
先週末も出勤で、最近写真を撮っていない日々が
続いています。
もう少し花粉が収まれば、外出したいと思っていますが、
次の週末あたりからでしょうか。
月も明るいし、天気も悪いので、夜はラズパイで遊んで
います。
前回はノートパソコンで使うINDIのクライアントソフトである
kstarsを紹介しました。今回は、実際にカメラと電動フォーカサー
を接続してみます。
その前に、ここしばらく登場していなかったラズパイの設定について少し書いておきます。
最初の回に書いたように、ご本家からOSをダウンロードし、
micro SDカードにコピーして、それから起動するだけで使える状態に
なります。ラズパイにINDIサーバーをインストールする他に、運用のためにネットワークの設定を
デフォルトから変更しておきます。
デフォルトの状態では、普通のパソコンのように、メニューバーのアイコンからWifiルーターを選択して、
ルーターのパスワードを入れれば使える状態になります。ルータがラズパイにDHCPでアドレスを割り振って
いますが、普通はそんなこと考えずにネットが使えます。
DHCPというのはルータがある範囲のIPアドレスをランダムに割振るので、サーバーとして使うには、それが
固定されていないと不便です。(クライアントから接続先のアドレスを、逐一変えなければなりません。)
そこで、IPアドレスを固定し、ルーターを経由せずにノートパソコンからダイレクトにラズパイに接続するよう、
設定を変更します。
ラズパイの、/etc/network/interfacesというファイルを次のように修正します。
iface wlan0 (Wifiのことです)以下で、addressに固定したいIPアドレスを記入し、essidにはネットワークの名称、
keyにはパスワードを書いておきます。
iface eth0は有線のLANのインターフェイスで、ここは、dhcpを使えるようにしておきます。
(次の画面は、sshでログインした後のキャプチャです。)
運用するときはラズパイにはキーボードやディスプレイを接続しないので、Wifiで接続するパソコンから
シャットダウンできるように、また、ソフトをインストールできるように、sshサーバ(sshd)を有効にし、
認証のための鍵を送って、パソコンからパスワードの入力を省略できるようにします。
一通り設定が終わると、再起動してMacBookから繋ごうとすると、Wifiルーターとは違うところに
RPi3が表れます。
次に、USBで、カメラと電動フォーカサーを接続します。その様子がタイトル画像で、LANケーブルもさしています。
奥にあるのが、最近到着した電動フォーカサーで、望遠鏡からフォーカサーを外し、左側のノブの代わりに
ステッパーモーターを取り付けています。シルバーの円形のものがモーターハウジングのカバーです。
2つの青いボタンで手動でフォーカサーの操作もできます。
これらの機器を接続した後、MacBookからsshでログインして、機器が認識されているか確認します。
「dmesg | grep USB」と入力すると、接続されたUSB機器がリストされます。
ちゃんと認識されています。
前回ご紹介したkstarsをMacBookで起動し、Ekosを立ち上げます。
ProfileでNikon DSLRとUSBFocusV3(今回購入した電動フォーカサー)を登録します。
この後、EkosからINDIサーバーをスタートさせると、INDIコントロールパネルに、接続した機器の設定画面が
表れます。まず、Nikon DSLRから。当たり前ですが、D800Eとして認識して、ISOやSSなど設定できます。
次にフォーカサー。こちらは項目は少ないですが、スピードなど調節できます。
前回、オートフォーカスのシミュレーションをご紹介したEkosのフォーカス・モジュールに入ってみます。
フォーカサーとして、USBFocusとNikonDSLRが選択できますが、後者を選択してもカメラレンズのフォーカスが
一瞬動いただけで、その後続けざまに動きませんでした。一方、USBFocusは"Focus In"と"Focus Out"の2つのボタンで
出したり入れたりができて、Stepで動く量も変えられたので、取り敢えず、これでシミュレーションのように星像を
最小にするようなオートフォーカスができそうです。
実は、この接続テストをするときに気づいたのですが、カメラ用のUSBケーブルの長いのを持っていませんでした!
D800EやD810Aは、カメラ側はUSB3.0のBタイプというやつで、50cmくらいのものはあったのですが、望遠鏡で使う
には、赤道儀で回すことを考えると1.5m以上は欲しいところです。また、D5300の方は、mini USBと思っていたら、
それより一回り小さなものでmicro USBとも違うタイプでした。かなり前に、コンデジで同じ思いをした記憶があります。
こちらも長いものを持たないので、先ほど注文しました。週末までに届けば、実戦テストができそうです。
ここまでで、事前にできることは終わりましたので、後は現場でテストをしたいと思います。
その結果は、続編で。
ーーー(5)に続く。