2022年08月08日
エンブラエルC390(KC390)ミレミアム
過去にもアップしましたが、ブラジル・エンブラエル製C390(KC390))の続報です。どうやら、オランダ空軍も検討しているとの情報もあり、ちょっとかいつまんで話をしたいと思います。
エンブラエル (C390(KC-390))はブラジルのエンブラエル社が開発したターボファンエンジン双発中型軍用空中給油/輸送機であり、空中給油と輸送の両方の機能を備ええています。2019年のドバイ航空ショーにて、ミレニアムとの名称が付けられました。事実上のロッキードマーティン社C-130ハーキュリーズの後継機としての位置づけで、これまでは主に南米諸国が採用されました。
採用国はブラジル空軍30機(試作機を含む)ポルトガル空軍6 機、アルゼンチン空軍6 機、 チリ空軍 6 機
コロンビア空軍12 機、チェコ空軍2 機となっており、検討中の空軍はUAE空軍、ペルー空軍、スウェーデン空軍となっております。
エンジンはIAE2500-E5で推力は139.4 kN で燃料容量は 23.9 トン、空中給油任務では37.4トン搭載出来ます。エンブラエルの良い点は汎用性が高いことですね。C-130のように貨物室に燃料タンクを載せて「KC-130J」として臨時に宮中給油機にするわけでもなく、最初から空中給油機としてデザインされている事は、大きなアドバンテージとなります。ペイロードは最大で26トンとなります。C-130Jより上回っていますね。
戦術輸送機というのは、そんなに目立たないシップではありますが、安易に開発、製造出来ないシップでもあり、それはその国家の工業力と技術のもの差しともとも言えます。後部カーゴランプをオープンした状態で飛行出来るというのは、思いもよらぬ荷重が掛かる要因ともなり、過去に戦術輸送機を開発、製造、運用した国家でも新規開発時では、そう易々と開発出来る訳ではありません。また、開発コストが掛かる事から、ロッキードマーティン社C-130ハーキュリーズを採用された背景には「金をかけたなくない」と言う、各国の思惑があります。やはり、運用実績が豊富にあるのでノウハウは十分ですから、これから運用する空軍も信頼性、運用性があるので使いやすいというアドバンテージはあります。
欧州はNATOでエアバスA400Mと言う輸送機があるので、そんなに高性能でもなければ良いので、チェコ空軍も、敢えて高価なA400Mを採用せず、手頃な同機を採用したのではないかと思います。これからも欧州を中心に採用国が増えるかもしれません。
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Posted at
2022/08/08 13:22:52
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