
インプレッサ ハイブリッドスポーツ試乗しました。
今日は、昨日の高速往復600kmの疲れ取りの静養ですw。天気も良く、行楽でディーラはヒマだろうと空気圧点検かねて行って来ました。手持ちのデジタル空気圧計だと約2.1kなのだが高速走った感触ではどう見ても高い感じだったので見てもらったら、規定2.3と2.2が全部2.6であったと判明。やっぱりあのGSで入れてもらったにーちゃんがテキトーに入れたのか、そのゲージが壊れてたのか?。 自分のゲージを校正しなきゃねと反省。
さて本題。私がわざわざこの車に興味を持ったのはエコカーとしてではなく、NA3Lの乗り味を作ることは可能か??と言う点でした。 スバル初のHVは
以前 HVで試乗済み。これの制御見直しがなされたとの情報もあり、もう一度確認しておこうと思ったからです。
結論から言うと、期待した部分は合格でした。
メーカの狙いと、この車を買おうと考えている人の求める部分は、おそらく一致してるでしょう。マーケティングに問題は無いと思います。けれど私なら全く違うアプローチをするな、と思いました。
まず、パワー&ドライブトレーンの洗練は十分な熟成がされており、CVTの制御とも相まって、とても上質。アイドリングから2200回転ぐらいまでの街乗り全般の領域に置いて、良くできたNA2.5L的な加速ー巡航ー減速が味わえます。(が減速は場合によってちょっと段を感じる時有)
しかし、これを味わう人は少数でしょう。なぜならこの車にエコを求めて+25万ぐらい?を払う人は、Iモードで走るでしょうから。その場合は痩せてるホントの出足を少しアシストする程度で、CVTもさらに低い回転を求めるので非力です。私が全く違うアプローチをする、と言ったのはこの点です。私ならSモード固定でしょうねw。
この車はスバルのエコカーとしてのいちおー看板です。けれど燃費はIモードで走っても都会ならようやく普通のガソリン車と言う程度でしょう。郊外だと少し良いと思いますがマツダのSKYに勝てないレベル。だから私はより上質ななめらかな走りの高級車的に使えないか、と思っていたのです。
車自体の作りはいわゆるカローラ的なインプレッサのポジション(実は最も売れている4ドア1.6-2L車でもある、いわゆる足車としての重要な)にあります。ここからHVとしての希少性をメッキパーツやメータ、外装の一部の差別化で醸していますが、所詮作り込みは同じレベルです。だからよく出来た足車としては充分なレベルですが、だからこそ私には「パワートレインとAWDのパワーライン」がとても贅沢でその完成度がもったいないとさえ思うのです。正直実に不釣り合い。
もっとも、今のバッテリーとモータでは少々物足りなくて、あと1.5倍あればまさに3LのNA感覚で走れると思います。ただし60km/hの通常領域まで限定で。
正直、このスバルHVは、先に出たXV-HVの普通車版でしかありません。独自性のあるシティSUVとして訴求力のあるXVをハイブリッド1号車として出しましたが、その流用拡大版と言うことでしょう。生産ライン能力に余裕が出来たのかもしれません(ま、テコ入れでしょうw)。
私がこの車の生きる場所をどこに見出したかと言えば、BLEの後継です。もちろん現状では全く場違いですが、スバルの手持ちの資産で作るにはもっとも近道だとも思うからです。
逆にこの車をBLE後継にする手段を考えてみましょう。
まず、試乗で分かった低速のアシスト加減はSモードであれば2200回転まで、速度60km/hまでの、流れを少しリードするマツダの青加速0.2~0.3G程度までなら2.5L級の気持ち良さが期待できます。(が、希望は現行モータ出力13.6ps:6.6kg・mを20ps:10kg・mぐらいまで上げてもらいたい。電池をリチウム化、もう一段の高電圧化で可能かと)
そしてエントリークラスの遮音性をレヴォーグのレベルまで上げて、内装をクロスオーバ7なみのおしゃれなものにして、いわばミニレクサスのIS200的な位置に持って来てほしい。
足回りは、このクラスにしてはバッテリーのせいでお尻が軽くて跳ねる傾向が無く、一クラス上の重厚さが出ています。そして重量バランスが後ろに寄って改善され、ライトウエイト感は薄れており、だからこそ尚の事この車は安っぽく仕立てるべきではないと思うのです。
次にエンジンをBRZのFA20に換装します。下の無い分はモータアシスト。そしてアシストが尽きた2200回転以上は束の間3500回転ぐらいまで我慢して、そのあとはEZ30R譲りの可変ハイリフトカムを搭載させて、8000回転まで気持ちよく引っ張る。
このような2面性を持たせて、きちんとプレミアム路線で仕立てれば、「インプレッサ」というネームでありながら、「ハイブリッドスペシャル」という方を上位ネームとして独立させればレヴォーグとのインテリアパーツ共用などもブランド戦略として混乱しないでしょう。
このように6気筒無き今、どこまでもなめらかで上質で、しかしストイックなスポーツ性も備えた車を作るには、十分可能性を秘めたパワーパック&パワーラインだと思うのです。もちろんその時はS4のVTD式AWDとDIT1.6のCVTに変えてほしいですが。
このような、妄想に対して試乗したHVはアイドルからスタート、60km/h巡航までの程よい加速Gでは十分な可能性を抱かせました。ただ現状では30km/h付近の加速Gは60km/hでは、同じ2000回転であっても既に弱く、ドライバーの感覚では「この先さらなる領域・・」を予感させることは無く、60km/hも出るとアクセルワークに対してモータの存在はほぼ有りません。なのでちょっと足りない。せめて60km/h巡航からのひと追い越しで、はっきりとモータアシストの加速力を残してくれればな、と言う感想です。
制御的には全く2面性の異なる要求をしています。低速域はCVTの利点を生かして出来るだけ高いギヤで、モータのトルクを生かした加速(大排気量的な)であり、中盤以降は高回転NAエンジンの特徴を生かして、低いギアで高回転域を生かした制御です。ここでCVTの弱点が出て高回転でのダイレクト感を求めるならやはりDCTになるのかもしれません。(アシストモータを遊星式にして多版クラッチを制御して高回転域までアシスト出来るようにすると、また面白いかもしれません。
このように、エコはエコでもIモード時だけ、普通のハイブリッドエコカーのふりして、Sモードは本来のトルクアシストターボ的な制御に変わって、燃費よりフィールw。そして高回転域は昔ながらのハイカムNAの気持ち良さ、、そんな3面性を備えた粋な車が出来れば、BLEの後継になるなーと思った試乗でした。(1.6DITを高回転ターボに積み替えてHVにしてもいいなとは思うのですが、多分あの1.6エンジンをそんなことには使えないでしょうからねw)
インプレッサのハイブリッド、クラウンに乗ってるおとーさんでも低速ならにんまりできる気持ち良さではないでしょうか。(室内騒音、内装のチープさ、乗り心地ともに及びませんが、動伝系のフィールは理解されると思いますよ。) 今のところはFB2.5>FB20+HV>DIT1.6Lの順でしょうか、極低速から定常速度域までの加速フィールは。
但し、現状はあくまで量販レンジの「インプレッサ」であり、そのHV版というインプレッサのグレードと同じ土俵の車に過ぎず、レヴォーグやS4のグレードに並ばせるプレミアムな「スポーツハイブリッド」ではとてもありません。だからこそ、いまからそのキャラを作る段取りをしてほしいなーと希望して見ます。インプレッサも引っ張ってF型まで行っても2017にはM/Cですから、その4ドアセダン版をパワー&速さではなく、上質なプレミアム化グレードでチューンSti版ができるぐらいにw。 レガシィをそのポジションに持ってくるにはやはりそれなりのパワーとコストも必要なので、スバルとしてもまだ重いポジションでしょうから
補足(7/21) レスポンスの記事
①出足が美点 (0スタートの気持ち良さは狙ったものだったようですね)
②燃費ありきではない (これは少々苦しい言い訳かもしれませんが、技術側は「S」モードが標準と考えてるみたいですねw。)
Posted at 2015/07/20 21:39:59 | |
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