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2015年11月06日 イイね!

2004年式いすゞエルフカスタム感想文

白変一家がお引越しするというのでお手伝いに行ってきました。

お引越しと、鉄分大目の人には見所がたっぷりのお話はご本人からの報告を待つとして当日のお引越し車のラインナップにこんな車が。

いすゞエルフ・カスタム。



ムーヴ・カスタムやタント・カスタム、コンテ・カスタム、スペーシア・カスタムやek・カスタムやekスペース・カスタム、N BOX・カスタム、Nワゴン・カスタムなどなど・・・・カスタムといえば軽自動車の「悪そうな奴は大体友達」系のオラついた仕様の総称と認識している方が少なくないのではないか。

かつてはクラウンカスタム(乗用車同等の装備を誇るステーションワゴン)やトヨペットカスタムスポーツ(クラウンをFRPボディをかぶせたスポーツカー)など
ちょっと本流と離れたところにある趣味性の高い仕様をカスタムと呼んだが、転じて「装備を厳選してユーザーが欲しい装備だけを付けられるようにした廉価グレード」にカスタムと名づける例も出現し、更に初代クレスタのように廉価グレードにカスタムとつく場合も出てきた。私が乗っている6代目カローラにも1300ガソリンのみのカスタムDXという最廉価グレードがあった。

サイドプロテクションモールなし
シガーライターなし
ラジオなし
デフォッガーなし
トランクマットなし
助手席サンバイザーなし
時計なし
ドアアームレストなし
(それでもADJベルトアンカーは標準装備!)

ないない尽くしで、さらには外板色が白と銀しか無いという徹底的な修行僧スタイル。それならいっそスタンダードを名乗ればよかったと思うのだが・・・・。

話が逸れてしまったが、今回はエルフカスタムである。小型トラック界の名士であるエルフにもカスタムグレードが存在する。写真の通り、街で見かける白いエルフとは一味違うシックなカラーリングにゴールドのCustomの文字専用エンブレム

内装は更に特別感がある。木目調インパネオートエアコン、(内外気導入のテルテールはトラックのキャビンが描かれている)、カセットつきAM/FMチューナーに加え、シュクラ製ランバーサポートが装備されるという。

この装備が着くのはかつてのアコードやプリメーラなどアッパーミドルクラスのセダンくらいであり、エルフカスタムは軽カスタムのオラついた威圧感のある変更ではなく、腰にも優しい装備が追加されている。



さて、はやる気持ちが抑えられず、出発した。

エルフカスタムは面倒なクラッチ操作から左足を開放してくれるデュアルモードMTが採用されている。これは、スロットルとクラッチ操作を行うものだ。普段MT原理主義穏健派を自認する私であっても、疲れているときの渋滞路でのクラッチ操作は心が折れそうになることがある。

仕方なくMTに乗っているプロドライバーの人たちはもっと辛いだろう。かといってATになると信頼性や車両価格の面でも不利な場面がある。そのため、デュアルモードMTが産まれた。基本的な原理はNAVI5という80年代マニアが必ず話題に出すアレと同じらしい。

インパネの「クラッチフリーモード」スイッチを入れて自動変速モードで走らせるには、ブレーキペダルを踏んだままシフトレバーを1速に入れるだけ。クラッチペダルを踏むとブザーが鳴り怒られてしまう。1速に入れた後はアクセルペダルを踏めば巧みにクラッチをミートして発進してくれる。変速は自身で行わなければならない。クラッチ操作は不要でスロットルを戻してレバー操作するだけ。

この操作感覚は「イージーシステムだ!」と思い出した。イージーシステムというのはルノーの初代トゥインゴに採用されていたオートクラッチシステムだ。MTのコンポーネントを最大限流用したまま、2ペダルのイージードライブを実現したシステムだ。

エルフカスタムと異なるのはクラッチペダルがないためつまり常に2ペダルで走れる(AT限定免許で運転可能)。その代わり、通常のMTモードでは運転できない。
トゥインゴのキャラクターと、AT限定免許で運転できる便益を考えれば納得だ。



ちなみに、このトゥインゴ、イージーシステムが壊れて走れなくなるというトラブルが多く、リコールも行われたが知人の個体も無事?故障し走行不能に。八幡の解体屋に運良くパック(MT仕様)の廃車があった。それをドナーにしてクラッチ系統一式を購入して、当時よくあった「イージーtoパック仕様」を作り上げた。この車でヴィヴィオを引き取りにいったのは懐かしい思い出だ。

MTが主流の欧州で日本のようにATが必要な国に向けて、欧州メーカーは何とかして複雑なATを使わずに安上がりなATを検討した。その結果の一つがイージーシステムといえるが、信頼性の低さ、ドライバー自身が変速操作を行う必要があること、変速時にトルク切れがあるという特徴は日本では馴染まなかった。現在でも欧州メーカーは自動クラッチに加え、変速も自動化し小型車を中心に展開している。ただ、個人的にはトゥインゴのようにクラッチだけの方がリズムよく走らせることできた。(UP!はちょっと舟こぎ感がある)

閑話休題、エルフカスタムの自動モードは実にスムースだ。しかし、クラッチペダルがついているおかげでAT限定免許で運転は出来ない。なぜわざわざクラッチペダルを残したかというと、トラックの使用条件では、例えば荷物を積んで前進後退をする際に半クラッチの繊細な微速域で操縦する機会が少なくないからだ。このようなシーンではドライバーの完成に頼らざるを得ないのでクラッチによる操作ができるようにしてあるという。

いかにもトラックならではの理由でクラッチが残されているが、ATとMTを切り替えられる車があればいいのに、というよくある車好きの希望はトラック業界において大昔に叶えられていたのだ。AT限定免許でも乗れる、というのは本物のAT車に任せておいてMTをデュアルモードにしてしまうのはどうだろうか。

現行フェアレディZにはシフトダウン時に自動的に回転合わせをしてくれる機能がある。このノリでMTをデュアルモードにしてみたらMT比率は上がらないだろうか。過酷な渋滞時はクラッチフリーモード、というのは面白そうだ。

この技術が面白くてついつい横道に逸れるが、もう一点、エルフカスタムの動力性能も感動的だった。兎に角トルクの塊で扱いやすい。信号ダッシュも思いのまま。ATのトラックには乗った事があるが、MTは本当に楽しい。なにも高回転型NAだけにドライビングプレジャーがあるわけではない。低速トルクが分厚いMT車でも期待以上の走りがあれば充分ドライビングプレジャーは確保されているといってよい。

(2021年追記、本ブログ発表後、トラックに詳しいマニアからあのエルフの走りはそんなに良くないぞ、というクレームがついたことがあるが、私は普段トラックを運転しないのでトラック同士の優劣では無く、本格的トラックを経験した私の感想であると言うことを付け加えさせていただきたい。)



空荷なので少々跳ねるシーンもあるが、そんなことは気にならないくらいの快適な室内、圧倒的な動力性能、見晴らしの良さを楽しませていただいた。



8月に試乗したが、自身の引越しもあり感想文を書くのが遅れてしまった。

最後にオーナー様。大変楽しい機会を与えていただきありがとうございました。

徐々にみんカラに復帰します。
Posted at 2015/11/06 20:23:06 | コメント(1) | トラックバック(0) | 感想文_いすゞ | 日記

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何シテル?   04/28 10:04
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