
前回のブログで木星と土星の最接近翌日の画像をあげましたが、
その前後で天候が悪く、結局、今月後半は大した天体写真が撮影できません
でした。
タイトル画像は12月24日に月と火星が接近するというので、
自宅で手持ちAFで撮ったものです。
D850に70-200mmレンズを使いましたが、この画像で焦点距離185mm
でした。
木星と土星の最接近翌日は、焦点距離900mmの望遠鏡に4倍拡大レンズ
でしたので、いかに2つの惑星が近かったのかが分かります。
今月は15日の新月以降は月が明るくなるので、まず暗い天体を撮ろうと、おうし座にある超新星残骸の
「シメイズ147」(Sh2-240)と呼ばれる天体をターゲットにしました。
前回あげた「かに星雲」(M1)は、平安時代末期の明月記にも記録されている超新星爆発の残骸で、距離は6500光年、
広がりは5.5光年と言われています。シメイズ147は距離は3000光年と近いのですが、出現(爆発)は10万年前と古く、
現在は140光年まで広がっていて、見かけの大きさもかなり大きく淡い星雲です。
かに星雲は焦点距離2000mmでしたが、今回は330mmです。
1枚に10分の露光時間をかけて32枚を合成しました。
細い糸が絡まって鞠になったような姿です。これまで2度撮っていますが、今回はフィルタのお陰か、赤い繊維の
外側に淡く青緑(OIII)の部分が見えています。
次のターゲットは、シメイズ147よりはずっと明るいふたご座の「くらげ星雲」です。
今年の正月にも撮っていたのですが、フィルタのせいで明るい星にハロが出ていたので撮り直したかったのと、
最近届いた口径130mm、焦点距離780mmの屈折鏡のテストを兼ねて19日に30枚、25日32枚撮影しました。
こちらは距離5000光年、出現は3,000から30,000年前と言われています。
夏の網状星雲と同様、赤いフィラメントとその外に青い部分が見えます。
最後は、26日夜に短時間だけ晴れた間に機材テストを兼ねて星雲を撮りました。
ばら星雲のすぐ近くにある「コーン星雲」「クリスマスツリー星団」と多数の星々がある領域です。
くらげ星雲を撮影した屈折鏡に以前から持っていた0.75倍のレデューサを付けてのテストを兼ねた撮影です。
SS=480sを18枚しか撮れなかったので、少し暗めです。
レデューサはM82と言う大径のネジで接続し、その後はM68でカメラと接続しますが、周辺がケラれて
フラット補正が必要でした。周辺の星像が流れることなく、良さそうですがフラット・フレームを必ず撮っておかないと
まともな画像になりません。
このブログを書いている最中、自宅の敷地にポタ赤をセットしてデジイチ用フィルタのテストで撮影していますが、
満月2日前で月が明るく果たして効果はいかほどか。上手く撮れていれば、新年第一弾の星撮りブログで報告します。
明後日からこちらでも積雪するような雪になるそうなので、新年の出動はしばらくお預けかもしれません。
Posted at 2020/12/28 20:11:29 | |
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