2023年07月04日
TOYOTA HYBRID SYSTEMは、何故、真似が出来ないのか。
動画はTOYOTA USAのPR動画ですので日本語はありませんが、簡潔にTOYOTA HYBRID SYSTEMの概要を模式図で紹介しています・・・が、今もって世界中のメーカーはTOYOTA HYBRID SYSTEM概念を実用、商用化出来ません。
当時のHYBRID SYSTEMはTOYOTA方式とHONDA方式がありましたが、何が違うかと言うとざっくり言って「モーターがプライマリー」か「ICEがプライマリー」かの違いでしたが、今のTOYOTA HYBRID SYSTEMのフェーズⅢかⅣに移行したと思われ、その方式を真似る事は多分、無理だと思います。
TOYOTAはモータースポーツの世界でも、WRCやWECなどでHYBRID SYSTEMでエントリーしていますが、一般車用HYBRID SYSTEMとは違うので(FIAが決定するからです)、同じHYBRID SYSTEMと言えども全く異なります。ただ、ERS(エネルギー回生システム)の「J」(ジュール)デプロイトメントは、かなり一般車用にも反映していると思うので、そこは応用していると思います。ただ、TC(ターボチャージャー)とリヤブレーキディスクからの熱エネルギー回生システムは一般車用には反映していないと思われ、特に運動エネルギー回生システムがプライマリーだと思われます。特に駆動用バッテリーマネージメントシステムはデプロイトメントとリジェネレートの制御プログラムにカギがあると思われ、走行中でも頻繁に上記の事を繰り返す事で駆動用バッテリーへのストレスは過大でもあるので、そこもカギかと思います。
また、デバイス等ではインバーターやギヤシステムやICEなどのコンテンツを綿密にアジャストするのが上手いの一言でしょうか、また、TOYOTAグループにはアイシン、デンソー、PPS&Eなどのメーカーがあるので、その統合システムに組み合わせのしやすさとオープンアーキテクチャを取り入れた運用思想と概念が一致したと思います。
このTOYOTA HYBRID SYSTEMは将来的には水素ICEにも応用する事が出来るので、液体水素での航続距離の短さをTOYOTA次世代バッテリーと駆動用モーターとギヤシステムで大きく改善すると思います。また、ICEもHCCIスキルにも応用出来るので、普通車等ではなく、事業用大型車などに応用でき商用化出来ると思います。まだまだ、ICEは無くならないと思います。あの中華のBYDもICE開発に日本人エンジニアを雇用したとのニュースがありますが、一般車用ICEをこれまで蔑ろにしてきた中華メーカーが実用化出来るとは思えず、例え商用化しても日本や北米や欧州での排気ガス規制には対応出来ないですね。
と言う事で、TOYOTA HYBRID SYSTEMが真似できないのは、車の全規模に渡る総合力のバランスの高さだと思います。また、歴史が違いますしね。
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Posted at
2023/07/04 21:04:53
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