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2022年02月17日 イイね!

未来で楽しむ過去の遺産(手元にとっておきたい内燃機関)vol.2

未来で楽しむ過去の遺産(手元にとっておきたい内燃機関)vol.2
で、それでどうした?の続きですが、私の興味は2車種に絞られています。

レーサーベースとして開発され続けたGSX-Rの系譜は750ccをベースとして1996年に本格的水冷化時代に突入し、それはレギュレーション上4気筒車の最大排気量が750ccまでだった2003年まで続きます。そしてこの①シリンダーヘッド②シリンダーブロック③アッパークランクケース④アンダークランクケース⑤ミッションケース⑥オイルパンという贅沢な6分割エンジンは2000年に②と③が一体化され、完成形に。レギュレーション変更後1000cc上限となったGSX-R1000となって2001年から登場します。(クランクベアリングを割らずに、ミッション交換ができるメリットは継続。あのスズキがですよ(;^_^A コストかかってますね)

<BIKERS'STATION Vol153より引用>

(スズキ独自のクランク軸とミッション軸を別割とした構造)

従ってそれまでは、ボアピッチは750cc最適で作られ、このアンダーサイズとして600ccが作られ、そして1000ccレギュレーションに間に合わせるための「メーカチューンドとして開発」されてたのが世に名機として、近年もGSX-S1000や刀のエンジンとしてリバイバルしている2005年の「K5」モデルです。ボアが広げられない(750ccベストサイズのシリンダーブロックであり、ツインスパーフレーム幅いっぱいで広げられない)制約から、ストロークを13mmも延長し、最終的にボアを72mm→74.3mmで998ccとしたつじつま合わせエンジン。ところがこれが名機となった。中低速トルクの豊かさで、最大トルク12kgmを10000rpmで出した性能は、未だ破られていない充填効率の高さを示しています。軸平均有効圧換算で、ポルシェの最新GT3と同等です(ボアストローク比も同等)。

ポルシェもFLAT6は最初の2.0Lを最大2.7Lまで拡大し、次の3Lは3.6Lまで拡大してますからね、749を998ccとしてパワーも148PS→178PS(最終的に185ps)ですから。GSXの1996年に登場した2代目水冷エンジンは優秀だったと思います。

その後、750ccはレギュレーション上600ccがメインとなり、開発エンジンは2006年から600cc最適で作られ、「750ccは公道用としてチューン」されたバリエーションとして続きます。(つまり750cc最適は2005年迄で、2007年からフルモデルチェンジされた(750のみバランサ付)公道エンジンとなります)同時に、600cc最適のレース用のベースエンジンとして先行開発され、この構成を踏襲した完成形として、1000cc版が開発される流れに変わります。



「勝つためのGSX-R」としての頂点は1000ccに移り、750ccベースをやめて1000cc最適化エンジンが2009年に登場します。それは2006年の600ccの開発思想を反映した1000cc版です。これはヤマハやホンダと同じくエンジン前後長を詰めて、スイングアームを伸ばし、ホイルベース間でのスイングアーム比を大きくする狙いのためでした。

その実現のために、クラッチがミッション上部に担がれる形となり、各社定型パターンとなったレイアウトです。(しかしながら750ccベースのK5エンジンは、ストローク伸ばしで誕生した苦肉のメーカーチューン的エンジンだったものの、名機と言われる特性の良さで、その後GSX-S1000や刀、最新のGSX-STなど実はメインストリームを支えるエンジンとして仕様は異なるものの、いまだ第1線級の名機です。そして750ccもまたこのK4ベースで今もGSXS750として存続しています(2022は?)。※補足:750ccのバランサー付きは2007以降のGSXRで、GSXS750にはバランサーは有りませんでした。1000ccは登場した時からずっとバランサー付きだったが、2017年登場の可変バルタイ車からショートストローク化によりバランサレスとなったが、とうとう1000ccで750ccのK4を上回る高回転化を果たした:202ps/13200rpmとなw)


<鈴鹿8耐 2007 優勝車 GSX-R1000:K7/K8ベース>

(写真はResponseより)

しかしこの辺り以降から「古い公道用のライテク」である私の場合、前荷重を積極的に使う、いわゆる「前の乗り型」のディメンションに進化して行った頃から(鶏-卵ですが)、路面変化の激しい公道では、前輪のマージンは常に確保したいので、余り追い込みたくない。滑ったときの回復操作が難しい、だからABSやトラコン含めた6軸センサー搭載型に発展、、という感じで見ていて、ライダーがやるべき(磨くべき対話の感性)を必要としないのか、磨いても無駄なのか、、という「技術断絶」を感じており、車もそうですが、徐々に違う嗜好のズレが生じており、さらに電スロ以後の車は余り好きではないのです。

かような時代の流れの中で、手元でもう一度乗りたい時代のGSX-Rを探すと、2003~2008迄かなぁ、、となりヒストリーとパフォーマンス両面から名声は1000ccだけど「公道で乗って楽しい制御感」というと750ccとなる。1000ccは売れに売れたこともあり中古は玉石混合。750ccはそもそも玉が少なく1000ccが登場した後はよほどのモノ好きしか買わないニッチ車であり、中古車自体が少ないものの、マニアが乗っていたせいか、案外程度はいいモノ有り。そうは言ってもこの時代のSSはもう売れない時代に入っており、程度の言い中古は少なく(K4/K5は300台程度と思われ、現存1/2と見て150台ほどでしょう)いずれにしてもが距離がすごい走ってて4万キロ以上が普通という感じ。

そんな時に、ピンときた1台を見つけたところ、運よくゲットできたのです。

で、750ccのK5の時代は正規逆輸入時代で、乾燥163kg/8.8kgm=トルクウエイトレシオは18.5という感じで、まあNUDAより瞬発ダッシュ力は無いが、伸びは105PS→148PSなのですごいでしょう。隼が215kg/175ps=1.23、R750が163kg/148ps=1.1と似た感じ(装備質量比だとライダー含め、ハヤブサが上ですが、どちらも一応、300km/h出るらしいですが(;^_^A) それにしても2005年モデルですから、私が手足としていた'88式から17年後のマシンであり、現在からも17年前w。これも巡り合わせかな。もうご老体もいいところですが、自分にはピッタリかな。

バイクの劣化は部品が知れているし、性能はどのみち使い切れないほどあるわけで、ポジションに腰が耐えられるかが心配(;^_^Aという感じ。でダメなら盆栽として、最後まで付き合いましょう。

続く
Posted at 2022/02/17 22:42:10 | コメント(2) | トラックバック(0) | GSXR750 | 趣味

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