさんに感謝。

プロフィール

「諏訪湖サービスエリアにて。これってH32ミニカ?」
何シテル?   04/28 06:56
ノイマイヤーと申します。 車に乗せると機嫌が良いと言われる赤ちゃんでした。 親と買い物に行く度にゲーセンでSEGAのアウトランをやらせろと駄々をこねる幼...
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