2022年12月06日
タイトル名はユーゴ紛争時に米空軍ロッキードマーティン社製F-117Aナイトホークステルス攻撃機を地対空ミサイルで撃墜した指揮官の言葉です。しかも、この防空システムは旧ソ連製で二世代も古い地対空ミサイルでした。撃墜した詳細は不明ですが、西側のアナリストではダイレクトヒット(直撃)ではなく、近接信管による公算が大きいとの見解です。近接信管とはターゲットに近づいた時に信管が作動し弾頭を爆破する事を言います。
米国がノースロップグラマンB-21レイダーをロールアウトし、中国は「西安H-20」、ロシアは「ツポレフPAK DA」を計画、開発中のようですが、ロシアはウクライナ戦争で新規爆撃機に廻す予算はないので事実上、凍結していると思いますが、「H-20」に関しては実機が画像で秘密裏に出回っているので、プロトタイプは実際にあると言う事になりますが、動画で見る限りでは航続距離、兵装搭載量とも「ノースロップグラマン社B-2スピリット」を上回る性能を誇っていますが、非常に懐疑的ではあります。
と言うのは、肝心なのはエンジンですね。果たして中国は低バイパス比ターボファンエンジンを新規に開発したのかと言うと「NO」でしょう。多分、「J-10」「J-11」で使われている、ロシア製サチュルンAL-31Fターボファンエンジンをアフターバーナー無しのエンジンか、「H-6」爆撃機の「西安 過憤8型」の派生型と思われます。だが、両エンジンともオーバーホール時間(BTO)が短く、同時にエンジン寿命が短いと言う事も相まって、果たして航続距離が12,000kmを運用出来る信頼性があるのか、稼働率が低くなるではないかと思われます。また「H-20」はユーゴ紛争で撃墜したF-117Aのパーツを中国に渡った形跡が有るという事で、それを参考にしたステルス塗料を開発したと言われます。だが、現在のステルス塗料の進化は激しく、米国はF-117Aを筆頭にF-22、F-35、B-2と経験値が高いので、それを教訓にB-21に反映されていると思います。
各国ともステルス機への対応も開発されており、必ずしもステルス機がアドバンテージになるとは言えなくなりました。ロシアでは「S-500」防空システムのように「UHF帯レーダー」や日本は「マイモレーダーシステム」の構築が進んでおり、ステルス機は絶対とは言えなくなりました。「ステルス機は透明ではない」これが現実でしょう。
Posted at 2022/12/06 09:14:14 | |
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