2020年02月15日
ILS カテゴリーⅡ
この動画はILS(計器着陸)による民間機の着陸模様ですが、時には悪天候時や霧等でビジビリティ(視認距離)とクラウドベース(雲底)、オクタス(雲量)で視界が妨げられ、パイロットによるビジュアルアプローチ(有視界着陸)が出来ないフィールドIMC(計器飛行状態)時に実施します。
そのILSにはカテゴリー区分があり、その区分によって着陸出来る、出来ない滑走路があり、その区分が高いレベルほど、悪天候でも安全に着陸出来る事になっています。動画のはカテゴリーⅡとアサインされた滑走路での着陸ですが、一気に滑走路がインサイト(目視)した距離の少なさに驚いたかもしれません。ILS カテゴリーⅡとは視認最大距離が300メートル以上且つ決心高が30メートル以上の区分を言います。因みにカテゴリーⅢbは視認最大距離が50~175メートルで安全に着陸出来る能力があります。日本でのカテゴリーⅢbを運用している空港滑走路は新千歳19R、釧路17、青森24、成田16R、中部36、広島10、熊本07の7空港しかありません。逆に言えば、それだけ気象条件が厳しい空港とも言えます。
このILSの原理は三つの航空保安施設で成り立っています。まずは進入方向(横位置)を示すローカライザ 、
次は降下経路(縦位置あるいは高さ)を示すグライドパス、最後に滑走路までの距離を示すマーカービーコンによる電波で航空機コクピット内のインストメンタルパネルに表示され、それを見ながらパイロットは航空機を操縦し着陸する事が出来ます。
このILSは民間旅客機だけではなく、輸送機、戦闘機、練習機にも搭載しています。ただ、自衛隊や米軍の飛行場はGCA(地上誘導着陸)が主なので、民間飛行場と併用運用している飛行場ならば、時にはILSで着陸する事もあります。
と言う事で、時には悪天候下でも条件次第では安全に着陸出来る事を知っていれば、少しは不安は無くなるかなと思います。
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Posted at
2020/02/15 20:01:50
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