2018年12月27日
護衛艦「みょうこう」 対空戦闘
海上自衛隊がイージス護衛艦「みょうこう」のCICを公開するのは極めて異例中の異例だと思います。CICとは「Combat Information Center」:つまり戦闘指揮所と言います。
まあ、公開するとは言っても広報用ですからスクリーン等は見せないようにカメラアングルには配慮していますが、今回は対空戦闘の一連の流れですが、アクチャルではこれよりも、かなりの緊張度と情報量を増す事になります。この映像ではかなり簡略してますね。
CICを公開するのは米海軍空母やイージス駆逐艦が、過去にもありましたが古い器材ですし映像加工しているのが特徴です。
「おやっ」と思う場面がありますね。それは艦長です。通常、艦長は艦橋にて指揮するのがデフォルトですが、アクチャルともなるとCICに入ります。その時の艦橋は副長か航海長が指揮するかと思います。
それに簡潔にSM-2を発射していますがアクチャルは違うでしょうね。実際に敵か味方かをIFFにて確認しSPY-1Dで監視、追跡、捕捉を行い、敵機と判断された時点でロックオンしてスタンダードSM-2 MRを発射し、ミサイルが目標に命中する寸前までに終末誘導としてAN/SPG-62射撃指揮装置を使います。
先の韓国海軍駆逐艦「クァンゲトデワン」のFCSが海上自衛隊哨戒機P-1をロックオンしたと言うのは「敵か味方がかハッキリし、その情報をミサイルに伝える」と言う事になります。つまり、ロックオンされたら目標機に発射されたミサイルが命中するまでFCSが追随されている事になります。その時にロックオン専用のビーム波が発射される事から、そこでP-1のESMは「ロックオンされている」と認識出来るからです。
話は元に戻しますが、127mm速射砲のFCSである射撃指揮装置はFCS-2-23が行い、その情報をイージスシステムに送る事で射撃すると言う事です。映像では砲術長が「撃ち方始め」と簡単に言ってますが、まずは射撃指揮装置で捕捉、識別してから速射砲を発射出来ます。そのタイムラグを短縮するのがイージスシステムとなります。イージスシステムとはSPY-1Dレーダーがあるからではありません。イージスシステムとは対空、対艦、対潜水艦対抗策を統括、運用するコンピューターとも言えます。だから、コンピューターであることから、そのソフトウェアをバージョンアップする事が出来、それがイージスシステムベースライン○○となります。この「みょうこう」はイージスシステムベースライン5.2です。先程、アップしたイージス護衛艦「まや」はイージスシステムベースライン9Cです。
分かりましたかね?
新規なハードウェアを運用するには、それに適合するソフトウェアが必要だと言う事です。そこは我々が使うパソコンと同じだと思いますよ。それは「ドライバー」や「ファームウェア」も同様に言えますね。
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Posted at
2018/12/27 20:44:06
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