2024年07月24日
空対空ミサイル×12発
VIDEO
今年はRIAT(Royal Internatinal Air Tatoo)開催年ですから、ウクライナ戦争の影響か、それとも今後の各国空軍戦闘機選出の為か展示飛行にこれまでより力が入っている感じです。このRIATは英国王立空軍慈善事業の一環として英国王立軍兵士の怪我や病気に対しての慈善活動の一環でもあるのが原則なのでパリ航空ショーのようなトレードショートは違い軍用機のみ展示飛行が行われます。その収益は軍病院で入院している兵士の治療費に充てられます。こういう軍の慈善事業は日本も見習って頂きたいと感じます。
動画のF-15はカタール空軍向けのF-15QAと言いますが、今のところはF-15の最新型です。初めてフライバイワイヤを採用したF-15となりますが完全ではありません。主にスタビウィングとラダーが適用となります。米空軍計画中のF-15EXは主翼のフラップとエルロンもフライバイワイヤになるので、そこで完全デジタルフライバイワイヤになります。
それにしてもAMRAAM AIM-120D空対空ミサイルを12発搭載してのデモフライトは圧巻の一言ですね。AIM-120D一発の質量は約190kgですから、その12倍の質量とミサルを搭載するパイロンとランチャーを入れると単純計算で約3,000kgを搭載し、また空気抵抗が増加するのですがエンジンはF-2と同じGE製F110-GE-129ですから、軽く推力は約500KNのパワーを増加しているので全く問題無いですね。離陸直後に主翼を左右に振って、そのままインメルマンターンに移行する、その余剰推力には圧巻の一言です。それに360度ターンで+6Gでの重力でもミサイルと機体は耐えうる強度があるのも驚きの一言です。このデモフライトはボーイングはF-15をミサイルキャリアー概念としてデザインしているので、F-15C/Dに替わるF-15EXでは22発の空対空ミサイルを搭載してのフライトに成功したというのですから、第5世代期のF-22やF-35では空対空ミサイルのリミットがあるので、その代わりにミサイルキャリアー概念としてF-15EXプランがあると考えて良いと思います。
実際問題としては12発の空対空ミサイルを搭載するのも時間と兵士の疲労があるわけですが、そのネガティブな点は補うほどのスーパーインターセプター概念を優先したと言う事でしょう。ただ、AIM-120Dの射程距離は今のBVRとしては短いので、次なるAIM-220シリーズは約200kmの射程距離はあると思いますが、ロシアや中国の空対空ミサイルは中には500kmというのもありますが、これは主にAWACSや爆撃機ようなもので、対戦闘機空対空ミサイルは中国の「PL-15E」が侮れないミサイルとなりますが軍用半導体が入手出来ない今の現状では命中率はかなり低いと考えられます。
航空自衛隊F-15Jのスーパーインターセプター概念のF-15JSIではAAM-4Bを8発搭載するプランが進行中ですので、今やF-15はミサイルキャリアーの一角としての運用が期待される時代となりましたね。
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2024/07/24 22:40:23
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