
この10日ほど溜まった仕事を片付けるので忙殺されて、パソコンに
噛り付いていたのですが、SNSやネットのニュースを見る時間が無く、
ようやく昨夜から平常運転に戻りました。
本来なら9月頃に1週間ほど新潟に出張して行うはずのことをZOOM
でやることにして、こちらでの通常の仕事をやりつつ追加での仕事と
なり、準備も含めると出張するより時間がかかってしまいました。
あちらで美味しい料理やお酒を堪能したかったのですが、コロナが
落ち着いてから訪問したいと思います。
さて、その忙しくなるギリギリ前まで星の撮影はしていました。
特に、今月は13日の夜がふたご座流星群のピークでしたので、
ジムニーで2度出動しました。タイトル画像はその時の1枚。
月の初めは先月に続いて焦点距離2000mmでの星雲の撮影でした。
最初は、今回が初めてとなる「小亜鈴状星雲」(M76)です。
夏の鈴状星雲(M27)より3倍弱遠い距離(3,400光年)離れているので、視直径も1/3程度です。
今年の夏に同じ鏡筒で撮影していたので、その時の画像を。
ブルーが鮮やかな星雲です。太陽程度の恒星がその終末期に膨張してガスを噴出する様子で、これが最初に発見された
惑星状星雲です。そして、今回撮影したM76。3日かけて102枚を撮りました。
かなり小さいですね。
次に撮影したのは、先月の終わりにも撮影した「かに星雲」(M1)です。
その時はL-eXtremeというHα(赤)とOIII(青緑)という2つの輝線を中心とする7nmという狭い波長域だけを
透過するフィルタを使いました。その結果、それぞれの色が同程度に写されて、よく見る画像よりも青緑の
成分が相対的に多くなっていました。今回は青側がOIIIからHβという少し広めの波長域を透過するL-eNhanceという
フィルタを使って撮影しました。背景の暗い部分をニュートラルにすると、相対的に赤が強く出ます。
その後も長焦点で初となる銀河を撮影したのですが、霞んだ空が続いてパッとしません。
対象はもうそろそろ撮影できなくなるさんかく座の棒状渦巻銀河NGC925です。
さんかく座といえばM33というアンドロメダ銀河と同程度に近い銀河が有名で、今年も撮影しましたが、
こちらは距離が3000万光年と10倍以上離れています。撮影できた枚数も少なめで、いずれリベンジしたいと思います。
上の銀河は下弦の月の前日(7日)に撮影したもので、これから月が次第に暗くなっていきます。
下弦の月の翌晩の9日は、ふたご座流星群を撮影する予行演習のために、Z 6IIと14-24mmレンズ、ポタ赤を
持って近くのダム横に出動しました。21時過ぎから23時半頃まで、ISO3200、SS=10sでインターバル撮影して、
流星が写っている2枚を比較明合成しました。
オリオン座の横、冬の淡い天の川の中に流星が見えます。上の方にはカシオペア座、その右にはアンドロメダ銀河が
写っています。せっかく撮った写真を捨てるのも何なので、200枚を合成しました。
無改造のカメラなので赤い星雲の色が出ていませんが、比較的明るいカリフォルニア星雲とオリオン大星雲は
見えますね。
この夜は晴れるとの予報でしたので、自宅のドームではオリオン座のベテルギウスの左上にある赤い星雲を撮っていました。
霞む天気が多いのでレデューサを入れて焦点距離を1500mmにしています。
モンキー星雲と呼ばれる輝線星雲でこの焦点距離ですと画面いっぱいになります。
その後は天気が優れず、次のチャンスは忙しくなる直前の12日土曜日でした。
翌日がふたご座流星群のピークで、こちらでは曇りの予報でしたので、この夜がベストかと期待。
前回と同じ場所にジムニーで出動しましたが、最初は少し雲が出ていたので、時間をおいて21時半頃から撮り始めました。
はっきりわかる流星が写っているのが8枚あり、それらを合成しました。
この時撮影していた600枚ほどの静止画からタイムラプス動画を作成したので、ご覧ください。解像度が高すると
流星が見えるかと思います。
流星のインターバル撮影をしている横では、D810Aに135mmレンズを付けて小型赤道儀でオリオン座を狙って
いました。かなり広角で、三ツ星から右下の明るい星、リゲルが写る範囲をカバーし、馬頭星雲、オリオン大星雲、
魔女の横顔星雲が入る構図です。
上の動画のように雲が横切る天気だったので、出来上がりは今二つくらいですね。
この夜は寒波が来る前だったのですが、流石に夜の山中は寒く、ストームクッカーで沸かしたお湯でココアを
飲んで暖まりましたが、日付が変わったところで撤収しました。
これから月が明るくなるし、天候も良くない日が続くので、当面は自宅での撮影となります。