2012年12月28日
ブルーコントロール
ブルーインパルスがフライトするときは、勿論1番機のリーダーが編隊の指揮を執って演技しています。ただ、あくまでもウィングマンの指揮だけです。
では、ブルーインパルス全般を指揮するのは地上のブルーコントロールという部署です。
このブルーコントロール無しでは演技が出来ません。これはなにも空自だけでなく、世界中のアクロバットチームには存在します。
もし、無ければ・・・イタリア空軍アクロバットチーム「フレッチェ・トリコローリ」が当時の西ドイツで起きた事故、ラムシュタインの悲劇になってしまいます。それだけ大変重要な部署です。
役目はブルーインパルスへの他のトラフィック情報、他飛行場情報、運用情報、気象情報、特異情報、演技全般に関する評価、報告、許可などが仕事です。
つまり、ブルーコントロールがオーケストラで言えば最高責任指揮者となるわけです。その仕事はミスは許されず、随時的確、適時な時に指示を出さないといけません。「だろう」「かもしれない」では許されないのです。正確な情報を伝達するのは極めて困難ですがブルーコントロールも一緒になって飛んでいるんですね。
F86Fブルーインパルスが東京オリンピックで国立競技場上空で五輪のマークをスモークで描いたときはブルーコントロールは存在しなかったです。では、なぜグッドタイミングを計って五輪マークを描いたか。
当時のF86FにはADFという航法装置がありましたが、これが幸いにもAMラジオが聞けます。そこでNHKのAM放送を聞き、今、会場はどういう進行状況かを把握し江ノ島上空で待機。聖火ランナーがトラックフィールドに入った事をラジオを確認し進路を北東に向けスピードコントロールして、ドンぴしゃのタイミングで五輪マークを描きました。殆ど、職人ワザですね。
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Posted at
2012/12/28 19:48:02
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