
ジムニー乗りの方はよくご存知なことかと思いますが、走行中にステアリングが
左右にぶれるシミー現象との言われるものがあります。
ネットで調べてみると「ジャダー」と呼んだり「シミー」と呼んだりされて
いますが、ジャダーというと、クラッチやブレーキで摩擦のために生じる
振動というイメージがあるので、ここではシミーと呼ぶことにします。
(個人的な偏見なので、ご容赦を!)
ジムニーでリフトアップするとこの現象が発生しやすいとか、その様子の
動画がYoutubeに上がっていたりします。
原因は複数あり、キングピンベアリング(ホイールの内側、ステアリング操作でピボット回転する部分)や
ハブベアリングのガタから、ホイールバランスまで様々あるそうです。
私の場合は、リフトアップして1週間ほどノーマルのタイヤで走行した時は全く感じず、タイヤ交換してから
林道を走った後に初めて気づきました。
走行距離が少ないためベアリングなどのガタではないだろうと予想できたので、原因発見と修復は容易でした。
バネレートが少々高くなっているので、路面の凸凹を拾いやすくはなっていますが、タイヤサイズを175/80から
215/70に変えて、空気圧も160kPaから240kPaとした時に、上下の振動だけでなく、左右にハンドルが取られる
ことが増えていました。タイヤのサイズアップや扁平率を変えた時によくあるレベルのことです。
ハンドルをニュートラルにした状態で、路面が適度に、そして左右非対称に荒れているときにステア方向に振動が
起こり、「これが有名なシミーだ!」と思ったものです。荒れ方が酷いて、このような振動にはならず、シミーが出ても
ステアを切るとすぐに収まります。
直す前にと、短いですが動画に撮ってみました。
これが最も酷い状態で、いつも起こるわけではないので、GoProをチェストハーネスに着けて待機状態でドライブしています。
振動数が一定で、何か共振が起こっているような感じです。
ジムニーのフロントの足回りって、モノコック・フレームとロア・アーム式と違い、フレームから前に伸びるアームで
ドライブシャフト・ハウジングを支えつつ、ラテラルロッドで左右の動きを制限するという構造です。どこか緩めば
ブレるわなと思い、アームのフレーム側とハウジング側、ラテラルロッドの左右取付け部と調整する2箇所のロックナット
をチェックしました。すると、フロントのラテラルロッドの取付け部のボルトが少し緩んでいました。(手では回せないくらい)
このボルトは、フレームに溶接されたナットで固定され、ナットから先にネジ部が出ていてクリップピンが
ボルトを貫通しています。ナットの脱落防止で、貫通したボルトにクリップピンが刺さっていることはありますが、
キットを組む混む時に、ナットはフレームに付いているのにナゼ?と思った疑問が解消されました。
ボルトが緩んで脱落することを防止する設計なのですね。
ボルトを締め直すと振動はかなり軽減されましたが、まだ発生する場合があるので、タイヤ空気圧を240kPaから
10kPaずつ180kPaまで下げました。200kPaから下はほとんど変わらず、200kPaでシミーの発生は殆ど無くなりました。
結局、原因はラテラルロッド取付部のボルトの緩みと高い空気圧の両方で、ボルトが手で回せるほど緩んでいれば、
もっと大きな振動になっていたでしょう。
因みに、最近、空気入れは下の写真のものを使っています。
Makitaの電動工具(インパクトレンチ、ドリルドライバ、草刈機など)を使っているので、同じバッテリが
使える小型コンプレッサです。圧を10kPa単位で設定できて、バッテリの消費も少ない優れものです。

こいつを助手席に置いて、適度に荒れた舗装の林道を走っては空気圧調整しました。
一度この現象を知ったので、偶に感じるテア方向の振動にナーバスになってしまい、
最後の手としてステアリングダンパーを
容量の大きいものに交換しました。(整備手帳参照)
ステダンは見た目はゴツいですが、効きは柔めでハンドルはあまり重くなりません。
気持ち、振動をマイルドにするくらいの効果です。
今回は原因の特定と解消は簡単だったのですが、距離を走ったジムニーだと、色々とチェックする箇所も増えるし
対策も大掛かりになるのでしょうね。
ネット上に症状や対策の画像や動画が散見されるので、いずれは我がジムニーもと覚悟をしました。
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JB64 | クルマ
Posted at
2020/06/05 18:59:10