毎年楽しみにしていたクラシックカーフェスティバルの見学に行ってきました。
二年前にカローラの参加資格が出たので初めて参加し、昨年はコロナ禍の中とあってギャラリー参加すら叶いませんでしたが、今年はようやく見に行けるようになりました。昔は春の愛知、秋の神宮外苑という事で、いつかカローラで神宮外苑のクラシックカーフェスティバルに参加してみたかったのですが、もう開催は無い様子で残念でなりません。関東地方在住のオーナーの車と参加者が分かれて見る側にもメリットが多いのですが。
家族でプログレに乗り、敢えてALL高速でモリコロパークを目指したのですが、長久手ICの出口から信じられない渋滞で驚きました。来年完成予定のジブリパークの工事などで駐車場が減少しているのと近隣の店舗渋滞でうんざりでした。ATのプログレできて正解です。
結局、モリコロパーク駐車場まで行ったのに入れず強制Uターンの憂き目に。別の駐車場もパンパン疑惑があったので、潔くトヨタ博物館まで戻りリニモに乗ることにしました。
駐車場に車を止めると、もうイベントが始まっているのです。(本来の私はギャラリー駐車場もねっとりと見学する派です)
ちょっと予定よりも遅く着いてしまったのと、家族連れだったのでご機嫌を損ねないようにモリコロパークを目指します。ラッキーなことにトヨタ博物館から会場までの無料バスが運行されており、息子はバスに乗れて大喜び。先ほどは入れてもらえなかったモリコロパーク駐車場へ入れてもらい、ようやく到着することが出来ました。
ここから会場まで10分くらい歩くんですが、毎回ここが待ち遠しくてもどかしいです。一人で歩いてても小走りしちゃうあたり、40歳を前にもう少し不惑感が欲しいものです。反省。
今回はクラシックカー以外にEV車5台を含めて合計104台がパレードに参加したそうです。やはりコロナ禍で、直前まで緊急事態宣言も出ていましたので、この状況下でよく集まってくれたなと嬉しく思います。
全写真はこちらの
フォトアルバムをご覧下さい。
今回の特徴は、トヨタ博物館の車両のレストアを行ったシンメイ工業のブースやトヨタ自動車が進めている復刻部品の紹介ブース、或いはKINTOのブースがあるなかで、旧車の展示も行われていたのは大変興味深いです。
KINTOは、旧車のサブスクリプションも考えているのでしょうか。「どんな車に乗りたいですか?」というアンケートには初代RAV4が!万人には勧められないけど楽しい良いクルマですよ。
会場の中ですが、妻と娘は(気を遣われて)別行動、私は息子の手を引いて会場内をふらふら散策します。
(以後出てくる車名と年式はプログラムに準じます)
1930年式のシボレー・ユニバーサルシリーズADが参加しているということは、ナンバーが着いて車検もパスしている事を意味しており、これって大変な苦労と情熱が無いと為し得ない偉業だと思います。
帽子の展示もGOODですし、車検対応のためのシフトパターンが書いてあるのもリアルですよね。
1957年式トヨペットクラウンはエンジンフードやラゲージドアが開いており普段見られない部分をじっくり見せていただきました。エンジンルームにはDenso製の部品がありましたし、ラゲージはスペアタイヤと燃料タンクが鎮座していました。
ラゲージやエンジンフード裏面は車体色とは異なるカラーに塗られていますし、なにやら表面の様子も異なっています。防錆の為なのかNVの為なのか、真意は分かりませんが手間がかかっています。ラゲージドアのヒンジ近くにはラゲージを開けたときに流れてくる雨水を受けるためのお皿が溶接してあります。現代だともっと合理的に作られているので愛嬌のある部分であるとも言えます。
旧車イベントに無くてはならない存在がスバル360では無いでしょうか。もちろんトヨタ2000GTのような希少価値の高いスポーツカーも当然無くてはならない存在ですが、昔の人々の足として活躍した「民具」のようなサブロクの軽をはじめとする大衆車と希少価値の高い高級車はイベントの両輪かなと思います。
展示車は
1969年式スバル360です。
オーバートップが着いており舗装路の拡充と高速道路の発達というモータリゼーションを感じさせる仕様となっています。
度肝を抜かれたのはこれです。
1969年式プリムスロードランナーコンバーチブル。ホーンの音は聞いていませんが、あの「ミーンミーン」と行ってる鳥のキャラクターを車名に起用してCMにも出ていたんです。
ダイハツムーヴ・ハローキティバージョンとか初音ミクがCMに出てた北米カローラどころか、アニメのキャラクターをそのまま車名にしてしまうという大胆さがアメリカのすごさを感じさせませんか?若い女性向けの軽EV車が「三菱・ekピカチュウ」とかだったらびっくりするじゃ無いですか。
1971年式サーブ99です。セミファストバックですし、どことなくスバル1000的な味わいを感じてしまうのは同じ航空機メーカーをルーツに持っているということから来るこじつけでしょうか。
フード見切りもクラムシェルタイプ(N_BOXやノートが採用)でツルンとしたクリーンなフロントマスクですし、開口見切りとサイドドアのキャラクターラインと繋げているのも構成線を減らしてスッキリした見た目に寄与していますね。ボディカラーがまた私の中の身勝手な北欧感を裏切らなくて良いです。
1972年式ダイハツフェローマックスは、自動車が普及し若年層に向けて作られたスタイリッシュなハードトップボディです。この顔つきを見ていると、1998年のオプティの元ネタはアリストでは無く、こっちなのかなと思いました。
そして
1975年式トヨペットコロナ。グレードが2000GTです。大変珍しいクルマなのですが実は私の自宅の隣町でたまーにこの個体を見かけるので、定期的に動かされているようです。
街で見かけるのでは無く、イベントに展示されているので中もじっくり見られるのが有り難いですね。ロックが突起になって乗員にダメージを与えないようにベース部分が盛り上げられて角を丸めていますね。
真横から見たときのプロポーションも良いと思います。
なんと同じ
1975年式トヨペットコロナバンも展示されていました。
かなり前、エコパでハチマルミーティングが行われていた頃に見かけたクルマなのですが、風の噂ではアクシデントに見舞われながらも無事復活を遂げたそうです。貴重なクルマをしっかり修理することも、まず思い入れと熱心さが必要で単にお金だけでは出来無いことだと思います。
1975年式のマツダルーチェAPグランツーリスモハードトップは初めて見ました。一番最初の清々しいイタリアンデザインからマッシブなアメリカンデザインへの華麗なる転身。リアビューも70年代的なアクの強さがたまりませんね。
1980年式トヨタコルサはなんと2ドアセダンのみに設定されたスタンダードなのだそうです。
実はこの個体も、県内で2度ほど見かけたことがありましたが、こんな近くでじっくり見られるなんてチャンス!とばかりじっくり見せていただきました。ターセルと兄弟車のコルサなのですが、エンブレムのCのデザインがターセルのTとよく似たデザインになっており兄弟車を感じさせますね。そして現車はスタンダードという割に剥ぎ取られた悲壮感が感じられないのです。(ホイールもトヨタ車流用でワイドホイールですね)
インテリアも上級グレード用のタコメーターが移植されるなどオーナーのこだわりのカスタムのセンスが良く、純正そのままではないのにスタンダードが持つシンプルさと機能面のカスタマイズがうまく調和していますね。
そして見過ごせなかったのが
1983年式ニッサン サニーカリフォルニア、サニカリさんだ。
白変の愛車には本当にお世話になりました。カローラの登録は多忙な私に変わり白変が愛知から奈良に来てくれた上で陸運局に行ってくれ、私は代車としてサニカリさんを借りていたので思い出深いです。グレードはGLらしいのでリモートコントロールのクオーターガラス開閉機構は持たないとのことでした。
1984年式ハイエーストラックはおそらく注目した人も多いはずです。まさかのダブルキャブ。新車で買った人はどんな目的で選ばれたのか是非とも聞いてみたいですね。コンディションの良さと言い希少性と言い、強烈な一台でした。
なぜだか分からないが、コントが始まりそうな
1986年シトロエンBX16。いつ見ても格好良くて吸い寄せられるように見てしまいます、ベルトーネのマルチェロガンディーニのデザインらしいですが、カウンタックのように直線的でモダンなデザインですね。
BXのメーターとして有名なボビンメーター単品を傍らに展示するという演出が完全にマニア向けで分かっていらっしゃる。
ドラマつながりというわけでは無いですが、竹野内豊と反町隆史が乗ってそうな
1990年式ルノー4。(ドラマでは海に突っ込んでて大変貴重なクルマが勿体ないと憤慨したのも懐かしい思い出)
世界初のハッチバック車とどこかの本で読んだ記憶がありますが真偽はどうなのでしょうか。
1991年式トヨタセラ。バタフライドアで出オチのようなくるまでありながらやはりデザインの魅力があって見ているとだんだん笑顔になってくる。ドアドックの角度が一般的なヒンジドアと違うなという気づきの後に見つけた「共石」のシールに一発ノックアウト。
・・・台数が例年より少なかったこともあって1時間ちょいですべてを見終わった。家族と合流してプログレが待つトヨタ博物館へ。帰りはリニモに乗って帰りました。出口渋滞もあるのでこれからはトヨタ博物館に止めることにします。
そしてそのトヨタ博物館にフツーに留まっていたコイツが優勝(ギャラリーの部)です。
久々に旧車イベントで楽しませていただきました。主催者のトヨタ博物館とクラシックカー達のオーナーに感謝。