
昨日の午後、ニコンの新製品が発表されました。
随分前から告知されていたし、情報が少しずつ出されたいたので
これといって驚くこともありませんでした、価格以外は。
発表されたのは、ニコン初のフルサイズ・ミラーレスカメラと新しい
Zマウント用のレンズ3本、従来のFマウントレンズを使うための
アダプタ、そしてFマウントの500mm F5.6レンズです。
私は風景を撮ることが多いので、連写速度や連続撮影枚数には
拘りませんが、今出すにしては少ないと思えるスペックです。
色々と思うところあって、去年のD850の時のように即予約とは
なりませんでした。あの時はD800Eの下取りが思いの外良かった
というのもありますが。
現物を見ていないので、エルゴノミクス、質感やEVFの出来など
判断できない点もありますが、ここまでの情報に基づいて、非常に
主観的な良い点(pros)と悪い点(cons)を書いておきます。
良い点
(1) 新しい大口径マウント(内径55mmのZマウント)
私が天体撮影に使っている望遠鏡の一部の光学系(補正レンズを使う場合)でミラーボックスによるケラレが
見られるので、内径が55mmというマウントでミラーボックスが無いボディはとても魅力的ではあります。
発表されたZマウントレンズのMTFチャートを見ると、周辺画像の良さがうかがえます。
(2) 5軸手ぶれ補正
これは、今となってはミラーレス機のスタンダードでしょう。
(3) D850並みの防塵防滴
(4) 従来のニコン機に近いUI
ボタンの配置は違いますが、割り当てられる機能など従来機と同じようです。
(5) 精細なEVF
背面液晶の画素数はD850より1割ほど少ないのですが、EVFは他社より画素数が3割程度多め。
悪い点
(1) 価格
Z6とZ7で筐体を共通化したのに、Z7の価格はD850と同程度にできなかったのか?
手ぶれ補正、位相差AFを埋め込んだセンサーやEVFなど新規開発部分はありますが、レフ機から
省略された部品も多いのも確かです。
(2) 電池の保ち
事前に報告されていましたが、予想以上に悪く(ファインダー使用時、D850が1840枚、同じ画素数の
Z7は330枚)、SONYフルサイズ機の1世代前の数値です。
天体撮影の時は、USBはカメラやフォーカスの制御に使い、電源はDCカプラを使うので電池の保ちは
必要ありませんが、それ以外の普段使いでは必ずスペアが必要になります。
(3) 連続撮影枚数の少なさ
自分は動き物を撮る機会は少ないのですが、合成用に月を短時間に数十枚撮ります。その時、
途中で止まるのは気持ち悪いですね。バッファなんてケチらなくても良かったろうにと思います。
カードスロットがXQDだけしかないことはD850を使っていて不便に感じません。
Zマウント・レンズのMTFチャートを見ると周辺での落ち込みが少なく、風景写真の周辺部の良さが期待できます。
軽く光学性能の優れたレンズが揃えばD850に追加するかもしれません。それまでに電池の保ちの改善を
期待します。
上記の3つの欠点が無ければ、昨日のうちに予約を入れていたかもしれませんね。
危ない、危ない。
去年のD850の時のように、近所のキタムラに展示されれば触りに行こうかと思います。
でも、今度はXQDカードを持っていかなくては。
今回の新製品の中で、自分が最も欲しくなったのは、500mm F5.6のフレネルレンズです。
トンボなどを撮るときに使っている300mm F4は、その写りと軽さで重宝しています。近づけない時は1.4倍テレコンを付けて
D850のDXモード(APS-Cサイズにクロップして)で使っていますが、500mmレンズ単体の方が画質も良く、70-200mm F2.8と
重さが変わらないので手持ちで使えます。最短撮影距離が3.0mなので、接写リングは必須なのと、お値段がネックです。
Zマウントボディよりも、こちらが優先で、来年のシーズンの前までに入手できれば良いのでが、
年度末までにどのくらい価格が下がるかですね。
Posted at 2018/08/24 20:48:33 | |
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