2020年01月03日
ツポレフTU-22Mバックファイアとそのエンジン
ロシア軍(旧ソ連軍時代も含む)は爆撃機に関しては空軍と海軍で運用するのが通例化しています。今、ロシア空軍は同機を約90機、海軍は約60機ですね。
ロシア軍戦略爆撃機の立ち位置としては、とても重要であり、これからも同機を運用する計画です。では、何故、海軍も運用している背景には米海軍空母機動部隊撃破が目的でもあります。それだけ空対艦ミサイルや空対地ミサイルはミサイルとは言い難いほど大きく、Kh-32M空対地ミサイルは全長は優に10mは超えているかと思います。それだけ重量級のミサイルを搭載するにはTu-22Mではないと搭載出来ないでしょうね。これは主に上記の米海軍空母機動部隊もありますが、時には航空自衛隊航空警戒管制部隊でもある「レーダーサイト」撃破する事も目的ではあります。ある意味、「SEAD/DEAD」任務、つまり敵防空網制覇または破壊が目的です。証拠に日本への領空接近の殆どは「東京急行」というコースが多い。つまり日本海南下するロシア軍機が殆どです。つまり、そのコース先には日本海側にある航空自衛隊レーダーサイト基地の「佐渡島」「輪島」「男鹿」「経ヶ岬」をターゲットとして攻撃訓練の一環だと言われています。まあ、それだけTU-22Mバックファイアは脅威が高い爆撃機と言う事になります。
そこで爆撃機としては当時は珍しく「アフターバーナー」付きエンジンでした。このエンジンはクズネツォフNK-25型と言いパワーはアフターバーナー点火で245KNの出力(約25t)を誇ります。簡単言えば、このエンジン一基でF-16が二機分と考えれば想像しやすいでしょうか。それにアフターバーナー点火時の色温度が青白くなっていますね。それだけ燃焼効率はかなり良い事が分かるので、強いて言えば、それだけ燃費が良いので、フェリー航続距離は約6500nmと言いますから、約12500kmも飛べると言う事になります。機体キャパを考えれば、この航続距離はちょっと考えられないですね。それにアフターバーナー点火をし「OFF」にするまでが長いと言う事はエンジン寿命が長いという事になります。これだけ青白い色のアフターバーナー点火を搭載するエンジンは、世界的に見てもかなり希ですね。
見て思ったのはこのエンジンは「FADEC」化されていますね。アフターバーナー点火するシーケンスが興味深いです。一気に「ドーン」では「ドン」「ドン」「ドン」と三段階に分けてアフターバーナー点火しているのが分かります。これはもう「FADEC」(全規模デジタル制御式エンジン」のコンピューターが優秀かと見られます。あとは燃料が良いのでしょうね。
ブログ一覧 |
ミリタリー | 趣味
Posted at
2020/01/03 18:29:19
今、あなたにおすすめ