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2022年02月26日 イイね!

未来で楽しむ過去の遺産(手元にとっておきたい内燃機関)vol.3

未来で楽しむ過去の遺産(手元にとっておきたい内燃機関)vol.3もうじきクラッシックの仲間入り?。でもこの時代のスタイルが好きでした。

というわけで、1999年に分岐したバイク路をもう一度、SS側で行ったなら、、、というifを62歳(39年巻き戻して)で、体感しておいて、ついでにいじるにも適当な負荷だし、内燃機関の傑作時期としてもこの頃の遺産を手元に持っておくのも一興ということで、カミさんを口説き落としました。
まぁ、大変でしたが(;^_^A。


決めた理由は、いくつかありますが、

①私がGSXでやってみたかったカスタムが既に全部乗せ
だったので、ぽちった次第(;^_^A。
②売り手の方の情報公開が緻密で記録が信用できたこと。
年式のわりに非常に少ない走行という出物もあるには有りますが、むしろレースも使いつつのメンテナンスがしっかりしていれば問題ない。サーキット使いも有りでの、7万キロ時にエンジンはOH済み。オーリンズのショックも前後共に今から1万キロ前に実施済み。(この先自分が乗る距離は知れているし)

ならばまぁ、エンジンは最悪自分でOHやり直しても良いし、スペアエンジン買ってきていじるのもいい老後の道楽と思っているので、とにかく整備状態のよさ(オーナの資質)を見て決めました。(3000km/oil交換:モチュール300V、夏と冬で10w40と5w40を使用、というぐらいキチンと整備されていたようです)

また、全体のカスタムセンスがなかなかのものとビビっときましたので(;^_^A それもまた750ccにこだわった方向性と重なるもので、つるしでは到達できない部分があったので。
この話はなぜ750ccにこだわっているか、の回で明らかにしたいと思います。

産業遺産のエポックとしてならGSX-R1000のK5が、実績的にも、技術的にもヒストリーの価値ある一品という感じですけどね。「球数少ない希少な原型」としての個人的な感想では「レースを目指した最後の末裔750cc」というこれも悪くない。何より、公道での制御性はやはりジャイロ効果の少ない、ロール軸モーメントも小さい750ccは格別のものが有り、だからこそスズキ自身が無くさない車種でもあると思います。

活字で見ることはほとんどないけれど、GSXR750とスケールアップの1000ccの乾燥重量の違いは1kg程度。静的重量は同じだが、動的質量は相当違う。強度UPの上に13mmのストロークUPがもたらすクランクの回転質量は相当重い。またその分、動的ロール軸が上に来る。それは、長所としては安定成分になり、高速域ではプラスになるかもしれない。けれども公道の峠レベルでは、トルクの細さと引き換えの、操縦性的な「重さ」が貴重な長所となる。筋肉への力の入れ加減程度で向き変えの調整が出来る最適解が、この辺りの体重の3倍と、直4のマスバランスに黄金比が有るのだと感じる。

<整備マニュアルから分かった1000ccと750ccの違い>

同じエンジン形状、構成に見えてもさすがに多くの部品が異なります。750と600はほぼ共通ですが、1000ccはさすがにストローク13mmも伸びると、シリンダーブロック、クランクケースが別物です。その中でちょっと興味深かったのがクランクジャーナルとコンロッドのボルトサイズ(どちらも塑性域締め)。
写真のように、クランクジャーナルは両者とも規格外のM9サイズを使用。(さすがレース用ベース車)

そして車ではまず見ない「コンロッドボルト>クランクジャーナルボルト」というサイズで、700/600はM10なのに、同じコンロッド厚みでも1000はM12。

<上600/750はM10、下1000はM12(2000年から塑性域締め)>




クランクジャーナルは両側のM9ボルト4本で爆発圧を受け止めますが、コンロッドボルトは遠心力で上死点時にピストン+ピストンピン+コンロッドの慣性力をこの2本のコンロッドボルトで受けますからね。それにしても普通クランクジャーナル側より大きいのは車では見ないですね。それだけ超高回転仕様で遠心力が厳しい領域のエンジンだとわかります。加えてこのクラスでは異例のロングストロークとなった1000のエンジンは倍近い軸力のM12。750ccとボアサイズはほとんど変わらないのだから、いかに小端部のピストンピン回りの質量と遠心力の相乗で慣性力が増大したのか、想像出来ます。

個人的には750ccのK5エンジンは、純粋にレースで勝てる技術とライダーが競って対話した最後のエンジンという風に思っています。(バランサーが追加されたK6と比べると、より高回転部分での快適性は劣ると思いますが、クランクの2倍で回るバランサーはレッド付近では28000回転ですから、ここでのレスポンスは以前のエンジンの方が切れがいい。

<クランク前方にバランサ軸受けが見える1000ccのK5>


ただしそれが乗りやすいかは別ですがアドレナリンが沸くのは多分原始的な方でしょう(;^_^A  
このように、車両質量で750と1000はカタログ諸元上同一の163kgですが、実際に乗ると、全く違う動質が有ります。私的には「公道」での直4ベストはやはり750ccだと思うのです(スズキもそう思っているから残しているハズ)。


ともかく、手元に置いておきたい内燃機関として、日本が世界に誇れるバイク用エンジンなら迷わず直4であり、これを手に入れられて、とてもうれしい。
もう一度、油冷から進化した水冷時代のGSX-R750に乗って、「プレイヤー側」としてもう一度心を混ぜ混ぜしてみたいと思った次第です。最終的に「よくわからんけど最後に残したい刺激?」と感じたような気がする。

陸運で名義変更も済んで、新ナンバー取得もできましたが、車両が手元に来るのは3月末ごろかなぁ。ちゃんと乗って来れたら紹介UPしたいと考えていますが。

続く
Posted at 2022/02/26 17:33:27 | コメント(1) | トラックバック(0) | GSXR750 | 趣味

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