
毎年、年末にその1年の間に撮った写真と共に振り返るブログを書いています。
天体写真のまとめは最近撮った写真の画像処理をしていないので、年を越すと
思います。
今年は天候不順で、幾つか予定がキャンセルされて例年より写真を撮って
いない気がします。
特に5月に佐賀市内から引っ越すまでは、かなり家のことに時間を取られて、
週末も遠出できないことが多かったということもあります。
その代わりと言って何ですが、振り返りというより新居のことについて書いて
おこうと思います。(長文なので、興味のない方は読み飛ばしてください。)
========== 新居について ==========
土地の決定まで
定年(65歳)まであと10年となった頃から、田舎暮らしの為の家を買おうと、ネットで情報を漁ったり、サイクリングや
バイクで出かけたときに、あちこちと物色して写真を撮ったりしていました。
最初は土地に余裕がある中古住宅を買って、庭で天体観測ができるようにしようと考えていましたが、1年半ほど物色した後、
田舎の家は自分にとって無駄に広く、リフォームも考えると、安い土地があればコンパクトな家を新築した方が良いと考えるように
なりました。予算の上限は最初から決めていて、趣味(天体関係、ガレージなど)を除いて1500万円です。これは、家賃5万の
家を20年借りるのに相当します。(年間共益費の方が、田舎の安い固定資産税より高くつきます。)
職場から20〜30kmくらいでハザードマップの空白地帯にあり地盤が堅そうな3箇所に絞りました。
夜間に出かけて空が暗いことも確認し、最も山に近く、JRの駅に近い土地にしました。ここは早期に目をつけていましたが、
広すぎ(150坪)なのと幾つか懸念事項があって、他を探していました。
懸念事項とは、土地の南端に大きな杉の木があり天体観測に邪魔なこと、水道が来ていないこと、九電の電線が土地の上を
通過かしていることでした。
これらが全て解決し、さらに価格を少し安くしていただいて(坪2万円以下)、この土地に決め、去年10月に購入しました。
住宅の設計と建築許可
ハウスメーカーや佐賀市や近郊の不動産屋と話して、こちらの希望を伝えて粗々の図面と見積もりを依頼しました。
その中で、職場に近い不動産屋が紹介する工務店(社長が一級建築士)に決めました。予算内でできることと、
施工業者と設計業者が同じで、話が大変スムースなことが決め手です。
1階に生活スペース、2階に趣味と仕事部屋と納戸、そして納戸から梯子で登る屋根裏に観測室というレイアウト。
去年の9月末に図面を確定し、建築許可を取るときに問題が生じました。
これは土木事務所に行く前から、工務店の方から示されていた懸念で、3階建となる可能性があり、その場合、
新たな構造計算と資材の変更が必要になるとのことでした。
2階+観測室で、ドームや天体機材の重量に十分耐えられることは確認していたのですが3階建ではコストが変わります。
「機械室」扱いなら2階で良いので、土木事務所に同行して使い方を説明するよう言われました。例えば5階建の
ビルの屋上にエレベータの機械室があっても、6階建にならないのと同じ理屈です。
その説明の結果、建築主事は機械室と見做すことなったのですが、建築基準法はその機械室が「建築面積の1/8以下」
ならば階数に算入しないとあります。私の当初の図面では【アウト】でした。
そこで「建築面積」の定義(床面積とは違う)をよく調べて、玄関ポーチやテラスも一部がそれに算入されることを
知り、完成後に建てようと予定していたカーポートの屋根を住居にくっ付けて、分母を増やす作戦を立てました。
市販のテラスの部材を工務店に調べていただき、何とか1/8を上回ることができて、10月25日に許可が降りました。
やたら広い「ベランダ」です。ここが作業スペースになります。
天体関係
ドームは名古屋のニッシンドームというメーカーの直径2.5mのもの(アルミ製)です。
基本はドーム、ベースリング(ドームが動くレール)、スリットから成り、これにオプションでドーム回転と
スリット開閉のためのモーター、PCコントロールボックスなどを追加しました。
ドーム関係(運搬・工事費込み)で約250万円です。
観測室は下から登って床のドアから入る作りですが、梯子というより工務店の社長の手作りの階段です。
床は二重にしてもらい、下に頑丈な梁を渡してそこにピラー(赤道儀の土台)を載せて固定します。
このピラーは私が図面を書いて、地元の鉄工所で作っていただきました。
現在使っている赤道儀と同じメーカーの1ランク上のものを載せると想定して、不動点(赤経軸と赤緯軸の交点)が
ドーム底面の中心に来るようにしました。去年の12月8日に鐵工所の方にも手伝っていただいてピラーを載せました。
そしてベースリングを固定したところ。
これをドームメーカーに送って、施工が間違いないかを確認した後、ドームを運んできます。
翌週の土曜日、12月15日にトラックで運んで来られました。
こちらで手配したクレーンで観測室の上に載せます。
ニッシンドームの社長さんが観測室で配線を済ませて完了。
まだ内装ができていないので、雨センサーとPCコントロールボックスの取り付けはこちらですることに。
朝7時過ぎに作業を始めて11時前には終わりました。
これよりサイズが大きなドームは分割して運搬し、組み立ててから上げるために半日では終わらないそうです。
完成とその後
2月14日が建築確認で、翌日が引き渡しでした。
建築主事に説明するために、観測室に赤道儀とその上に望遠鏡を載せておくように言われていました。
その夜に撮った写真です。
1月の終わりにインターネットの申し込みをしていたのですが、受付した人が工事の予定を入れ忘れて、結局3月20日にネットが開通。
そして晴れて遠隔からでも操作できるようになりました。2月中に天体関係の機材は全て移動して、新居が拠点となりました。
完成後は種々の手続きが待っていました。
転出・転入に伴う手続き、Aクラスの車庫証明と車検証の住所変更、自賠責・任意保険の住所変更。
車とYZは住所変更だけで良いのですが、LEADは市町村が変わるので市役所でナンバー発行。
それと生まれて初めて不動産登記を行いました。土地購入の時は時間が無く、不動産屋の紹介する司法書士にお任せでしたが、
住宅表題登記と所有権保存登記は自分で書類を作成し、法務局に持参しました。
年度末は陸運局、軽自協、法務局は大変混みあうと聞いていたので、全て3月の初旬に済ませました。
4月いっぱいまで佐賀市と新居の二重生活でしたが、GWにほとんど引っ越しは終わりました。
その間、ジムニーを買ったディーラーから「代車」でエブリィを借りていて、業者を使わずに荷物を運び終えました。
職場まで約20kmで、道が空いている時やバイクだと30分くらいかかります。
ちょうど気候が良い時だったので、雨が降らない時はLEAD、降るときは代車(エブリィ、後にMRワゴン)を
使っていましたが、12月からはジムニーです。
以上、長くなりましたが新居を計画してから完成までの経緯です。
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さて、本題(?)の写真での振り返りです。
1月の走り初めは例年通り唐津でした。
3月は新居近くのしだれ桜を。
5月から、今年もトンボ撮りに湿原に通いました。水色のホソミオツネントンボ。
6月は新たなヒメボタル・スポットを開拓に。
7月の梅雨明け前。家のすぐ裏から天山に登る道です。
初めて撮ったグンバイトンボ。
8月13日の山歩きで撮ったコオニユリ。
この頃は夏らしく暑い日が続いていましたが、8月は後半から雨が多い日が続きました。
八月末の大雨の被害が今も残っています。いつも登っている林道。
しばらく山に登れないので、平地基調のサイクリングで伊万里・有田まで。
有田の陶山神社。この後、波佐見経由で帰りましたが、途中で小雨が降りました。
今年は夏の前まで少雨傾向で、トンボが少なく、秋になってスズメバチも減っていましたが、レアなブルービーは多めでした。
秋の野草の花が咲く時期も例年より遅れ気味。
今年から通勤路の途中にバルーン大会の近くを通るので、寄り道して撮影できます。
10月31日、バルーンフェスタの初日の朝。
11月になり寒い日があったので、紅葉はまぁまぁでした。
今年撮った写真を見ていると、例年より雲がどんよりした写真が多いことに気づきました。
特に夏以降の風景写真は遠くが霞んでいたり、雲が多かったりの写真がほとんどでした。
また、去年のサイクリングの走り納めは雪がうっすら積もった林道を走っていましたが、今年はここまで積雪なしです。
この1年、変な天候でしたね。来年は、メリハリのある天候で、季節の写真が映えることを願います。
今年1年、ブログを見ていただき、コメントを書いていただいたりイイねを押していただいた方、ありがとうございました。
来年、皆様に幸多かれと祈って、今年のブログはこれで締めといたします。