2022年02月26日
参謀長、ヒットラーのお先棒を担いで弱い者いじめすることを正しいと思われますか?
樋口季一郎帝国陸軍中将は知っていますか?まず、知らない人が大半だと思います。
ざっくり言えば、1938年にユダヤ人難民を救出したのは、あの杉原千畝より2年前の旧満州国とソ連との国境に近いオトポールで事件となった事や、1945年8月15日を過ぎて、旧ソ連からの北海道侵攻を死守した事は知られていません。
そして樋口中将は満州国との国境にあるソ連領オトポール駅に、ユダヤ人難民が現れたとの報告を受けました。人道的には救助したい、しかし軍人としての立場を考えると、行動は慎重にならざるを得ない。結局、自らの失脚も覚悟して、救出を決意。カウフマン博士に食料や衣服の手配を要請し、部下に素早く指示を与えました。南満州鉄道には、救出のための特別列車を出すことを取りつけました。こうして移動ルートを確保。「ヒグチルート」と呼ばれています。そして3月12日、ユダヤ人難民一行がハルビン駅に到着。滞在ビザが出されました。杉原千畝の「命のビザ」発行の2年前です。
だが、戦後、旧ソ連は樋口中将を戦争犯罪として身柄の引き渡しを要求。だが、世界ユダヤ協会がペンタゴンに訴え、結果、身柄の引き渡しは無くなりました。
彼を死なせてはならないと決心した、世界ユダヤ協会を動かしたのが「オトポール事件」です。だが、三国同盟ったドイツは面白くない。そこで陸軍参謀長だった、東條英機帝国陸軍大将は樋口中将を呼び追求したが、樋口中将から放った言葉が「参謀長、ヒットラーのお先棒を担いで弱い者いじめすることが正しいと思われますか。」と返した。東條英機帝国陸軍大将は、その主張に耳を傾け結果的に樋口中将はお咎め無しとなり沈静化しました。皆様方が東條英機帝国陸軍大将をどう思っているかは自由ですが、樋口中将が戦後に言った事は「東條さんは筋さえ通ればいたって話のわかる人である」とコメントしている。
確かに軍紀に逆らうのは、当時は軍事裁判送りになると思いますが、樋口中将は理念があった。過去にウラジオストクでは、ユダヤ人の私邸に住んだことも。白人の有色人種に対する差別が、激しかった頃。日本人に下宿を貸してくれたのは、ほとんどがユダヤ人でした。樋口は、「日本人はユダヤ人に非常に世話になった」とコメントしています。つまり「恩」があった。その恩返しに「オトポール事件」という騒ぎになったが、彼にはそんな事は関係ありません。「弱いモノいじめ」は許さない、それだけの事です。人として真っ当な行動です。
まだまだ、近代の日本の真実な歴史はこれからです。「軍国主義」と今でも半島からイチャモンを言われていますが、軍人として人として如何なモノか。人の道を逆らってはいないと考えます。だが、そういう人物は、まだまだ表には出てこない。それが日本の現実です。
だが、現在。ロシアはウクライナに侵攻している事実。人として真っ当な行動なのか、樋口中将が語った「弱い者いじめすることが正しいと思われますか」に辿ります。人の道を外したプーチンは、しっかりとお天道様が見ているので、そちらに任せます。ウクライナ侵攻は人道を外していると思うのは当方だけではないでしょう。
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2022/02/26 19:35:29
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