
本日は1日雨でした。今週金曜まで雨と曇りばかりの予報で、当分、
星撮りはできそうにありません。
星空指数が10以下が続く前の最後の80の夜、10日の夜に天山登山口
に行って来ました。その日の日中は30度近くまで気温が上がった暑い
日で、現地に到着しても、前回(9月)とは変わって生暖かい感じがしま
した。その夜は月齢19.9日の明るい月で、佐賀の月の出が21:34で、
東側は山裾のため22時には月が見えるため、星撮りには向きませんが、
月明かりの中でどのくらい撮れるのかも試そうと思いました。
タイトル画像は、低空の薄雲の上に出て来た月を撮った1枚です。
20:30頃に現地に到着しました。
狭い山道を登る時に、珍しく先行する車がいて、その車も同じ駐車場
に入っていきました。そちらは到着後、屋根だけのテントを張って焚き火
をしていました。
この夜は、その後にも夜景を見に上がってくる車が3台いて、平日の夜というのに、ちょっと賑やかになりました。
到着後、中型赤道儀に長い屈折鏡を載せて、月と反対側の西の空にあった天体を導入しました。
はくちょう座の「まゆ(Cocoon)星雲」です。焦点距離900mmの望遠鏡では小さくなりますが、周辺の暗黒帯も入れようと、
初めてこの望遠鏡とフルサイズ機で撮りました。光害カットフィルタを使い、ISO3200、SS=360sで撮った17枚を合成。
小型赤道儀には焦点距離450mmの屈折鏡を載せ、こちらは月に近い星雲を狙います。
その夜の日付が変わる頃の東の星空を、SkySafariで表示させると、次の図になります。
この図の黄色で囲んだ赤く長い星雲がそのターゲットで、カリフォルニア星雲と呼ばれています。
カリフォルニア州のような形からその名がついたのですが、私にはナメクジのように見えます。
光害カットフィルタ(LPS-D1)よりも透過する波長の領域が狭いフィルタ(LPS-V4)を使い、撤収する直前までの長時間
撮ってみました。ISO1600、SS=300sで32枚(2時間40分)。
上のまゆ星雲に比べると、背景の処理に手間取りました。
これと並行してポタ赤には、フィルタを付けたD5300にSigma Art 35mmレンズの組み合わせではくちょう座のお隣の
ケフェウス座の辺りを撮りました。
2段絞ってF2.8にして、ISO800で、SS=300sで25枚。このISOで、この枚数ですと合成した時にノイズが殆ど消えます。
上のまゆ星雲は、上の画像を切り出した下の図の黄色の矢印の場所にあります。
左下に伸びる黒い線が暗黒帯で、上の望遠鏡で撮った画像でも下の方に見えています。
はくちょう座は夜半過ぎには山陰にかかってきたので、中型赤道儀とポタ赤の撮影は終わりにして、機材を片付けます。
日付が変わり1時前には月が低空の薄雲の上に出て来ました。望遠鏡に1.5倍エクステンダーを付け、D850で月を
撮ってみました。これまで短い屈折鏡にDXクロップで2度月を撮りましたが、今回はその倍の焦点距離になります。
ライブビューで拡大表示してピントを追い込みますが、シーイングが悪く、像が揺らいでいます。
サイレント撮影で、無音のまま数秒感リモコンのレリーズボタンを押していると80枚ほど撮れました。
(説明書によると、ライブビュー、サイレント撮影、CHモードで秒6コマだそうです。)
タイトル画像はその中の1枚で、80枚を合成すると次の画像になります。
この画像の大きさではシャープに見えますが、拡大して見るとD850の解像度が活きるほど精細ではありません。
合成した枚数が多いので、さすがにノイズは見えませんね。
(上の画像をクリックすると、PHOTOHITOのサイトで拡大して見ることができます。)
月と惑星は、倍率を大きくするので空のコンディションの影響が大きいです。
半月より暗い月の下でなら、フィルタを使って、明るい天体だと撮れそうな感触が得られました。
カリフォルニア星雲は去年撮ったものと比べて背景が汚いので、月から離れた天体でないと、背景に変な色が出てコントラストが
悪くなりますね。下弦〜上弦の月の2週間に晴れた夜が来ることを祈ります。
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Posted at
2017/10/15 16:16:46