• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

FLAT6のブログ一覧

2010年10月31日 イイね!

第3世代FLAT4「FB」エンジンを解説してみる(その2:解剖編)

(その2:解剖編)
変更点の狙いを紐解いてみる。


1.なんとしてもロングスロトーク化
 従来75mmだったストロークは90mmまで伸ばされました。
 ストローク/ボア比は0.815→1.07とわずかにロングストロークエンジンになりました。(しかしボアピッチはEJと同じ113mmなので、FB25の登場は既定路線でしょうし、一方で、これベースの6気筒は無いでしょうね)

ロングストローク化は両バンクでは単純に30mmエンジン幅が広がります。従って、シリンダーヘッドを必死に縮めたのですね。 そのためにEJの直打式を止めてロッカーアームを入れてバルブ全長をまず縮めます。同時に燃焼室のコンパクト化のためにバルブ挟み角を41度→27度と狭めています。このシリンダーヘッドを実現するためにスバルは非常に苦労している事がわかります。

まず、短くなったバルブのせいでバルブステムも短くなり、ガイド長と冷却性維持はどうなんでしょう?。バルブスプリング長も短くなっているようです。バルブリフト量はロッカーアームを使ってレバー比を上げればハイリフト化出来るんですが、見る限りそれはあきらめているようです(かなり特別なスプリングのような気がします)。また吸排気ポートは狭角バルブの為シリンダーと平行にポートに入るのに、薄くしたヘッドそのせいでここから急角度で曲げざるを得ません。ステム長さが短いのが気になります、特に水平対向では・・。

バルブ駆動系全体を総括すると、まずロングストローク有りきで、ストローク稼いだ15mmを取り戻すためにヘッドを15mm必死こいて薄くした。その手段としてバルブのショート化、ロッカーアームの採用。ついでにローラロッカと油圧アジャヤスタで駆動抵抗と騒音を低減させ、転んでもただでは起きない設計で意地を見せたと。

さらにシリンダーヘッドは組立性と軽量化のためにカムキャリア式(BMWが良く使う)としています。ヘッド自体の強度は・・ターボは無理だろ、、という感じです。 地味ですがヘッド側の冷却水路とシリンダーブロック側の水流を制御して最適温度化してます。

2.低フリクション化
ピストンは低フリクション化をさらに進めているそうです。ピストンリングの低張力化、これは初張力とバックアップ面積低減の両方なんでしょうかね?。あと目立つのは
ピストンピンが素敵です、内径が大きくなって薄肉化されて軽量化されています。
トップリングハイトが若干短くなってデッドスペースをさらに小さくしてるようです。
またトップランドをフラットでなく鍋底化して燃焼室はボア以上に小さくしている感じです。

コンロッドも見もので、ボアの縮小化というよりターボの余裕を削り取ったからか、、コンロッド小端ベアリングは明らか細くなっており、またクランクピン側も小径化されているようです。また勝ち割式かつ、ナット廃止のボルト下締め式になってます。また、組立性からかEZ36同様のオフセット割になっています。このコンロッドの苦労は連桿比の短縮です。 もともとコンロッドはストロークに対して長い方が、爆発圧によるサイドスラストが小さくなるので、長くしたいのですがエンジンが大きくなる、慣性質量が大きくなる、ので許せる限り短くするのですね。で水平対向エンジンはもともと車載用では全幅を縮めるため、ポルシェを含め連桿比は短いのですが、写真をみるとFBではロングストロークにした分逆に短くしてる(長く出来なかった)ようです。

クランクシャフトも大変で、ロングストローク化のためウェブ(クランクピンとの剛性)を強化せねばならず、ウェブを厚く、メインジャーナル径は大径化されているように見えます。(その分幅方向で低減させてるようですが)

このように、低フリクション化と言いながら実は、サイドスラストで増やし、メインジャーナルで増やした分を、ピストンで減らし、コンロッドベアリングで減らし、バルブ駆動で減らし、トータルで何とか低減できたと、、ふーっ!という感じ(汗)

次にオイル管理面でみると、オイルポンプの高効率化とあるのですが、具体的構造はわかりません。昨今省エネエンジンのオイルは0W-20とシャバシャバ化が進み、EGRクーラによって排ガス低減、吸気充填効率UPと同時に、水温の適温化も速くなったのでしょうし、またオイルの撹拌ロスを減らすため、カムヘッドのオイルポケットや専用流路を付けたりしてるようです。油膜は非常に薄い方向ですから、渋滞で行楽の山を登る、、なんて条件でどうなんでしょう、もちろん、それだけ技術進歩したってことですけどね。

制御面では吸排気ともに油圧式の可変バルブタイミング機構を採用。特に吸気側は中間ロック有りでつまり3段切替えってことのようです。あと、補記類駆動にサーペンタインベルト1本がけとして全長を短縮。パワステの電動化によりこの油圧ポンプのあったところはプーリのみとなり、一箇所のテンショナーで全部の補機を駆動化してます。


以上、発表された写真などを見て思ったところを書き綴ってみました。
非常に基本に忠実に真面目にチューニングされた新エンジンという感じです。このエンジンはスバルのベースモデルでもっとも拡販され、長く使われるでしょうから非常に地味ですけど、エンジン屋さんの力作という気がします。

ttp://www.subaru.jp/about/newboxer/
Posted at 2010/10/31 12:25:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | エンジン | 日記
2010年10月30日 イイね!

第3世代FLAT4「FB」エンジンを解説してみる

第3世代FLAT4「FB」エンジンを解説してみる(その1:試乗編)

ま、ただのエンジン好きオッサンのたわごとなのでその程度のものと理解した上でテキトーに読んでください。
ttp://www.subaru.jp/about/newboxer/

愛車の車検が仕上がったとのことでスバルに出かけたところ
お客も少なく、乗ってみますか?とのお誘い遠慮なく試乗させてもらいました。
グレードは2.0XCの新型フォレスター4AT仕様でした。


この第三世代エンジンが体現している性能として
1.燃費性能向上(約10%UP)
2.加速性能の向上
を謳っています。

さてスタート。お店から左折して国道に出るところで、早速体感!。
なるほど、アクセルの踏み込み直後のグイッと出る感じは良いですな。
ま、オートマの設定もあるわけですし、電スロのセッティングも影響するわけですが非常にリニアな出足で好感持てます。当方の初代EZ30R+5ATより明らかに出足はリニア。これだと右折もストレス無いなぁと。

そのまま、穏やかにアクセルを踏んでるとおよそ2400回転あたりでシフトアップして行き、車速も70km/h辺りまで一定の加速感を維持して伸びます。エンジン騒音の高まりも極わずかで2リッター4発エンジンとしては非常に滑らかな部類ではないでしょうか。

まだ、新品ゆえ高回転まで回すのはかわいそうなのですが、マニュアルモードにして回してみます。最初は回転が付いてくるレベルにアクセルを踏み増して行きます。
へんな、谷にも無くいたってフラットな上昇感です。4000回転ぐらいになっても、従来のシングルカムのNAのように頭打ち感も無く、まだまだ回ってゆきます。ただ、音はそれなりに高まってきますがけして苦しい感は無く上質です。

次に2000回転からいきなりアクセルべた踏みしてみます。電スロなのでむせる事も無く、けっこうトルクある感じで従来のNAのFLAT4より明らかにトルク感は上です。

といってもやはり回転上がった上のほうでは力強さは無くなるので、もう一息飛ばしたい向きには2.5リッターを待った方が良いかも。

燃費は判りませんが、サービスの方の話ではま15kmは大げさですが確実に今より1km以上は伸びて13kmは町のりで行けるでしょうと言ってました。

フォレスターの前の型を乗っていないので比較できませんが、スバル車スタンダードのハンドリングで全く普通です。タイヤのどたどた感も無く乗り心地も十分です。感じとしてはバネとショックを柔らかくして低重心化でロール剛性を上げて結果として車のロール方向の納まりは早いと思いました。疲れにくいハンドリングだと思います。

さて、帰ってきたところでボンネット開けてしばし鑑賞。 相変わらずサイドメンバーとシリンダーヘッド間は指2本分ぐらいで、苛めてもあと5mmが限度か、という感じ。非常に肉抜きがされており、このエンジンは重量は同等で軽量化されていないかのようですが、実態はむちゃくちゃ軽量化をがんばったのがわかります。つまり重量増となるファクターが一杯盛り込まれ、これを挽回するため軽量化して結果トントンに収まったというところでしょう。

エンジンの機械音はカム駆動がチェーン化されたことで当方のEZと駆動音は同じ音質になりました。一方バルブ系の駆動音は非常にまろやかで、これは油圧ラッシュアジャスタとローラロッカ化した事によるのでしょう。総じてエンジンの音は静かだと思います。


次回は(その2:解剖編)変更点の狙いを紐解いてみる。
Posted at 2010/10/30 20:40:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | エンジン | クルマ
2010年10月13日 イイね!

2010 小松航空祭

2010 小松航空祭少し古新聞になりましたが、10月2日に恒例の小松基地で航空祭が開催されました。

例によって、天候は予行の土曜日は晴れるが、日曜は雨交じりとの情報で、ブルーの飛行は土曜日が勝負と、撮影に出かけました。

生憎、展示飛行開始早々、6番機だと思うのですが、異常ありで離脱。
無線では「バードストライクか?」「・・・違うようだ」と交信がありました。んで欠けたままで、中止かと思われましたがファンのために出来る演目だけでもやってくれたのかな、と思われました。
写真はその中の一こまです。

翌日は、やはり曇り空の中での飛行となり、よい絵になりませんでした。


無事、航空祭が終ってよかったです。
今年は、猛暑のなか予算削減で、クーラも情報室など限られた部屋だけしかかからなかったと、新聞に出ていました。

とんでもない、事業仕分けなどとっとと止めて、国防に万全を期してもらいたいものです。 

小松基地の皆さん、ブルーの皆さん、ありがとうございました。



Posted at 2010/10/13 21:53:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | 飛行機 | 日記

プロフィール

結構おやじですが、若いつもりです。 バイクとクルマの二股恋愛です。 交流のある方は、基本「見たよ」代わりにイイネ押します。 その他は、文字通り、イイネ...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

掲示板

<< 2010/10 >>

     12
3456789
101112 13141516
17181920212223
242526272829 30
31      

リンク・クリップ

FLAT6さんのマツダ ロードスター 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/05/30 18:24:14
モナコGPでのレッドブルのマシン吊り上げ事件! 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/06/03 17:47:56
HVAYING プロジェクタースタンド 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/01/23 08:02:29

愛車一覧

メルセデス・ベンツ Cクラス セダン メル子 (メルセデス・ベンツ Cクラス セダン)
3.0Rに代わる10年をリラックスして過ごせる相棒としてセカンドユースで購入。 ほぼ、同 ...
ハスクバーナ NUDA900R ハスクバーナ NUDA900R
動体視力の衰え?、から速度域を下げて楽しめるマシンに変更しました。 狙い通り、楽しませて ...
スズキ GSX-R750 スズキ GSX-R750
2005年式を2022年に購入。 2オーナ目の方のコンプリートカスタム車を譲ってもらいま ...
日産 ノート e-POWER ガンダム号 (日産 ノート e-POWER)
奥さんの買い物通勤車として、シトロと入れ替えました。(休日私のお遊び用?) →娘が結婚し ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation