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2015年06月13日

「オープンカーの立ち位置を考える」(その3)

「オープンカーの立ち位置を考える」(その3) ロードスターに試乗して来ました。(*^_^*)

天気が良かったのと、次は何時休みが来るかわからないので、電話1本入れて試乗可能か聞いてみたところ、OKを貰ったので、カミさんの買い物に付き合う途上で寄道し、試乗させて頂きました。いつもの担当がお休みで代わりの営業氏でしたが、実に懇切丁寧に説明をして、最初は助手席からスタートし、途中の広場で駐車して交代し、そこでもまずはシートポジションのレクチャーから始まって、幌の開閉までやって、いよいよオープン状態でスタート・・・という具合でした。が・・・ロードスターについての感想はまた後ほどとさせて頂きます(;^_^A



さてつづき

③屋根が取れたらオープンカー。もしそうだとしたら、どんな車も屋根切って補強したらオープンカーに成れるのか?。

まず、文字通りの定義なら、チョップドルーフだってオープンカーでしょう。 
真面目に形態を分析すると、屋根が開く機構として

a:サンルーフ
b:キャンバストップ
c:タルガトップ
d:ガブリオレ、コンバーチブル、ロードスター

とか、有りますがここでの定義として、a、bは窓の範疇として除外し、オープンカーと呼ぶのはC、Dに留めたいと思います。その差は主に開放度に有り、ドライバーの肩から上に障害物が無くなる横の解放と、ドライバーの頭上から、肩まで前後に開放されること。この身体の後半
部分の開放度に置いて、タルガトップはちと微妙なところも有りますが・・・。

呼び方によるカテゴライズはだいたいこんな感じで、次からが実は本題なんですが、オープンスポーツカーを作るとして、今現在市販されている車の屋根を切って(プラットフォームの共用レベルでも)成り立ちそうな車が有るか、、と見回すとZとか、86/BRZとか、有りそうです。

この場合の成立要件が何か問うた際には、残念ながら一番最初に来るのはコストでしょう。
つまり、量産ラインのベース車両のおこぼれでカスタムカーを作る、、その程度の需要しか見込め無い。つまりオープンであるがなかろうが、売れる小量なスーパーカー的な車両で無いと、そもそもコストパフォーマンスの壁が高い。主力車種の設備と共通品で補っても、カスタム部分の範疇が大きいからです。

裏を返せば、通常車両のボディ剛性はルーフ剛性に相当依存していると言う点。もうひとつそもそも屋根自体が大きいと言うことが有ります。その差が小さくなるのはそもそもボディ剛性の高いスポーツカーであり、屋根の小さいクーペや2シータ車となります。
次に構成上④を飛ばして、

>⑤オープンカーは情緒的な魅力が有る反面、「走り」はクローズドに負ける、、という神話。

につなげたいと思います。

初代MGのようなオープンカーはモノコックボディではなく、車両の剛性自体が屋根の有無に余り依存していませんでした。結果、オープンボディは簡単でした。これがフルモノコックボディが主流となる中で、オープンカーは少々厄介になったのです。走りに力点を置いたオープンカーの走りはロータスエランだと思います。XバックボーンシャーシにFRPのバスタブを乗せた構造でした。普通のクローズドボディのモノコックよりも低重心化が可能ですし、最もロールモーメント悪化する高い位置にある「屋根」が無いわけですからスポーツカーには有利です。



究極の屋根なしスポーツカーはフォミュラーマシンでしょう。つまりレギュレーションとは言え、クローズドボディが上、、と言うのは当てはまりません。空気抵抗的にはクローズドが優れているのは確かですが。

ここで整理すると、オープン2座のスポーツカーは持って生まれた利点

(1)屋根が無くそもそも低重心に作れる、→ロール剛性が高い→柔らかいサスが使える
   →ボディの剛性が低く出来る。。。というロジックが有ります。
(2)2座でホイールベースが短くできる。小さなボディにしやすく曲げ剛性に有利
 これは逆に剛性高い軽量ボディは出来有るだけ小さく作る…でもあります。

オープンカーはモノコックの構造剛性が期待できない時点で、シャシー剛性をどこでもたすか、、と言う難問にぶつかります。ホンダはS2000で、センタートンネルのモノコックを高くし、あくまで彫りの深いバスタブモノコックボディで剛性を確保しました。この考えは最新のS660も踏襲してますね。ロータスエリーゼもアルミの深掘り接着高剛性バスタブシャーシ。

一方、ロードスターは初代からエランを手本としたパワープラントフレームというサブフレームを置いて、基本は現代風にバスタブモノコックで持たすけど、動力ラインの負担を掛けないようにしたサブフレームで縦には高剛性、ネジりはいなす方向の構成になっています。といっても実態はS660のようにパワープラントフレームの通る中央トンネルを高く大断面で構成することは同様ですが。

さて、このようにオープンスポーツカーのシャシーは、その目的とするところの要求には十分応えることが出来、出来た暁にはクローズドクーペより重心高、ロール軸ともに低く出来、乗り心地とマツダが唱えるロールを伴った姿勢作りでの人馬一体を体現するには、好都合な車になり得ることがわかります。一方で、フォーミュラー的に作られているのがエリーゼでしょう。



もともと屋根の剛性を使うような構造になっていませんし、Cカーのような構成にした場合にはその屋根の分はもちろん剛性に寄与するでしょう、ですがそれ無しで成り立つように構築されているのはエラン以来、ロータスの一つの哲学なんでしょうか、エンジン、フレーム、懸架の要素は後付で変わるもので無く、設計時に諸元から組み上げて有り、外装は文字通り化粧板の感じでしょうか。なのでこちらはオープンカー(タルガトップ?)ではあるものの、それはオープンありきではなく、フォミュラー的に設計したら屋根は無い方が良い、、との結論だろうとさえ思えるぐらい、オープンという目的が土台に感じられません。

このように、オープンスポーツカーというカテゴリーでは仲間でも、市場にあるクルマはそれぞれに異なる狙いで構築されているのは、ユーザからすれば選択肢が増えて有り難いことです。

また、オープンカーが必ずしもお遊びの軟派なものではなく、スポーツカーとしての動質からも、実は有利な点を備えた車で、設計目線では走りに振った本格的マシンも作り得ると言うことが有りますので、クローズドマシンとパフォーマンスで劣る言い訳にはなりません。劣るとしたら、それはオープンカーとしての異なる魅力の方にトレードオフしたと言うことでしょう。(もちろん車は商品ですから実用性への対応で、最後の姿はどうなるかは設計と言うより、マーケティングと企画次第ですが)

つづく
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Posted at 2015/06/13 21:49:41

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