
前回の星撮りブログで紹介した「ちょうこくしつ座銀河」(NGC253)を
撮って以来、しばらく雲が多い日が続き、新月だった17日も星撮りできず
に徐々に気温が下がってきました。
18、19日と自宅ドームで撮影するも、途中で雲が出てきて、それぞれ
使えるのが20枚ほどといった成果でした。
20日にようやく夕方から晴れてきて、久しぶりにジムニーで出動しました。
行き先はいつものダムの横。
ドームでは前日に引き続き同じ天体の撮影をセットしておきます。
タイトル画像は22時頃に撮った西に傾く天の川です。
月が明るくなる時期でしたので、この日を逃すと南天の天の川を見られるのは
来年になるかと、ポタ赤と広角レンズを持ち出しました。
追尾撮影を始める前にジムニーを入れて撮ったのが下の写真です。
19:30頃で、まだ月没前で、天の川がほぼ垂直に立っています。
ジムニーのほぼ真上にある明るい星は木星で、その左斜め上に土星が見えます。
この後、三脚を立ててポタ赤を載せ、25mmレンズを付けたD810Aで天の川を撮ろうとしましたが、
DCカプラ用の電源ケーブルを忘れたことに気づきました。
バッグに入っていた2個のバッテリだけでなんとか撮影を始めます。
SS=180sで20枚ほど撮ったのですが、ほとんどのフレームに地面が入ったので、最初の7枚だけを合成しました。
翌日がオリオン座流星群の極大日というので、オリオン座の上の方、ペルセウス座あたりにレンズを向けて
バッテリが無くなるまで撮影を続けました。
現像したところ流星は1つも写っておらず、そのまま捨てるのも何なので、合成してみました。
上の方にカシオペア座、下の方にぎょしゃ座が入っています。
よく知られた天体と星の名前を入れてみました。
これからはすばるやカリフォルニア星雲といったメジャーな天体を撮ってみようと思います。
この晩は明け方まで晴れたのですが、電源が無く気温も低くて23時には撤収しました。
ドームの方では赤道儀とパソコンが黙々と仕事をしていて、この夜だけでSS=480sを60枚以上撮影できました。
前日、前々日と合わせてアンドロメダ銀河をSS=480sで106枚、トータル14時間の露光になります。
今年はアンドロメダ銀河を8月、9月と撮ってきて、8月は曇って枚数不足、9月は非純正のレデューサのテスト、
今回は純正のレデューサ(焦点距離635mm)を用いて十分な枚数が撮れました。
画像処理も楽で、ちょっと手抜きの感がありますが、それでもこれまでで最高の出来かと思います。
暇なときにじっくり処理をやってみたいと思います。
この後は月も明るくなってきて、次の撮影機会は23、24日でした。
当初は焦点距離2000mmのRC鏡筒で銀河を撮る予定でしたが、月面を見ると揺らいでいたので、アンドロメダ銀河を
撮ったのと同じ光学系で上の星野写真に写っているカシオペア座の「ソウル星雲」(IC1848)を撮っていました。
月明かりの下でも撮影できるようにと透過波長域が狭いデュアル・ナローバンドフィルタを入れました。
前回の星撮りブログで紹介した「ハート星雲」と共に焦点距離450mmの望遠鏡で撮影することが多い対象です。
2017年の同じ頃(10/16)に撮った2つの星雲です。
冬の天の川は淡いとは言え、無数の星がある領域で星雲の構造がわかりにくくなります。
ハート星雲は焦点距離635mmではハミ出しますが、ソウル星雲なら収まるので、今回は周りの星の光を抑えつつ、
赤い星雲の光を通すフィルタを使っての撮影です。
ふた晩でSS=600sを89枚撮影できました。
倍率とフィルタの効果で、拡大すると「創造の柱」のような星が生成される領域があるのが見えてきます。
翌25日にはRC鏡筒に載せ替えて銀河を撮ろうと思いましたが、やはりシーイングが悪く、さらに曇りの予報で
したので、月だけ撮って終了です。焦点距離2000mmにフルサイズセンサーだとこんな感じです。
今夜は月と火星が近づいているはずですが、雲の向こうにうっすら月の明かりが見えているだけで、
全天に雲があります。明後日の満月は今月2度目となる満月、ブルームーンです。
せめて月くらいは撮りたいですね。
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Posted at
2020/10/29 21:26:41