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2019年02月22日 イイね!

2012年式カローラフィールダーG(MT)感想文

2012年式カローラフィールダーG(MT)感想文

往復1時間程度の移動の際、
往路は助手席で、帰路は運転席で体験した。

この個体は2014年式のGグレードで、
稀少な5速MTが搭載されたグレードだ。

2014年当時のトヨタラインナップの中でMTが選べる乗用車はカローラ・アクシオ/フィールダーの他はヴィッツ、iQ、オーリス、ラッシュがあった。

助手席に乗せてもらっている時には、フィールダーの快適性に感心した。まず、乗り込むとシートのヒップポイントが適度でどっこいしょと言う負担が相当少ない。ドアを閉めようとトリムのグリップに手を掛けるが、トリム形状が素晴らしく、持ち手の位置が前後方向に長い。このため、何処に手を掛けてもドアを閉められる。さらに、ドアと言う重量物を開閉する際の重さはドアのヒンジから遠いところで閉める方が軽い力で閉められる。ドアトリム形状によってはグリップが前にありすぎててこの原理でドアの開閉に筋力を要する車がたくさんある。カローラフィールダーはあらゆる人が任意の位置に手を掛けても確実に開閉できるグリップの位置と、筋力が衰えてきたユーザー(とその家族)にも優しい操作力の低さを実現している。

ちなみに、私の経験ではフィールダー以外で同様なドアグリップの構造を持っているのはBMW MINIや初代RAV4位しか思い出せないが、この便利さは一度知るとハマってしまう。

助手席に乗っていると、乗り心地はあくまでもソフトで当たりのやさしさ重視のため運転者と会話を楽しみながら快適なドライブが楽しめた。当日は真冬とは思えない暖かさだったが、ナノイーや花粉モードが付いたオートエアコンはあくまでも快適そのものだった。

次に、運転席に座り運転を試した。クラッチを踏んでキーを捻りE/G始動。ミラーを調整してからギアを入れて走り出すまでの動作に癖は無い。長年運転をしてきたベテランドライバーを不安に陥れることが無いよう、しっかり考えられた配置と言える。

ヴィッツRSやGRを運転したことがあるが、ドラポジはそれらとよく似ている。ゆえにドラポジはステアリングやペダルのオフセットがきつく感じる点も同じだが、フィールダーが持つ実用車然としたキャラクターの「やる気の無さ」がホッとさせてくれる。その分だけ私の評価する目が少し優しくなる。

トヨタのMT用シフトレバーの中で最廉価品と思われる加飾が一切無い塩ビのシフトノブを操作してギアをローに入れてクラッチを繋ぐのだが、スロットルのレスポンスの悪さはヴィッツ共通の欠点だ。

つまり、アクセルを踏んでいるか踏んでいないかの微妙な領域は操作に対する反応を見せず、その先で一気にE/G回転が上がる。何回経験しても気になるマナーの悪さだ。

現代のトヨタのMT車を運転する為にはアクセルを踏んでE/G回転数を適当に上げてクラッチを繋ぐ運転方法しか受け付けてくれない。確かにカローラスポーツのiMTも発進補助機構もそういうロジックだったのでそれが彼らのスタンダードなのだろう。

走り出してセカンド、サードとシフトアップするのだが変速の渋さもこれまでの経験と相違なく相当な筋力を要する。ただ、カローラスポーツと較べるとシフトレバーの位置が前よりなので、カローラスポーツで指摘した変速で肘が当たるような不具合は無い。

市街地走行では適当に加速してトップなりオーバードライブに入れておけば定常走行ではワゴンボディの割りに静かな走りが楽しめる。

このままETCゲートを通過して高速道路を走らせた。ランプウェイのコーナリングではスタッドレスタイヤゆえに少々不安定になったが、サポートの良いシートバック形状に助けられて不安感は無く、車体の挙動変化は穏やかで扱い易い。

全開加速をさせると、お馴染みの1NZ-FEの音がけたたましいが、巡航速度に到達すると再び静かになる。100km/h オーバードライブ時のE/G回転数は2500rpm近傍。ヴィッツよりも多少ハイギアードに設定されており、静粛性と動力性能がバランスしている。巡航している限りオーバードライブのままアクセルのみで速度調整が可能だ。この領域ではCVTでは味わえないレスポンスのよさを味わえる。もっとも追い越し加速時はトップにシフトダウンした方が俊敏な加速度が得られるだろう。

MTを残した点は素晴らしいが、その洗練度は不満が残り、敢えてMTを選ぶベテランドライバーに対してはもっと敬意を払って欲しいと感じた。

5ナンバーフルサイズと言えども現代ではもはや小さい部類に属するフィールダーだが、基本は本当に快適な車だ。高齢者の事を思って作れば万人に受け入れ易い車になる好例と言える。

コンパクトなボディサイズを維持して運転がし易く、居住性・積載性も必要充分以上を確保できている。

90年代にRVブームがあり、若者のエントリーカーとして100系カローラツーリングワゴンが売れた時代があった。

当時の一世代旧いカローラの設計を引き継いでいるので、そこそこの質感と高い装備水準がありながらもお買い得な価格設定(スタート価格は130万円台からだったはずだ)故に全国の津々浦々でカロゴンを見かけた。ステーションワゴンならカッコいいとされていたので、世代の旧さはあまり問題にされていなかった。

カルタスクレセントワゴン、ウイングロードなどの競合車者と共にセダンベースながらセダンとは違う車を求める層のニーズを満たす車だった。

この流れを引き継いで120系カローラフィールダーに引き継がれたが、キャラクターは完全にカロゴンを継承しつつ当時の最新レベルのメカニズムが与えられてヒットした。同じカローラだが、ベテランドライバーはセダンを買い、若者がフィールダーを選ぶ良い時代であった。

私の同期は今もカローラフィールダーの1.8Sの5速MT車に乗っている。20年近く前の車だが、うるさい私が納得できるレベルの走りと使い倒せる実用性を両立していた。この理由は「世界で戦える車」として力をこめて作られていたからではないかと個人的には感じている。

以後、国内専用のP/Fを与えられて同じキャラクターを保ってきたが、SUVブームの影響でセダンライクな車高のモデルは敬遠されはじめ、若者自体はもはや車を必要としなくなりつつある。

このカローラフィールダーは5ナンバーのカローラとして最後のモデルになるだろう。敢えてヴィッツのP/Fを使ってコンパクトで使い勝手の良い実用性の高いカローラを作った点は意義深いし、使い古した1.5LだけでもMTを残すことがどれだけ困難だったかを想像すると、見かけ以上に中身の濃い車だと感じる。

TNGAを得て飛躍的に性能アップした部分もあれど、作り込みの甘さゆえに思慮の浅い車となった
カローラスポーツと較べれば、現行カローラフィールダーはパッと見では分かりにくいけれど、制約の中でありあわせの素材を使って何とか日本のカローラファンの期待に応えようとした成果が感じられた。

しかし同時に、かつて世界を相手にグローバルコンパクトとして「鍛え抜かれた成果を日本で共有できるカローラ」では無くなった事も事実で、そういう時代があったことを知る者としてはその点に寂しさを感じる。
Posted at 2019/02/22 23:26:59 | コメント(1) | クルマレビュー
2019年02月12日 イイね!

This is Ameri-Car

This is Ameri-CarThis is Ameri-car

第61回グラミー賞チャイルディッシュ・ガンビーノの
This Is America」が<年間最優秀楽曲賞>受賞

と言うニュースを見た。




PVは日本生まれアメリカ育ちのヒロ・ムライ氏によって製作され、
今のアメリカ社会が抱える銃暴力や人種差別を映像で巧みに表現している・・・・

という内容だが、
私は普段ラップミュージックもグラミー賞も
ほとんど気にしたことが無いのだが、
お昼に会社の食堂でニュースを見ていたら、
聖歌隊と思わしき黒人たちに向かって
チャイルディッシュ・ガンビーノ氏が機関銃を打つ
ショッキングな映像でハッとした。



仕事終わりの車の中でスマホを使ってPVを視聴したが、
直接的・間接的に強いめっせーj・・・・・

いやいやいや、
私はセンシティブな事を論じたいのではなく、
カーマニアゆえにこのPVに出演している

クルマ

について注目したいのだ。

穏やかに始まった楽曲が
突然ショッキングな形で本質を表した直後、
背後を通るシルバーのセダン。
うーん・・・もしかして。




更に数秒後には確実に見覚えのあるフロントマスク。

これは確実に1976年にデビューしたカローラLBだ!





更に良く見てみると・・・

初めてアメリカで現地生産が開始された
2代目アコード!



ターセル4WD(日本名:スプリンターカリブ)に違いない!




更に再び2代目アコードのハッチバックが!


PVの後半でチラチラと映り込む車たち。
良く見ると70年代から80年代の日本車が映りこんでいるのだ。

wikiを引用すると
#ビデオ全体を通して数十年前の車が多く登場し、
#その多くはハザードランプが点滅し運転席のドアが開いている。
#これについて批評家は、警察による車両停止中の致命的な射撃、
#一方で、古いモデルの車はアフリカ系アメリカ人の
#ソーシャルモビリティ(英語版)の上昇性の欠如を表現してi・・・

いやいやいや、このブログでは
考えさせられるような社会的な内容はさておき
あくまでも クルマだけに スポットを当てたい。

チャイルディッシュ・ガンビーノ氏がよじ登った車は
8代目カローラ。
このアルミは日本仕様のカローラツーリングワゴンのMOPアルミホイールだったなぁ。




更にカメラが引いていくのだが、
さっきのターセル4WDが映り、
冒頭で通り過ぎたシルバーのセダンが。



やっぱりこれは、
6代目カローラセダンの北米仕様じゃないか!




ちなみにフードに座っている女性は
R&BシンガーのSZAさんとのこと。
5マイルバンパーとサイドマーカーがたまりません。



更にカメラが引いていくと、
これまた懐かしい丸目4灯の4代目カローラバンが!
参考画像は年式違いで角目しか無いのでご了承を。



そして2代目アコードセダン/ハッチバックが写って
ラストのシーンへ場面が変わる・・・・。

よくぞこんな状態の良いノーマル車を
集めてきたなあと感心したがもしかするとアメリカは
サラっとこんな車がたくさん走っているのだろうか・・・・。
PV全体が綿密に作りこまれているから恐らく、
わざわざ探してきたのだろう・・・
後半が完全にカローラ祭り。


普通にPVを見ている人からすると
「そこじゃない」んだろうけど、

冒頭のシーンで黄色い30カローラセダンとか
コロナマークIIワゴンが気になってララランドが全然頭に入ってこなかったのは
私だけでは無いはずなので、ここまで読んで該当する人は是非申告してください(笑)
Posted at 2019/02/12 01:23:20 | コメント(2) | トラックバック(0) | カローラ | ニュース
2019年02月11日 イイね!

2018年式UX200/UX250h 感想文

2018年式UX200/UX250h 感想文●節操の無いプレミアムブランド?

2018年11月、レクサスのクロスオーバーSUVの
ボトムエンドとしてUXがデビューした。
RAV4のP/Fを基にレクサス化したNXに対して
UXはC-HRのP/Fをベースにレクサス化したイメージだが、
UXとじっくり向き合ってみると
本来レクサス全体のボトムエンドを担うCTの
FMC版の中の1バリエーションとして企画されながら、
独立した車種として開発した様にも見受けられる。

旧い話だがコロナのFMC版がいつの間にかコロナマークIIに
独立したようなストーリーだったのではないか。

デビュー当時はトヨタ流の解釈で
BMW1シリーズ的なキャラクターが与えられたCTは
2011年のデビュー以後、
2017年のMC後は放置プレー中。
ディーラー担当者も雑誌でも次期CTの情報は無い状態で
このままモデル廃止の可能性も充分ありえるとの事だ。



プレミアムブランドたるレクサスは
例えスモールSUVが業界的にアツいカテゴリーだと言えども
安易にCTを放置して次期CTたるモデルに対し、
SUVソースを振り掛けるだけの
安易なキャラ設定をすべきでは無かったのではないか。

個人的にはCTをしっかりブランドとして育てた上で、
機構を最大限共通化しつつ差別化したUXを出すべきだったと感じる。
ジャーマン3は1シリーズもAクラスも育てた上でX1やGLAを展開している。
売れる商品をタイムリーに最小限の投資で世に出すことは当然だが、
プレミアムブランドは商品を長い目で育てて欲しいと思うのは私だけだろうか。

私はかつてCT、1シリーズ、Aクラス、V40を
同時期に比較試乗する機会に恵まれたが、
CTは未成熟な部分はあれどもレクサスらしい
個性を感じることが出来るエントリーカーだった。
Aクラスも2世代目に移行し、
1シリーズはいよいよFFに変更されて3代目となろうとしている。
競合が着々と進化する中で
CTの二世代目に期待していたところで、UXがデビューした。

トヨタブランドがクラウンのようにセダンを捨てて
クーペ風に変わることはまだしも、
プレミアムブランドたるレクサスがポリシー無く
ふらふらと売れ筋だけの商品を開発するのは少々残念に思う。
どのプレミアムブランドも基本モデルは
いつも定番としてラインナップしている。
流行に即した商品を追加すれども、
基本モデルをおろそかにしないからこそ、
そのブランドが信頼されるのでは無いかと思う。

●UX200/UX200hをショールームで見る

ボディサイズは4495mm×1840mm×1540mmと
CTよりは一回り大きなボディサイズだ。
スタイリング的にはNXやRX、もしくはC-HRやプリウスに代表される
昨今のトヨタ車を見慣れた目には素っ気無いほどスッキリした
エクステリアデザインだが、UXが位置する価格帯を考えても
大人な雰囲気を持ったスタイルは受け入れ易いのではないか。
私はポジティブに捉えた。



例のスピンドリルグリルとDS3ほうれい線のFrマスク。
高級車らしくSUSモールで覆われたウインドーフレーム。
ベルトラインが高くキャビンが小さく見せつつ、
ドアが分厚く少々間延びしているが、
妙なプレスラインが無いだけマシだ。



ホイールアーチとロッカーに素地色のモールがありSUVを感じさせる。
SUVらしさを補強するならOPTでアルミルーフレールや16インチの
ガンメタホイールが選択できる。
Rrビューは開口が小さめの樹脂バックドアと
左右が繋がった光るガーニッシュで構成され、
比較的スッキリとしていて好感が持てた。



インテリアも最新のレクサス的という表現がピッタリのテイストだ。
実質的なCT後継らしくSUVらしくないデザインでまとめられている。
特に面白いのは和紙をモチーフにしたインパネ上面のセーフティパッドだ。
和紙の如く繊維質の紋様が光に照らされて現れる。
勿論フェイクなのだが、濡れた手で触れば簡単に破れてしまう
和紙の風合いを、耐候性や強度を挙げつつも金型で再現する技術は
サプライヤー天晴れではないか。



好き嫌いはあれども日本ブランドらしいと感じた。
個人的には肯定的に見ている。

デザイン的にはレクサスらしく落ち着いている。
カローラスポーツで指摘したドアアームレストのP.L.の露出などは無く、
ごくごく当たり前の設計かつ、ドアフレームもボディ色が見えないように
丁寧にトリムが付けられているあたりは格の違いを感じた。
(もっとも、C-HRだってドアフレームに黒テープが貼られ、
 従来の ボディ色丸見えのドアフレームからは見栄的に大幅進化している)

乗り込んでみると、意外なほどセダンライクと言うか
ハッチバック然としたパッケージングだ。
自称SUVだが、見下ろすようなSUVポジションが取れない。
目線も下手するとハイト系軽自動車よりも低い事には驚いた。
P/Fを共有するC-HRの運転席はSUV的に周囲を見下ろす様な
座り方(ヒール×ヒップの落差が大きめ=アップライト)ができるのに、
UXは明らかに感触が異なり、C-HRというよりカローラスポーツに近い。

実質的な従来車のCTは1シリーズに似て低く座り、
手足を投げ出し、狭い窓から外を覗き込むパッケージングだ。
UXは現代ではCTと較べれば常識的な
高めのヒップポイントゆえに乗降性が改善されている。
同じP/Fでもこんなに印象が変わるなら面白いものだ。

運転席に座ってみると低く座っている割に、
I/Pや10.3インチワイドディスプレイの高さが抑えられていて
閉塞感が無いことは以外だった。
前述のCTは低く座り、高いI/Pの上辺から外を覗き込むスタイルだったので
小柄な女性にも優しいパッケージングは嘘では無いと思った。

後席に座るとTNGA特有の脚の納まりの悪さがUXでも味わえる。
前席は2名、後席は3名が座る為、乗員の体の中心が左右方向にズレており、
右後席に座ると左足がシート取り付け部と干渉して収まらない。
これはTNGAのトヨタ車だけでなく、ボディに直接前席を締結する
全ての車が抱えるネガなのだ。
この構造は最近の流行と見えて様々なメーカーが採用している。
シート取り付けBKTを介して取り付けるのではなく、
ボディに直締めした方がドライバーの感じる操縦安定性が向上するらしい。
その分、従来シートBKTを屈曲させながら
Rr席の足と折り合いをつける対応が取れない。
TNGAの場合はレッグスペースが長いLSやESのような車種は
少し足を引けば我慢できるが、
UXのようなモデルでは足の置き場に制約があり、
自然な体勢で座るとストレスがかかることこの上ない。
巧く座るコツは、尻を中心に右を向くことである。
アームレストに左手を預けて足を右に向ければ何とか収まる。
姿勢としてはルーズになるで個人的には好きではないのだが、
TNGAは後席のパッケージングには目をつぶっているらしい。

ちなみに積載性はあまり優秀ではない。
樹脂バックドアを開けてみると、
そもそもローディングハイトが高く、
バンパーレベルからハッチが開くといっても
荷室の高さ方向は余裕が無い。



旅行で使うようなボストンバッグ
なら4人分が問題なく積み込めるだろう。
一方、我が家の帰省セット
(ベビーカー、赤ちゃん用品、
 赤ちゃんのおもちゃ、着替え、手土産)は
床の高さゆえに溢れかえりそうな雰囲気だ。
独身者、夫婦二人なら問題なく使用できる、
SUVはスタイル優先かつ実用性が有るところが魅力なのだが、
UXの運転席以外の出来栄えは少々失望させられる。

●UX200試乗

UX200に試乗した。
乗り込んでドラポジを合わせ、スタートスイッチを押した。
UX200に搭載されるE/Gは、M20A型4気筒DOHC D-4Sエンジン。
国内で初めて採用されたこのM20A型E/Gは、
競合する輸入車同様にプレミアムガソリン仕様ゆえに、
174ps/6600rpm、21.3kgm/4000-5200rpmというハイパフォーマンスを誇る。
CT200hのシステム最高出力が136psであった事を考えれば、
充分なパフォーマンスが期待できそう。
身近?な例で98年式RAV4のTypeGに搭載された3S-GE
(180ps/6600rpm、20.5kgm/6000rpm)に匹敵するスペックを持つ。
E/Gの凄さは約40%の熱効率を誇ると言う点でもある。
私が学生時代、ガソリンE/Gの熱効率はせいぜい25~30%と言われていて
ディーゼルは30%~40%と言われていた。
そこから考えればディーゼル並の高効率E/Gという凄い事になる。



やれFCEVだのHVだのと言っておきながらせっせとガソリンE/Gでも
高い熱効率を発揮する新製品を準備している点はトヨタの凄いところだ。

この新世代ダイナミックフォースE/Gのキーワードが
「レーザークラッドバルブシート」だ。
従来のE/Gではシリンダヘッドにリング状の焼結合金をポートに
圧入していたバルブシートをレーザー技術を用いて
直接シリンダヘッドに溶射(肉盛)する技術だ。
これによりポート形状の自由度が出て圧損が少なく、
空気を吸いやすい吸気ポートを得ることが出来たのだ。

実はこの技術は流面型セリカのGT-FOURに搭載された3S-GTE型E/Gにも
採用されていた技術だが、設備の維持管理が容易で
グローバルに大量生産可能な技術となるよう改善を加えて再登場した技術だ。

レーシングカーでも採用されるような技術が織り込まれ、
かつての3S-GEを髣髴とさせるスペックでプレミアムガソリン仕様、
というただの廉価グレードでは無さそうな雰囲気を漂わせているのがUX200だ。

そこに組み合わせられる変速機は新開発のダイレクトCVTと呼ばれる、
発進用ギアとCVTを組み合わせた新発想のCVTだが、
これも国内トヨタとして初めて採用された。
せっかく無段変速のCVTにギアを持つなんて無駄なように感じるが、
発進用のギアを持つことで、CVTで連続的に変速するレンジが広がって
高速域で更なる低回転化が期待できる。

期待しながら実際に運転してみた。
動力性能的には1500kgのUX200を
大きな不満なく走らせることが出来る。
E/G音としては特に官能的という事は無く、
回して楽しい部類のE/Gではない。
2Lで174psというスペックを考えると、
少しスポーティネスを期待してしまう気持ちも有ったが、
少々実用車然とした感触が強かった。
またダイレクトCVTと言いながら、発進時に特別な
ダイレクト感を感じることは出来ず、
ショックレスな志向で味付けがなされているようだ。

確かに発進時から速度が乗るとロックアップ相当のショックを感じ、
CVTに移行して走り続ける。
アクセルオフではスッとハイギア側に変速してしまうので
普段MTに乗ってアクセルワークで自由自在の走りが出来ることを
知っている人にとってはドライバビリティが良いとは感じなかった。
まさにCVTでございますと言う乗り味である。
プレミアムカーでCVTを採用している車種はそう多くないが、
アメリカ仕様のカムリが採用するダイレクトシフト8速ATが
組み合わせられればHV嫌いのためのドライバーズカーになれたかも知れない。

結局運転する楽しみを与えてくれるような感触は無かったが、
ドライブモードセレクトをSportsにすると、
ATライクなステップ変速制御が入るほか、
アクセルオフ時に変速せず
その直前のE/G回転数を維持するので個人的には
Sportモードを標準にして欲しいくらいに差が有った。
マニュアルモードを活用したいと思ったが、シフト位置が
カローラスポーツ同様に後方に位置しており、大変操作しにくい。
MTだと我慢できないほど酷い配置だがUXは自動変速車のみなので、
アクセルとブレーキだけで走らせる車ということもあり、
まぁ前進と後退と駐車だけできれば慣れの問題かもしれない。

Fスポーツはパドルシフトが標準だが、
レクサスなのだから全車にパドルシフトを
奢っての良かったのでは無いか。

乗り心地はTNGAらしく角の取れた乗り心地が味わえるが、
例えば「特技はダンス」なるプロフィールを持つ
CT200hで感じられた過敏なほどゲインのあるハンドリングが
味わえるわけではなく、高級車らしい落ち着いた感触だった。
CT比で考えると乗り心地は柔らかくホッとする。

ドラポジ含めてハッチバック感が極めて強く、
エクステリア程にはSUV感が無いのだが、
ステアリングのグリップが極端に太くもっちりしており、
この太さがSUVのたくましさを想起させた。

話が逸れてしまうが、カローラスポーツに
このエンジンとMTを組み合わせてみれば良いのにとも感じた。

●UX250h試乗

HV仕様はUX250hを名乗り、上級エンジンとして
146ps/6000rpm、19.2kgm/4400rpmに出力を落としたM20Aエンジンに
109ps、20.6kgmのモーターを組み合わせてシステム出力184psを誇る。

プリウスやC-HRではTNGAになる前の
ZR系エンジンと組み合わせられており、
2.0LのHVもガソリン車同様UX250hが頭出しと言うことになる。



ディーラーを出てまず感じるのは、
既に良くなったと体感できた
TNGA第一弾の4代目プリウスやC-HR、カローラスポーツと較べても
グイッと押してくれる感覚が随分と強くなったということだ。

アクセル操作に対してモーター走行時も
トルクの反応を見せてくれるので、ドライバビリティが良い。

かつてのTHSはアクセル操作に対して
モーターのトルクが増える感じがスカスカで
アクセルを更に踏むとE/G回転を上げながら加速し始めるような
CVT感が強く、モーター走行の有り難味を感じにくかった。

UX250hはバッテリー残量さえあれば市街地走行で
少々アクセルを踏んでもモーターで踏ん張ることが出来る。
信号ダッシュのような加速ではE/G回転が上がりつつ加速するが、
アクセルを緩めればすぐにE/Gを止めてモーター走行に切り替わる。
レスポンスのよさは進化を感じられる。
新しいE/Gとの組合せにより相当パワフルな走りが楽しめるようになった。

今後、トヨタは一つの車種でもハイブリッドのエンジン仕様を
複数持つ方針だと海外のモーターショーで発表したようだが、
是非他のモデルにもこのユニットを展開して欲しいものだ。
カローラスポーツやC-HRに組合わせると良い走りになりそうだ。

一方、ブレーキタッチは最近好印象だった
トヨタにしては少々疑問が残った。
ディーラーに到着してバックで車庫入れをする際に
Rレンジでクリープ時の飛出し感が強く、
減速しようとブレーキを操作すると
カックンブレーキのせいでかなりガクガクとした挙動になってしまった。
こういう際の身のこなしも高級車が身に着けたい部分であり、
UXにも当然備わっていて欲しい部分だと感じた。
ホンダの回生ブレーキは何故あそこまでスムースで、
トヨタはいつまでもカックンさせ続けるのか。
このカックンブレーキが無ければUX250hを手放しでお勧めできるのだが。

●お買い得グレード不在?

UXは今後のレクサスの実質的なエントリーカーであり、
流行中のコンパクトクロスオーバーSUVということもあり、
はじめてレクサスを買うと言う人からも注目される一台となる。

スタート価格390万円(ガソリン車)と言うことだが、
CT200hと較べるとHV比で48万円もの価格差がある。
勿論、E/G排気量も拡大し、種々のグレードアップ分はあれども、
UXはがっちりと「SUVプレミアム」を顧客から取っている。
最低地上高を3センチほど少し上げてホイールアーチやロッカー下部に
素地色モールを付加してリフトアップ感を出すことで
上記プレミアムが手に入るならビジネスとしては魅力があっただろう。

営業マンとの会話で売れ筋は
HV仕様のバージョンC、Fスポーツとの事。

HV仕様はガソリン車の35万円高。
NXの場合64万円差なので、自然とHVへ向く価格設定だ。
加えてエコカー減税で重量税と取得税が
免税(約15万円)になるため、
購入価格では20万円差に縮まるのだ。

更に仕様燃料がプレミアムからレギュラーに変わり
ランニングコストも下がる為、
ディーラーでも積極的にHVを薦めているようだが、
試算してみると年間1万km使用するユーザーで
実質20万円高額なHVが得をするのは7年後と言う結果が出たので
好みや動力性能や予算で決めてしまえば良いだろう。

グレード構成はCTと類似しており、
本革シートの最上級バージョンL、、
専用の内外装やサスセッティングを持つFスポーツ、
合皮シートを採用したバージョンCと
ファブリックシートの標準グレードの計4種類が選べる。

ガソリン車で390万円という価格設定の標準仕様は
カラーヘッドアップディスプレイや
ルーフレール、18インチ塗装切削ホイールも選べるなど
オプション次第で上級モデルに近づけることも出来るが、
価格が高くなるだけでなく、
安全装備のオプション設定が限定され、
プレミアムカーとしては少々寂しい装備内容だ。
どうしてもファブリックシートが欲しい人か
予算上の理由がある人以外は選択するメリットが少ない。

バージョンCは最量販の位置づけで
D/P席シートヒーター付合皮シート、
パーキングサポートブレーキ、LEDフォグランプ、
LEDコーナリングランプ、ステアリングヒーター、
D/P席パワーシート、雨滴感知ワイパー、
左右独立温度設定エアコンが備わり、価格は標準の24万円UP。
ただし、標準グレードでもフォグは3.3万円、
パーキングサポートブレーキは2.8万円でオプション設定が有る為、
実質的な差額は17.9万円だが、意外とファブリックよりも
合皮の方が生地の価格が安いのでは?と感じるため
価格差と装備内容に大きなお買い得感は感じない。
それよりも、三眼フルLEDヘッドライト(AHSつき)、
ブラインドスポットモニター(BSM)、
パノラミックビューモニターのオプション選択権が
付与されることが重要なのかも知れない。
(GAS_414万円/HV_FF_449万円/HV_AWD_475万円)

FスポーツはバージョンCに加えて専用の内外装に
スカッフプレート、専用18インチホイール、サスセッティング、
ハンズフリーパワーバックドアが備わる他、
専用ボディカラー、NAVI AI AVS+Rrパフォーマンスダンパー、
専用本革スポーツシート、
マークレビンソンオーディオのオプション選択権がある。

バージョンCとは29万円の価格差であるが、
NXの最量販IパッケージとFスポーツの価格差は48万円、
こう考えるとUXのFスポーツがお買い得に感じるが、
NXで装備されるNAVI AI AVSやパフォーマンスダンパー、
本革シートが備わらないため、それらを追加すると
38.8万UPとなり、実は67.8万円の価格差になる。
しかし、上記OP装備が必須でなければ
他車よりも割安に専用の内外装を選択できるという
点でUXが魅力的に映る人が居るかもしれない。
(GAS_443万円/HV_FF_478万円/HV_AWD_504万円)

バージョンLはバージョンCではオプション設定の18インチアルミ、
三眼フルLEDヘッドライト、ITSコネクト、
ハンズフリーパワーバックドアが備わる上に、
バージョンCでは追加できない本革シート、遮音Frドアガラス、
スカッフプレート、Rrコンビランプ加飾や
エアコンレジスターの部に非接触給電イルミが標準装備され、
Fスポーツ同様にNAVI AI AVSやパフォーマンスダンパー、
マークレビンソンなどの上級装備もオプション追加できる。
バージョンCとの価格差は60万円だが、
そのうちオプション追加できるものを差し引くと34.1万円。
本革シートはFスポの追加価格24.8万円を合わせると、58.9万円となり、
バージョンCと標準グレードの差と同様にさほどお買い得に感じない。
ただし、本革にこだわりが無ければ、バージョンCフルオプション
で充分だと判断できる人も居そうである。
(GAS_474万円/HV_FF_509万円/HV_AWD_535万円)

全グレードの装備と価格のバランスを考えると、
NXのIパッケージのような決定的なお買い得グレードや
ムリをしても選びたくなる上級グレードは存在せず、
予算に合わせた普通のグレード選択になるだろう。

こうして考えると「安全装備が欲しいから標準は嫌。
本革シートのバージョンLは一クラス上のNXが
買える位の金額になるから、バージョンC」とか
「他と比べてFスポの価格差が小さいから、お買い得感のあるFスポ」
という感じでグレードが決まって行きそうに感じた。
私が小市民なのでレクサスが買えるようなゆとりのある方は
どんな風に選ぶのかちょっと想像がつかなかった。

●見積もりを取ってみた

私自身がもしUXを買うならどんな仕様にするか。
見積もりを作成していただいた。

UX200とUX250hだが、私は後者を選ぶ。
E/Gそのものに大きな不満は無いがCVTがスポイルしている。
私の場合走行距離も多いのでレギュラー仕様のUX250hが光る。
ブレーキのカックンは大変悩ましいがあたりが付いてきたら
緩和することがあるだろうか?

グレードはバージョンCを選択。
私はUXに対してハッチバック感を強く感じるので
AWDは不要でFFを選択。(449万円)
225/50R18 RFタイヤと
アルミホイール(7.1万円)を追加。
AHSが欲しいので三眼フルLEDヘッドライト
+寒冷地仕様(18.6万円)を追加。
BSM/パーキングサポートブレーキ/
パノラミックビューモニター(11.8万円)を追加。
災害時の保険代わりにアクセサリーコンセント(4.3万円)を追加
合計42万円のMOPを追加

#UXをSUVっぽくするには逆にホイールは標準デザインのままの方が
#タイヤが分厚く見えて力強さが増す。
#ここにルーフレール(3.2万円)を追加しても悪くないと個人的には思う。
#写真ではみすぼらしく見える標準ホイールだが、
#展示車を見ると意外と好印象だった。

ここにフロアマット、ドラレコ、ナンバーフレーム、
ボディ/ホイール/ガラスコート、ホイールロックナットで
26万円分のDOP追加。

結果、車両価格449万円+MOP42万円+DOP26万円=517万円となった。
ここに諸費用14万円(取得税+重量税免税)が計上されて、
総支払額531万円という凄い金額になった。

外板色は軽快なセレスティアブルーガラスフレーク、
内装色はお洒落なコバルトを選択。

スタート価格390万円のプレミアムコンパクトSUVだと思って見に行くと
随分と見積もりが膨れ上がってしまった。
どんな車でもオプションをどんどん追加すると割高になるものだが、
プレミアムエントリーはそこに活路を見出しており、
更にムーンルーフやハンズフリーパワーバックドアなどを追加すると
どんどん金額が膨らんでいってしまうのだ。

CTだと元々の車両本体価格もレクサスとしては安い為、
粗利としてはそれほど美味しくないが、
UXはかなり美味しい価格設定になっているように感じる。

営業マンと話をしていて面白いと感じたのは、
近頃は残価設定ローンが一般化して
この手の車を買うお客さんはローンよりも
残価設定型ローンを選ぶ人が多いという点。
UXは3年後の残価が55%程度に設定できるらしい。
これがセダンだと30~40%に落ちてしまうが、
SUVのリセールの強さが活かせるのだと言う。

上記の見積もりの場合、3年後の残価が284万円も残ることになる。
(逆に284万円も価値が下がっているのだが)
実質年率4.1%として計算サイトで頭金200万円を入れると
月々の支払額は残価設定なら2万4000円。
これを通常ローンで支払うと9万8000円程度となり、
支払額が全然代わってくる。
月々の財布の痛みが軽く手を出しやすいと言うのが
残価設定型ローンなのだが、総支払額で比較すると
一般ローンよりも16万円高くなる。

日常生活の家計を圧迫しないが、
知らない間に利息を払い続ける
リボルビング払いのような印象を私は持っている。

残価設定ローンの利息を低く設定し、
本体からの値引きも大きくしてくれるメーカーもあるようだが、
このような支払い方だと確実に3年後に顧客が乗換えを意識するので
長い付き合いで商売が続く自動車販売業にとっては魅力的なのだろう。

私の場合、せっかく吟味した一台なのだから、
長く付き合いたいと考えているし、時にはその性能を
高いレベルまで引き出してみたいと思うことも有るが、
残価設定ローンの場合、色やオプション、グレードも
残価率が高く残るようにすることを考えてしまうので、
Lパケの白の・・・とかFスポのサンルーフつきの黒の
・・・というステレオタイプな仕様しか選べなくなる。
しかも、残価のことも有るからお客様気分で愛車と付き合うことになる。

残価設定型ローンは今までもローンで車を買っており、
3年ないし5年で定期的に新車に買い換えて来た人には
特に損は無いと感じるが、車を貯金して現金で買うタイプの人や
1台の車と長く付き合う人には向かないと感じた。

3年ごとに新車がやってくる楽しみもある。
もしお金に余裕が有る方なら残価設定ローンを使って
たくさんの車と暮してみる贅沢も悪くないだろう。


●まとめ
UXは現代のトヨタの最新の技術が
惜しみなく投入された車であることは感じられた。
一方で、まだまだ改善の余地が残されていることも感じた。

UXは見た目をギリギリSUVに見せながらも
商品としてはほとんどスタイリッシュハッチバックだ。
あくまでも車をファッションとして楽しめる方、
後席に人を乗せず、ラゲッジに荷物を載せない方に向く。

繰り返すが、グローバルでは30年の歴史を持つ
プレミアムブランド「レクサス」として見た時、
CTを放置して売れそうなUXだけ開発する点に
まだまだブランドを育てる視点が足りないかなとも思い、
その点が少し気になっている。
CTの次期型を出して私を驚かせて欲しい。

●おまけ BMW X1 18d Xライン

UXをじっくり見たときに、
競合車が気になりBMWのX1を見てきた。



RAV4でBMWディーラーに突入するのは相当恥ずかしかった。

対面したX1だが、見ると何だかホッとする車だった。
BMWというプレミアムブランドだが先鋭的なスタイル重視でなく、
SUVってこういう車だよね、という定番を行くスタイルなのだ。
つまり、背が高く、ベルトラインは低めでルーミー。
既に横置きFFになり、古参のファンからするとガッカリモデルなのかもしれない。

展示車の黒いMスポはボディ同色のアーチモールが着き、精悍な印象だ。
運転席に座ってみたが、今時アナログメーターなのがホッとする。
先進イメージのあるフル液晶メーターは奥行き感が無く、
幾ら液晶のグラフィックで勝負しようともアナログには劣る。

比較的小径のステアリングにスッと収まって
文字盤がステアリング外周に被らないとか、
パワーシートでも無い代わりにドラポジがピシッと決まり、
大腿部の座面長まで調整できるシートに感動した。
インパネデザインはさすがに古さを感じるがBMWというのは
昔から内装デザインに凄みを感じてこなかったので私は気にしない。

Rrシートも広い。余裕でファミリーユースはこなせる。
UXはカローラスポーツと代わらないハッチバックレベルだが、
X1は我々がSUVと聞いて期待するだけの広さがある。
足元もFrシート取付け部と足が干渉するようなことは
当然無くて窓も広くてルーミー。
真四角なラゲッジも余裕で家族で旅行に使える容量を誇る。

スタイリングやパッケージングは奇を衒わないマジメなもの。
こういう王道を狙えるのはBMWの余裕なのかもしれない。
後発ブランドは「それとは違う」個性を育てて
伸ばさないと市場で埋没するという危機感を持っている。
X1がこれほどまでにフツーなのはBMWだからなのかも知れない。

感じの良いセールスマンが試乗を勧めてくれた。
試乗車はX1の18dのXラインと言う上級グレードだ。
最廉価と較べると、オートエアコンが付き、
ホイールが少々派手な18インチになり、
ロッカーモールやバンパーにシルバー塗装が施され
本革シートが備わる。

E/Gを始動するとディーゼルを感じるが、
妻のデミオ同様に走っていればそこまでディーゼルを感じない。

店舗から出て加速させると、一発目の加速でそれほど動力性能に
余裕が有るわけでは無いなということに気づく。
初代CX-5で感動した「ぶっ飛ぶ加速」とは異なり、
X1はフツーな加速フィールだった。

しかしながら、X1は真っ当に走る。
決して遅いと言うわけでは無いし、
アクセル操作に対して反応もあるのでストレスはたまらない。
乗り心地が硬すぎることもないし、
特にステアリングが真ん丸なので回し易い点が気に入った。
かつて116で驚いた高性能度合いと較べると大人しいが、
20i以上を選べば「そういうBMW」になれるのかも知れない。
久しぶりにフツーのSUVに乗れた気がする。

営業マンは18dのMスポにお勧めMOP付きの見積もりを作ってくれたが、
本体517万円+MOP35.5万円+用品34.7万円。
諸費用込みの合計619.5万円というぶっ飛んだ見積もりになった。さすがBMW。
「実はモデル末期なので値引きなら凄いのが出せます」とのことだが、
死ぬまでにBMWを買うなら320iのMTと心に決めているので、
今回は買いません(買えません)。

ちなみにX2も展示車を見たが外装は差別化できているが、
内装はカラーリングやステッチが変わるくらいで少々差別化が少ない。
しかし、マジメな部分は引き継がれておりUXの場合コチラの方が
キャラクター的に被るのかも知れないが、私ならX2よりもX1を選ぶ。

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「諏訪湖サービスエリアにて。これってH32ミニカ?」
何シテル?   04/28 06:56
ノイマイヤーと申します。 車に乗せると機嫌が良いと言われる赤ちゃんでした。 親と買い物に行く度にゲーセンでSEGAのアウトランをやらせろと駄々をこねる幼...
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