2014年06月18日
ラファール デモフライトで垣間見た欠点
フランス・ダッソー社の切り札、ラファールのデモフライトですが、無尾翼デルタにカナード翼形態でのデモフライトは凄いですね。
ピッチレート、ロールレート、余剰推力を生かした機動性、運動性はダッソー・ラファールらしいです。
ですが、やはりというか無尾翼デルタにカナード翼形態の欠点を垣間見た気がします。無尾翼デルタ翼なので、翼面荷重が小さく瞬間的な機動性は超一流。ただし・・・それが長時間維持出来ないと言う事が露呈したようです。
これはミラージュ2000でもそのパワー不足による維持旋回力が出来ない欠点がありましたが、ラファールもスネクマM88エンジンを双発にしたのは良かったのですが、やはりパワー不足。多分、6~8Gによる水平旋回は360度回るのが精一杯だと思います。
映像にも360度旋回は無かったですね。それは無尾翼デルタは旋回すると一気に空気抵抗が大きくなり、折角の速度エネルギーを相殺することになります。では、同じ翼形態のユーロファイター・タイフーンはどうなのか。
実はユーロファイター・タイフーンの搭載エンジン、EJ200の方がM88よりは約15%向上しています。動画ではラファールは常にアフターバーナーを使用してのフライトでしたね。と言う事はそれだけパワーが必要と言うことになります。もし、ラファールにミリタリーパワー(アフターバーナーを使用しない状態での最大出力)で5G旋回をしろと言われても、まず無理かと思います。理由は空気抵抗が大きく余剰推力が無くなるからです。
その点、MITSUBISHI F-2はアフターバーナーを使用しないでの5G旋回は可能です。おさーんも航空祭で見た事がありますが、ミリタリーパワーでの5G旋回は初めて見ました。それだけF-16もそうですがF-2は空気抵抗が少ない証拠でしょう。
ダッソー・ラファールもミラージュ2000からパワー不足の呪縛から逃れる事が出来ないようです。
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Posted at
2014/06/18 22:33:17
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