2025年05月21日
オーバル・クラッシュ
動画は2025 NTT INDYCARシリーズの中でも世界三大レースの一つのインディアナポリス500マイルレースでのフリープラクティスでのクラッシュですが、オーバルトラック(楕円状トラック)なのでスナップ(スピン)=コンクリートウォールに激突となります。時速約220マイルですので360km/Hとなります。これが予選ともなると240マイル(400km/H)位になります。その速度での衝突エネルギーですので、そのエネルギーを相殺するにはマシンがコンクリートウォールに沿って時間を掛けて停止するのが安全面で貢献します。
因みにオーバルトラックでの予選方式はF1と違い1ラップではなく、4周での平均速度で2日間に渡って実施します。インディアナポリストラック全長が2.5マイルなので約4,020m位でしょうか。ターンは計4個でターンにはカント(傾斜)があるので、ほぼ全開での速度域となります。
インディカーマシンの特徴は動画で見たら分かりますが、フロントとリヤウィングは1枚とシンプルですがマシン自体がウィングカーコンセプトなのでダウンフォースは十分発生します。サバイバルセル(コクピット)はF1と同様にカーボンファイバーモノコックでローフループとHALOを兼ねたウィンドシールドがあるのがF1とは違います。シャシーはダラーラ製IR-12型とワンメイクですが、過去にはペンスキーオリジナルシャシーもありました。タイヤはファイヤストン製、ICEはホンダとシボレー(イルモアが開発)で2,200cc V6ツインターボで出力はトラックによってセッティングを変えますが550~700PSとなりますがF1の1,000PSと何が違うかと言うとICEだけを比較すれば、燃料がE85と言われ成分はエタノール85%、ガソリン15%のブレンドとなるので、F1のE10燃料とは違い燃焼効率が落ちるのが要因の一つとなります。このE85燃料の特長はファイヤーボール(炎上)しても炎が見えないのでドライバーはレーシングスーツが燃えて熱くなったら「とにかく暴れろ」と言われるくらいです。これはピットクルーも同様ですが消化するには水で消す事が出来ます。F1の炭酸ガス消化剤とは違いますね。因みにECUはHONDAもシボレーもマクラーレン製McLaren Applied Technologies TAG 400iと統一されています。
と言う事で、日本人では佐藤選手が2勝しているので3勝すれば合衆国ではレジェンドとアサインされますね。それに先日の予選で2位ですので決勝レースではフロントロー(マシンは3台)でクリーンエアでのローリングスタートになりますね。
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Posted at
2025/05/21 21:11:04
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