
今日の夜は新月で、晴れていればブログを書かずに
山の中で星を見る予定でしたが、昼間からあった薄雲
が消えることなく、日が暮れて西の空に火星が何とか
見える程度の天気でした。
出動は諦めて、先週撮りに行った画像を処理していて、
まだ中途ですが、出来上がった分だけでもご紹介します。
24日(木)の夜は風が強かったので、標高の高い場所は
諦めていつものダム横まで。10月末から3回連続です。
その週の前半は気温が高めだったために、余計に寒く
感じます。
到着時にも北西の風が強く、中型赤道儀に長い鏡筒を設定せずに、小型赤道儀に180mm単焦点レンズを付けたD5300を
載せます。このレンズ、3年ほど前に中古で3万弱で購入しましたが、最近は星撮り専用になっています。
軽いし、ズームレンズに比べるとシャープです。
まず、9月以来となるケフェウス座の散光星雲を導入します。
ガーネット・スターという赤色超巨星に連なり、「象の鼻」と呼ばれる星が生まれる領域を持つ大きく淡い星雲です。
ISO800, F3.5, SS=420sを12枚撮って合成しました。
9月に望遠鏡で撮った時の方が星像が小さくシャープですが、安い中古のレンズでこれだけ写れば良いでしょう。
焦点距離200mmくらいの明るい鏡筒があると良いのですが、この辺はカメラレンズしかありませんね。
ニコンが180mm F2.8Dをリニューアルして抜けの良い単焦点レンズを出してくれると良いですが。
上の星雲を撮っている最中に風が少し弱くなったので、中型赤道儀を準備して借り物の屈折鏡を載せます。
この夜は、以前、他の鏡筒用に購入していたレデューサーを、この屈折鏡で試すのが目的でした。
ドイツのメーカーに問い合わせて、バックフォーカスの値を確認し、スペーサを変えて合わせます。
ベンチマーク的なアンドロメダ銀河を導入し、オートガイダーとタイマーをセットして撮影を始めました。
後でHDR合成するために、120s、300s、480sとSSの異なるショットを6枚ずつ撮る予定でしたが、480sの2枚目にかかったところで、
雲が広がってきて、中断して画像を見ると真っ白です。
小型赤道儀の方は次の天体を入れようとしましたが、全天に雲が広がり、この夜は早めに切り上げました。
で、翌日の晩にリベンジ決行です。
最初は天山登山口に行きましたが、風が強く、雲も流れていてとても星を撮るような天候ではありません。
しばらく待ちましたが、風は収まらないので、前日と同じ場所まで移動します。
そこでも曇っていて、北極星が見えませんが、翌日は土曜なので、三脚だけ設置して徹夜覚悟で待つことにしました。
22時を回ったところで少しずつ星空が見え始め、22:30前には星撮りできそうな空になったので、中型赤道儀を設置して
アンドロメダ銀河のリベンジからスタートしました。
望遠鏡で撮った画像の処理はまだですので、こちらは後日ということで。
タイトル画像は望遠鏡で撮った写真一枚もののの一部です。
望遠鏡と並行して、前日と同じ小型赤道儀に180mmレンズ+D5300で、以前135mmレンズで撮ったハート星雲とソウル星雲を。
カシオペア座に属し、逆さにしたWの文字の右にあります。
ISO800、F3.5、SS=480sを8枚撮って合成しました。撮り終えた時には3時近くになっていました。
何度見ても、右の星雲は「ソウル」に見えない。
もう1台、D5200にカメラレンズを付けて三脚に載せ、高くなってきたオリオン座周辺を撮ります。
シリウスも霞の上に出てきたので、21mmレンズ、ISO800、F3.5、SS=20sを50枚で固定撮影し、星の位置を合わせて合成しました。
中央下の明るい星がシリウス、中央より少し右のオレンジ色の星がオリオン座のベテルギウス、淡い天の川を挟んで左に
ある明るい星がプロキオンです。2つの間、天の川の中にばら星雲があります。
オリオン座の中に、今月最初の星撮りで写したバーナードループや、オリオン大星雲、馬頭星雲があります。
オリオン座の上辺の2つの星、ベテルギウスとベラトリクの間、少し上に大きくとても淡い星雲があります。
その形から「エンゼルフィッシュ星雲」と呼ばれていて、これまでこの星雲だけを撮ったことがなかったので、レンズを85mmに替え、
ポタ赤を使ってISO800、F3.5、SS=300sで8枚撮りました。背面液晶では星雲が確認できなかったので、さらにSS=420sを4枚追加。
これらを合成し、処理してみたのが次の写真です。
エンゼルフィッシュに見えますでしょうか?
SSが7分を超えるとポタ赤では厳しいので、小型赤道儀で再度チャレンジしたいと思います。
この夜は3時半過ぎまで撮っていて、1時頃から霜が降り始め、車は勿論のこと、外に出しておいた機材にも霜がついて
しまいました。レンズに巻いたヒーターは電力不足で、時々中断して拭き取る作業が必要でした。
人間の方の防寒対策は万全だったのですが。
いよいよ冬の星空シーズンになってきましたね。