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2011年01月19日 イイね!

素人チューナのつぶやき【マツダ SKY-ACTIVE編 その3 】

SKY-Dエンジンの開発のストーリ的な意味で大きな山だったと思うのは
①最も膨張比を大きく出来る噴射タイミングの設定
②①の達成と最適な圧縮比の設定(メカロスとのバランス含む)
③ばらつかない燃焼速度の制御(回転数別の)

といずれもシミュレーションでしらみつぶしに当たるには膨大な複合因子と相互作用が起きて結果、膨大なコストと時間が掛る事は容易に想像でします。コンピュータでの解析も進んでいますが、化学反応と機械的な熱損失、フロー解析などを複合して精度よく解析するのはまだ無理だと思います。 これを解決するには「品質工学」的アプローチで解析しただろう、というのが私の勝手な推論の根拠です。

発表されたマツダの技術者の言い回しにその匂いが含まれています。プリ噴射、メイン、アフターとこまめに噴射制御するインジェクタを使って、何処まで「異常燃焼」を防いで低圧縮化できるか、その際、癌となるすす、黒鉛の発生を抑え、大量のEGRを加えてその最適化を求めつつ、フリクションのマイナス要素を勘案して設定されたのが14という極めて低い圧縮比です。(ガソリンも同じく14の圧縮比ですが、これは極めて高い値です)

【マツダ技報】
http://www.mazda.co.jp/philosophy/gihou/pdf/2010_No008.pdf

【エンジンの特徴】
大小のツインターボ構成というのもこのディーゼルの性能にわくわくするポイントです。昨今、可変ノズルターボや、ツインスクロールなど、ターボの守備範囲は広くなり、1個でもいいわけです。7000回転まで使うようなガソリンエンジンでもこのようなわけですから、5000回転ぐらいまでのディーゼルで贅沢にツインターボにしているのは、おそらくアイドリングから極わずか回れば即正圧化していると思います。従ってターボラグは感じないはずです。ガソリンと違ってディーゼルではスロットルバルブが無いのでアイドリング状態でも、ポンピングロスはほとんど無く、過給すればさらに減りますし、排圧もそれほど高くならずに済むでしょう。最大過給圧は軽く2barを超えているでしょう(過過給の心配ないディーゼルでは)し、EGRも大量に詰め込んでも酸素不足にならずに済みます。 つまり、エンジンを常に過給状態で燃焼制御するような構成だと思われます。そして2ステージ化していることで、どこかで美味しい領域が待っていると思われます。(ホントに、ガソリンのように楽しめるかも)

ガソリンの火花点火とちがい、インジェクターの噴射、酸素との混合、そして自然着火する時間をいかに制御できるかによって、ほぼ上死点付近から気持ちは「じわっと」燃焼させる。ディーゼルでは均一な混合気が得にくいので噴射を細かく分けることで、燃焼の伝播を制御してるとは言え、カンカン音はどうしても付き物でした。このSKY-Dがどの程度の静粛性なのか、気になります、、し、ぜひスバルの水平対向ディーゼルに織り込んでもらいたいと思います。そうすれば鬼に金棒。 HV技術とバーターするだろうマツダとトヨタですから、トヨタ経由でスバルにも分けてね(笑)。

そして、これだけの低圧縮ディーゼルを実現するために必要だったのが、排気VVL機構です。 通常はハイパワー化のために吸気バルブのリフト可変に使いますが、このエンジンでは排気ガスを吸気ガスに混ぜて給気温度が、着火制御できる範囲に留める為に使っています。これでアイドリングで失火する事を回避しています。 このVVLはそれ以外にも何か使っている気もしますが今のとこ情報がありませんね。

後は、ロングストローク(公表されていませんが)の4気筒エンジンの振動対策ですが、BMWみたいにバランサーは組み込まれていないようですが、不要と判断したのでしょうか、それともそれだけ自信があると?。


ヨーロッパでは新車の55%がディーゼルらしいですが、日本ではトラックの黒い排ガスのイメージで復権はまだまだというか、HVに染まりそうですね。 HVは正直今のところ渋滞の東京ならわかるけど、北陸の雪が多い地方では、払ったコストを取り返すには相当な多走行である必要があります。けれどもプラグインハイブリッドになって、30KmぐらいはEV走行となれば恐らく、土日以外はエンジンはお休みとおもわれ、劇的に維持費が安くなるでしょう。問題は、ヒータやエアコンは効くのか?、ってことですね。

なお、今回のつぶやきをきっかけに「燃焼」を詳しく知りたくなったら、
以下に詳しく解説されているサイトを紹介しますね。
名古屋工業大学の太田教授の、とても勉強になる解説です。
ttp://www.geocities.jp/bequemereise/great_trials.html



さて、つまらない車が多いとお嘆きの諸氏、スバル版FT86や、このマツダのスカイアクティブ技術。それに発表された「しなり」デザインは期待してます。 恐らく2年後が買い換え?と思っている当方にはどちらも楽しみな車です。 しかし、もはやエンジンを素人でいじれる時代では無くなりましたね。BMの135iぐらいが、
最後の世代かもですね。
Posted at 2011/01/19 23:50:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | エンジン | 日記

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