2021年08月22日
各国空軍によってF-35Aの違いは何か。
半島さんがF-35Aを調達するにあたり物議が次々出るのは何故かと言う事ですが簡単に言えば「ミッションソフトウェア」が違うのが大きいです。
F-35のような統合戦闘機では兵装などの違いもあり、搭載、運用出来るには機体(ハードウェア)があっても、それらを統括するミッションコンピューターがあります。と言う事はソフトウェアもあると言う事になります。と言う事は、そのミッションソフトウェアにはバージョンがあり、それを「ブロック」と呼ばれます。
米空軍や航空自衛隊が運用する、F-35Aのミッションソフトウェアは「ブロック3F」とも言えます。初期生産型は「ブロック3i」と言われ、米国で生産したF-35Aの初期ロット分は、上記のミッションソフトウェアがインストールされ、逐次に「ブロック3F」になると言われています。そのミッションソフトウェアを何処でインストールするかは極東でのF-35のFACO(最終組立・検査)は機体は三菱重工名古屋航空宇宙システムズ(小牧南工場)で、エンジンはIHIで横田基地に隣接しているIHI瑞穂工場で行われています。
つまり、F-35のIRAN(定期整備)を行うには極東では日本でしか行われない事になります。因みに欧州では機体はトルコでしたが、エルドラン大統領がレッドチームに舵を切ったのでトルコは外され、他の国に移行し、エンジンはイタリアで行われています。そういう事で半島のF-35AのIRANは日本では行わせない方針のようですが、では、その代替国は何処になるかを、今揉めているからです。
また、半島のF-35Aのミッションソフトウェアバージョンは未確認ですが、「ブロック1B」か「ブロック2Aか2B」だと思われます。つまり、機体はF-35Aだが、ミッションソフトウェアバージョンが古いので、使える兵装が限られる事にもなるし、将来的にミッションソフトウェアが「ブロック4」次に「ブロック5」なりますが、半島への更新は、ほぼ無いと思われます。そこが半島としては面白くないのでしょうね。
ただ、航空自衛隊第302飛行隊のF-35Aが三沢沖で墜落、パイロットの死亡も確認され、また、米本土でも墜落事故が起きた事で、早急に地上衝突警告回避システムが航空自衛隊にも逐次、搭載されていると思われます。原因は「バーティゴ」と言われる、空間識失調に陥り、高度と姿勢がパイロットが掌握出来なくなる事を言います。
と言う訳で、半島のF-35Aは同じレーダーである「AN/APG-81」を搭載しても、ミッションソフトウェアが違うので「スタンドオフ」能力はほぼ無い状態かと思います。だが、そのミッションソフトウェアプログラムもタダでは無いし信用出来る国家でないと提供されないので、もはや、片足がレッドチーム入りの半島は今のミッションソフトウェアで終わり、更新する事はあり得ないと思います。
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Posted at
2021/08/22 20:06:05
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