
先週の週末は台風のためサイクリングは止めにして、夜も
当然、星は見えずに新月期にもかかわらず出動は無しでした。
今週も「星空指数」が100の晩がありましたが、雲が出てきて
月さえも見えないような夜ばかりでした。
今朝はいつもならサイクリングに行くような天気だったのですが、
タイトルの通り、この時期に毎年、あるイベントに参加していて、
出かけませんでした。
そのイベントとは、市内のある中学校で生徒さんに話をすること
でして、今年は最近ハマっている天体撮影にかこつけて、
宇宙が何からできているかというお話をしました。
業務のプレゼントと同じく、MacのKeynoteを使います。
「宇宙」と言ってもピンと来ないでしょうから、太陽系から始めて
天の川銀河や、その中の星雲などを紹介しつつ、なぜあの星雲は赤いのか、ということから原子が出す光の話を
して、果ては、恒星のエネルギー源である核融合、その燃料が尽きた時の星の終末、超新星の事、などなど。
最後には、星や生物を作っている原子(陽子、中性子、電子)の数倍のダークマターが存在していることまで、
90分の話でしたが、皆さん熱心に聴かれていました。
タイトル画像は本日使った1枚で、数万年前に天の川銀河の中で起こった超新星爆発の破片の星雲です。
太陽のような恒星の中では、核融合で鉄まで(の原子番号の)元素しか生成されず、それより重い中性子の多い
元素は、超新星爆発時に生成されました。(星ができる前には、水素、ヘリウム、リチウムしかありませんでした。)
地球上に鉄より重い元素があることが、太陽系も超新星爆発を経験している証拠であること、従って、
地球や人間も「燃えかす」ですよ、という話もしました。
少し専門的な話を聞かせるという趣旨でしたので、分からなくなって途中から居眠りする生徒さんがいるかと思って
いましたが、ちゃんと眠らずに聴かれていたことには感心しました。(大人の方が、すぐに寝ますね。)
高校理科の教員免許を持っていて、若いときに非常勤講師のアルバイトをしたこともありますが、中学を出て高校に
入ると、大学受験があるためか、あまり宇宙などの話には興味を持たなくなり、入試問題の解き方ばかりを気にする
ようになってしまようです。大学に入ると、目の前の単位のことしか見えなくなるようですし。
研究者に限らず、技術者もちょっとした知的好奇心を持たなくなると、イノベーションなんて起こしえないと思いますが、
高校以下の教育は、その好奇心の芽をつむようなことをされているように感じます。
中学・高校の教員をしている知人に聞くと、現場は大変だそうで(ともかく上の学校に何人入れたかで評価されたり、
モンペの対応に追われる)、彼らに好奇心を伸ばす教育を、というのは無理なのかもしれませんね。
今日の生徒さんの眼を見ていると、未知のものに対する興味を失うことなく大人になっていただけたらと思いました。
Posted at 2016/09/10 20:00:49 | |
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